VOL.12

VOL.12 コーヒーとチョコレート のカバーイメージ

コーヒーとチョコレート

次世代テック企業家たちのニュービジネス

2014.06.10 発売

¥500

CONTENTS

2014年6月10日(火)発売。年4回発行の雑誌『WIRED』通算12号目の特集は、「コーヒーとチョコレート」。ブルーボトルコーヒーが「コーヒー界のアップル」と呼ばれるまでになったその背景や魅力に迫ったほか、コーヒーとチョコを“ハック”した6つのスタートアップなどを紹介。そのほか、未来のヘルスケア・デヴァイスや、ORIGAMI 康井義貴のヴィジョン、宇宙物理学者・松田卓也博士と考える「2045年問題」など読み応えのある記事が盛りだくさん。


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THE DREAM OF BLUE BOTTLE

コーヒー界のアップル”はいかに4,500万ドルを調達したか

サンフランシスコ発の小さなカフェに、テック界の大物たちが次々と投資をしているのはなぜか? そもそもアップルとこのカフェの、いったいどこが似ているというのだろうか? 日本進出も発表されている、スタバに代わる新コーヒーカルチャーの急先鋒。そのバックストーリーに迫る。

52

HOW TO HACK COFFEE & CHOCOLATE

ぼくらはこうやってコーヒーとチョコを“ハック”した 6つのC&Cスタートアップの挑戦

アフリカや中南米で育てられた「豆」を触ってみて、彼らは気づいた。この世界はもっと深く探求できる。まだ誰もやったことのない、新しいものをつくることができる。ガレージに籠もって、彼らは黙々と“ハック”を開始した。

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FAREWELL TO FAIR TRADE

「量から質」という革命 ドキュメンタリー映画『A Film About Coffee』が描くダイレクトトレードの新潮流

「農家との直接取引」によって、コーヒーの世界に大きな変化が訪れている。ルワンダやホンジュラスのコーヒー農園を訪ねて、その実態に迫ったドキュメンタリーフィルム『A Film About Coffee』。ブランドン・ローパー監督が、変革のときを迎えたコーヒーの「今」について語る。

66

7 Rules for Small Businesses

ちいさなカフェの経営戦略論 コーヒースタートアップに学ぶスモールビジネス 7つの鉄則

イェール大学卒のエリート経営コンサルタント、ダンカン・グッダールは、ある日突然会社を辞めて、経営に苦しんでいた地元のさえないカフェを買収した。飲食業の経験のない彼は、多くの失敗を乗り越え、そこを地域の人気店にしてみせた。アメリカの新米カフェオーナーたちが教えを請う“コーヒーメンター”が授ける、スモールビジネス、「成功の方程式」。

69

OFFICE LOVES COFFEE

その1杯が“働く”をもっと面白くする IDEO Tokyoに見る「コーヒー」と「ワークデザイン」

サンフランシスコやロンドン、上海やシンガポールなど世界中にチームを配置するグローバル・デザインファーム、IDEO。その日本におけるアカウント、IDEO Tokyoには、コーヒーにまつわるある種の「作法」が存在する。それは、個人の能力を発揮させ、チームのメンバーをまとめ上げるためのひと言だ。発想を止めないチームづくりのためにコーヒーはいかに作用するのか。ワークスペースにおけるコミュニケーションの理想のかたちがそこにあった。

72

SOCIAL NETWORK IN 1652

コーヒーハウス:イノヴェイションと新しい「公共」のプラットフォーム

アラビアからヨーロッパにもたらされ瞬く間に世界へと広まったコーヒーは、コーヒーハウス(喫茶店/カフェ)という文化をもともに世界へと広めた。それはそれまでの酒場とも食事処ともまったく違うものだった。人びとはコーヒーを注入された冴えたアタマで、自由に意見や情報を交換し、そこから新しいアイデアや思想を生み出していった。コーヒーハウスは啓蒙時代のシェアオフィスでありコワーキングスペースでもあった。そう、それはつまりイノヴェイションのプラットフォームだったのだ。

