JP4560656B2 - 質量分析計及び質量分析方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、サンプル(又は試料)をイオン化するプロセスが帯電粒子のジェット生成を含んでいる質量分析計に関する。より詳細には、本発明は、エレクトロスプレー・イオン化或いは大気圧イオン化による液体サンプルの分析用のマルチ・インレットの質量分析計に関するが、特定の他のタイプにも適用可能である質量分析計に関する。
【0002】
【従来の技術】
高分子及び/或は熱的不安定性生体分子の複雑な混合物が、現在、エレクトロスプレー・イオン化或は大気圧イオン化の質量分析によって、現在、ルーチン化されて分析され、しばしば、液体クロマトグラフ法或は毛管電気泳動法による分離を追従する。最適には、そうした分析を実行するために、クロマトグラフ装置からの溶離剤(eluent)が質量分析計のエレクトロスプレー・イオン化ソース或は大気圧イオン化ソースへ直に供給される。これら双方のイオン化技法は、非常に大きな高分子量のサンプルの無損傷の分子イオンを生成でき、特にエレクトロスプレー・イオン化の場合には、これらイオンが相当数の電荷を担持し得る。これによって、それらの質量対電荷比を、四重極或はイオン・トラップ等の比較的安価な質量分析器で測定され得る範囲内にする。
【0003】
(ガスよりは)溶液の分析用に使用されるこれらエレクトロスプレー及び大気圧イオン化の各ソースは、高圧の雰囲気圧力(典型的には大気圧)の領域内での帯電粒子から成るジェットの生成と、これら帯電粒子の内の少なくとも幾分かをそれらが質量分析されることになるより低圧の領域内へ通す手段とを含む。こうしたジェットは、典型的には、前記溶液から作り出される小滴から成るエアロゾルを含み、これら小滴は高圧の領域内の不活性ガス分子との衝突で少なくとも部分的に脱溶媒和を被り得る。
【0004】
エレクトロスプレーでのイオン化ソースの場合、エアロゾルは分析されるべき溶液を含有する毛細管の出口と、その下流側に配された対向電極との間に3kVから6kVの間の電位差を維持することによって形成される。エアロゾル内に含有される小滴は帯電され、該エアロゾルが形成されている領域を通って流される不活性ガス(通常加熱されている)の分子との衝突で、少なくとも部分的に脱溶媒和させられる。次いで、そうして作り出された帯電粒子はノズル-スキマー減圧段を通過させられて、それらが質量分析させられる減圧又は真空領域内に入る。多くの生体分子の場合、エレクトロスプレー・イオン化によって作り出されたイオンは夥しい数の電荷を担持するので、それらの質量対電荷比は、もしそうしたイオンが単一荷電させられていれば、使用不可能となるような適度なコストの四重極質量分析器の質量範囲内になり得る。先行技術に係るエレクトロスプレー・イオン化ソースは米国特許第4,531,056号、第4,542,293号、第4,209,696号、第4,977,320号、並びに第5,504,327号、PCT特許出願第95/24259号、第98/11595号、並びに第97/29508号、更には、英国特許出願第2,308,227号に開示されている。エレクトロスプレー・イオン化の技術は、Fenn等の「Mass Spectrom, Rev.」,1990年,第9冊,37〜70頁、及び、Smith等の「Mass Spectrom, Rev.」,1991年,第10冊,359〜451頁で再検討されている。
【0005】
歴史的に、APIソースがガス中の微量物質の分析用に開発されたが(例えば、英国特許第1,584,459号に記載されたソース)、現在では溶液の分析用に広範囲にわたって使用されている。そうしたソースにおいて、帯電粒子から成るジェットは、高雰囲気圧の領域内における噴霧器によって溶液から小滴から成るエアロゾルを先ず作り出し、次いで、例えばそのエアロゾル近辺における電極間に維持されたコロナ放電等の独立した(又は別の)イオン化プロセスでそれら小滴を帯電することによって生成される。そうして作り出された帯電小滴は、エレクトロスプレー・ソースの場合のように脱溶媒和させられ得て、それで帯電粒子が作り出される。例えば、Horning、Carroll等の「J. Chromatog.」,1974年,第99冊,13〜21頁を参照のこと。コロナ放電の代わりに、イオン化のための他の形態が利用可能であり、例えば63Ni放射性フォイル(箔)や数多くの異なるタイプの噴霧器が使用可能である。これら初期の装置に基づくより最近のイオン・ソースは、大気圧化学イオン化ソース(APCI)として知られ、それは、イオン化が本質的には化学イオン化プロセス、即ち、サンプル分子の、放電或は主要イオン化の他の手段で生成された主要イオンとの反応であるからである。実際には、別のイオン化プロセスは常に必要とされることがなく、ある種のイオン・ソースでは噴霧段階自体が帯電粒子ジェットを生成するものであり、それは小滴からのイオン蒸発の結果であり、それら小滴のバルク溶液からの形成中に帯電される。
【0006】
APIソースの更なる変形は、サーモスプレー・イオン化として知られ、溶液を強度に加熱された毛細管に通過させることによって該溶液が噴霧される。(例えば米国特許第4,730,111号を参照のこと。)この噴霧方法は、グロー放電或は電子衝突イオン化等の様々な方法によって補助される可能性があるが、追加的なイオン化段階無しに、引き続く質量分析に対して充分なイオンをしばしば作り出す。
【0007】
同一ソースにおいて、同時に使用されるか、或は、噴霧方法又はイオン化方法を代替的に使用されるかの何れかで、上述された特徴の組み合わせを提供するイオン化ソースも知られている。例えば、現行生産における殆どのエレクトロスプレー・イオン化ソースもAPCI能力を発揮する。例えば、Andrien及びBoyleの「Spectroscopy」,1995年,第2冊、42〜44頁、PCT特許出願第95/24259号及び第98/11595号、並びに、英国特許出願第2,308,227号を参照のこと。
