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1965年オランダグランプリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オランダ 1965年オランダグランプリ
レース詳細
1965年F1世界選手権全10戦の第6戦
ザントフォールト・サーキット(1948-1989)
ザントフォールト・サーキット(1948-1989)
日程 1965年7月18日
正式名称 XIV Grote Prijs van Nederland
開催地 ザントフォールト・サーキット
オランダの旗 オランダ ザントフォールト
コース 恒久的レース施設
コース長 4.193 km (2.605 mi)
レース距離 80周 335.440 km (208.433 mi)
ポールポジション
ドライバー BRM
タイム 1:30.7
ファステストラップ
ドライバー イギリスの旗 ジム・クラーク ロータス-クライマックス
タイム 1:30.6 (5周目)
決勝順位
優勝 ロータス-クライマックス
2位 BRM
3位 ブラバム-クライマックス

1965年オランダグランプリ (1965 Dutch Grand Prix) は、1965年のF1世界選手権第6戦として、1965年7月18日ザントフォールト・サーキットで開催された。

レースは80周で行われ、ロータスジム・クラークが予選2位から優勝、BRMジャッキー・スチュワートが2位、ブラバムダン・ガーニーが3位となった。

レース概要

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リッチー・ギンサーが好スタートを切り、ホンダが初のラップリーダーを記録した。

ホンダは長い練習走行の末、リッチー・ギンサーは予選3位となり、ポールポジショングラハム・ヒルと予選2位のジム・クラークとともにフロントローを獲得した[注 1]。2列目はジョン・サーティースダン・ガーニー、3列目はジャッキー・スチュワートデニス・ハルム(ジャック・ブラバムに代わり出場)、マイク・スペンス英語版が占めた[1]

ギンサーは最初の2周をリードしたが、ヒルがリードを奪い、5周目にクラークがギンサーを抜いていった。クラークは次の周にヒルを抜きトップに立った。ヒルはクラークのペースに付いて行けず後退し、ガーニーとスチュワートにも抜かれた。スチュワートはガーニーとのバトルを制して2位となったが、彼もクラークを捉えることはできなかった[1]。クラークはこれで5連勝[注 2]で、2年ぶり2度目のチャンピオン獲得へ早くも王手をかけた[2]。ギンサーは燃料噴射装置の問題によりペースが上がらず[3]、最終的に1周遅れの6位に終わったが、チーム2度目の入賞を果たした[4]

エントリーリスト

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チーム No. ドライバー コンストラクター シャシー エンジン タイヤ
イタリアの旗 スクーデリア・フェラーリ SpA SEFAC 2 イギリスの旗 ジョン・サーティース フェラーリ 1512 フェラーリ 207 1.5L F12 D
4 イタリアの旗 ロレンツォ・バンディーニ 158 フェラーリ 205B 1.5L V8
イギリスの旗 チーム・ロータス 6 イギリスの旗 ジム・クラーク ロータス 33 クライマックス FWMV 1.5L V8 D
8 イギリスの旗 マイク・スペンス 25
イギリスの旗 オーウェン・レーシング・オーガニゼーション 10 イギリスの旗 グラハム・ヒル BRM P261 BRM P60 1.5L V8 D
12 イギリスの旗 ジャッキー・スチュワート
イギリスの旗 ブラバム・レーシング・オーガニゼーション 14 ニュージーランドの旗 デニス・ハルム ブラバム BT11 クライマックス FWMV 1.5L V8 G
16 アメリカ合衆国の旗 ダン・ガーニー
イギリスの旗 クーパー・カー・カンパニー 18 ニュージーランドの旗 ブルース・マクラーレン クーパー T77 クライマックス FWMV 1.5L V8 D
20 オーストリアの旗 ヨッヘン・リント
日本の旗 ホンダ・R&D・カンパニー 22 アメリカ合衆国の旗 リッチー・ギンサー ホンダ RA272 ホンダ RA272E 1.5L V12 G
24 アメリカ合衆国の旗 ロニー・バックナム 1
イギリスの旗 R.R.C. ウォーカー・レーシングチーム 26 スウェーデンの旗 ヨアキム・ボニエ ブラバム BT7 クライマックス FWMV 1.5L V8 D
28 スイスの旗 ジョー・シフェール BT11 BRM P56 1.5L V8
オーストラリアの旗 ジョン・ウィルメント・オートモビルズ 30 オーストラリアの旗 フランク・ガードナー ブラバム BT11 BRM P56 1.5L V8 D
32 ニュージーランドの旗 クリス・エイモン 2
イギリスの旗 レグ・パーネル・レーシング 34 イギリスの旗 リチャード・アトウッド ロータス 25 BRM P56 1.5L V8 D
38 イギリスの旗 イネス・アイルランド
イギリスの旗 DWレーシング・エンタープライゼス 36 イギリスの旗 ボブ・アンダーソン ブラバム BT11 クライマックス FWMV 1.5L V8 D
ソース:[5]
追記
  • ^1 - エントリーしたが出場せず[6]
  • ^2 - マシンが準備できず[6]