15

REDESIGNING BICYCLE

自転車をリデザインする

世界中の街角で、自転車に乗る人が増えている。ヘルシーで環境にもよくて、自動車よりも経済的。何より風を切るのが気持ちいい。テクノロジーによって自転車は進化し、都市もバイクフレンドリーになった。自分にぴったりの自転車があれば、毎日がもっと楽しい。世界はもっと美しい。

28

THE MIX MASTER

アレン・リムの秘密のスーパードリンク

「自転車競技界のヨーダ」とも言われるスポーツ生理学者アレン・リム。ランディス、アームストロングなど名だたるレーサーのブレインを務め、「ツール・ド・フランス」の常識を変えたサイクリング・マッドサイエンティスト。その最新イノヴェイションは「シークレットドリンクミックス」という飲料だ。プロ自転車競技の醜い舞台裏で暗躍し、毀誉褒貶相半ばする問題児が仕掛けるスポーツドリンク戦争。

36

MAN WITH A DRONE

ドローンな男、海へ行く

いまどきのオトコの休日には、ドローンが常にそばにある。ドローンな男 シーサイド篇。

80

THE FUTURE OF COMMECRE

“買う”の未来 ORIGAMI康井義貴のヴィジョン

美しいUIとデザインオリエンテッドな商品ラインナップによって、瞬く間にアーリーアダプターたちの心を摑んだ次世代ショッピングアプリ「Origami」(オリガミ)。しかし現在のeコマースというサーヴィス形態は、Origamiが目指すビジネスの、ほんの端緒にしかすぎないとCEOの康井義貴は語る。康井のアタマの中で広がる、「エコノミクスをイチから変えるプラン図」を浮き彫りにする。

88

BOTTEGA VENETA’S GREEN ATELIER

未来を編むヴィラ ボッテガ・ヴェネタ 最新鋭アトリエと来るべき「ラグジュアリー」

ヴィチェンツァ近郊に新設されたボッテガ・ヴェネタのアトリエは、18世紀の建物を改築した、過去と未来が出合う場所だ。環境評価制度「LEED」で最高ランクを獲得した新アトリエの取材から、サステナビリティとラグジュアリーの未来を探る。

96

OUR HEALTH IN OUR HANDS

未来のヘルスケア・デヴァイス20

身近なテクノロジーとデジタルネットワークによって、人々の健康に新たな時代が到来しようとしている。〈自分が自分の医者になる〉時代の注目のデヴァイスを紹介する。

108

ONE DROP, INFINITE DATA

女子大生エリザベス・ホームズはいかに“血液検査”を再発明したか?

痛くて、高価で、時間のかかる血液検査。それがたったの 1 滴の採血で済み、しかも安くて痛くない。さらに検査に時間もかからない。そんな血液検査がアメリカで広がろうとしている。血液検査のイノヴェイションは、注射嫌いの女子大生の思いつきからはじまった─。

114

MONSANTO'S SUPER VEGGIE

「完全野菜」 巨大バイオ企業モンサントの回心? 遺伝子組み換えからオーガニックへ

遺伝子組み換え作物で名を馳せるモンサントが生み出した、新たな「オーガニック」。実験室で生まれた甘くておいしい「パーフェクト」な野菜で、モンサントが目論むこととは? わたしたちの食の未来と安全はどこに向かうのだろうか。

122

2045 WHEN GOD IS A MACHINE.

その日コンピューターはぼくらを超えて神さまになった 宇宙物理学者・松田卓也博士と「2045年問題」を考える

6月28日より全国公開される映画『トランセンデンス』は、シンギュラリティ、2045年問題と呼ばれるトピックに正面から向き合った問題作だ。人工知能の指数関数的進化によってコンピューターの「知性」が人間を超えるその日、人類には、地球には、何が起こるのか?異色の学者・松田卓也と気鋭の漫画家・宮崎夏次系とともに考える。

128

Vincent Moon et Les Petites Planètes

ヴィンセント・ムーンの小さな地球 天才ノマド映像作家の美しすぎる音楽動画たち

Take Away Showで、名だたるインディロックバンドの姿を生々しく捉え音楽ファンを魅了した映像作家は、いま世界中のローカルミュージックに身を浸しカメラを回しつづける。放浪の天才ヴィンセント・ムーンとは何者なのか?