JP4221187B2 - Liquid crystal alignment agent for inkjet printing - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット印刷用液晶配向剤に関する。更に詳しくは、インクジェット印刷法により基板に塗布する際に優れた塗布安定性、膜厚均一性を示す液晶配向剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、透明導電膜が設けられている基板の当該表面にポリイミドなどからなる液晶配向膜を形成して液晶表示素子用の基板とし、その2枚を対向配置してその間隙内に液晶の層を形成してサンドイッチ構造のセルとし、この液晶表示素子をTFT駆動により動作させたいわゆるTFT液晶パネルが従来のブラウン管モニターにかわって広く普及しつつある。
液晶表示素子としては、液晶として正の誘電異方性を有するネマティック型液晶を用い、液晶分子の長軸が一方の基板から他方の基板に向かって連続的に90度捻れるようにした、いわゆるTN(Twisted Nematic)型液晶セルを有するTN型液晶表示素子が知られている。また、TN型液晶表示素子に比してコントラストが高くて、その視角依存性の少ないSTN(Super Twisted Nematic)型液晶表示素子や、垂直配向型液晶表示素子が開発されている。このSTN型液晶表示素子は、ネマティック型液晶に光学活性物質であるカイラル剤をブレンドしたものを液晶として用い、液晶分子の長軸が基板間で180度以上にわたって連続的に捻れる状態となることにより生じる複屈折効果を利用するものである。
これらの液晶表示素子において液晶の配向を制御しているのが液晶配向膜である。液晶配向膜は、ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸溶液や、溶剤に可溶なポリイミド溶液などからなる液晶配向剤を、フレキソ印刷法により基板に塗布し、これを焼成して樹脂膜を形成し、これに液晶配向能を付与して得られる。しかし近年、フレキソ印刷法では基板に応じて印刷版を取り替えなければならないなど、印刷版のメンテナンスの煩雑さが問題視されてきていることから、インクジェット印刷法が注目されている。インクジェット印刷法では、印刷版のメンテナンスフリー、印刷のパターン設定が自由なこと、液晶配向剤が少量でよいなどのメリットがあり、液晶パネルのコストダウン、歩留まり改善が期待されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
液晶配向剤には、液晶の配向規制力の他、電圧保持特性、残像特性、信頼性などの性能が必要である。また、液晶表示素子の種類によって、任意のプレチルト角(液晶分子の基板に対する傾斜角)発現性が必要となる。
また、インクジェット印刷法においては、微細なノズルから液晶配向剤を高速で噴出させる必要があり、液晶配向剤の粘度特性が重要なファクターとなる。すなわち、溶液に強い外力がかかったときの抵抗が少なく流動性に優れることが必要である。また、基板に着弾後の液滴形状の制御のため、溶液の表面張力と粘度特性が重要なファクターとなる。これらを最適な値に制御することにより、焼成後の膜の表面均一性を確保でき、安定した性能を持つ液晶配向膜を得ることが出来る。液晶配向剤は用途・目的に応じて焼成後の膜厚の制御が必要となるが、この制御法の一つとして固形分濃度の調節が挙げられる。固形分濃度の制御は通常、粘度特性・表面張力特性に影響を及ぼすが、これらの特性を維持しつつ固形分濃度を調整することが必要となる。
さらに、インクジェット印刷に使用されるノズル部材には、一部有機材料が用いられている場合があり、液晶配向剤がこの有機材料を犯さないことも重要である。そのため、従来液晶配向剤の溶剤として用いられてきたN−メチルピロリドンなど溶解性の強い溶剤含量を少なくする必要があり、なおかつ、ポリマー溶解性がよく、上述した粘度特性・表面張力特性を有するものを用いる必要がある。
【0004】
以上の状況から、本発明では、特定の構造を有するポリマーを用い、固形分濃度・粘度特性・表面張力特性をコントロールすることによりインクジェット印刷装置における噴出安定性に優れた液晶配向剤の製造に成功した。
すなわち、本発明の目的は、液晶配向膜の性能と、噴出安定性、液晶配向膜の性能安定性およびインクジェット装置に対する安定性に優れた液晶配向剤を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、下記式(I−1)で表される繰り返し単位および下記式(I−2)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも一種を有する重合体成分と、溶剤とを含有し、上記溶剤は、γ−ブチロラクトンまたはγ−ブチロラクトンとブチルセロソルブの組合せを溶剤全体の90重量%以上で含有し且つγ−ブチロラクトンをγ−ブチロラクトンとブチルセロソルブの合計量に対し50〜100重量%で含有しそして固形分濃度が1〜10重量%の範囲内にあり、粘度が5〜20mPa・Sの範囲にあり、かつ表面張力が41〜45dyn/cmの範囲にあることを特徴とする、液晶配向剤により達成される。
【0006】
【化3】
【0007】
(式中、P1 は4価の有機基であり、Q1 は2価の有機基である。)
【0008】
【化4】
【0009】
(式中、P2 は4価の有機基であり、Q2 は2価の有機基である。)
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の液晶配向剤は、上記重合体成分が、溶剤に溶解されて構成される。本発明における重合体成分としては、上記式(I−1)で表される繰り返し単位を有するポリアミック酸、上記式(I−2)で表される繰り返し単位を有するイミド化重合体、上記式(I−1)で表される繰り返し単位を有するアミック酸プレポリマーと上記式(I−2)で表される繰り返し単位を有するイミドプレポリマーとを有してなるブロック共重合体などが挙げられ、これらは単独で用いても二種以上を組み合わせて用いても良い。二種以上を組み合わせて用いる場合には、ポリアミック酸とイミド化重合体とを混合して用いることが好ましい。
上記▲1▼において、ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させて得られ、イミド化重合体は、上記ポリアミック酸を脱水閉環させて得られる。なお、イミド化重合体は、繰り返し単位の100%が脱水閉環していなくてもよく、全繰り返し単位におけるイミド環を有する繰り返し単位の割合(以下、「イミド化率」ともいう)が100%未満のものであってもよい。
【0011】
<テトラカルボン酸二無水物>
ポリアミック酸の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物の具体例としては、例えば、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、シス−3,7−ジブチルシクロオクタ−1,5−ジエン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボニル−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−ジ無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3,2,1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、下記式(I)および(II)で表されるなどの脂環式テトラカルボン酸二無水物;
【0012】
【化5】
【0013】
(式中、R3およびR5は、芳香環を有する2価の有機基を示し、R4およびR6は、水素原子またはアルキル基を示し、複数存在するR4およびR6は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
【0014】
ブタンテトラカルボン酸二無水物などの脂肪族テトラカルボン酸二無水物;
【0015】
ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)、下記式(1)〜(4)で表されるステロイド骨格を有する芳香族テトラカルボン酸二無水物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
【0016】
【化6】
【0017】
これらのうち、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、シス−3,7−ジブチルシクロオクタ−1,5−ジエン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3,5,6−トリカルボニル−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−ジ無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3,2,1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、上記式(I)で表される化合物のうち下記式(5)〜(7)で表される化合物、上記式(II)で表される化合物のうち下記式(8)で表される化合物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物などが良好な液晶配向性および電気特性を発現させることができる観点から好ましく、これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
【0018】
【化7】
【0019】
<ジアミン>
ポリアミック酸の合成に用いられるジアミンとしては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニルなどの芳香族ジアミン;
【0020】
1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)などの脂肪族および脂環式ジアミン;
【0021】
2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−ジアミノ−2−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−ジアミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラシル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテート、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノアクリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミンなどの、分子内に2つの1級アミノ基および該1級アミノ基以外の窒素原子を有するジアミン;
下記式(III)で表されるジアミノオルガノシロキサンなどが挙げられる。これらのジアミンは、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0022】
【化8】
【0023】
(式中、R7 は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、複数存在するR7 は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、pは1〜3の整数であり、qは1〜20の整数である。)
【0024】
これらのうちp−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、1,5−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジンなどが好ましい。
【0025】
本発明の液晶配向剤にプレチルト角発現性を持たせる場合には、上記式(I−1)におけるQ1 および/または上記式(I−2)におけるQ2 の一部または全部が下記式(Q−1)および下記式(Q−2)で表される少なくとも一種の基であることが好ましい。すなわち、下記式(Q−1)または下記式(Q−2)で表される基を有するジアミン(以下、「特定ジアミン」ともいう)が用いられる。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
【0026】
【化9】
【0027】
(式中、Xは、単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−S−またはアリーレン基であり、R1 は、炭素数10〜20のアルキル基、炭素数4〜40の脂環式骨格を有する1価の有機基または炭素数6〜20のフッ素原子を有する1価の有機基である。)
【0028】
【化10】
【0029】
(式中、Xは、単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−S−またはアリーレン基であり、R2 は、炭素数4〜40の脂環式骨格を有する2価の有機基である。)
【0030】
上記式(Q−1)において、R1 で表される炭素数10〜20のアルキル基としては、例えば、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基、n−エイコシル基などが挙げられる。
また、上記式(Q−1)におけるR1 および上記式(Q−2)におけるR2で表される炭素数4〜40の脂環式骨格を有する有機基としては、例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロデカンなどのシクロアルカン由来の脂環式骨格を有する基;コレステロール、コレスタノールなどのステロイド骨格を有する基;ノルボルネン、アダマンタンなどの有橋脂環式骨格を有する基などが挙げられる。これらの中で、特に好ましくはステロイド骨格を有する基である。上記脂環式骨格を有する有機基は、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子や、フルオロアルキル基、好ましくはトリフルオロメチル基で置換された基であってもよい。
【0031】