【0008】
上述されたタイプの帯電粒子ジェットのソースは、液体クロマトグラフからの溶離剤を分析するべく非常に頻繁に使用され、このようにしてルーチン化された状態で現在利用されている。液体クロマトグラフと直にインタフェースするために且つ非常に大きな質量の熱的に不安定な分子から特性的なイオンを作り出すためのこれらソースの能力は、例えば、医療用スクリーニング・プログラム用に(Rasheed, Bucknall等の「Clin. Chem.」,1997年,第43:7冊,1129〜1141頁等を参照のこと)に、そして、DNA及びタンパク質順序付け用に(例えばPCT特許出願第94/16101号)、可能な限り短時間で多数のサンプル分析を為し得る自動化システムに対する需要を最近では創出している。このタイプの応用は、もしそれらが費用効果的であるならば非常に高いスループットを必要とするが、帯電粒子ソースの先行技術に係るタイプは単一クロマトグラフの溶離剤のみを受け入れることができるだけである。APIソースに取り付けられた液体クロマトグラフ用の自動流れ切り替え構成は、Hagiwara等(「J. Mass Spectrom. Sec. Japan」,1996年、第44(2)冊,249〜259頁)によって教示されているが、1つのクロマトグラフによって実行される繰り返し分析中にイオン・ソースの汚染を低減しようとするものである。
【0009】
同時に動作する幾つかの毛細管を有するエレクトロスプレー・イオン化・ソースが、Kostiainen及びBrums(「Rapid Commun. in Mass Spectrometry」,1994年、第8冊、549〜58頁)によって報告されているが、この装置はアナライト又は検体の単一流からのイオン化効率を改善しようとするものである。Andrien,Whitehouse等のPCT特許出願第WO99/13492号(1999年3月18日公表)では、マルチ・インレット・エレクトロスプレー/API質量分析計が開示されており、導入された複数種の溶液の内の少なくとも2つが同時にイオン化させられている。次いで、これら2種の溶液から生成されたイオンの混合物は質量分析器内へ導入される。しかしながらそうした同時導入は、必然的に、それら2つの溶液の混合を表す質量スペクトル・データとなり、よってこの方法はその応用性に限られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
それ故に、本発明の目的は質量分析計を提供することであり、各々が分析されるべきサンプルを含むことから成る複数の流体ストリームの2つ以上からイオンを当該質量分析計の質量分析器内へ同時に導入することなしに、それら複数の流体ストリームを受け入れることができる帯電粒子イオン化ジェット・ソースを備えて構成されるマルチ・インレットの質量分析計を提供することである。本発明の他の目的は、高解像度の液体クロマトグラフによって分離させられたそうしたストリーム内の種の分析を許容するために、充分迅速に、それらストリームの全てから質量スペクトル・データを作り出すことができるそうした分析計を提供することである。
【0011】
更なる目的は、複数の流体ストリームの2つ以上からイオンを質量分析器内へ同時に導入することなしに、それら複数の流体ストリームを分析するために、帯電粒子イオン化ジェット・ソースを用いる質量分析の方法を提供することである。本発明の他の目的は、高解像度の液体クロマトグラフ法によって分離されたそれら流体ストリーム内の種の分析を許容するために、充分高速であるそうした方法を提供することである。本発明の更なる目的は、2つ以上の流体の流れを分析できる、エレクトロスプレー、サーモスプレー、及び/或は、APIのイオン・ソースを備える質量分析計と、それら質量分析計を操作する方法とを提供することである。また他の目的は、同時に動作させることができる複数のクロマトグラフを備える液体クロマトグラフ質量分析計を提供することであり、更なる目的としてはそれを操作する方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
これらの目的に従って本発明は、減圧チャンバー、使用において前記減圧チャンバーよりも高圧下にあるサンプリング領域、前記サンプリング領域及び前記減圧チャンバーの間を連通するサンプリング・オリフィス、並びに、前記サンプリング領域から前記減圧チャンバー内へ、第1軸線に沿って前記サンプリング・オリフィスを通る少なくとも一部の帯電粒子を受け入れる質量分析器を備える質量分析計を提供するものであり、この質量分析計は、
a)各々に分析されるべき流体が供給されて、該流体から誘導された帯電粒子から成るジェットをジェット軸線に沿って生成する複数の帯電粒子ジェット生成手段であり、各々が異なるジェット軸線を有するように、且つ、それらジェット軸線の全てが前記サンプリング領域内で前記第1軸線と交差するように配置されている複数の帯電粒子ジェット生成手段と、
b)前記ジェット軸線及び前記第1軸線の交点が内部にるように配置された中空部材を具備し該中空部材は、前記ジェット軸線に整列可能な少なくとも第1アパーチャを有し、前記帯電粒子ジェット内に含まれる少なくとも一部の帯電粒子が該第1アパーチャを通って前記中空部材の内部に入前記第1軸線に向かって進むことになるジェット選択手段と、
