JP2012220790A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】焦点検出用画素に隣接する撮像用画素が飽和する撮影条件においても、適切なクロストーク補正を行い、より精度良く焦点検出を行えるようにする。
【解決手段】被写体像を結像する結像光学系の第1の瞳領域を通過する光束を受光する第1の画素群と、第1の瞳領域よりも狭い第2の瞳領域を通過する光束を受光する第2の画素群とを有する撮像素子と、第1の画素群に蓄積される光量が飽和値に達しているかどうかを判定する判定部と、判定部によって飽和していると判定された画素の受光量を推定する受光量推定部とを備え、受光量推定部は、第1の画素群の結像光学系の瞳面における受光感度分布と、第2の画素群の結像光学系の瞳面における受光感度分布と、結像光学系のケラレ情報とを用いて、第1の画素群の第2の画素群に対する受光量比を算出し、第2の画素群の受光量に受光量比を乗じることにより、第1の画素群の受光量を推定する。
【選択図】図17

Description

本発明は、撮影光学系の焦点調節が可能な撮像装置に関するものである。
撮影レンズの焦点状態を検出する方式の一つとして、センサの各画素にマイクロレンズが形成された2次元のセンサを用いて瞳分割方式の焦点検出を行う装置が特許文献1に開示されている。特許文献1の装置では、センサを構成する各画素の光電変換部が複数に分割されており、分割された光電変換部がマイクロレンズを介して撮影レンズの瞳の異なる領域を受光するように構成されている。
また特許文献2では、マイクロレンズと光電変換部の相対位置を偏位させた画素を2次元的に配置した、イメージセンサを兼ねた固体撮像装置を開示している。特許文献2の固体撮像装置では、撮影レンズの焦点状態を検出する時は、マイクロレンズと光電変換部の相対偏位方向が異なる画素列で生成される像に基づいて撮影レンズの焦点状態を検出している。一方通常の画像を撮像するときは、マイクロレンズと光電変換部の相対偏位方向が異なる画素を加算することにより、画像を生成している。
また、デジタルスチルカメラに用いられるCMOS型イメージセンサ(固体撮像装置)を用いて瞳分割方式の焦点検出を行う固体撮像装置が特許文献3に開示されている。特許文献3の固体撮像装置は、固体撮像装置を構成する多数の画素のうち一部の画素は撮影レンズの焦点状態を検出するために光電変換部が2つに分割された構成になっている。光電変換部は、マイクロレンズを介して撮影レンズの瞳の所定領域を受光するように構成されている。
図18は、特許文献3に開示されている固体撮像装置の中央に位置する焦点検出を行う画素の受光分布の説明図で、2つに分割された光電変換部がそれぞれ受光可能な撮影レンズの瞳上の領域を示している。図中円内の斜線部は撮影レンズの射出瞳を示し、白抜きされた領域Sα、領域Sβは2つに分割された光電変換部の受光可能な領域で、通常撮影レンズの光軸(図中x軸とy軸の交点)に対して対称になるように設定されている。
カメラにおいては、撮影レンズの瞳上の領域Sαを透過した光束により生成された像と領域Sβを透過した光束により生成される像の相関演算を行って、撮影レンズの焦点状態が検出される。撮影レンズの異なる瞳領域を透過した光束より生成される像の相関演算を行って焦点検出を行う方法は、特許文献4に開示されている。
また、特許文献4では、カメラに格納された特定のフィルターを口径比、射出瞳位置、像ズレ量によって変形し、該変形フィルターを被写体像に適応したのち、結像状態を検出する技術が開示されている。
特開昭58−24105号公報(第2頁、図1) 特許第2959142号公報(第2頁、図2) 特開2005−106994号公報(第7頁、図3) 特開平5−127074号公報(第15頁、図34)
しかしながら、上記構成の撮像素子内の焦点検出用画素には、焦点検出用画素の出力値が、実際に焦点検出用画素のマイクロレンズを通過し光電変換部で光電変換され出力される値よりも、大きくなるという問題がある。これは、次のような2つの要因による。1つは、焦点検出用画素の隣接画素に入光する光線が、カラーフィルタを通過した後、焦点検出用画素の光電変換部に漏れこむという光学的要因である。また、もう1つは、隣接画素のシリコン基板内部で発生した光電子が焦点検出用画素に拡散して混入するという電子的要因である。この隣接画素からの漏れ込みをクロストークと呼んでいる。いずれの要因にしても、焦点検出用画素出力値から、隣接画素出力値に一定の係数を掛けたクロストーク補正値を減算することで、焦点検出用画素出力を補正し、クロストークの影響を軽減することが出来る。
