コンプライアンス
コンプライアンスの徹底を企業存続の根幹と位置づけ、啓発活動を強化しています。
グループ行動規範
当社は、グループ理念の実現に向けて、行動指針「UACJウェイ」のもと、グループすべての役員および従業員が遵守すべき事項を定めた「グループ行動規範」を制定しています。コンプライアンス意識の浸透や法令知識の理解促進を図るため、本行動規範について階層別教育の内容に盛り込むなど、周知に向けた教育を定期的・継続的に実施しています。
コンプライアンス啓発
UACJグループでは、コンプライアンス啓発の一環として「グループ行動規範」をイントラネットに掲載するとともに全役員·従業員が常に携帯できるよう「グループ行動規範(要約版)」を配布しています。2023年度は、UACJおよび国内グループ会社(21社)および海外グループ会社(22社)の従業員を対象に部単位の勉強会を開催し、勉強会終了後に各社社長が当社社長宛に「グループ行動規範」遵守誓約書を提出しました。
また、ハラスメント防止教育については、福井製造所、UACJ金属加工広島工場で実施したほか、UACJ金属加工独自で同社全工場に対し実施しました。そのほか、初めての取り組みとしてインドネシア・タイ地域のグループ会社の従業員に対し、個人情報保護法、情報セキュリティ、ハラスメント防止などに関する集合教育を実施しました。
これらの取り組みを定期的かつ継続的に行うことでコンプライアンス意識の浸透や法令知識の向上に努めています。
内部通報制度
UACJグループでは、コンプライアンス問題の未然防止、早期発見·早期解決を目的に内部通報制度を運用しています。窓口を社内および社外に設置し匿名による通報も受け付けています。また、電話、封書、E-mail、クラウド型内部通報システム※1など、さまざまな通報手段を整備し、従業員がコンプライアンス違反行為や違反のおそれのある行為に気づいたときに通報しやすい体制を整えています。通報された案件については、内部通報制度の担当部門が調査実施部門の選定から対策実施までのすべてを管理し、通報者や調査協力者(以下通報者等)に不利益がおよばないよう関係者に周知徹底するとともに、通報者等が実際に不利益な取り扱いを受けていないか確認するなど、通報者保護を徹底しています。
また、消費者庁ガイドラインが推奨するグループ共通窓口を国内外グループ会社の役員および従業員を対象に開設しており、さらに通報しやすい体制の整備に努めています。
現役の役員·従業員だけでなく、退任·退職者(退任·退職後1年以内)からもコンプライアンスに関する相談·通報を受け付けています。
※1 クラウド型内部通報システムとは、通報者が匿名のままで通報者と相談窓口が対話できるシステムです。通報内容の確認や通報者に対し調査結果・対策などをフィードバックできないといった匿名通報の問題点を解消するために当社グループでは同システムを採用しています。
通報件数と対応状況
2023年度は、UACJで17件、国内グループ会社で24件の通報がありました。相談内容についてはハラスメント関連が19件、そのほかが22件でした。
実名通報については適切に対応し、通報者に調査結果や対策などをフィードバックしました。
匿名通報については可能な限り調査を実施し、確認できた不適切な事態に対しては改善指導·注意喚起を行いました。
また、グループ会社の案件については当社が必要に応じて調査などの支援を行い、各社において適切に対応しました。
独占禁止法と自由競争の厳守
UACJグループでは、公正、透明、自由な競争と適正な取引を行うために、国内および海外でのUACJグループの競争法遵守体制を強化するため、「UACJグループ競争法遵守基本方針・規程」を定めています。また、グループ行動規範に「競争制限的行為の禁止」、「優越的地位の濫用の禁止」などを定め行動規範教育や階層別教育などの機会をとらえて周知徹底しています。さらに、相談窓口を設置し、相談体制を整えています。
従業員向け各種研修において、独占禁止法および海外競争法についての啓発を行いました。なお、独占禁止法および海外競争法についての違反行為はありませんでした。
腐敗防止への取り組み
UACJグループでは、公正、透明、適正な取引を行うために、国内および海外でのUACJグループの贈収賄防止を強化するため、「UACJグループ贈収賄防止基本方針・規程」を定め、グループ行動規範に「贈賄の禁止」、「過剰な接待の禁止」などを定め、行動規範教育や階層別教育などの機会をとらえて周知徹底しています。また、相談窓口を設置し、対応不明時の相談体制を整えています
部長研修、新任管理職研修において、贈賄防止に関するセミナーを例年通り実施しました。なお、贈収賄の違反行為はありませんでした。
反社会的勢力との関係遮断
UACJグループは行動指針(UACJウェイ)にて「安全とコンプライアンス」を企業活動の基盤としており、さらに、「グループ行動規範」で、反社会的勢力に対しては、不当な要求に屈することなく、毅然とした態度で臨み、一切の関係を遮断する旨明記し役員および従業員に周知徹底しています。
なお、UACJでは、社内規程にしたがい反社会的勢力との関係がないことを確認したうえで寄付や団体への加入を実施しています。