さらに、上記式(Q−1)におけるR1 で表される炭素数6〜20のフッ素原子を有する基としては、例えば、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基などの炭素数6以上の直鎖状アルキル基;シクロヘキシル基、シクロオクチル基などの炭素数6以上の脂環式炭化水素基;フェニル基、ビフェニル基などの炭素数6以上の芳香族炭化水素基などの有機基における水素原子の一部または全部を、フッ素原子またはトリフルオロメチル基などのフルオロアルキル基で置換した基が挙げられる。
【0032】
また、上記式(Q−1)および上記式(Q−2)におけるXは、単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−S−またはアリーレン基であり、アリーレン基としては、フェニレン基、トリレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基などが挙げられる。これらのうち、特に好ましくは、−O−、−COO−、−OCO−で表される基である。
上記式(Q−1)で表される基を有するジアミンの具体例としては、ドデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、下記式(9)〜(14)で表される化合物を好ましいものとして挙げることができる。
【0033】
【化11】
【0034】
また、上記式(Q−2)で表される基を有するジアミンの具体例としては、下記式(15)〜(17)で表されるジアミンを好ましいものとして挙げることができる。
【0035】
【化12】
【0036】
これらのうち、特に好ましいものとしては、上記式(9)、(10)、(13)、(14)、(15)で表される化合物が挙げられる。
【0037】
特定ジアミンの全ジアミン量に対する使用割合は、発現させたいプレチルト角の大きさによっても異なるが、TN型、STN型液晶表示素子の場合には0〜5モル%、垂直配向型液晶表示素子の場合には5〜100モル%が好ましい。
【0038】
<ポリアミック酸の合成>
ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンの使用割合は、ジアミンのアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.2当量となる割合である。
ポリアミック酸の合成反応は、有機溶媒中において、通常−20℃〜150℃、好ましくは0〜100℃の温度条件下で行われる。
ここで、有機溶媒としては、合成されるポリアミック酸を溶解できるものであれば特に制限はなく、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系溶媒を例示することができる。また、有機溶媒の使用量(α)は、通常、テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の総量(β)が、反応溶液の全量(α+β)に対して0.1〜30重量%になるような量であることが好ましい。
【0039】
なお、上記有機溶媒には、ポリアミック酸の貧溶媒であるアルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類などを、生成するポリアミック酸が析出しない範囲で併用することができる。斯かる貧溶媒の具体例としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン(ジアセトンアルコール)、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、乳酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを挙げることができる。
【0040】
以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。そして、この反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥することによりポリアミック酸を得ることができる。また、このポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解させ、次いで貧溶媒で析出させる工程を1回または数回行うことにより、ポリアミック酸を精製することができる。
【0041】
<イミド化重合体の合成>
イミド化重合体は、上記ポリアミック酸の一部または全部を脱水閉環することにより合成することができる。好ましいイミド化率が40モル%以上、特に好ましくは70モル%以上である。イミド化率が40モル%以上の重合体を用いることによって、残像消去時間の短い液晶配向膜が形成可能な液晶配向剤が得られる。
【0042】
ポリアミック酸の脱水閉環は、(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、または(ii)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。
上記(i)のポリアミック酸を加熱する方法における反応温度は、好ましくは50〜200℃であり、より好ましくは60〜170℃である。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が十分に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られるイミド化重合体の分子量が低下することがある。
【0043】
一方、上記(ii)のポリアミック酸の溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、所望するイミド化率によるが、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して0.01〜20モルとするのが好ましい。また、脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができる。しかし、これらに限定されるものではない。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとするのが好ましい。イミド化率は上記の脱水剤、脱水閉環剤の使用量が多いほど高くすることができる。なお、脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。そして、脱水閉環反応の反応温度は、好ましくは0〜180℃であり、より好ましくは10〜150℃である。また、このようにして得られる反応溶液に対し、ポリアミック酸の精製方法におけると同様の操作を行うことにより、得られたイミド化重合体を精製することができる。
【0044】
<末端修飾型の重合体>
本発明で用いられる重合体は、分子量が調節された末端修飾型のものであってもよい。この末端修飾型の重合体を用いることにより、本発明の効果が損われることなく液晶配向剤の塗布特性などを改善することができる。このような末端修飾型の重合体は、ポリアミック酸を合成する際に、酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物などを反応系に添加することにより合成することができる。ここで、酸一無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物などを挙げることができる。また、モノアミン化合物としては、例えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミンなどを挙げることができる。また、モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどを挙げることができる。
【0045】
<重合体の対数粘度>
以上のようにして得られる重合体は、その対数粘度(ηln)の値が、好ましくは0.05〜10dl/g、より好ましくは0.05〜5dl/gである。
本発明における対数粘度(ηln)の値は、N−メチル−2−ピロリドンを溶媒として用い、濃度が0.5g/100ミリリットルである溶液について30℃で粘度の測定を行い、下記式(i)によって求められるものである。
【0046】
【数1】
【0047】
<ブロック共重合体>
本発明に用いる重合体成分として、上述したブロック共重合体を用いる場合には、末端にアミノ基または酸無水物基を有するアミック酸プレポリマーと、末端に酸無水物基またはアミノ基を有するイミドプレポリマーとをそれぞれ合成し、各プレポリマーの末端のアミノ基と酸無水物基を結合させることにより、ブロック共重合体を得る。アミック酸プレポリマーの合成方法は、上述したポリアミック酸の合成方法と同様であり、イミドプレポリマーの合成方法は、上述したイミド化重合体の合成方法と同様である。また、末端に有する官能基の選択は、ポリアミック酸合成時のテトラカルボン酸二無水物とジアミンの量を調整することにより行うことができる。
【0048】
<液晶配向剤>
本発明の液晶配向剤は、上記重合体成分が、溶剤中に溶解含有されて構成される。溶剤としては、有機溶媒が用いられる。
本発明の液晶配向剤を調製する際の温度は、通常、0℃〜200℃、好ましくは20℃〜60℃である。
【0049】
本発明の液晶配向剤を構成する有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成反応に用いられるものとして例示した溶媒を挙げることができ、ポリアミック酸の合成反応の際に併用することができるものとして例示した貧溶媒も適宜選択して併用することができる。特に、γ−ブチロラクトンまたはγ−ブチロラクトンとブチルセロソルブの組合せを用いることが必要で、γ−ブチロラクトンまたはγ−ブチロラクトンとブチルセロソルブの組合せの含有量は、溶剤全体に対して、90重量%以上であり、好ましくは95重量%以上である。また、γ−ブチロラクトンの含有量は、γ−ブチロラクトンとブチルセロソルブの合計量に対して、50〜100重量%であり、好ましくは90重量%以上である。
【0050】
なお、本発明の液晶配向剤においては、インクジェット印刷法に用いられるノズル部材等の有機材料を犯す恐れがあるため、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒の含有量を少なくする必要がある。これらの有機溶媒の含有量は、溶剤全体に対して5重量%未満とすることが好ましい。
【0051】
本発明の液晶配向剤における固形分濃度は、粘性、揮発性などを考慮して選択されるが、1〜10重量%の範囲にある。すなわち、本発明の液晶配向剤は、基板表面に塗布され、液晶配向膜となる塗膜が形成されるが、固形分濃度が1重量%未満である場合には、この塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得ることができず、固形分濃度が10重量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜を得ることができず、また、液晶配向剤の粘性が増大して塗布特性が劣るものとなる。
また、本発明の液晶配向剤は、粘度が5〜20mPa・Sの範囲にあり、そして表面張力が41〜45dyn/cmの範囲にある。
【0052】
<接着助剤>
本発明の液晶配向剤には、基板表面に対する接着性を向上させる観点から、官能性シラン含有化合物またはエポキシ基含有化合物が含有されていてもよい。斯かる官能性シラン含有化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどを挙げることができる。また、エポキシ基含有化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’,−テトラグリシジル−4、4’−ジアミノジフェニルメタンなどを好ましいものとして挙げることができる。これら官能性シラン含有化合物やエポキシ基含有化合物の配合割合は、重合体100重量部に対して、通常、40重量部以下、好ましくは0.1〜30重量部である。
【0053】
<液晶表示素子>
本発明の液晶配向剤を用いて得られる液晶表示素子は、例えば次の方法によって製造することができる。
(1)パターニングされた透明導電膜が設けられている基板の一面に、本発明の液晶配向剤をインクジェット印刷法により塗布し、次いで、塗布面を加熱することにより塗膜を形成する。
ここに、基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネートなどのプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO2 )からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In2O3−SnO2)からなるITO膜などを用いることができ、これらの透明導電膜のパターニングには、フォト・エッチング法や予めマスクを用いる方法が用いられる。液晶配向剤の塗布に際しては、基板表面および透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板の該表面に、官能性シラン含有化合物、官能性チタン含有化合物などを予め塗布することもできる。
液晶配向剤塗布後の加熱温度は80〜300℃とされ、好ましくは120〜250℃とされる。なお、ポリアミック酸を含有する本発明の液晶配向剤は、塗布後に有機溶媒を除去することによって配向膜となる塗膜を形成するが、さらに加熱することによって脱水閉環を進行させ、よりイミド化された塗膜とすることもできる。形成される塗膜の膜厚は、通常0.001〜1μmであり、好ましくは0.005〜0.5μmである。
【0054】
(2)形成された塗膜面を、例えばナイロン、レーヨン、コットンなどの繊維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦るラビング処理を行う。これにより、液晶分子の配向能が塗膜に付与されて液晶配向膜となる。
また、本発明の液晶配向剤により形成された液晶配向膜に、例えば特開平6−222366号公報や特開平6−281937号公報に示されているような、紫外線を部分的に照射することによってプレチルト角を変化させるような処理、あるいは特開平5−107544号公報に示されているような、ラビング処理を施した液晶配向膜表面にレジスト膜を部分的に形成し、先のラビング処理と異なる方向にラビング処理を行った後にレジスト膜を除去して、液晶配向膜の液晶配向能を変化させるような処理を行うことによって、液晶表示素子の視界特性を改善することが可能である。