c)前記中空部材における前記第1アパーチャを前記ジェット軸線各々に対して順次整列させ、それによって、前記帯電粒子ジェット各々に含まれる少なくとも一部の帯電粒子を前記中空部材の内部に順次入れ、前記サンプリング・オリフィスから前記減圧チャンバー内へ通過させ、そして引き続き前記質量分析器に入るようにす手段と、
を更に備えることを特徴としている。
【0013】
好適実施例において、少なくとも1つの第2アパーチャが前記ジェット選択手段の前記中空部材に設けられ、前記第1アパーチャを通って入る帯電粒子が、前記第1軸線との交差の後に、その第2アパーチャを通過して前記内部から外に出ることができる。このようにして帯電粒子ジェットは、それが選択された際に被る擾乱が最小となる。
【0014】
更なる好適実施例において本発明は、少なくとも1つの前記帯電粒子ジェット生成手段が、下流側に配置された対向電極手段に対して高電位に維持されたエアロゾル生成手段を備えているこから成るエレクトロスプレー・イオン化質量分析計を提供するものである。前記対向電極手段は、導電性材で形成され得る前記中空部材と、前記中空部材における前記アパーチャが前記エアロゾル生成手段の前記ジェット軸線と整列された際に前記中空部材から外に出る前記帯電粒子から成るジェットの経路内に配置された更なる対向電極との双方か、或は、その何れか一方を好都合にも含むことができる。前記エアロゾル生成手段は毛細管を含むことができる。好ましくは、噴霧ガスが、単一ジェット・エレクトロスプレー・ソースの先行技術タイプのように、エアロゾル形成を補助すべく前記毛細管と同軸状の管によって該毛細管の出口に供給される。加熱された乾燥ガスをも、エアロゾル内に作り出された小滴の脱溶媒和を補助すべく、前記サンプリング領域内における前記エアロゾル生成手段の前記出口に供給され得る。
【0015】
代替実施例において、大気圧イオン化質量分析計が提供され、各帯電粒子生成手段が、前記流体から小滴を生成するエアロゾル生成手段と、そのようにして作り出された小滴を帯電する手段とを具備している。また、エアロゾル加熱手段が、前記エアロゾル生成手段によって作り出された小滴の脱溶媒和を為すために提供され得る。好都合にも、前記小滴を帯電する前記手段は、前記サンプリング領域内に配置され且つコロナ放電を形成することになる電位に維持された放電電極を含むことができる。前記エアゾル生成手段は、上述したエレクトロスプレー・ジェット生成手段の場合のように、噴霧ガスを供給する管を含むことができる。
【0016】
帯電粒子ジェット生成手段の全てが同等である必要性はない。例えば、2つのエレクトロスプレー・イオン化生成手段及び2つの大気圧イオン化生成手段を用いることは、本発明の範囲内である。更に、1つ或はそれ以上の前記帯電粒子ジェット生成手段はサーモスプレー・イオン化装置を含むことができ、その場合、前記サンプルのイオン化が、前記サンプル溶液が通って流れる毛細管を強力に加熱することによって実行されている。
【0017】
また、質量分析計用の較正混合物を導入すべく、前記帯電粒子ジェット生成手段の内の1つを用いることが有益である。このようにして、質量分析計較正は各サンプリング・サイクルごとに更新され得て、該質量分析計の質量測定精度は結果として改善され得る。
【0018】
更なる好適実施例において、帯電粒子ジェット生成手段はそれらが作り出すジェットが前記第1軸線へ方向付けられるように容易に配置され、前記アパーチャを整列する前記手段は、前記中空部材を回転してアパーチャを前記帯電粒子ジェット生成手段の各々と順次一列に並ばせるモータ手段を含むことができる。好都合にも、これらジェットは前記第1軸線に直交するように配列され得るが、これは絶対的なことではない。この径方向配置によって、各生成手段によって作り出される帯電粒子の少なくとも一部が前記サンプリング・オリフィスを通過して、質量分析器によって分析されることを可能としている。もし、より好適であるように、2つ以上のアパーチャが設けられたならば、それらアパーチャは典型的には径方向で対向する対となるように配列されて、前記中空部材が任意の所与の位置にある際、一方のアパーチャが前記帯電粒子生成手段の内の1つと整列している場合、その対の他方のアパーチャが出口アパーチャを提供して、そこを通って帯電粒子ジェットが最小限の擾乱で前記中空部材から逸脱し得ることなる。好適実施例においては2つのアパーチャが相互に直に対向するように提供され、前記中空部材が回転させられて、該中空部材におけるそれらアパーチャを特定のジェット軸線に整列させる。
【0019】
前記帯電粒子ジェット生成手段は、前記第1軸線を中心として180°未満の円弧を取り囲むように配置され得る。中空部材が回転するに連れて、該中空部材における一方のアパーチャが各ジェットからの帯電粒子を該中空部材に順次入れさせる役割を果たし、他方のアパーチャが対応する出口アパーチャとしての役割を果たす。次いで前記中空部材の更なる回転は、出口アパーチャとして先行して役立っているアパーチャが次の中空部材の180°の回転で入口アパーチャとなるように、それら2つのアパーチャの役割を逆転する。理解して頂けるように、所望に応じてより多くのアパーチャを設けることができ、前記帯電粒子ジェット生成器が周りを取り囲むように配列される前記円弧が前記中空部材における隣接アパーチャ間の角度未満となる。
【0020】
更に好ましくは、前記中空部材におけるアパーチャが前記帯電粒子ジェット生成手段の各々と順次整列された際、該中空部材の動きは所定時間停止させられる。これによって、帯電粒子が各生成手段から、順次、所定期間、抽出されることを可能としており、しかも、他の生成手段によって作り出される帯電粒子からの干渉無しで可能としている。次いで、特定の帯電粒子ジェットがサンプリングされている間だけ、質量分析計からの関連データが取得される。取得される前記データを、その時にサンプリングされている前記生成手段と関連付ける、例えば、前記ジェット選択手段の位置を検出し、それに応じて対応するデータにフラグを立てることによって関連付ける手段が提供され得る。
