桜島武町
桜島武町 | |
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西桜島郵便局 | |
北緯31度36分44秒 東経130度37分6.4秒 / 北緯31.61222度 東経130.618444度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 鹿児島県 |
市町村 | 鹿児島市 |
地域 | 桜島地域 |
地区 | 桜島地区 |
人口 (2020年(令和2年)4月1日現在) | |
• 合計 | 469人 |
等時帯 | UTC+9 (JST) |
郵便番号 |
891-1416 |
市外局番 | 099 |
ナンバープレート | 鹿児島 |
町字ID[1] | 0066000 |
運輸局住所コード | 46500-1651[2] |
桜島武町(さくらじまたけちょう[3])は、鹿児島県鹿児島市の町[4]。旧大隅国大隅郡桜島郷武村、鹿児島郡西桜島村大字武、鹿児島郡桜島町大字武。郵便番号は891-1416[5]。人口は469人、世帯数は265世帯(2020年4月1日現在)[6]。
地理
[編集]桜島の北部に位置しており、火山扇状地の扇端部にある[7]。町域の北東には深谷川を挟んで桜島藤野町、南西に長谷川を挟んで桜島赤生原町がそれぞれ隣接しており、北西には鹿児島湾に面している。
主に温州みかんやビワなどを中心とした果樹が生産されている。1949年(昭和24年)には地内から武貝塚が発掘され縄文土器が出土している[7]。
自然公園・自然保護地区
[編集]桜島武町の一部が国立公園である霧島錦江湾国立公園の区域に指定されており[8]、第1種特別地域(桜島北斜面)・第2種特別地域(桜島北及び東斜面)・第3種特別地域(桜島北及び東麓)・普通地域から構成される[8][9]。
河川
[編集]- 深谷川
- 長谷川
歴史
[編集]先史時代
[編集]1944年(昭和19年)と1949年(昭和24年)に地内で発掘調査が行われ、縄文時代の頃のものと見られる貝塚である「武貝塚」が発見された。貝塚の上層からは市来式土器、西平式土器、中層からは上層より古い市来式土器や鐘崎式土器、下層からは指宿式土器、出水式土器が発掘され、他にも動物の骨、磨製石器なども発掘されている。
福岡県で主に出土される鐘崎式土器、熊本県で主に出土される西平式土器が発掘されていることから、この頃より九州各地との交流が行われていたとされる[10]。
武の成立と中世
[編集]岳という地名は戦国期より見え、大隅国向島のうちであった。天文6年の本田紀伊守宛島津勝久宛行状に記述が見えるのが地名の初見であるとされる。天正元年以降は北郷時久領となった[11]。
近世の武
[編集]江戸時代には大隅国大隅郡桜島郷(外城)のうちであった[12]。村高は「天保郷帳」では297石余[12]、「旧高旧領取調帳」では350石余であり[12]、桜島では最大の石高数であった[13]。
安永8年の桜島大噴火では噴石や降灰による被害が甚大であり、村民は鹿児島城下に避難した[12]。
町村制施行以後
[編集]1889年(明治22年)4月1日に町村制が施行されたのに伴い、桜島の西半分にあたる横山村、赤水村、小池村、赤生原村、武村、藤野村、西道村、松浦村、二俣村、白浜村の区域より北大隅郡西桜島村が成立した[14]。それに伴いそれまでの武村は西桜島村の大字「武」となった[12]。
1973年(昭和48年)5月1日には西桜島村が町制施行し桜島町となった[15]。
2004年(平成16年)11月1日に桜島町が鹿児島郡吉田町、日置郡松元町、郡山町、揖宿郡喜入町と共に鹿児島市に編入された[16]。合併に際して設置された法定合併協議会である鹿児島地区合併協議会における協議によって、桜島町の区域の大字については「字の区域を廃止し、当該廃止された字の区域に相当する区域により新たに町の区域を設定し、その名称については表示案に基づき、各町の意向を尊重し合併までに調整するものとする」と協定された[17]。
前述の協定に基づいて、合併前の10月26日に鹿児島県の告示である「 町の区域の設定及び字の廃止」が鹿児島県公報に掲載された[4]。この告示の規定に基づき、それまでの大字小池は廃止され、大字武の全域を以て新たに鹿児島市の町「桜島武町」が設置された[18]。
人口
[編集]以下の表は国勢調査による小地域集計が開始された1995年以降の人口の推移である。
年 | 人口 |
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1995年(平成7年)[19] | 715
|
2000年(平成12年)[20] | 620
|
2005年(平成17年)[21] | 593
|
2010年(平成22年)[22] | 556
|
2015年(平成27年)[23] | 501
|
文化財
[編集]市指定
[編集]- 武貝塚(記念物(史跡))[24]
施設
[編集]教育
[編集]- 桜島保育園
郵便局
[編集]- 西桜島郵便局[25]
寺社
[編集]教育
[編集]小・中学校の学区
[編集]市立小・中学校に通う場合、学区(校区)は以下の通りとなる[29]。
町丁 | 番・番地 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|---|
桜島武町 | 全域 | 鹿児島市立桜洲小学校 | 鹿児島市立桜島中学校 |
交通
[編集]道路
[編集]路線バス
[編集]港湾
[編集]脚注
[編集]- ^ “日本 町字マスター データセット”. デジタル庁 (2022年3月31日). 2022年4月29日閲覧。
- ^ “自動車登録関係コード検索システム”. 国土交通省. 2021年4月26日閲覧。
- ^ “鹿児島市の町名”. 鹿児島市. 2020年7月30日閲覧。
- ^ a b 平成16年鹿児島県告示第1775号(町の区域の設定及び字の廃止、 原文)
- ^ “鹿児島県鹿児島市桜島武町の郵便番号”. 日本郵便. 2021年9月19日閲覧。
- ^ “年齢(5歳階級)別・町丁別住民基本台帳人口(平成27~令和2年度)”. 鹿児島市 (2020年4月1日). 2020年5月8日閲覧。
- ^ a b c 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 1983, p. 918.
