酸化ネオジム(III)
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酸化ネオジム(III) | |
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Neodymium(III) oxide | |
別称 Neodymium oxide, Neodymium sesquioxide | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 1313-97-9 |
特性 | |
化学式 | Nd2O3 |
モル質量 | 336.48 g/mol |
外観 | 明るい青がかった灰色の六方晶 |
密度 | 7.24 g/cm3 |
融点 |
2233 °C, 2506 K, 4051 °F |
沸点 |
3760 °C, 4033 K, 6800 °F [1] |
水への溶解度 | .0003 g/100 mL (75 °C) |
磁化率 | +10,200.0·10−6 cm3/mol |
構造 | |
結晶構造 | 六方、hP5 |
空間群 | P-3m1, No. 164 |
熱化学 | |
標準生成熱 ΔfH |
−1807.9 kJ·mol−1 |
標準モルエントロピー S |
158.6 J·mol−1·K−1 |
標準定圧モル比熱, Cp |
111.3 J·mol−1·K−1[1] |
関連する物質 | |
その他の陰イオン | 塩化ネオジム(II) 塩化ネオジム(III) |
その他の陽イオン | 酸化ウラン(VI) 酸化プラセオジム(III) 酸化プロメチウム(III) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
酸化ネオジム(III)(さんかネオジム さん)は、Nd2O3の分子式で表される、ネオジムと酸素の化合物である。薄い灰色がかった青色を呈し、結晶構造は六方晶をしている[1]。混合物のジジミウムは、その一部を酸化ネオジムが占めるが、古くは元素であると信じられていた[2]。
用法
[編集]酸化ネオジムは、サングラスなどのガラス製品に添加したり、固体レーザーを作製したり、ガラスやエナメルを着色するために使われる[3]。酸化ネオジムが添加されたガラスは、黄色・緑色に対する高吸光度のために、紫色を呈する。そのため、溶接に使うかぶり面のガラス部分にも使われる[4]。更に、ある種の酸化ネオジム添加ガラスには、二色鏡のように使えるものもある。つまり当たる光によって多様に色を変化させるのである[5]。全世界でおよそ7000トン/年の酸化ネオジムが生産されている。重合触媒としても利用される[4]。
化学反応
[編集]酸化ネオジムは窒化ネオジムや水酸化ネオジムが空気中で燃焼すると生成される[6]。
脚注
[編集]- ^ a b c Lide, David R. (1998), Handbook of Chemistry and Physics (87 ed.), Boca Raton, FL: CRC Press, pp. 471; 552, ISBN 0-8493-0594-2
- ^ Brady, George Stuart; Clauser, Henry R.; Vaccari, John A. (2002), Materials Handbook (15 ed.), New York: McGraw-Hill Professional, pp. 779, ISBN 978-0-07-136076-0 2009年3月18日閲覧。
- ^ Eagleson, Mary (1994), Concise Encyclopedia of Chemistry, Springer, pp. 680, ISBN 978-3-11-011451-5 2009年3月18日閲覧。
- ^ a b Emsley, John (2003), Nature's Building Blocks, Oxford University Press, pp. 268–9, ISBN 978-0-19-850340-8 2009年3月18日閲覧。
- ^ Bray, Charles (2001), Dictionary of Glass (2 ed.), University of Pennsylvania Press, pp. 103, ISBN 978-0-8122-3619-4 2009年3月18日閲覧。
- ^ Spencer, James Frederick (1919), The Metals of the Rare Earths, London: Longmans, Green, and Co, pp. 115 2009年3月18日閲覧。