【0021】
本発明に従った装置は、複数のクロマトグラフをも備えることができ、それらの各溶離剤を異なる帯電粒子ジェット生成手段にフィード(供給)する。典型的には、液体クロマトグラフがエレクトロスプレー・イオン化と組合わされて使用されるが、ガス・クロマトグラフ或は毛管電気泳動の分離装置も利用され得る。
4つのそうしたクロマトグラフ及びそれらに対応して相互に45°を成して配置された生成手段を用いて、2つのアパーチャを含むジェット選択手段が0.1秒間に各クロマトグラフ溶離剤を抽出し得て、各生成手段間の移動に0.1秒を要する。こうして、完全な質量スペクトルが、4つのクロマトグラフ分析が実行されている間に、単一秒当たり1回よりもより頻繁に各クロマトグラフ毎に生成され得る。
【0022】
質量分析器の任意の好都合なタイプ、例えば、磁気セクタ分析器、四重極分析器、イオン・トラップ分析器或は飛行時間式分析器、3重の四重極質量分析計等のタンデム式質量分析計が本発明において使用され得る。飛行時間式及びイオン・トラップ式の質量分析器は特に適切であり、その理由は質量対電荷比の全てのイオンを略同時に検出する能力が故である。結果として、前記ジェット選択手段が何れかの特定ジェット生成手段から帯電粒子を抽出している間に、歪曲されていない完全なスペクトルが、走査質量分析器で可能であろうよりも短時間の内に記録され得る。次いでそうして取得されたデータは、前記ジェット選択手段が次の生成手段と整列するやいなや前記分析器が取得を始めることができるように、そのジェット選択手段がそれら生成手段間を移動している期間に処理され得る。このようにして、ジェット生成手段の各々が抽出される速度を速めることが可能であり、それによって各生成手段からの経時変化データの損失を最少化する。しかしながらタンデム式質量分析計、特に3重の四重極質量分析計もまた、本発明を用いて達成可能となるより大きな抽出スループットの恩恵を受ける。
【0023】
他の局面から見た場合、本発明は、減圧チャンバーよりも圧力が高いサンプリング領域から、第1軸線に沿ったサンプリング・オリフィスを通って該減圧チャンバー内へ進む帯電粒子を質量分析することを含む質量分析方法を提供するものであり、
a)分析されるべき流体を複数の帯電粒子ジェット生成器手段の各々に供給して、ジェット軸線に沿って前記流体から誘導される帯電粒子のジェットを生成することであり、前記帯電粒子ジェット生成手段がそれぞれ異なるジェット軸線を有し、それらジェット軸線の各々が前記サンプリング領域内における前記第1軸線と直交していること、
b)帯電粒子のジェットの内の少なくとも幾つかのジェットを中空部材内における第1アパーチャと整列して、該中空部材の内部で前記ジェット軸線及び前記第1軸線が交差するように為すことによって、帯電粒子のジェットの内の少なくとも幾つかのジェットを順次選択して、そうして選択された該ジェットに含まれる帯電粒子が前記中空部材本体内に入ることができ、前記第1軸線に向かって移動し、それら帯電粒子の内の少なくとも一部がその第1軸線に沿って前記サンプリング・オリフィスを通過して前記減圧チャンバー内に入るように為すこと、を特徴とする。
【0024】
1つの好適な方法は、前記の選択されたジェットが前記中空部材における第2アパーチャを通って外に出ることを可能とすることを更に含む。他の好適な方法では、エレクトロスプレー・イオン化によって、例えば、前記帯電粒子ジェット生成手段の下流側に配置された対向電極手段に対して高電位で小滴のエアロゾルを生成することによって、前記帯電粒子ジェットが作り出される。代替的には、或は、追加的には、大気圧イオン化によって、例えば、エアロゾルを生成し、そうして作り出された小滴をコロナ放電で帯電させることによって、前記帯電粒子ジェットを作り出し得る。
【0025】
本発明に従った更なる好適方法は、前記帯電粒子ジェットの内の少なくとも幾つかのジェット各々を順次質量分析するサイクルの繰り返しを含むと共に、複数のそうしたサイクルの間に選択された帯電粒子ジェット各々に対する質量スペクトル・データの取得を含む。好適方法における帯電粒子の質量分析の段階は、それらの質量対電荷比を飛行時間式質量分析器或はイオン・トラップ質量分析器を用いて測定することを含むが、3重の四重極等のタンデム式質量分析器等をも使用可能である。更に別の好適方法は、前記中空部材を固定位置に維持することによって、所定時間、前記帯電粒子ジェットの内の1つのジェットを選択し、その所定時間の間に質量スペクトル・データを取得し、次いで、質量スペクトルが取得されることになる前記帯電粒子ジェットの内の次のジェットを選択すべく前記中空部材を整列して、該整列が行われている間はデータ取得を禁止することを含む。
【0026】
典型的には、前記帯電粒子ジェット生成手段各々に対して供給される前記流体は、クロマトグラフからの溶離剤を含む。こうして本発明は、複数の質量分析計の必要性なしに或は溶離剤流を直に切り替えることなしに、複数のクロマトグラフからの溶離剤の質量スペクトル分析を同時に実行する方法を提供するものである。
【0027】
以下、本発明の好適実施例を図面を参照してより詳細に説明する。
【0028】
【発明を実施する形態】