【0055】
(3)上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚作製し、それぞれの液晶配向膜におけるラビング方向が直交または逆平行となるように、2枚の基板を、間隙(セルギャップ)を介して対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面およびシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填し、注入孔を封止して液晶セルを構成する。そして、液晶セルの外表面、すなわち、液晶セルを構成するそれぞれの基板の他面側に、偏光板を、その偏光方向が当該基板の一面に形成された液晶配向膜のラビング方向と一致または直交するように貼り合わせることにより、液晶表示素子が得られる。
ここに、シール剤としては、例えば硬化剤およびスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂などを用いることができる。
液晶としては、ネマティック型液晶およびスメクティック型液晶を挙げることができ、その中でもネマティック型液晶が好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などを用いることができる。また、これらの液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネートなどのコレステリック型液晶や商品名「C−15」「CB−15」(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤などを添加して使用することもできる。さらに、p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメートなどの強誘電性液晶も使用することができる。
また、液晶セルの外表面に貼り合わされる偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させたH膜と称される偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板またはH膜そのものからなる偏光板を挙げることができる。
【0056】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
実施例における評価方法を下記に示す。
【0057】
[液晶配向剤のインクジェット塗布性]
固形分濃度3重量%に調製した液晶配向剤を、JET−CM連続式インクジェットプリンター(紀州技研工業(株)製)の装置を用いて、ITO基板上へ乾燥膜厚が60nmとなる液量を塗布した。次いで230℃で乾燥させ、乾燥膜の凹凸を触針式膜厚計で測定し、最大膜厚と最低膜厚の差が7nm以下の時を良好と判定した。この液量と塗布圧を一定とし、乾燥膜厚の調整は液晶配向剤の固形分濃度を調整することにより行った。
【0058】
[表面張力測定]
CBUP SURFACE TENSIOMETER A1(協和科学(株)製)の表面張力測定装置を用いて測定を行った。
[重合体のイミド化率]
重合体を室温で減圧乾燥した後、重水素化ジメチルスルホキシドに溶解させ、テトラメチルシランを基準物質として室温で1H−NMRを測定し、下記式(ii)で示される式により求めた。
【0059】
【数2】
イミド化率(%)=(1−A1/A2×α)×100 (ii)
A1 :NH基のプロトン由来のピーク面積(10ppm)
A2 :その他のプロトン由来のピーク面積
α :重合体の前駆体(ポリアミック酸)における、NH基のプロトン1個
に対するその他のプロトンの個数割合
【0060】
[液晶の配向性]
液晶表示素子に電圧をオン・オフ(印加・解除)したときの異常ドメインの有無を偏光顕微鏡で観察し、異常ドメインのない場合を良好と判定した。
[液晶表示素子の電圧保持率]
液晶表示素子に5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定した。測定装置は(株)東陽テクニカ製VHR−1を使用した。
[残像消去時間]
液晶表示素子に10Vの直流電圧を2時間印加した後、当該電圧の印加を解除し、表示画面を目視により観察して、電圧の印加を解除してから画面上の残像が消去されるまでの時間を測定した。
【0061】
<合成例1〜62>
N−メチル−2−ピロリドンに、表1〜4に示す化合物を、括弧内に示すモル比で、ジアミン、テトラカルボン酸二無水物の順で加え、合成例53、54、57、59および62は固形分濃度20%で室温で6時間反応させ、それ以外の合成例は固形分濃度30%で60℃で6時間反応させた。次いで、反応溶液をエバポレーターで濃縮し、γ―ブチロラクトンを加える操作により、N−メチル−2−ピロリドンをγ―ブチロラクトンに置換し、表1〜4に示すポリアミック酸溶液PAA−1〜PAA−62を得た。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】
【表4】
【0066】
TCA:2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物
CB:1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
DMCB:1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
PMA:ピロメリット酸二無水物
CH:1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物
MTDA:1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン
TDA:1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン
PDA:p−フェニレンジアミン
DDM:4,4’−ジアミノジフェニルメタン
BAPP:2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
DDE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
MDB:2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル
ODA:オクタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン
HDA:ヘキサデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン
PTS:ビスアミノプロピルテトラメチルジシロキサン(上記式(III)で表されるジアミン)
ジアミン▲1▼:上記式(9)で表されるジアミン
ジアミン▲2▼:上記式(10)で表されるジアミン
ジアミン▲3▼:上記式(13)で表されるジアミン
ジアミン▲4▼:上記式(15)で表されるジアミン
【0067】
<合成例63>
N−メチル−2−ピロリドンに、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ピロメリット酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物を当モル量ずつこの順で加え、固形分濃度30%の溶液とした。これを、室温で8時間反応させた。次いで、反応溶液をエバポレーターで濃縮し、γ―ブチロラクトンを加える操作により、N−メチル−2−ピロリドンをγ―ブチロラクトンに置換し、PAA−6と同じ繰り返し単位を有し、かつ高分子量のポリアミック酸PAA−63を得た。
【0068】
<合成例64〜80>
表5に示すポリアミック酸を、N−メチル−2−ピロリドンにより固形分濃度5重量%に希釈し、各ポリアミック酸の合成に用いたジアミン1モル当たりピリジン5モルおよび無水酢酸3モルのイミド化触媒を添加し、110℃で4時間撹拌することにより、溶媒可溶性のイミド化重合体PI−1〜PI−17を合成した。この重合体溶液をエバポレーターで濃縮し、γ―ブチロラクトンを加える操作により、N−メチル−2−ピロリドンをγ―ブチロラクトンに置換し、イミド化重合体溶液得た。得られたイミド化重合体のイミド化率を表5に併せて示す。
【0069】
【表5】
【0070】
<実施例1〜3>
合成例6および合成例63で得られたポリアミック酸、並びに合成例68で得られたイミド化重合体を下記表6に示す重量比で用い、表6に示す混合割合(重量比)のγ−ブチロラクトン(BL)/ブチルセロソルブ(BC)混合溶媒に、表6に示す固形分濃度(TSC)になるように溶解した。この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過し、本発明の液晶配向剤を調製した。このときの溶液粘度および表面張力を表6に示した。
得られた各液晶配向剤をITO付ガラス基板へJET−CM連続式インクジェットプリンター(紀州技研工業(株)製)を用いて塗布し、230℃で10分乾燥して塗膜を得た。液晶配向剤の塗布性を評価し、得られた塗膜の膜厚を測定した。結果を表6に併せて示す。
【0071】
【表6】
【0072】
<評価例>
実施例2で得られた一対の塗膜形成基板に、レーヨン製の布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンにより、ロールの回転数400rpm、ステージの移動速度3cm/秒、毛足押し込み長さ0.4mmでラビング処理を行った。上記基板を、超純水中に1分間浸漬した後、100℃のホットプレート上で5分間乾燥し、液晶配向膜を形成した。次に、得られた一対の液晶挟持基板の液晶配向膜を有するそれぞれの外縁に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、一対の液晶挟持基板を液晶配向膜面が相対するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化させた。次いで、液晶注入口より一対の基板間に、ネマティック型液晶(メルク社製、MLC−6221)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止し、基板の外側の両面に偏光板を張り合わせ、液晶表示素子を作製した。得られた液晶表示素子の配向性は良好であり、電圧保持率は99%と高い値を示した。また、残像消去時間は10秒であった。
【0073】
<参考例>
塗布方法をスピンコートとする以外は評価例と同様にして液晶表示素子を作製した。得られた液晶表示素子の配向性は良好で、電圧保持率は99%と高い値を示した。また、残像消去時間は10秒であった。従って、評価例で得られた液晶表示素子は、参考例で得られた液晶表示素子と同様の性能を有するものであった。
【0074】
<実施例4〜66>
表7〜9に示すポリアミック酸とイミド化重合体を用い、両者を混合して用いる場合は重量比4:1で用いる以外は実施例2と同様にして液晶配向剤を調製し、評価例と同様にして液晶表示素子を作製した。液晶配向剤の塗布性は全て良好であり、液晶表示素子の配向性も全て良好であった。液晶配向剤の粘度と表面張力、並びに塗膜の膜厚を表7〜9に併せて示す。
【0075】
【表7】
【0076】
【表8】
【0077】
【表9】
【0078】
<実施例67>
基板としてITO付きのポリエーテルスルホン基板を用いた以外は実施例2と同様にして、液晶表示素子を作製した。塗膜の膜厚は60nmで、塗布性は良好であり、液晶表示素子の配向性は良好であった。
【0079】
【発明の効果】
本発明の液晶配向膜によれば、インクジェット印刷法を用いて優れた液晶表示素子を作成することができる。
本発明の液晶配向膜を有する液晶表示素子は、TN型、STN型、及びVA型液晶表示素子に好適に使用できる以外に、使用する液晶を選択することにより、SH(Super Homeotropic)型、IPS(In−Plane Switching)型、強誘電性および反強誘電性の液晶表示素子などにも好適に使用することができる。
さらに、本発明の液晶配向膜を有する液晶表示素子は、種々の装置に有効に使用でき、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、係数表示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピューター、液晶テレビなどの表示装置に用いられる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a liquid crystal aligning agent for inkjet printing. More specifically, the present invention relates to a liquid crystal aligning agent exhibiting excellent coating stability and film thickness uniformity when applied to a substrate by an ink jet printing method.
[0002]
[Prior art]
At present, a liquid crystal alignment film made of polyimide or the like is formed on the surface of a substrate on which a transparent conductive film is provided to form a substrate for a liquid crystal display element. A so-called TFT liquid crystal panel in which a cell having a sandwich structure is formed and this liquid crystal display element is operated by driving a TFT has been widely used in place of a conventional cathode ray tube monitor.