しかし、上記のクロストーク補正方法では、焦点検出用画素の隣接画素出力値が飽和していると、正しく補正を行うことができない。それは、飽和した隣接画素出力値にある係数を掛けたクロストーク補正値は、実際に必要なクロストーク補正値より小さくなることによる。それにより、焦点検出精度の低下を引き起こしてしまうという問題があった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、焦点検出用画素に隣接する撮像用画素が飽和する撮影条件においても、適切なクロストーク補正を行い、より精度良く焦点検出を行えるようにすることである。
本発明に係わる撮像装置は、被写体像を結像する結像光学系の第1の瞳領域を通過する光束を受光する第1の画素群と、該第1の瞳領域よりも狭い第2の瞳領域を通過する光束を受光する第2の画素群とを有する撮像素子と、前記第1の画素群に蓄積される光量が飽和値に達しているかどうかを判定する判定手段と、前記判定手段によって飽和していると判定された画素の受光量を推定する受光量推定手段とを備え、前記受光量推定手段は、前記第1の画素群の前記結像光学系の瞳面における受光感度分布と、前記第2の画素群の前記結像光学系の瞳面における受光感度分布と、前記結像光学系のケラレ情報とを用いて、前記第1の画素群の前記第2の画素群に対する受光量比を算出し、前記第2の画素群の受光量に前記受光量比を乗じることにより、前記第1の画素群の受光量を推定することを特徴とする。
本発明によれば、焦点検出用画素に隣接する撮像用画素が飽和する撮影条件においても、適切なクロストーク補正を行い、より精度良く焦点検出を行うことが可能となる。
本発明の一実施形態に係るカメラの構成図。 撮像素子の概略的回路構成図。 撮像素子の画素部の断面図。 撮像素子の駆動タイミングチャート。 撮像素子の撮像用画素の平面図と断面図。 撮影レンズの水平方向(横方向)に瞳分割を行なうための焦点検出用画素の平面図と断面図。 撮影レンズの垂直方向に瞳分割を行なうための焦点検出用画素の平面図と断面図。 撮像素子の瞳分割状況を概念的に説明する図。 焦点検出時に取得した画像と焦点検出領域を説明する図。 撮像素子中央の焦点検出用画素の入射角特性を表した模式図。 光束のケラレを説明する図。 瞳面Me上での瞳領域を示した図。 焦点検出用画素の瞳強度分布を示す図。 撮像素子中央の焦点検出用画素の瞳面Me上でのケラレを示した図。 撮像素子の中央から像高を持った位置の画素の瞳面Me上でのケラレを示した図。 焦点検出フローチャート。 クロストーク補正フローチャート。 従来の固体撮像装置の受光分布説明図。
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図17を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る撮像装置の一実施形態であるであるカメラの構成を示す図である。ここでは、レンズとカメラ本体が一体であるデジタルカメラを例に挙げて説明するが、レンズ交換可能な一眼レフデジタルカメラであってもよい。図1において、101は撮影光学系(結像光学系)の先端に配置された第1レンズ群で、光軸方向に進退可能に保持される。102は絞り兼用シャッタで、その開口径を調節することで撮影時の光量調節を行なうほか、静止画撮影時には露光秒時調節用シャッタとしての機能も備える。103は第2レンズ群である。そして絞り兼用シャッタ102及び第2レンズ群103は一体となって光軸方向に進退し、第1レンズ群101の進退動作との連動により、変倍作用(ズーム機能)をなす。
105は第3レンズ群で、光軸方向の進退により、焦点調節を行なう。106は光学的ローパスフィルタで、撮影画像の偽色やモアレを軽減するための光学素子である。107はC−MOSセンサとその周辺回路で構成された撮像素子である。撮像素子107には、横方向m画素、縦方向n画素の受光ピクセル上に、ベイヤー配列の原色カラーモザイクフィルタがオンチップで形成された、2次元単板カラーセンサが用いられる。