先ず図1で参照されるように、本発明に従った質量分析計は、ジェット軸線3(図2をも参照のこと)に沿って帯電粒子2から成るジェットを生成する複数の帯電粒子ジェット生成手段(その内の1つが符号1で示されている)と、以下により詳細に説明される符号4で全般的に示されているジェット選択手段とを備える。コーン(円錐体)6の頂点に形成されたサンプリング(抽出)・オリフィス5は、サンプリング領域7と、サンプリング体9内に形成された減圧チャンバー8との間の連通を提供する。減圧チャンバー8は抜き取り領域10を通じ、通路11及び12そしてポート13を介して排気されて、約1mmHgから5mmHgの間の圧力に維持されている。中空の円錐部材14が(PEEK等の充填PTFEから形成された)アダプタ15内に嵌合され、該アダプタにサンプリング体9が取り付けられている。この中空円錐部材14は、その頂点にオリフィスを有し、該オリフィスを通じて帯電粒子が抜き取りチャンバー10から該中空円錐部材14内部に進むことができる。絶縁ワッシャ16は中空円錐部材14及びサンプリング体9の間の電気的な接触を防止し、それらサンプリング体9及び中空円錐体14の間の電位差を維持させることを可能としている。中空円錐部材14の内部は、真空ポンプ18で排気させられると共に六極(ヘキサポール)イオンガイド装置19を有する第2減圧チャンバー17と連通している。このチャンバー17はポンプ18によって約10-2乃至10-3mmHgに維持されている。抜き取り領域10から中空円錐部材14を通って進むイオンは、次いで、ガイド装置19を透過し、オリフィス20を通って真空ポンプ23で10-5mmHg未満の圧力に維持された第3の減圧チャンバー22内へ入る。好都合にもガイド装置19は、著しい質量識別なしで最適化されたイオン透過をもたらすRF専用六極イオンガイドを含むことができるが、他のタイプのイオンガイドも使用可能である。イオン・プッシャー(ion pusher)24、ドリフト領域25、イオン反射器26、並びに、イオン検出器27を含む従来の直交加速飛行時間式の質量分析器が、第3減圧領域22内に具備されている。オリフィス20を通って第3減圧チャンバー22に入るイオンは、静電レンズ21によってイオン・プッシャー24内へ収束される。検出器信号プロセッサ63を介してイオン検出器27からの信号をも受信する分析器コントローラ29で制御されるパルス発生器28によって、イオン放逐パルスがイオン・プッシャー24に供給される。ディジタル・コンピュータ30が提供されて、飛行時間式質量分析器によって生成されたデータを処理し、全体的な分析計を制御する。この飛行時間式質量分析器の動作又は操作は従来通りである。
【0029】
カバー65によって包囲されたヒータ64はサンプリング体9に取り付けられて、該サンプリング体92を任意の所望温度に維持すべく使用される。タンパク質等の熱的に不安定なサンプルの分析には、約70℃の温度が適切であるが、おおよそ150℃までのより高い温度がより安定したサンプルに対しては有益であり得る。
【0030】
ジェット選択手段4は位置決めされて、それにおけるアパーチャがジェット軸線3の内の1つと整列させられると、選択された帯電粒子ジェット生成手段1の内の1つによって作り出される帯電粒子はサンプリング領域7を通過する。図1に示される実施例におけるジェット生成手段1は、エレクトロスプレー・プローブ(図3により詳細に示される)を備え、それの毛細管又は毛管は電源35によって中空部材36(ジェット選択手段4の一部)を含む対向電極に対して高電位に維持され、それによってサンプリング領域7内に帯電粒子から成るエレクトロスプレーされたジェット2を生成している。これら帯電粒子の内の少なくとも一部は第1軸線37に沿ったオリフィス5を通って第1減圧チャンバー8に入り、次いで抜き取り領域10内に進んで、先に説明されたように引き続き質量分析される。
【0031】
次に図2を参照すると、ジェット選択手段4がより詳細に示されており、4つのエレクトロスプレー・ジェット生成手段1,38,39,40が相互に45°の角度を成して配置されることによって、それらの先端が軸線37(図1)を中心とした円弧上に配列される。これらジェット生成手段は平面41(図1)内に第1軸線37と直交して配置されている。この実施例での中空体の部材36(以下を参照のこと)は、エレクトロスプレー・ジェット生成手段1,38,39,40各々に対する対向電極として役立ち、追加電極が何等設けられていない。しかしながら他の実施例では、例えば破線のボックス34で示された位置に対向電極をジェット生成手段1に対して設けることができる。各ジェット生成手段は分析されるべき流体が連続的に供給されて、ジェット軸線3,45,46,47にそれぞれ沿った連続的なエレクトロスプレーを生成している。理解して頂けるように、各ジェット生成手段(例えば1)は異なるジェット軸線(例えば3)を有し、これら全てのジェット軸線はサンプリング領域7内で第1軸線37と交差している。
【0032】
実質的に円筒形状の導電性中空部材36は2つのアパーチャ48,49を有し、該アパーチャ48,49が各ジェット軸線3,45,46,47と順次整列すると、該ジェット軸線はそれらアパーチャの内の対応するアパーチャを通過し得て、選択されたエレクトロスプレー・ジェット生成手段からの帯電粒子がサンプリング領域7に進むことを許容する。勿論、サンプリング領域7は減圧チャンバー8よりも高圧下となる。それは大気圧であるか、或は、特にエレクトロスプレー・ソースの場合には、大気圧を若干上下した圧力であることが可能である。中空部材36上にはバッフル管50が設けられて、選択されていないジェット生成手段からの物質がサンプリング領域7に入らないことを保証している。
【0033】
中空部材36は、図1に示されるように、ステッピングモータ52のシャフト51に取り付けられ、ブラケット54上に搭載されたベアリング53に支持されている。モータ52はモータ・コントローラ55で制御され、次いで該コントローラはコンピュータ30によって制御されている。
【0034】