As the liquid crystal display element, nematic liquid crystal having positive dielectric anisotropy is used as the liquid crystal, and the major axis of the liquid crystal molecules is continuously twisted by 90 degrees from one substrate to the other substrate. A TN liquid crystal display element having a TN (Twisted Nematic) type liquid crystal cell is known. Further, STN (Super Twisted Nematic) type liquid crystal display elements and vertical alignment type liquid crystal display elements, which have a higher contrast than the TN type liquid crystal display elements and have less viewing angle dependency, have been developed. This STN type liquid crystal display element uses nematic liquid crystal blended with a chiral agent which is an optically active substance as liquid crystal, and the major axis of liquid crystal molecules is continuously twisted over 180 degrees between substrates. The birefringence effect generated by the above is utilized.
In these liquid crystal display elements, the liquid crystal alignment film controls the alignment of the liquid crystal. The liquid crystal alignment film is formed by applying a liquid crystal alignment agent composed of a polyamic acid solution, which is a polyimide precursor, or a polyimide solution soluble in a solvent, to a substrate by a flexographic printing method, and baking it to form a resin film. It is obtained by imparting liquid crystal alignment ability to this. However, in recent years, in the flexographic printing method, the printing plate has to be replaced according to the substrate, and the complexity of maintenance of the printing plate has been regarded as a problem. The ink jet printing method has advantages such as maintenance-free printing plate, free printing pattern setting, and small amount of liquid crystal aligning agent, and is expected to reduce the cost of liquid crystal panels and improve yield.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The liquid crystal aligning agent requires performance such as voltage holding characteristics, afterimage characteristics, and reliability in addition to the alignment regulating power of the liquid crystal. In addition, depending on the type of liquid crystal display element, it is necessary to develop an arbitrary pretilt angle (tilt angle of liquid crystal molecules with respect to the substrate).
In the ink jet printing method, it is necessary to eject the liquid crystal aligning agent from a fine nozzle at a high speed, and the viscosity characteristic of the liquid crystal aligning agent is an important factor. That is, it is necessary to have low resistance and excellent fluidity when a strong external force is applied to the solution. In addition, the surface tension and viscosity characteristics of the solution are important factors for controlling the shape of the droplet after landing on the substrate. By controlling these to optimum values, the surface uniformity of the fired film can be ensured, and a liquid crystal alignment film having stable performance can be obtained. The liquid crystal aligning agent needs to control the film thickness after firing according to the use and purpose. One of the control methods is adjustment of the solid content concentration. Control of the solid concentration usually affects the viscosity characteristics and surface tension characteristics, but it is necessary to adjust the solid concentration while maintaining these characteristics.
Furthermore, in some cases, an organic material is used for the nozzle member used for inkjet printing, and it is also important that the liquid crystal aligning agent does not violate the organic material. Therefore, it is necessary to reduce the content of highly soluble solvents such as N-methylpyrrolidone that has been used as a solvent for liquid crystal aligning agents in the past, and it has good polymer solubility and has the above-mentioned viscosity characteristics and surface tension characteristics. Must be used.
[0004]
From the above situation, the present invention succeeded in producing a liquid crystal aligning agent excellent in ejection stability in an ink jet printing apparatus by using a polymer having a specific structure and controlling solid content concentration / viscosity characteristics / surface tension characteristics. did.
That is, an object of the present invention is to provide a liquid crystal aligning agent excellent in performance of a liquid crystal alignment film, ejection stability, performance stability of the liquid crystal alignment film, and stability with respect to an ink jet apparatus.
Still other objects and advantages of the present invention will become apparent from the following description.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, the above objects and advantages of the present invention include a weight having at least one selected from a repeating unit represented by the following formula (I-1) and a repeating unit represented by the following formula (I-2). Contains coalescing components and solventThe above-mentioned solvent contains γ-butyrolactone or a combination of γ-butyrolactone and butyl cellosolve at 90% by weight or more of the total solvent, and γ-butyrolactone at 50 to 100% by weight based on the total amount of γ-butyrolactone and butyl cellosolve. The solid content concentration is in the range of 1 to 10% by weight, the viscosity is in the range of 5 to 20 mPa · S, and the surface tension is in the range of 41 to 45 dyn / cm.It is achieved by a liquid crystal aligning agent characterized in that.
[0006]
[Chemical 3]
[0007]
(Where P1 Is a tetravalent organic group, Q1 Is a divalent organic group. )
[0008]
[Formula 4]
[0009]
(Where P2 Is a tetravalent organic group, Q2 Is a divalent organic group. )
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The liquid crystal aligning agent of the present invention is constituted by dissolving the polymer component in a solvent. The polymer component in the present invention includes a polyamic acid having a repeating unit represented by the above formula (I-1), an imidized polymer having a repeating unit represented by the above formula (I-2), and the above formula ( Examples include a block copolymer having an amic acid prepolymer having a repeating unit represented by I-1) and an imide prepolymer having a repeating unit represented by the above formula (I-2), and the like. These may be used alone or in combination of two or more. When two or more types are used in combination, it is preferable to use a mixture of polyamic acid and imidized polymer.
In (1) above, the polyamic acid is obtained by reacting tetracarboxylic dianhydride and diamine, and the imidized polymer is obtained by dehydrating and ring-closing the polyamic acid. In the imidized polymer, 100% of the repeating units may not be dehydrated and closed, and the ratio of repeating units having an imide ring in all repeating units (hereinafter also referred to as “imidation rate”) is less than 100%. It may be.
[0011]
<Tetracarboxylic dianhydride>
Specific examples of tetracarboxylic dianhydrides used for the synthesis of polyamic acid include, for example, 1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride, 1,2-dimethyl-1,2,3,4. -Cyclobutanetetracarboxylic dianhydride, 1,3-dimethyl-1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride, 1,3-dichloro-1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride Anhydride, 1,2,3,4-tetramethyl-1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride, 1,2,3,4-cyclopentanetetracarboxylic dianhydride, 1,2 , 4,5-cyclohexanetetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-dicyclohexyltetracarboxylic dianhydride, cis-3,7-dibutylcycloocta-1,5-diene-1, , 5,6-tetracarboxylic dianhydride, 2,3,5-tricarboxycyclopentylacetic acid dianhydride, 3,5,6-tricarbonyl-2-carboxynorbornane-2: 3,5: 6-dianhydride 2,3,4,5-tetrahydrofurantetracarboxylic dianhydride, 1,3,3a, 4,5,9b-hexahydro-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1 , 2-c] -furan-1,3-dione, 1,3,3a, 4,5,9b-hexahydro-5-methyl-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1 , 2-c] -furan-1,3-dione, 1,3,3a, 4,5,9b-hexahydro-5-ethyl-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1 , 2-c] -furan-1, Dione, 1,3,3a, 4,5,9b-hexahydro-7-methyl-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1,2-c] -furan-1,3 Dione, 1,3,3a, 4,5,9b-hexahydro-7-ethyl-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1,2-c] -furan-1,3 -Dione, 1,3,3a, 4,5,9b-hexahydro-8-methyl-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1,2-c] -furan-1,3 -Dione, 1,3,3a, 4,5,9b-hexahydro-8-ethyl-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1,2-c] -furan-1,3 -Dione, 1,3,3a, 4,5,9b-hexahydro-5,8 -Dimethyl-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1,2-c] -furan-1,3-dione, 5- (2,5-dioxotetrahydrofural) -3- Methyl-3-cyclohexene-1,2-dicarboxylic dianhydride, bicyclo [2,2,2] -oct-7-ene-2,3,5,6-tetracarboxylic dianhydride, 3-oxabicyclo Fats such as [3,2,1] octane-2,4-dione-6-spiro-3 ′-(tetrahydrofuran-2 ′, 5′-dione), represented by the following formulas (I) and (II) Cyclic tetracarboxylic dianhydrides;
[0012]
[Chemical formula 5]
[0013]
(Wherein R3And R5Represents a divalent organic group having an aromatic ring, R4And R6Represents a hydrogen atom or an alkyl group, and a plurality of R4And R6May be the same or different. )
[0014]
An aliphatic tetracarboxylic dianhydride such as butanetetracarboxylic dianhydride;
[0015]
Pyromellitic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-benzophenone tetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-biphenylsulfone tetracarboxylic dianhydride, 1,4,5, 8-naphthalene tetracarboxylic dianhydride, 2,3,6,7-naphthalene tetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-biphenyl ether tetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-dimethyldiphenylsilanetetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-tetraphenylsilanetetracarboxylic dianhydride, 1,2,3,4-furantetracarboxylic dianhydride 4,4′-bis (3,4-dicarboxyphenoxy) diphenyl sulfide dianhydride, 4,4′-bis (3,4-dicarboxyphenoxy) diphenylsulfone dianhydride, 4,4′-bi (3,4-Dicarboxyphenoxy) diphenylpropane dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-perfluoroisopropylidenediphthalic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic acid Dianhydride, bis (phthalic acid) phenylphosphine oxide dianhydride, p-phenylene-bis (triphenylphthalic acid) dianhydride, m-phenylene-bis (triphenylphthalic acid) dianhydride, bis (triphenyl) Phthalic acid) -4,4'-diphenyl ether dianhydride, bis (triphenylphthalic acid) -4,4'-diphenylmethane dianhydride, ethylene glycol-bis (anhydrotrimellitate), propylene glycol-bis (an Hydrotrimellitate), 1,4-butanediol-bis (anhydrotrimellitate), 1,6-hexa Diol-bis (anhydro trimellitate), 1,8-octanediol-bis (anhydro trimellitate), 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane-bis (anhydro trimellitate), below An aromatic tetracarboxylic dianhydride such as an aromatic tetracarboxylic dianhydride having a steroid skeleton represented by the formulas (1) to (4) can be given. These may be used alone or in combination of two or more.