結果

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予選

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順位 No. ドライバー コンストラクター タイム グリッド
1 10 イギリスの旗 グラハム・ヒル BRM 1:30.7 - 1
2 6 イギリスの旗 ジム・クラーク ロータス-クライマックス 1:31.0 +0.3 2
3 22 アメリカ合衆国の旗 リッチー・ギンサー ホンダ 1:31.0 +0.3 3
4 2 イギリスの旗 ジョン・サーティース フェラーリ 1:31.0 +0.3 4
5 16 アメリカ合衆国の旗 ダン・ガーニー ブラバム-クライマックス 1:31.2 +0.5 5
6 12 イギリスの旗 ジャッキー・スチュワート BRM 1:31.4 +0.7 6
7 14 ニュージーランドの旗 デニス・ハルム ブラバム-クライマックス 1:32.0 +1.3 7
8 8 イギリスの旗 マイク・スペンス ロータス-クライマックス 1:32.2 +1.5 8
9 18 ニュージーランドの旗 ブルース・マクラーレン クーパー-クライマックス 1:32.6 +1.9 9
10 28 スイスの旗 ジョー・シフェール ブラバム-BRM 1:32.9 +2.2 10
11 30 オーストラリアの旗 フランク・ガードナー ブラバム-BRM 1:32.9 +2.2 11
12 4 イタリアの旗 ロレンツォ・バンディーニ フェラーリ 1:33.1 +2.4 12
13 38 イギリスの旗 イネス・アイルランド ロータス-BRM 1:33.4 +2.7 13
14 20 オーストリアの旗 ヨッヘン・リント クーパー-クライマックス 1:33.7 +3.0 14
15 26 スウェーデンの旗 ヨアキム・ボニエ ブラバム-クライマックス 1:33.8 +3.1 15
16 36 イギリスの旗 ボブ・アンダーソン ブラバム-クライマックス 1:34.1 +3.4 16
17 34 イギリスの旗 リチャード・アトウッド ロータス-BRM 1:34.6 +3.9 17
ソース:[7]

決勝

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順位 No. ドライバー コンストラクター 周回数 タイム/リタイア原因 グリッド ポイント
1 6 イギリスの旗 ジム・クラーク ロータス-クライマックス 80 2:03:59.1 2 9
2 12 イギリスの旗 ジャッキー・スチュワート BRM 80 +8.0 6 6
3 16 アメリカ合衆国の旗 ダン・ガーニー ブラバム-クライマックス 80 +13.0 5 4
4 10 イギリスの旗 グラハム・ヒル BRM 80 +45.1 1 3
5 14 ニュージーランドの旗 デニス・ハルム ブラバム-クライマックス 79 +1 Lap 7 2
6 22 アメリカ合衆国の旗 リッチー・ギンサー ホンダ 79 +1 Lap 3 1
7 2 イギリスの旗 ジョン・サーティース フェラーリ 79 +1 Lap 4
8 8 イギリスの旗 マイク・スペンス ロータス-クライマックス 79 +1 Lap 8
9 4 イタリアの旗 ロレンツォ・バンディーニ フェラーリ 79 +1 Lap 12
10 38 イギリスの旗 イネス・アイルランド ロータス-BRM 78 +2 Laps 13
11 30 オーストラリアの旗 フランク・ガードナー ブラバム-BRM 77 +3 Laps 11
12 34 イギリスの旗 リチャード・アトウッド ロータス-BRM 77 +3 Laps 17
13 28 スイスの旗 ジョー・シフェール ブラバム-BRM 55 +25 Laps 10
Ret 20 オーストリアの旗 ヨッヘン・リント クーパー-クライマックス 48 油圧 14
Ret 18 ニュージーランドの旗 ブルース・マクラーレン クーパー-クライマックス 36 ディファレンシャル 9
Ret 26 スウェーデンの旗 ヨアキム・ボニエ ブラバム-クライマックス 16 オイル漏れ 15
Ret 36 イギリスの旗 ボブ・アンダーソン ブラバム-クライマックス 11 エンジン 16
ソース:[8]
ラップリーダー[9]

第6戦終了時点のランキング

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  • : トップ5のみ表示。ベスト6戦のみがカウントされる。

注釈

[編集]
  1. ^ 本レースのスターティンググリッドは3-2-3。 Netherlands 1965 - Starting grid”. statsf1.com. 2019年3月13日閲覧。
  2. ^ インディ500に出場したため欠場したモナコGPを除く。

脚注

[編集]
  1. ^ a b Dutch GP, 1965”. grandprix.com. 2019年3月14日閲覧。
  2. ^ (林信次 1997, p. 97)
  3. ^ (中村良夫 1998, p. 173)
  4. ^ (林信次 1997, p. 105)
  5. ^ Netherlands 1965 - Race entrants”. statsf1.com. 2019年3月13日閲覧。
  6. ^ a b Netherlands 1965 - Result”. statsf1.com. 2019年3月13日閲覧。
  7. ^ Netherlands 1965 - Qualifications”. statsf1.com. 2019年3月12日閲覧。
  8. ^ 1965 Dutch Grand Prix”. formula1.com. 31 October 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。26 September 2015閲覧。
  9. ^ Netherlands 1965 - Laps led”. statsf1.com. 2019年3月10日閲覧。

参照文献

[編集]
  • en:1965 Dutch Grand Prix(2018年7月13日 23:13:40(UTC))より翻訳
  • 林信次『F1全史 1961-1965』ニューズ出版、1997年。ISBN 4-938495-09-0 
  • 中村良夫『F-1グランプリ ホンダF-1と共に 1963-1968 (愛蔵版)』三樹書房、1998年。ISBN 4-89522-233-0 

外部リンク

[編集]
前戦
1965年イギリスグランプリ
FIA F1世界選手権
1965年シーズン
次戦
1965年ドイツグランプリ
前回開催
1964年オランダグランプリ
オランダの旗 オランダグランプリ 次回開催
1966年オランダグランプリ