111はズームアクチュエータで、不図示のカム筒を回動することで、第1レンズ群111乃至第3レンズ群105を光軸方向に進退駆動し、変倍操作を行なう。112は絞りシャッタアクチュエータで、絞り兼用シャッタ102の開口径を制御して撮影光量を調節すると共に、静止画撮影時の露光時間制御を行なう。114はフォーカスアクチュエータで、第3レンズ群105を光軸方向に進退駆動して焦点調節を行なう。
115は撮影時の被写体照明用電子フラッシュで、キセノン管を用いた閃光照明装置が好適であるが、連続発光するLEDを備えた照明装置を用いてもよい。116はAF補助光装置で、所定の開口パターンを有したマスクの像を、投光レンズを介して被写界に投影し、暗い被写体あるいは低コントラスト被写体に対する焦点検出能力を向上させる。
121は、カメラ本体の種々の制御を司るカメラ内CPUで、演算部、ROM、RAM、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、通信インターフェイス回路等を有し、ROMに記憶された所定のプログラムに基づいて、カメラが有する各種回路を駆動する。そして、焦点検出、焦点調節、撮影、画像処理、記録等の一連の動作を実行する。
122は電子フラッシュ制御回路で、撮影動作に同期して電子フラッシュ115を点灯制御する。123は補助光駆動回路で、焦点検出動作に同期してAF補助光装置116を点灯制御する。124は撮像素子駆動回路で、撮像素子107の撮像動作を制御するとともに、取得した画像信号をA/D変換してCPU121に送信する。125は画像処理回路で、撮像素子107が取得した画像のγ変換、カラー補間、JPEG圧縮等の処理を行なう。
126はフォーカス駆動回路で、焦点検出結果に基づいてフォーカスアクチュエータ114を駆動制御し、第3レンズ群105を光軸方向に進退駆動して焦点調節を行なう。128は絞りシャッタ駆動回路で、絞りシャッタアクチュエータ112を駆動制御して絞り兼用シャッタ102の開口を制御する。129はズーム駆動回路で、撮影者のズーム操作に応じてズームアクチュエータ111を駆動する。
131はLCD等の表示器で、カメラの撮影モードに関する情報、撮影前のプレビュー画像と撮影後の確認用画像、焦点検出時の合焦状態表示画像等を表示する。132は操作スイッチ群で、電源スイッチ、レリーズ(撮影トリガ)スイッチ、ズーム操作スイッチ、撮影モード選択スイッチ等で構成される。133は着脱可能なフラッシュメモリで、撮影済み画像を記録する。
図2は本実施形態における撮像素子の概略的回路構成を示した図で、特開平09−046596号報等に開示された技術が好適である。図2は2次元C−MOSエリアセンサの2列×4行画素の範囲を示したものであるが、撮像素子として利用する場合は、図2に示した画素を多数配置し、高解像度画像の取得を可能としている。本実施形態においては、画素ピッチが2μm、有効画素数が横3000列×縦2000行=600万画素、撮像画面サイズが横6mm×縦4mmの撮像素子として説明を行なう。
図2において、1はMOSトランジスタゲートとゲート下の空乏層からなる光電変換素子の光電変換部、2はフォトゲート、3は転送スイッチMOSトランジスタ、4はリセット用MOSトランジスタ、5はソースフォロワアンプMOSトランジスタである。また、6は水平選択スイッチMOSトランジスタ、7はソースフォロワの負荷MOSトランジスタ、8は暗出力転送MOSトランジスタ、9は明出力転送MOSトランジスタである。さらに、10は暗出力蓄積容量CTN、11は明出力蓄積容量CTS、12は水平転送MOSトランジスタ、13は水平出力線リセットMOSトランジスタ、14は差動出力アンプ、15は水平走査回路、16は垂直走査回路である。
図3に本実施形態における撮像素子の画素部の断面を示す図である。図3において、17はP型ウェル、18はゲート酸化膜、19は一層目ポリSi、20は二層目ポリSi、21はn+ フローティングディフュージョン部(FD部)である。FD部21は別の転送MOSトランジスタを介して別の光電変換部と接続される。図3において、2つの転送MOSトランジスタ3のドレインとFD部21を共通化して微細化とFD部21の容量低減による感度向上を図っているが、Al配線でFD部21を接続してもよい。