[0016]
[Chemical 6]
[0017]
Of these, 1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride, 1,3-dimethyl-1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride, 1,2,3,4- Tetramethyl-1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride, 1,2,3,4-cyclopentanetetracarboxylic dianhydride, 2,3,5-tricarboxycyclopentylacetic acid dianhydride, 5- (2,5-dioxotetrahydrofural) -3-methyl-3-cyclohexene-1,2-dicarboxylic dianhydride, cis-3,7-dibutylcycloocta-1,5-diene-1,2 , 5,6-tetracarboxylic dianhydride, 3,5,6-tricarbonyl-2-carboxynorbornane-2: 3,5: 6-dianhydride, 1,3,3a, 4,5,9b- Hexahydro-5- (te Lahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1,2-c] furan-1,3-dione, 1,3,3a, 4,5,9b-hexahydro-8-methyl-5- ( Tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1,2-c] furan-1,3-dione, 1,3,3a, 4,5,9b-hexahydro-5,8-dimethyl-5 -(Tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1,2-c] furan-1,3-dione, bicyclo [2,2,2] -oct-7-ene-2,3 5,6-tetracarboxylic dianhydride, 3-oxabicyclo [3,2,1] octane-2,4-dione-6-spiro-3 '-(tetrahydrofuran-2', 5'-dione), above Of the compounds represented by the formula (I), those represented by the following formulas (5) to (7) Compound, compound represented by the following formula (8) among compounds represented by the above formula (II), butanetetracarboxylic dianhydride, pyromellitic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′- Benzophenone tetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-biphenylsulfone tetracarboxylic dianhydride, 1,4,5,8-naphthalene tetracarboxylic dianhydride and the like have good liquid crystal orientation and These are preferable from the viewpoint that electrical characteristics can be expressed, and these are used singly or in combination of two or more.
[0018]
[Chemical 7]
[0019]
<Diamine>
Examples of diamines used for the synthesis of polyamic acid include p-phenylenediamine, m-phenylenediamine, 4,4′-diaminodiphenylmethane, 4,4′-diaminodiphenylethane, 4,4′-diaminodiphenyl sulfide, 4 , 4′-diaminodiphenylsulfone, 2,2′-dimethyl-4,4′-diaminobiphenyl, 3,3′-dimethyl-4,4′-diaminobiphenyl, 4,4′-diaminobenzanilide, 4,4 '-Diaminodiphenyl ether, 1,5-diaminonaphthalene, 3,3-dimethyl-4,4'-diaminobiphenyl, 5-amino-1- (4'-aminophenyl) -1,3,3-trimethylindane, 6 -Amino-1- (4'-aminophenyl) -1,3,3-trimethylindane, 3,4'-dia Nodiphenyl ether, 3,3′-diaminobenzophenone, 3,4′-diaminobenzophenone, 4,4′-diaminobenzophenone, 2,2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] propane, 2,2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] hexafluoropropane, 2,2-bis (4-aminophenyl) hexafluoropropane, 2,2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] sulfone, 1, 4-bis (4-aminophenoxy) benzene, 1,3-bis (4-aminophenoxy) benzene, 1,3-bis (3-aminophenoxy) benzene, 9,9-bis (4-aminophenyl) -10 -Hydroanthracene, 2,7-diaminofluorene, 9,9-bis (4-aminophenyl) fluorene, 4,4 ' Methylene-bis (2-chloroaniline), 2,2 ′, 5,5′-tetrachloro-4,4′-diaminobiphenyl, 2,2′-dichloro-4,4′-diamino-5,5′- Dimethoxybiphenyl, 3,3′-dimethoxy-4,4′-diaminobiphenyl, 1,4,4 ′-(p-phenyleneisopropylidene) bisaniline, 4,4 ′-(m-phenyleneisopropylidene) bisaniline, 2, 2′-bis [4- (4-amino-2-trifluoromethylphenoxy) phenyl] hexafluoropropane, 4,4′-diamino-2,2′-bis (trifluoromethyl) biphenyl, 4,4′- Aromatic diamines such as bis [(4-amino-2-trifluoromethyl) phenoxy] -octafluorobiphenyl;
[0020]
1,1-metaxylylenediamine, 1,3-propanediamine, tetramethylenediamine, pentamethylenediamine, hexamethylenediamine, heptamethylenediamine, octamethylenediamine, nonamethylenediamine, 4,4-diaminoheptamethylenediamine, 1 , 4-diaminocyclohexane, isophorone diamine, tetrahydrodicyclopentadienylenediamine, hexahydro-4,7-methanoindanylene methylene diamine, tricyclo [6.2.1.02,7] -undecylenedimethyl diamine, 4, Aliphatic and cycloaliphatic diamines such as 4'-methylenebis (cyclohexylamine);
[0021]
2,3-diaminopyridine, 2,6-diaminopyridine, 3,4-diaminopyridine, 2,4-diaminopyrimidine, 5,6-diamino-2,3-dicyanopyrazine, 5,6-diamino-2,4 -Dihydroxypyrimidine, 2,4-diamino-6-dimethylamino-1,3,5-triazine, 1,4-bis (3-aminopropyl) piperazine, 2,4-diamino-6-isopropoxy-1,3 , 5-triazine, 2,4-diamino-6-methoxy-1,3,5-triazine, 2,4-diamino-6-phenyl-1,3,5-triazine, 2,4-diamino-6-methyl -S-triazine, 2,4-diamino-1,3,5-triazine, 4,6-diamino-2-vinyl-s-triazine, 2,4-diamino-5-phenylthiazole, 2,6- Aminopurine, 5,6-diamino-1,3-dimethyluracil, 3,5-diamino-1,2,4-triazole, 6,9-diamino-2-ethoxyacridine lactate, 3,8-diamino-6 Two primary amino groups in the molecule, such as phenylphenanthridine, 1,4-diaminopiperazine, 3,6-diaminoacridine, bis (4-aminophenyl) phenylamine, and nitrogen atoms other than the primary amino group A diamine having:
Examples thereof include diaminoorganosiloxane represented by the following formula (III). These diamines can be used alone or in combination of two or more.
[0022]
[Chemical 8]
[0023]
(Wherein R7 represents a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms, and a plurality of R7 may be the same or different, p is an integer of 1 to 3, and q is an integer of 1 to 20) .)
[0024]
Of these, p-phenylenediamine, 4,4′-diaminodiphenylmethane, 4,4′-diaminodiphenyl sulfide, 2,2′-dimethyl-4,4′-diaminobiphenyl, 1,5-diaminonaphthalene, 2,7 -Diaminofluorene, 4,4'-diaminodiphenyl ether, 2,2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] propane, 9,9-bis (4-aminophenyl) fluorene, 2,2-bis [4 -(4-aminophenoxy) phenyl] hexafluoropropane, 2,2-bis (4-aminophenyl) hexafluoropropane, 4,4 '-(p-phenylenediisopropylidene) bisaniline, 4,4'-(m -Phenylenediisopropylidene) bisaniline, 1,4-cyclohexanediamine, 4,4'-methyle Bis (cyclohexylamine), 1,4-bis (4-aminophenoxy) benzene, 4,4′-bis (4-aminophenoxy) biphenyl, 2,6-diaminopyridine, 3,4-diaminopyridine, 2,4 -Diaminopyrimidine, 3,6-diaminoacridine and the like are preferable.
[0025]
In the case where the liquid crystal aligning agent of the present invention has a pretilt angle expression, a part or all of Q1 in the above formula (I-1) and / or Q2 in the above formula (I-2) is represented by the following formula (Q- It is preferably at least one group represented by 1) and the following formula (Q-2). That is, a diamine having a group represented by the following formula (Q-1) or the following formula (Q-2) (hereinafter also referred to as “specific diamine”) is used. These may be used alone or in combination of two or more.
[0026]
[Chemical 9]
[0027]
Wherein X is a single bond, —O—, —CO—, —COO—, —OCO—, —NHCO—, —CONH—, —S— or an arylene group;1 Is a C 10-20 alkyl group, a monovalent organic group having a C 4-40 alicyclic skeleton, or a monovalent organic group having a C 6-20 fluorine atom. )
[0028]
[Chemical Formula 10]
[0029]
Wherein X is a single bond, —O—, —CO—, —COO—, —OCO—, —NHCO—, —CONH—, —S— or an arylene group;2 Is a divalent organic group having an alicyclic skeleton having 4 to 40 carbon atoms. )
[0030]
In the above formula (Q-1), R1 Examples of the alkyl group having 10 to 20 carbon atoms represented by: n-decyl group, n-dodecyl group, n-pentadecyl group, n-hexadecyl group, n-octadecyl group, n-eicosyl group and the like. .
Further, R in the above formula (Q-1)1 And R in the above formula (Q-2)2Examples of the organic group having an alicyclic skeleton having 4 to 40 carbon atoms represented by: a group having an alicyclic skeleton derived from cycloalkane such as cyclobutane, cyclopentane, cyclohexane, and cyclodecane; cholesterol, cholestanol and the like And a group having a bridged alicyclic skeleton such as norbornene and adamantane. Among these, a group having a steroid skeleton is particularly preferable. The organic group having an alicyclic skeleton may be a group substituted with a halogen atom, preferably a fluorine atom, or a fluoroalkyl group, preferably a trifluoromethyl group.
[0031]
Further, R in the above formula (Q-1)1 As the group having a fluorine atom having 6 to 20 carbon atoms represented by, for example, a linear alkyl group having 6 or more carbon atoms such as an n-hexyl group, an n-octyl group, and an n-decyl group; a cyclohexyl group, A part or all of hydrogen atoms in an organic group such as an alicyclic hydrocarbon group having 6 or more carbon atoms such as a cyclooctyl group; an aromatic hydrocarbon group having 6 or more carbon atoms such as a phenyl group or a biphenyl group; Or the group substituted by fluoroalkyl groups, such as a trifluoromethyl group, is mentioned.