- ^ a b “霧島錦江湾国立公園(錦江湾地域)指定書、公園計画書及び公園計画変更書(平成30年8月)”. 環境省. 2021年6月19日閲覧。
- ^ “錦江湾地区 50,000(桜島・奥錦江湾地区A1 2013.4.4)”. 環境省. 2021年6月19日閲覧。
- ^ 桜島町郷土誌編さん委員会 1988, p. 60.
- ^ 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 1983, p. 405-406.
- ^ a b c d e 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 1983, p. 406.
- ^ 桜島町郷土誌編さん委員会 1988, p. 117.
- ^ 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 1983, p. 495.
- ^ 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 1983, p. 58.
- ^ 市町の廃置分合(平成16年総務省告示第591号、 原文)
- ^ “合併協定項目一覧”. 鹿児島市. 2020年10月29日閲覧。
- ^ “合併後の住所表示”. 鹿児島市. 2020年10月29日閲覧。
- ^ “国勢調査 / 平成7年国勢調査 小地域集計 / 小地域集計 46鹿児島県”. 総務省統計局. 2021年1月31日閲覧。
- ^ “国勢調査 / 平成12年国勢調査 / 小地域集計 46鹿児島県”. 総務省統計局. 2021年1月31日閲覧。
- ^ “国勢調査 / 平成17年国勢調査 / 小地域集計 46鹿児島県”. 総務省統計局. 2021年1月31日閲覧。
- ^ “国勢調査 / 平成22年国勢調査 / 小地域集計 46鹿児島県”. 総務省統計局. 2021年1月31日閲覧。
- ^ “国勢調査 / 平成27年国勢調査 / 小地域集計 46鹿児島県”. 総務省統計局. 2021年1月31日閲覧。
- ^ 南日本新聞 2015, p. 1068.
- ^ “西桜島郵便局(鹿児島県)”. 日本郵便. 2021年9月19日閲覧。
- ^ 桜島町郷土誌編さん委員会 1988, p. 277-279.
- ^ 南方神社 - 鹿児島県神社庁 2012年6月22日閲覧。
- ^ 桜島町郷土誌 第3編 現代 (PDF) pp.721 - 鹿児島市 2012年6月22日閲覧。
- ^ “小・中学校の校区(学区)表”. 鹿児島市役所. 2020年9月26日閲覧。
- ^ “60番線 桜島線(桜島苑)”. 鹿児島市交通局. 2021年9月18日閲覧。
- ^ “鹿児島市港湾管理条例”. 鹿児島市 (1993年3月25日). 2021年4月29日閲覧。
- ^ “鹿児島市の港湾位置図”. 鹿児島市. 2021年7月1日閲覧。
- ^ “鹿児島市ではどの港を管理しているのか。”. 鹿児島市. 2021年4月12日閲覧。
参考文献
[編集]- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会「角川日本地名大辞典 46 鹿児島県」『角川日本地名大辞典』第46巻、角川書店、日本、1983年3月1日。ISBN 978-4-04-001460-9。, Wikidata Q111291392
- 桜島町郷土誌編さん委員会『桜島町郷土誌』桜島町、1988年3月25日 。, Wikidata Q111435550
- 南日本新聞『鹿児島市史Ⅴ』 5巻、鹿児島市、2015年3月27日 。, Wikidata Q111372912
関連項目
[編集]鹿児島湾 | 桜島藤野町 | 桜島藤野町・桜島松浦町 | ||
鹿児島湾 | 桜島二俣町・桜島白浜町 | |||
桜島武町 | ||||
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