使用において、4つのエレクトロスプレー・ジェットがひとたび形成されると、コンピュータ30はステッピングモータ52により、中空部材36のアパーチャが帯電粒子ジェット生成手段1に関連されたジェット軸線3に整列して生成手段1が作り出す帯電粒子のジェット2がサンプリング領域7に入るようになるまで、中空部材36を回転させる。次いでジェット2内における帯電粒子の内の少なくとも一部がオリフィス5を通過してから、質量分析される。コンピュータ30は、質量スペクトル・データが保存されている間、中空部材36をこの位置に所定時間(典型的には、0.1秒)保持し、その後に中空部材の回転を進めてアパーチャが帯電粒子ジェット生成手段38に関連されたジェット軸線45に整列するようにし、再度、質量スペクトル・データが取得されている間、中空部材をその位置に保持するように、プログラムされている。中空部材が実際に移動している間、コンピュータ30は検出器信号プロセッサ63から取得されたデータを処理して、中空部材が次のジェット軸線に整列されるやいなや質量分析器がデータ取得を即座に行なえるようにしている。
【0035】
中空部材の回転及び停止のサイクルは、帯電粒子ジェット生成手段の各々が抽出される間続行し、全プロセスが繰り返され、中空部材の回転に同期して質量スペクトル・データを保存する。このようにして、帯電粒子ジェット生成手段に対して供給された各種流体の各々に対する質量スペクトル・データは、拡張された時間期間にわたって取得され得る。
【0036】
本発明での使用に適合するエレクトロスプレー・ジェット生成手段1が図3に示されている。これは、円筒状ハウジング67の端壁66における凹部内に配置されたフランジ82を含む、剛性のある絶縁材から形成された中空プローブ・シャフト81を備える。ステンレス鋼製シャフト延長部68は「O」リング69によってシャフト81の末端内に封止され、中空ステンレス鋼先端70は「O」リング71によって延長部68の端部内に封止されている。またステンレス鋼製の細穴小径毛細管72はこのプローブ・アセンブリの全長にわたって延在し、先端70から隔たった端部で、例えば液体クロマトグラフのカラム等の分析されるべき溶液のソースに接続されている。
【0037】
噴霧ガス(例えば窒素)の供給は、パイプ73を介して、ハウジング67内に固定された支持プレート76にクランプ75によって取り付けられている「T」コネクタ74に対して行われる。毛細管72は「T」コネクタ74上に残留する2つのユニオン継ぎ手を真っ直ぐに進んで、ユニオン継ぎ手77内で封止されている。毛細管72が途切れることなく通過している一本のより大きな穴の管78は、「T」コネクタ74上のユニオン継ぎ手79内で封止され、プローブ・シャフト81の中空内部、シャフト延長部68、並びに、プローブ先端70を通って延在している。毛細管72は管78の端部から約0.5mmだけ突出して、噴霧ガスが管78から出現し、毛細管72から出現する溶液の静電噴霧を補助するようにしている。
【0038】
エレクトロスプレー・イオン化を生じさせるために、エレクトロスプレー電源35(図1)がリード線80によって「T」コネクタ74に接続されて、該コネクタ及び管78,72がエレクトロスプレー電位に維持されるようにしている。乾燥ガス、典型的には、熱せられた窒素がパイプ31を通じてサンプリング領域7内に導入されて、従来のエレクトロスプレー・イオン化ソース内の如くに、エレクトロスプレー・ジェット生成手段によって作り出されたエアロゾルの脱溶媒和を補助している。
【0039】
以上に説明されたように、帯電粒子ジェット生成手段1,38,39,40は、エレクトロスプレー・イオン化ジェット生成手段の代わりに、大気圧イオン化ジェット生成手段を含み得る。図4はそうした生成手段を示す。同軸流噴霧器56(図3に示される構成と同様)と、強力に加熱される管59を含むエアロゾル加熱手段とは、ジェット選択手段4におけるアパーチャが整列される度にサンプリング領域7内にエアロゾルを作り出す。(噴霧器56が選択されると)コロナ放電が、放電電極58(図5にも示される)に印加される高電位によって、サンプリング領域7内に作り出される。その放電内に作り出された帯電粒子は、図1及び図2に示されるエレクトロスプレーが為すように、ジェット軸線57に沿って中空部材36の内部へ移動する。図4に従ったジェット生成手段は、図2のジェット生成手段1,38,39,40の何れかか、或はそれらの全てと置き換わることができる。
【0040】
図5は中空部材36をより詳細に示している。この中空部材は、2つの径方向で対向するバッフル管50が図示の如くに取り付けられた導電性の開放式円筒体60を備える。この円筒体60は、ステッピングモータ52のシャフト51に嵌合されている中央ブッシュ62に取り付けられた3つの放射状アーム61を含むスパイダーによって、該ステッピングモータ52のシャフト51に支持されている。こうした開放式構造は、その内部に存するガスが、中空部材が内に配置されているサンプリング領域7の残り部分における組成物とは大きく異ならないことを保証し、様々なジェット生成手段間の「クロストーク」を最少化している。
【0041】
図6は、本発明に従った(3重の四重極)タンデム式質量分析計の著しく簡略化された概略構成図である。複数の帯電粒子ジェット生成手段1、ジェット選択手段4、サンプリング・コーン6、並びに、イオンガイド手段19等々を含むイオン導入システムの主要構成要素は図1により詳細に示されている。図1に示される直交加速飛行時間質量分析器の代わりに、3重の四重極分析器が設けられている。これは、第1段の質量選択四重極42、実質的に気密なエンクロージャ33内に封入されたRF専用六極43を含む衝突セル、第2段の質量分析四重極44、並びに、イオン検出器32を備える。衝突セルは、第1四重極42からそこに渡されたイオンをバラバラにするために使用される。こうした3重の四重極の質量分析器は周知であり、詳細に説明する必要性はないであろう。