[0032]
X in the formula (Q-1) and the formula (Q-2) is a single bond, -O-, -CO-, -COO-, -OCO-, -NHCO-, -CONH-, -S. -Or an arylene group, and examples of the arylene group include a phenylene group, a tolylene group, a biphenylene group, and a naphthylene group. Of these, groups represented by —O—, —COO—, and —OCO— are particularly preferable.
Specific examples of the diamine having the group represented by the formula (Q-1) include dodecanoxy-2,4-diaminobenzene, pentadecanoxy-2,4-diaminobenzene, hexadecanoxy-2,4-diaminobenzene, octadecanoxy- Preferable examples include 2,4-diaminobenzene and compounds represented by the following formulas (9) to (14).
[0033]
Embedded image
[0034]
Specific examples of the diamine having a group represented by the above formula (Q-2) include diamines represented by the following formulas (15) to (17).
[0035]
Embedded image
[0036]
Of these, particularly preferred are compounds represented by the above formulas (9), (10), (13), (14) and (15).
[0037]
The use ratio of the specific diamine with respect to the total amount of diamine varies depending on the size of the pretilt angle to be expressed. 5 to 100 mol% is preferable.
[0038]
<Synthesis of polyamic acid>
The ratio of tetracarboxylic dianhydride and diamine used in the polyamic acid synthesis reaction is 0.2 to 2 equivalents of tetracarboxylic dianhydride acid anhydride group to 1 equivalent of amino group of diamine. The ratio is preferably, more preferably 0.3 to 1.2 equivalent.
The synthetic reaction of polyamic acid is usually carried out in an organic solvent under a temperature condition of −20 ° C. to 150 ° C., preferably 0 to 100 ° C.
Here, the organic solvent is not particularly limited as long as it can dissolve the synthesized polyamic acid. For example, N-methyl-2-pyrrolidone, N, N-dimethylacetamide, N, N-dimethylformamide, dimethyl sulfoxide And aprotic polar solvents such as γ-butyrolactone, tetramethylurea and hexamethylphosphortriamide; and phenolic solvents such as m-cresol, xylenol, phenol and halogenated phenol. The amount of organic solvent used (α) is usually such that the total amount (β) of tetracarboxylic dianhydride and diamine compound is 0.1 to 30% by weight based on the total amount (α + β) of the reaction solution. It is preferable that the amount is small.
[0039]
In addition, alcohols, ketones, esters, ethers, halogenated hydrocarbons, hydrocarbons, etc., which are poor solvents for polyamic acid, are used in combination with the organic solvent as long as the resulting polyamic acid does not precipitate. be able to. Specific examples of such a poor solvent include, for example, methyl alcohol, ethyl alcohol, isopropyl alcohol, cyclohexanol, 4-hydroxy-4-methyl-2-pentanone (diacetone alcohol), ethylene glycol, propylene glycol, 1,4- Butanediol, triethylene glycol, ethylene glycol monomethyl ether, ethyl lactate, butyl lactate, acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, cyclohexanone, methyl acetate, ethyl acetate, butyl acetate, methyl methoxypropionate, ethyl ethoxypropionate , Diethyl oxalate, diethyl malonate, diethyl ether, ethylene glycol methyl ether, ethylene glycol ethyl ether, ethylene glycol-n-propyl ether Ethylene glycol-i-propyl ether, ethylene glycol-n-butyl ether, ethylene glycol dimethyl ether, ethylene glycol ethyl ether acetate, diethylene glycol dimethyl ether, diethylene glycol diethyl ether, diethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol monoethyl ether, diethylene glycol monomethyl ether acetate, diethylene glycol monoethyl ether Examples include acetate, tetrahydrofuran, dichloromethane, 1,2-dichloroethane, 1,4-dichlorobutane, trichloroethane, chlorobenzene, o-dichlorobenzene, hexane, heptane, octane, benzene, toluene, xylene, and the like.
[0040]
As described above, a reaction solution obtained by dissolving polyamic acid is obtained. The reaction solution is poured into a large amount of poor solvent to obtain a precipitate, and the precipitate is dried under reduced pressure to obtain a polyamic acid. The polyamic acid can be purified by dissolving the polyamic acid again in an organic solvent and then precipitating with a poor solvent once or several times.
[0041]
<Synthesis of imidized polymer>
The imidized polymer can be synthesized by dehydrating and ring-closing part or all of the polyamic acid. A preferred imidization ratio is 40 mol% or more, particularly preferably 70 mol% or more. By using a polymer having an imidization ratio of 40 mol% or more, a liquid crystal aligning agent capable of forming a liquid crystal alignment film having a short afterimage erasing time can be obtained.
[0042]
The polyamic acid is dehydrated and closed by (i) a method of heating the polyamic acid, or (ii) dissolving the polyamic acid in an organic solvent, adding a dehydrating agent and a dehydrating ring-closing catalyst to this solution, and heating as necessary. By the method.
The reaction temperature in the method of heating the polyamic acid (i) is preferably 50 to 200 ° C, more preferably 60 to 170 ° C. When the reaction temperature is less than 50 ° C., the dehydration ring-closing reaction does not proceed sufficiently, and when the reaction temperature exceeds 200 ° C., the molecular weight of the imidized polymer obtained may decrease.
[0043]
On the other hand, in the method (ii) of adding a dehydrating agent and a dehydrating ring-closing catalyst to the polyamic acid solution, an acid anhydride such as acetic anhydride, propionic anhydride, or trifluoroacetic anhydride is used as the dehydrating agent. Can do. Although the usage-amount of a dehydrating agent is based on the desired imidation rate, it is preferable to set it as 0.01-20 mol with respect to 1 mol of repeating units of a polyamic acid. Moreover, as a dehydration ring closure catalyst, tertiary amines, such as a pyridine, a collidine, a lutidine, a triethylamine, can be used, for example. However, it is not limited to these. The amount of the dehydration ring closure catalyst used is preferably 0.01 to 10 moles per mole of the dehydrating agent used. The imidation rate can be increased as the amount of the above dehydrating agent and dehydrating ring-closing agent increases. In addition, as an organic solvent used for dehydration ring closure reaction, the organic solvent illustrated as what is used for the synthesis | combination of a polyamic acid can be mentioned. And reaction temperature of dehydration ring closure reaction becomes like this. Preferably it is 0-180 degreeC, More preferably, it is 10-150 degreeC. Moreover, the obtained imidized polymer can be refine | purified by performing operation similar to the purification method of polyamic acid with respect to the reaction solution obtained in this way.
[0044]
<End-modified polymer>
The polymer used in the present invention may be a terminal-modified type having a controlled molecular weight. By using this terminal-modified polymer, the coating characteristics of the liquid crystal aligning agent can be improved without impairing the effects of the present invention. Such a terminal-modified polymer can be synthesized by adding an acid monoanhydride, a monoamine compound, a monoisocyanate compound or the like to the reaction system when synthesizing a polyamic acid. Here, examples of the acid monoanhydride include maleic anhydride, phthalic anhydride, itaconic anhydride, n-decylsuccinic anhydride, n-dodecylsuccinic anhydride, and n-tetradecylsuccinic anhydride. , N-hexadecyl succinic anhydride and the like. Examples of monoamine compounds include aniline, cyclohexylamine, n-butylamine, n-pentylamine, n-hexylamine, n-heptylamine, n-octylamine, n-nonylamine, n-decylamine, and n-undecylamine. N-dodecylamine, n-tridecylamine, n-tetradecylamine, n-pentadecylamine, n-hexadecylamine, n-heptadecylamine, n-octadecylamine, n-eicosylamine, etc. Can do. Examples of the monoisocyanate compound include phenyl isocyanate and naphthyl isocyanate.
[0045]
<Logarithmic viscosity of polymer>
The polymer obtained as described above has a logarithmic viscosity (ηln) Is preferably 0.05 to 10 dl / g, more preferably 0.05 to 5 dl / g.
Logarithmic viscosity (ηlnThe value of) is obtained from the following formula (i) by measuring the viscosity at 30 ° C. of a solution having a concentration of 0.5 g / 100 ml using N-methyl-2-pyrrolidone as a solvent.
[0046]
[Expression 1]
[0047]
<Block copolymer>
When the above-described block copolymer is used as the polymer component used in the present invention, an amic acid prepolymer having an amino group or an acid anhydride group at the terminal and an imide having an acid anhydride group or an amino group at the terminal Each of the prepolymers is synthesized, and the amino group at the end of each prepolymer is bonded to the acid anhydride group to obtain a block copolymer. The method for synthesizing the amic acid prepolymer is the same as the method for synthesizing the polyamic acid described above, and the method for synthesizing the imide prepolymer is the same as the method for synthesizing the imidized polymer described above. The functional group at the end can be selected by adjusting the amounts of tetracarboxylic dianhydride and diamine during polyamic acid synthesis.
[0048]
<Liquid crystal aligning agent>
The liquid crystal aligning agent of the present invention is constituted by dissolving the polymer component in a solvent. An organic solvent is used as the solvent.
The temperature at the time of preparing the liquid crystal aligning agent of this invention is 0 degreeC-200 degreeC normally, Preferably it is 20 degreeC-60 degreeC.
