BEAUTY / TRENDS

「シルバー眉」と「コバルトブルーアイ」——足し算の夏メイク、始めませんか?

サマーカラーが続々と登場し、そろそろ夏のメイクアップが気になる。そこで、プロが推す“引き算”ではない“足し算”のトレンドを新製品とともに紹介。本日は、インパクトを与えるアグレッシブなビューティーについて。

脱・抜け感。ただナチュラルではない、足し算が気持ちいい

ピーター ドゥ、2023年春夏コレクションより。Photo: Gorunway.com Runway

「フォルムにエッジが効いていたり、色やテキスタイルが派手なウェアが定番になりつつある今、メイクはレスにするのではなく、あえてプラスしていくのが旬。オーガニック志向の人でも爪の形はエッジの効いたスクエアにしてみたり。どこかにケミカルな要素があると今っぽいです」と教えてくれたのは、メイクアップ・アーティストの村松朋広さん。素顔をベースに眉だけをシルバーグリッターで大胆にきらめかせたピーター ドゥはその好例だ。事前にワックス、仕上げに髪用のホールドスプレーをスクリューブラシで梳かしつけるとグリッターが飛び散らない。

〈左から順に〉マルチに使えるシルバーグリッター。眉にのせるなら逆毛を立てて内側の肌にもオン。ドリームダスト アイ 01 ¥4,290/ヴァレンティノ ビューティ ヴィヴィッドカラーも肌の上ではシアーに発色し、ラフに遊び心を叶える。デニム地に刺繍が施されたパッケージは、アーティストのローラ・グルシャニによるもの。オンブル ジェ 518 ¥11,110/ゲラン

また、ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)のようなブルーのアイメイクも気になると話す村松さん。「目頭のシェイプ次第で新しい自分になれるはず。切開メイク風に尖らせたり、下のインサイド1cmにだけ入れて意志の強さを感じさせるのもおすすめ。今季のトレンドである濃密なレッドリップは、まず唇の輪郭に沿って直塗りして綿棒で1、2mm広げるようにぼかし込む。エッジをなじませると重たい色も夏らしく楽しめます。よりヴァーチャル映えを狙うなら、上唇のみリップラインをオーバーに。シアーな質感のものならティッシュオフしてさらに2度塗りすると、光で色が飛んだりせず鮮烈なインパクトを残せるはず」

〈左上から時計回りに〉クラシックな朱赤が逆に新しい。マットとツヤの中間と呼びたい、サテンさながらのテクスチャー。カラーステイ サテン インク 018 ¥1,650/レブロン まるで雲のように“ほわり”と色づき、思わず触れたくなるほどしなやかな唇に。無邪気なセンシュアリティをもたらすベリーレッド。リクイッド リップ リュクスマット 126 ¥8,030(4月28日発売)/トムフォード ビューティ 底色にベージュをひそませ、ナチュラルに透明感を引き出すラベンダーピンク。ピュア コンプレクション ブラッシュ 03 ¥3,630/RMK

話を聞いたのは……
村松朋広
時流を読み個性を引き出す独特の手法で、雑誌や広告等で活躍するメイクアップ・アーティスト。アートディレクター、製品開発などでブランドと関わるほか、2023年1月、鎌倉に山野草や骨董のショップ兼クリエイティブプラットフォームである「緑青(ろくしょう)」をオープンさせた。

問い合わせ先/RMK DIVISION 0120-988-271
ヴァレンティノ ビューティ 0120-323-220
ゲランお客様窓口 0120-140-677
トム フォード ビューティ 03-5251-3541
レブロン 0120-803-117

Text: Yukiko Ogawa Editor: Toru Mitani

※『VOGUE JAPAN』2023年5月号「“エンタメ”マインドで遊ぶ、サマービューティー」転載記事。