【0042】
使用中、帯電粒子ジェット生成手段1に供給された溶液内に存するサンプルは、先に説明されたようにイオン化される。任意の特定時点で選択手段4によって選択されたジェットから形成されたイオンは、サンプリング・コーン6及び中空円錐部材14を通過して3重の四重極分析器内に入る。典型的には、所定の質量対電荷比を有するイオンが第1の四重極42によって選択され、衝突セル42,33に入る。ここで、それらは不活性ガス分子との衝突によってバラバラにされ、そうして作り出されたバラバラとなったイオンは第2の四重極44によって質量分析される。しかしながら、3重の四重極分析器を用いて設定された任意の方法が使用可能である。ジェット選択手段4の動作や、生成された質量スペクトル・データ及び選択されたジェット間のリンクは先に説明されたように実行され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に従った飛行時間式質量分析計の概略断面図である。
【図2】図2は、図1乃至図6に示される分析計での使用に適合するジェット選択手段の概略構成図である。
【図3】図3は、図1乃至図6に示される分析計での使用に適合する帯電粒子ジェット生成手段の概略断面図である。
【図4】図4は、図1乃至図6に示される分析計での使用に適合する大気圧イオン化ジェット生成手段を概略構成図である。
【図5】図5は、図2に示されるジェット選択手段をより詳細に示す構成図である。
【図6】図6は、本発明に従った3重の四重極タンデム式質量分析計の概略構成図である。
【符号の説明】
1,38,39,40 帯電粒子ジェット生成手段
2 帯電粒子ジェット
3,45,46,47 ジェット軸線
4 ジェット選択手段
5 サンプリング・オリフィス
7 サンプリング領域
8 減圧チャンバー
9 サンプリング体
10 抜き取り領域
14 円錐部材
19 イオンガイド手段
36 中空部材
37 第1軸線
30 コンピュータ
32 イオン検出器
42 第1段の四重極
43 RF専用六極
44 第2段の四重極
48,49 アパーチャ
52 ステッピングモータ
56 噴霧器
72 毛細管

Claims (31)

  1. 質量分析計であって、減圧チャンバー、使用において前記減圧チャンバーよりも高圧下にあるサンプリング領域、前記サンプリング領域及び前記減圧チャンバーの間を連通するサンプリング・オリフィス、並びに、前記サンプリング領域から前記減圧チャンバー内へ、第1軸線に沿って前記サンプリング・オリフィスを通る少なくとも一部の帯電粒子を受け入れる質量分析器を備える質量分析計において、
    a)各々に分析されるべき流体が供給されて、該流体から誘導された帯電粒子から成るジェットをジェット軸線に沿って生成する複数の帯電粒子ジェット生成手段であり、各々が異なるジェット軸線を有するように、且つ、それらジェット軸線の全てが前記サンプリング領域内で前記第1軸線と交差するように配置されている複数の帯電粒子ジェット生成手段と、
    b)前記ジェット軸線及び前記第1軸線の交点が内部にるように配置された中空部材を具備し該中空部材は、前記ジェット軸線に整列可能な少なくとも第1アパーチャを有し、前記帯電粒子ジェット内に含まれる少なくとも一部の帯電粒子が該第1アパーチャを通って前記中空部材の内部に入前記第1軸線に向かって進むことになる、ジェット選択手段と、
    c)前記中空部材における前記第1アパーチャを前記ジェット軸線各々に対して順次整列させ、それによって、前記帯電粒子ジェット各々に含まれる少なくとも一部の帯電粒子を前記中空部材の内部に順次入れ、前記サンプリング・オリフィスから前記減圧チャンバー内へ通過させ、そして引き続き前記質量分析器に入るようにす手段と、
    を備えることを特徴とする質量分析計。
  2. 少なくとも第2アパーチャが前記ジェット選択手段の前記中空部材に設けられ、該第2アパーチャを通じて、前記第1アパーチャを通じて入ってくる帯電粒子ジェットが前記第1軸線と交差した後に前記中空部材の内部から外にる、請求項1に記載の質量分析計。
  3. 前記複数の帯電粒子ジェット生成手段の内の少なくとも1つが、エレクトロスプレー・イオン化によってイオンを生成するために、下流側に配置された対向電極手段の電位と比較してより高い電位に維持されているエアロゾル生成手段を含む、請求項1或は2に記載の質量分析計。
  4. 前記対向電極手段が前記中空部材であり、該中空部材が導電性材から形成されている、請求項3に記載の質量分析計。
  5. 前記エアロゾル生成手段が、毛細管と、噴霧ガスを当該エアロゾル生成手段の出口に供給してエアロゾルの形成を補助する手段とを具備する、請求項3或は4に記載の質量分析計。
  6. 大気圧イオン化によってイオンを生成するために、前記複数の帯電粒子ジェット生成手段の内の少なくとも1つが、前記流体から小滴を生成するエアロゾル生成手段と、そうして作り出された小滴を帯電させる手段とを含む、請求項1乃至5の内の何れか一項に記載の質量分析計。
  7. 前記エアロゾル生成手段によって作り出された前記小滴を脱媒体和するためのエアロゾル加熱手段を更に備える、請求項6に記載の質量分析計。
  8. 前記小滴を帯電させる手段が、前記サンプリング領域内に配置されると共にコロナ放電を形成することになる電位に維持された放電電極を含む、請求項6或は7に記載の質量分析計。
  9. 熱せられた乾燥ガスが前記サンプリング領域内の前記エアロゾル生成手段の出口に供給されて、前記エアロゾル内の小滴の脱溶媒和を補助する、請求項1乃至8の内の何れか一項に記載の質量分析計。