[0049]
Examples of the organic solvent constituting the liquid crystal aligning agent of the present invention include those exemplified as those used in the polyamic acid synthesis reaction, and examples of those that can be used in combination during the polyamic acid synthesis reaction. A poor solvent can be appropriately selected and used in combination. In particular,γ-butyrolactone orγ-butyrolactoneWhenButyl cellosolveCombinationCan be usedNecessary,γ-butyrolactone orof γ-butyrolactone and butyl cellosolveCombinationContent is based on the total solvent90% By weightAndPreferably it is 95 weight% or more. MaΓ-ButyrolactoneThe content of, With respect to the total amount of γ-butyrolactone and butyl cellosolve50~ 100% by weightAndPreferably it is 90 weight% or more.
[0050]
In addition, in the liquid crystal aligning agent of this invention, since there exists a possibility of violating organic materials, such as a nozzle member used for the inkjet printing method, it is necessary to reduce content of solvents, such as N-methyl-2-pyrrolidone. The content of these organic solvents is preferably less than 5% by weight with respect to the whole solvent.
[0051]
The solid content concentration in the liquid crystal aligning agent of the present invention is selected in consideration of viscosity, volatility, etc.But 1-10 wt% rangeInThe That is, the liquid crystal aligning agent of the present invention is applied to the substrate surface to form a coating film that becomes a liquid crystal alignment film. When the solid content concentration is less than 1% by weight, the coating film thickness is When the solid content concentration exceeds 10% by weight, the film thickness of the coating film becomes excessive and a good liquid crystal alignment film cannot be obtained. In addition, the viscosity of the liquid crystal aligning agent increases, resulting in poor coating characteristics.
The liquid crystal aligning agent of the present invention has a viscosity in the range of 5 to 20 mPa · S and a surface tension in the range of 41 to 45 dyn / cm.
[0052]
<Adhesion aid>
The liquid crystal aligning agent of the present invention may contain a functional silane-containing compound or an epoxy group-containing compound from the viewpoint of improving the adhesion to the substrate surface. Examples of such functional silane-containing compounds include 3-aminopropyltrimethoxysilane, 3-aminopropyltriethoxysilane, 2-aminopropyltrimethoxysilane, 2-aminopropyltriethoxysilane, and N- (2-aminoethyl). ) -3-Aminopropyltrimethoxysilane, N- (2-aminoethyl) -3-aminopropylmethyldimethoxysilane, 3-ureidopropyltrimethoxysilane, 3-ureidopropyltriethoxysilane, N-ethoxycarbonyl-3- Aminopropyltrimethoxysilane, N-ethoxycarbonyl-3-aminopropyltriethoxysilane, N-triethoxysilylpropyltriethylenetriamine, N-trimethoxysilylpropyltriethylenetriamine, 10-trimethoxysilyl- , 4,7-triazadecane, 10-triethoxysilyl-1,4,7-triazadecane, 9-trimethoxysilyl-3,6-diazanonyl acetate, 9-triethoxysilyl-3,6-diazanonyl acetate N-benzyl-3-aminopropyltrimethoxysilane, N-benzyl-3-aminopropyltriethoxysilane, N-phenyl-3-aminopropyltrimethoxysilane, N-phenyl-3-aminopropyltriethoxysilane, N -Bis (oxyethylene) -3-aminopropyltrimethoxysilane, N-bis (oxyethylene) -3-aminopropyltriethoxysilane, etc. can be mentioned. Examples of the epoxy group-containing compound include ethylene glycol diglycidyl ether, polyethylene glycol diglycidyl ether, propylene glycol diglycidyl ether, tripropylene glycol diglycidyl ether, polypropylene glycol diglycidyl ether, neopentyl glycol diglycidyl ether, 1, 6-hexanediol diglycidyl ether, glycerin diglycidyl ether, 2,2-dibromoneopentylglycol diglycidyl ether, 1,3,5,6-tetraglycidyl-2,4-hexanediol, N, N, N ′, N ′,-tetraglycidyl-m-xylenediamine, 1,3-bis (N, N-diglycidylaminomethyl) cyclohexane, N, N, N ′, N ′,-tetraglycidyl , And the like as preferred 4,4'-diaminodiphenylmethane. The compounding ratio of these functional silane-containing compounds and epoxy group-containing compounds is usually 40 parts by weight or less, preferably 0.1 to 30 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polymer.
[0053]
<Liquid crystal display element>
The liquid crystal display element obtained using the liquid crystal aligning agent of this invention can be manufactured, for example with the following method.
(1) The liquid crystal aligning agent of this invention is apply | coated to one surface of the board | substrate with which the patterned transparent conductive film is provided by the inkjet printing method, Then, a coating film is formed by heating an application surface.
Here, as the substrate, for example, a glass such as float glass or soda glass; a transparent substrate made of a plastic such as polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, polyethersulfone, or polycarbonate can be used. As the transparent conductive film provided on one surface of the substrate, tin oxide (SnO2 NESA film (registered trademark of PPG, USA), indium oxide-tin oxide (In2O3-SnO2In this case, a photo-etching method or a method using a mask in advance is used for patterning these transparent conductive films. When applying the liquid crystal aligning agent, in order to further improve the adhesion between the substrate surface and the transparent conductive film and the coating film, a functional silane-containing compound, a functional titanium-containing compound, or the like is previously applied to the surface of the substrate. You can also
The heating temperature after application of the liquid crystal aligning agent is 80 to 300 ° C, preferably 120 to 250 ° C. In addition, the liquid crystal aligning agent of the present invention containing a polyamic acid forms a coating film that becomes an alignment film by removing the organic solvent after coating, but further proceeds with dehydration ring closure by further heating, and is further imidized. It can also be set as a coating film. The film thickness of the coating film to be formed is usually 0.001 to 1 μm, preferably 0.005 to 0.5 μm.
[0054]
(2) A rubbing process is performed in which the formed coating film surface is rubbed in a certain direction with a roll wound with a cloth made of a fiber such as nylon, rayon, or cotton. Thereby, the orientation ability of a liquid crystal molecule is provided to a coating film, and it becomes a liquid crystal aligning film.
Further, by partially irradiating the liquid crystal alignment film formed of the liquid crystal alignment agent of the present invention with ultraviolet rays as disclosed in, for example, JP-A-6-222366 and JP-A-6-281937. A resist film is partially formed on the surface of the liquid crystal alignment film that has been subjected to a treatment for changing the pretilt angle or a rubbing treatment as disclosed in JP-A-5-107544, which is different from the previous rubbing treatment. The visibility characteristics of the liquid crystal display element can be improved by removing the resist film after performing the rubbing treatment in the direction and changing the liquid crystal alignment ability of the liquid crystal alignment film.
[0055]
(3) Two substrates on which the liquid crystal alignment film is formed as described above are manufactured, and the two substrates are separated by a gap (cell gap) so that the rubbing directions in the respective liquid crystal alignment films are orthogonal or antiparallel. ), And the periphery of the two substrates are bonded together using a sealant, and liquid crystal is injected and filled in the cell gap defined by the substrate surface and the sealant, and the injection hole is sealed. A liquid crystal cell is constructed. A polarizing plate is disposed on the outer surface of the liquid crystal cell, that is, on the other surface side of each substrate constituting the liquid crystal cell, and the polarization direction thereof coincides with or is orthogonal to the rubbing direction of the liquid crystal alignment film formed on one surface of the substrate. A liquid crystal display element is obtained by pasting together.
Here, as the sealing agent, for example, an epoxy resin containing a curing agent and aluminum oxide spheres as a spacer can be used.
Examples of the liquid crystal include nematic liquid crystal and smectic liquid crystal. Among them, nematic liquid crystal is preferable. For example, Schiff base liquid crystal, azoxy liquid crystal, biphenyl liquid crystal, phenyl cyclohexane liquid crystal, ester liquid crystal, terphenyl liquid crystal. Liquid crystals, biphenylcyclohexane liquid crystals, pyrimidine liquid crystals, dioxane liquid crystals, bicyclooctane liquid crystals, cubane liquid crystals, and the like can be used. Further, for these liquid crystals, for example, cholesteric liquid crystals such as cholestyl chloride, cholesteryl nonate, cholesteryl carbonate, and chiral agents such as those sold under the trade names “C-15” and “CB-15” (manufactured by Merck). Etc. can also be used. Furthermore, a ferroelectric liquid crystal such as p-decyloxybenzylidene-p-amino-2-methylbutylcinnamate can also be used.
Further, as a polarizing plate to be bonded to the outer surface of the liquid crystal cell, a polarizing film or an H film in which a polarizing film called an H film that absorbs iodine while sandwiching and stretching polyvinyl alcohol is sandwiched between cellulose acetate protective films. The polarizing plate which consists of itself can be mentioned.
[0056]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples.
The evaluation methods in the examples are shown below.
[0057]
[Inkjet coating properties of liquid crystal aligning agent]
Using a JET-CM continuous ink jet printer (manufactured by Kishu Giken Kogyo Co., Ltd.), the liquid crystal aligning agent prepared to a solid content concentration of 3% by weight is applied onto the ITO substrate with a liquid amount of 60 nm. Applied. Subsequently, it was dried at 230 ° C., and the unevenness of the dried film was measured with a stylus type film thickness meter, and it was determined that the difference between the maximum film thickness and the minimum film thickness was 7 nm or less. The liquid amount and the coating pressure were kept constant, and the dry film thickness was adjusted by adjusting the solid content concentration of the liquid crystal aligning agent.
[0058]
[Surface tension measurement]
The measurement was performed using a surface tension measuring device of CBUP SURFACE TENSIOMETER A1 (manufactured by Kyowa Science Co., Ltd.).
[Imidation rate of polymer]
The polymer was dried under reduced pressure at room temperature, then dissolved in deuterated dimethyl sulfoxide, and 1H-NMR was measured at room temperature using tetramethylsilane as a reference substance, and determined according to the following formula (ii).
