X-Ray

HCIの性能と回復力に関するベンチマーキングおよびアセスメント

ピーク時性能だけのベンチマーキングを超えて、 ハイパーコンバージドインフラストラクチャー (HCI) の評価に関して情報に基づいた判断を下しましょう。X-Rayは、主要なハイパコンバージドインフラストラクチャーソリューションに関する包括的な360度評価を可能にする、自動テストフレームワークおよびベンチマーキングソリューションです。

機能およびメリット

完全にカスタマイズ可能なテストシナリオ

組織は完全にカスタマイズ可能なテストシナリオを手に入れることで、実世界のストレスと障害シナリオに晒された場合のHCIの性能と回復力を評価できます。

X-Rayのユーザーインターフェースを介した広範なカスタマイゼーションによって、テスト適合を容易にしてテストシナリオの特定のニーズを満たします。

広範なレポート作成および分析機能

包括的なレポート作成機能には、テストの詳細、テスト結果のサマリー、そしてテスト内の各ターゲットに関する情報が含まれています。

複数のテスト結果を比較してITの要求を満たす最適なプラットフォームに関する結論を引き出し、未加工の結果をエクスポートして外部分析することも可能です。

コードとしてのベンチマーキング

X-Rayのフレームワークは、異なるHCIプラットフォームの一貫性ある再現可能なテストを提供するべく構築されています。テストシナリオはYAMLファイルとして発行されます。これは、テストプロセスとワークロードパラメータを記述するもので、その実行に必要となる特定の低レベルのアクションを記載するものではありません。

ビルトインテストシナリオのYAMLファイルは全て、こちらのGitLabコードリポジトリにパブリッシュされているため、IT管理者が容易に閲覧・修正できます。特定のインフラストラクチャーニーズ用の独自のテストシナリオを作成・共有することもできます。

テストシナリオ機能

 

ビルトインのテストシナリオでは、運用開始日から長期間の運用に至るまで、HCIプラットフォームのライフサイクルアセスメントが可能です。

インフラストラクチャーの性能テスト

インフラストラクチャーのベースライン性能を把握することは、HCIのプラットフォーム機能について、またインフラストラクチャーがIT部門のサービスレベル合意書 (SLA) を満たすにふさわしいレベルのアプリケーション性能を提供できるかを把握するための最初のステップとなります。

最も一般的に実行される「全体ベンチマーク(four-courners)」シナリオでは、ランダムリード、シーケンシャルリード、ランダムライト、そしてシーケンシャルライトを利用してピーク時プラットフォーム性能をテストすることで、インフラストラクチャーがバースト負荷の状況下でどのように反応するのかを確認します。

デフォルト設定のシナリオには、以下が含まれます:

  • ビッグデータ
  • 全体(four-corners)
  • ベンチマーク
  • HCIベンチマーク
  • NFS全体ベンチマーク
  • S3オブジェクトストレージマイクロベンチマーク
  • スループットの拡張性

 

アプリケーション性能テスト

固定の強度で負荷を生成する複数のVDI VMまたはOLTPテータベースVMを管理し、ハイパーコンバージドインフラストラクチャーの有効性をシミュレーションします。

ここでは、IOPSが定常状態に達してこれを保ち、I/Oレイテンシは一貫して低いことが求められます。性能の一貫性が高い場合、より優れたVDIユーザー体験またはOLTPデータベースエクスペリエンスを意味しています。

デフォルト設定のテストシナリオには、以下が含まれます:

  • OLTPシミュレータ
  • VDIシミュレータ

データ保護

データ保護シナリオは、スナップショットを活用してアプリケーションデータの特定期間のコピーを作成します。このプロセスでは、基盤となるストレージサブシステム、また以後に実行するアプリケーション対して与える影響が最小限になるのが理想です。

こうしたシナリオテストは、スナップショットおよびクローン作成操作中のOLTPデータベースVMのレイテンシ、IOPS、そして性能の安定性に対する影響を測定します。

デフォルト設定のテストシナリオには、以下が含まれます:

  • スナップショットの影響
  • VMクローンの影響

インフラの回復力

アプリケーションのダウンタイムとデータ損失は、組織にとってコストとなる影響を及ぼしかねません。こうしたシナリオテストでは、VM IOPSとレイテンシを測定することで、ノード障害およびアップグレード中のノードの意図的な再起動を含む、インフラストラクチャーにおける様々な状況が及ぼす影響について判断できます。

ノードに障害が発生した場合、アプリケーションはその他のホストで再起動され、障害以前に実現していた性能を引き続き発揮する必要があります。これは、アップグレードシナリオ中に他のノードに移動したアプリケーションにも当てはまります。

一貫して高いIOPSと低レイテンシは、優れたアプリケーション性能を示しています。

デフォルト設定のテストシナリオには、以下が含まれます:

  • 広範なノード障害
  • ローリングアップグレード
  • 立て続けのノード障害
  • 完全な電力損失
  • 計画外のサイトフェイルオーバー
  • 仮想マシンの高可用性

インフラストラクチャーのスケーラビリティ

HCIインフラストラクチャーの主なメリットは、共通のインフラストラクチャーノード上で異種ワークロードを同時に実行できる能力です。

こうしたシナリオテストは、OLTPとVDIワークロードをシミュレーションしてIOPSとレイテンシを測定しながら、意思決定支援システム (DSS) を含めた追加ワークロードをクラスタ内のその他のノードにまたがって起動させます。

その他のワークロードを導入した後もIOPSが一貫して高く、レイテンシが一貫して低い場合、性能が優れていることを示しています。

デフォルト設定のテストシナリオには、以下が含まれます:

  • クロスサイトライブマイグレーション
  • データベースコロケーション
  • HCIワークフロー
  • VMライブマイグレーション

仕組

 

Nutanix X-Rayは、インフラストラクチャーの負荷またはノード障害の状況を意図的に作成するテストを実行して、データセンター内で実世界のアクティビティを再現します。これには、多数のVMによるクラスタ内のノードへの負荷集中、ノードのシャットダウンによる障害のシミュレーション、そしてストレージ使用率を高めたワークロード使用率の高いシナリオのシミュレーションが含まれます。このため、X-Rayには専用のテストクラスタが必要となります。

X-Ray VMをテストクラスタから独立したハードウェアに展開して、クラスタ内のノード障害およびアップグレードシナリオなど、あらゆる種類のテストを実行することが推奨されます。

以下の手順で開始してください:

  1. こちらのNutanixポータルからX-Ray VMをダウンロードする
  2. こちらのユーザーガイド推奨事項に従って展開する
  3. VMを起動してターゲットテストクラスタを追加する
  4. 希望するテストシナリオを見直して選択する
  5. 結果を比較分析してHCIプラットフォーム要件に関する情報に基づく判断を下す

テストの透明性

 

X-Rayには、デフォルトで幅広い種類のテストシナリオが含まれているため、新しいシナリオを作成・修正して、ご希望のIT目標を最も正確に反映させたソリューションテストを実現できます。 

Curieは、X-Rayのコードコンポーネントであり、あらゆるテストシナリオの解釈および実行に利用します。これは、MITライセンスの下、GitLabでオープンソースとして公開されており、誰でもX-Rayのテストシナリオの実行が実際にどのように行われるのか確認して、その信頼性を確認できます。

こちらのシナリオコードリポジトリから、各シナリオがどのように機能するのかご確認ください。

リソース

 

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Nutanix X-Rayデータシート

お客様のワークロードが必要とする最高の性能と最も回復力の高いコンフィグレーションを確立するため、Nutanix X-RayがHCI、ハイパーバイザー、そしてハードウェアプラットフォームの異なる組み合わせのテストプロセスを簡略化する方法をご覧ください。 

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会話に参加する

コミュニティの会話に参加して、X-Rayに関するポイント、コツ、そしてHCIインフラストラクチャーライフサイクルの各側面における利用経験について、周りの意見を聞いてみましょう。 

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よくある質問

Nutanix X-Rayに関するよくある質問への回答をご確認ください。

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.NEXT 2020で明らかになったストレージ性能

パフォーマンスエンジニアリングディレクターを務めるGary Little氏が、予想されるNutanixプラットフォーム性能のスループットについて、また自ら性能をテストする方法について解説します。

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