  10. 前記複数の帯電粒子ジェット生成手段が放射状に配置されて、それらが作り出すジェットが前記第1軸線に対して方向付けられており、前記アパーチャを前記ジェット軸線に対して整列させる手段が、前記中空部材を回転させ前記アパーチャを前記帯電粒子ジェット生成手段各々の前記ジェット軸線と順次一列に並ぶようにするモータ手段を含む、請求項1乃至9の内の何れか一項に記載の質量分析計。
  11. 前記ジェット選択手段が、径方向に対向する対となるように配列された複数のアパーチャを有する、請求項1乃至10の内の何れか一項に記載の質量分析計。
  12. 前記複数の帯電粒子ジェット生成手段が、前記第1軸線を中心として180°未満の円弧を囲むように配置されている、請求項1乃至11の内の何れか一項に記載の質量分析計。
  13. 前記中空部材におけるアパーチャが前記帯電粒子ジェット生成手段の各々と順次整列された際に、前記中空部材の動きを所定時間の間停止する手段を更に備える、請求項1乃至12の内の何れか一項に記載の質量分析計。
  14. 所与時に取得された質量スペクトル・データをその時にサンプリングされた前記帯電粒子ジェット生成手段と関連付ける手段を更に備える、請求項1乃至13の内の何れか一項に記載の質量分析計。
  15. 各々がその溶離の内の少なくとも一部を前記複数の帯電粒子ジェット生成手段の異なる1つに供給している1つ或はそれ以上の液体クロマトグラフを更に備える、請求項1乃至14の内の何れか一項に記載の質量分析計。
  16. 各々がその溶離の内の少なくとも一部を前記複数の帯電粒子ジェット生成手段の異なる1つに供給している1つ或はそれ以上の毛管電気泳動分離装置を更に備える、請求項1乃至15の内の何れか一項に記載の質量分析計。
  17. 前記複数の帯電粒子ジェット生成手段の内の少なくとも1つに較正用混合物を導入する手段を更に備える、請求項1乃至16の内の何れか一項に記載の質量分析計。
  18. 前記質量分析器が飛行時間分析器を含む、請求項1乃至17の内の何れか一項に記載の質量分析計。
  19. 前記質量分析器がタンデム式質量分析計を含む、請求項1乃至17の何れか一項に記載の質量分析計。
  20. 前記質量分析器が3重の四重極を含む、請求項19に記載の質量分析計。
  21. 質量分析の方法であって、減圧チャンバーよりも圧力が高いサンプリング領域から、第1軸線に沿ったサンプリング・オリフィスを通って前記減圧チャンバー内へ進む帯電粒子を質量分析することを含む質量分析の方法において、
    分析されるべき流体を複数の帯電粒子ジェット生成手段の各々に供給して、ジェット軸線に沿って前記流体から誘導される帯電粒子から成るジェットを複数生成、前記複数の帯電粒子ジェット生成手段がそれぞれ異なるジェット軸線を有し、それらジェット軸線の各々が前記サンプリング領域内前記第1軸線と直交するようにし
    前記複数の帯電粒子ジェットの内の少なくとも幾つかのジェットを、内部で前記ジェット軸線及び前記第1軸線が交差する中空部材の第1アパーチャと整列させて順次選択し、そうして選択された前記幾つかのジェットに含まれる帯電粒子が前記中空部材内に入って、前記第1軸線に向かって進み、それら帯電粒子の内の少なくとも一部が前記第1軸線に沿って前記サンプリング・オリフィスを通過し、質量分析されるべく、前記減圧チャンバー内に入るようにすること、を特徴とする質量分析方法。
  22. 前記選択されたジェットを前記中空部材2アパーチャを通じて外に出させることを更に含む、請求項21の質量分析方法。
  23. 前記複数の帯電粒子ジェットの内の少なくとも1つがエレクトロスプレー・イオン化によって作り出される、請求項21或は22に記載の質量分析方法。
  24. 前記複数の帯電粒子ジェットの内の少なくとも1つが大気圧イオン化によって作り出される、請求項21乃至23の内の何れか一項に記載の質量分析方法。
  25. 前記幾つかの帯電粒子ジェットの前記選択が、各選択された帯電粒子ジェット毎に質量スペクトル・データを繰り返し取得すべく繰り返される、請求項21乃至24の内の何れか一項に記載の質量分析方法。
  26. 前記質量分析が、飛行時間分析器を用いて、前記帯電粒子の内の少なくとも一部の質量対電荷比を測定することを含む、請求項21乃至25の内の何れか一項に記載の質量分析方法。
  27. 前記質量分析が、タンデム式質量分析計に含まれる衝突セル内における前記質量分析器に入る前記イオンの内の少なくとも一部をバラバラにすることを含む、請求項21乃至25の内の何れか一項に記載の質量分析方法。
  28. 前記選択が、前記中空部材を固定位置に維持することによって前記帯電粒子ジェットを所定時間の間選択し、該所定時間の間に質量スペクトル・データを取得し、質量スペクトル・データ取得する次の前記帯電粒子ジェットを選択すべく前記中空部材を整列させ整列が行われている間、データ取得を禁止することを含む、請求項21乃至27の内の何れか一項に記載の質量分析方法。
  29. 前記複数の帯電粒子ジェット生成手段の内の少なくとも1つに供給される前記流体が、液体クロマトグラフからの溶離剤を含む、請求項21乃至28の内の何れか一項に記載の質量分析方法。
  30. 前記複数の帯電粒子ジェット生成手段の内の少なくとも1つに供給される前記流体が、毛管電気泳動分離装置からの溶離剤を含む、請求項21乃至29の内の何れか一項に記載の質量分析方法。
  31. 較正混合物が前記複数の帯電粒子ジェット生成手段の内の1つに供給される、請求項21乃至30の内の何れか一項に記載の質量分析方法。
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