[0059]
[Expression 2]
Imidation ratio (%) = (1-A1/ A2× α) × 100 (ii)
A1 : NH group proton-derived peak area (10 ppm)
A2 : Other proton-derived peak areas
α: 1 proton of NH group in polymer precursor (polyamic acid)
Number of other protons relative to
[0060]
[Orientation of liquid crystal]
The presence or absence of an abnormal domain when the voltage was turned on / off (applied / released) in the liquid crystal display element was observed with a polarizing microscope, and the case where there was no abnormal domain was determined to be good.
[Voltage holding ratio of liquid crystal display element]
A voltage of 5 V was applied to the liquid crystal display element with an application time of 60 microseconds and a span of 167 milliseconds, and then the voltage holding ratio after 167 milliseconds from release of application was measured. The measuring apparatus used was VHR-1 manufactured by Toyo Corporation.
[Afterimage elimination time]
After applying a DC voltage of 10V to the liquid crystal display element for 2 hours, the application of the voltage is canceled, the display screen is visually observed, and the afterimage on the screen is erased after the voltage application is canceled. Time was measured.
[0061]
<Synthesis Examples 1 to 62>
To N-methyl-2-pyrrolidone, the compounds shown in Tables 1 to 4 were added in the order of diamine and tetracarboxylic dianhydride in the molar ratio shown in parentheses, and Synthesis Examples 53, 54, 57, 59 and 62 were added. Was reacted at room temperature for 6 hours at a solid concentration of 20%, and other synthesis examples were reacted at 60 ° C. for 6 hours at a solid concentration of 30%. Next, the reaction solution was concentrated with an evaporator, and γ-butyrolactone was added to replace N-methyl-2-pyrrolidone with γ-butyrolactone. Polyamic acid solutions PAA-1 to PAA-62 shown in Tables 1 to 4 were used. Obtained.
[0062]
[Table 1]
[0063]
[Table 2]
[0064]
[Table 3]
[0065]
[Table 4]
[0066]
TCA: 2,3,5-tricarboxycyclopentyl acetic acid dianhydride
CB: 1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride
DMCB: 1,2-dimethyl-1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride
PMA: pyromellitic dianhydride
CH: 1,2,4,5-cyclohexanetetracarboxylic dianhydride
MTDA: 1,3,3a, 4,5,9b-hexahydro-5-methyl-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1,2-c] -furan-1,3- Dione
TDA: 1,3,3a, 4,5,9b-hexahydro-5 (tetrahydro-2,5-dioxo-3-furanyl) -naphtho [1,2-c] -furan-1,3-dione
PDA: p-phenylenediamine
DDM: 4,4'-diaminodiphenylmethane
BAPP: 2,2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] propane
DDE: 4,4'-diaminodiphenyl ether
MDB: 2,2'-dimethyl-4,4'-diaminobiphenyl
ODA: Octadecanoxy-2,4-diaminobenzene
HDA: Hexadecanoxy-2,4-diaminobenzene
PTS: Bisaminopropyltetramethyldisiloxane (diamine represented by the above formula (III))
Diamine (1): Diamine represented by the above formula (9)
Diamine (2): Diamine represented by the above formula (10)
Diamine (3): Diamine represented by the above formula (13)
Diamine (4): Diamine represented by the above formula (15)
[0067]
<Synthesis Example 63>
N-methyl-2-pyrrolidone is mixed with p-phenylenediamine, 4,4′-diaminodiphenylmethane, pyromellitic dianhydride, 1,2,3,4-cyclobutanetetracarboxylic dianhydride in equimolar amounts. It added in order and was set as the solution of solid content concentration 30%. This was reacted at room temperature for 8 hours. Next, the reaction solution is concentrated with an evaporator, and γ-butyrolactone is added to replace N-methyl-2-pyrrolidone with γ-butyrolactone, which has the same repeating unit as PAA-6, and has a high molecular weight. PAA-63 was obtained.
[0068]
<Synthesis Examples 64-80>
The polyamic acid shown in Table 5 was diluted with N-methyl-2-pyrrolidone to a solid concentration of 5% by weight, and an imidization catalyst containing 5 moles of pyridine and 3 moles of acetic anhydride per mole of diamine used for the synthesis of each polyamic acid. Was added and stirred at 110 ° C. for 4 hours to synthesize solvent-soluble imidized polymers PI-1 to PI-17. This polymer solution was concentrated with an evaporator, and γ-butyrolactone was added to replace N-methyl-2-pyrrolidone with γ-butyrolactone to obtain an imidized polymer solution. Table 5 also shows the imidization ratio of the obtained imidized polymer.
[0069]
[Table 5]
[0070]
<Examples 1-3>
Using the polyamic acid obtained in Synthesis Example 6 and Synthesis Example 63 and the imidized polymer obtained in Synthesis Example 68 in the weight ratio shown in Table 6 below, the mixing ratio (weight ratio) γ− shown in Table 6 was used. It melt | dissolved in butyrolactone (BL) / butyl cellosolve (BC) mixed solvent so that it might become solid content concentration (TSC) shown in Table 6. This solution was filtered using a filter having a pore size of 1 μm to prepare the liquid crystal aligning agent of the present invention. The solution viscosity and surface tension at this time are shown in Table 6.
Each obtained liquid crystal aligning agent was apply | coated to the glass substrate with ITO using the JET-CM continuous-type inkjet printer (made by Kishu Giken Kogyo Co., Ltd.), and it dried for 10 minutes at 230 degreeC, and obtained the coating film. The applicability of the liquid crystal aligning agent was evaluated, and the film thickness of the obtained coating film was measured. The results are also shown in Table 6.
[0071]
[Table 6]
[0072]
<Evaluation example>
Using a rubbing machine having a roll in which a rayon cloth is wound on the pair of coating film-formed substrates obtained in Example 2, the rotation speed of the roll is 400 rpm, the moving speed of the stage is 3 cm / second, and the length of pushing the hair foot is 0. The rubbing process was performed at 4 mm. The substrate was immersed in ultrapure water for 1 minute, and then dried on a hot plate at 100 ° C. for 5 minutes to form a liquid crystal alignment film. Next, after applying an epoxy resin adhesive containing aluminum oxide spheres having a diameter of 5.5 μm to the respective outer edges of the obtained pair of liquid crystal sandwich substrates having the liquid crystal orientation film, The adhesives were cured by overlapping and pressing so that they face each other. Next, after filling a nematic liquid crystal (MLC-6221 manufactured by Merck & Co., Inc.) between a pair of substrates from the liquid crystal injection port, the liquid crystal injection port is sealed with an acrylic photo-curing adhesive, and the both sides on the outside of the substrate are sealed. A polarizing plate was laminated to prepare a liquid crystal display element. The obtained liquid crystal display element had good orientation, and the voltage holding ratio was as high as 99%. The afterimage erasing time was 10 seconds.
[0073]
<Reference example>
A liquid crystal display element was produced in the same manner as in the evaluation example except that the coating method was spin coating. The obtained liquid crystal display element had good orientation and a high voltage holding ratio of 99%. The afterimage erasing time was 10 seconds. Therefore, the liquid crystal display element obtained in the evaluation example had the same performance as the liquid crystal display element obtained in the reference example.
[0074]
<Examples 4 to 66>
A liquid crystal aligning agent was prepared in the same manner as in Example 2 except that polyamic acid and imidized polymer shown in Tables 7 to 9 were used, and both were mixed and used at a weight ratio of 4: 1. A liquid crystal display element was produced in the same manner. The coating properties of the liquid crystal aligning agent were all good, and the alignment properties of the liquid crystal display elements were all good. Tables 7 to 9 show the viscosity and surface tension of the liquid crystal aligning agent and the film thickness of the coating film.
[0075]
[Table 7]
[0076]
[Table 8]
[0077]
[Table 9]
[0078]
<Example 67>
A liquid crystal display device was produced in the same manner as in Example 2 except that a polyethersulfone substrate with ITO was used as the substrate. The film thickness of the coating film was 60 nm, the applicability was good, and the orientation of the liquid crystal display element was good.
[0079]
【The invention's effect】
According to the liquid crystal alignment film of the present invention, an excellent liquid crystal display element can be produced using an ink jet printing method.
The liquid crystal display element having the liquid crystal alignment film of the present invention can be suitably used for TN type, STN type, and VA type liquid crystal display elements. In addition, by selecting the liquid crystal to be used, an SH (Super Homeotropic) type, IPS It can also be suitably used for (In-Plane Switching) type, ferroelectric and antiferroelectric liquid crystal display elements.
Furthermore, the liquid crystal display element having the liquid crystal alignment film of the present invention can be used effectively in various devices, for example, in display devices such as desk calculators, watches, table clocks, coefficient display boards, word processors, personal computers, and liquid crystal televisions. .
Claims (1)
上記溶剤は、γ−ブチロラクトンまたはγ−ブチロラクトンとブチルセロソルブの組合せを溶剤全体の90重量%以上で含有し且つγ−ブチロラクトンをγ−ブチロラクトンとブチルセロソルブの合計量に対し50〜100重量%で含有しそして固形分濃度が1〜10重量%の範囲内にあり、粘度が5〜20mPa・Sの範囲にあり、かつ表面張力が41〜45dyn/cmの範囲にあることを特徴とする、インクジェット印刷用液晶配向剤。A polymer component having at least one selected from the repeating unit represented by the following formula (I-1) and the repeating unit represented by the following formula (I-2), and a solvent ,
The solvent contains γ-butyrolactone or a combination of γ-butyrolactone and butyl cellosolve at 90% by weight or more of the total solvent and γ-butyrolactone at 50 to 100% by weight based on the total amount of γ-butyrolactone and butyl cellosolve, and Liquid crystal for ink jet printing having a solid content concentration in the range of 1 to 10% by weight, a viscosity in the range of 5 to 20 mPa · S, and a surface tension in the range of 41 to 45 dyn / cm. Alignment agent.
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