次に、図4のタイミングチャートを用いて動作を説明する。このタイミングチャートは全画素独立出力の場合の図である。
まず垂直走査回路16からのタイミング出力によって、制御パルスφLをハイとして垂直出力線をリセットする。また制御パルスφR0,φPG00,φPGe0をハイとし、リセット用MOSトランジスタ4をオンとし、フォトゲート2の一層目ポリSi19をハイとしておく。時刻T0において、制御パルスφS0をハイとし、選択スイッチMOSトランジスタ6をオンさせ、第1,第2ラインの画素部を選択する。次に制御パルスφR0をロウとし、FD部21のリセットを止め、FD部21をフローティング状態とし、ソースフォロワアンプMOSトランジスタ5のゲート・ソース間をスルーとする。その後、時刻T1において制御パルスφTNをハイとし、FD部21の暗電圧をソースフォロワ動作で蓄積容量CTN10に出力させる。
次に、第1ラインの画素の光電変換出力を行うため、第1ラインの制御パルスφTX00をハイとして転送スイッチMOSトランジスタ3を導通した後、時刻T2 において制御パルスφPG00をローとして下げる。この時フォトゲート2の下に拡がっていたポテンシャル井戸を上げて、光発生キャリアをFD部21に完全転送させるような電圧関係が好ましい。従って完全転送が可能であれば制御パルスφTXはパルスではなくある固定電位でもかまわない。
時刻T2 でフォトダイオードの光電変換部1からの電荷がFD部21に転送されることにより、FD部21の電位が光に応じて変化することになる。この時ソースフォロワアンプMOSトランジスタ5がフローティング状態であるので、FD部21の電位を時刻T3 において制御パルスφTs をハイとして蓄積容量CTS11に出力する。この時点で第1ラインの画素の暗出力と光出力はそれぞれ蓄積容量CTN10とCTS11に蓄積されおり、時刻T4 の制御パルスφHCを一時ハイとして水平出力線リセットMOSトランジスタ13を導通して水平出力線をリセットする。そして、水平転送期間において水平走査回路15の走査タイミング信号により水平出力線に画素の暗出力と光出力が出力される。この時、蓄積容量CTN10とCTS11の差動増幅器14によって、差動出力VOUTを取れば、画素のランダムノイズ、固定パターンノイズを除去したS/Nのよい信号が得られる。また画素30−12、30−22の光電荷は画素30−11、30−21と同時に夫々の蓄積容量CTN10とCTS11に蓄積される。しかし、それらの信号は水平走査回路15からのタイミングパルスを1画素分遅らして水平出力線に読み出され差動増幅器14から出力される。本実施形態では、差動出力VOUTをチップ内で行う構成を示しているが、チップ内に含めず、外部で従来のCDS(Correlated Double Sampling:相関二重サンプリング)回路を用いても同様の効果が得られる。
蓄積容量CTS11に明出力を出力した後、制御パルスφR0をハイとしてリセット用MOSトランジスタ4を導通しFD部21を電源VDDにリセットする。第1ラインの水平転送が終了した後、第2ラインの読み出しを行う。第2ラインの読み出しは、制御パルスφTXe0,制御パルスφPGe0を同様に駆動させ、制御パルスφTN、φTSに夫々ハイパルスを供給して、蓄積容量CTN10とCTS11に夫々光電荷を蓄積し、暗出力及び明出力を取り出す。以上の駆動により、第1,第2ラインの読み出しが夫々独立に行える。この後、垂直走査回路を走査させ、同様に第2n+1,第2n+2(n=1,2,…)の読み出しを行えば全画素独立出力が行える。即ち、n=1の場合は、まず制御パルスφS1をハイとし、次にφR1をローとする。続いて制御パルスφTN、φTX01をハイとし、制御パルスφPG01をロー、制御パルスφTSをハイ、制御パルスφHCを一時ハイとして画素30−31,30−32の画素信号を読み出す。続いて、上記と同様に制御パルスφTXe1,φPGe1及びその他の制御パルスを印加して、画素30−41,30−42の画素信号を読み出す。
図5乃至図7は、本実施形態における第1の画素群である撮像用画素と、第2の画素群、及び第3の画素群である焦点検出用画素の構造を説明する図である。本実施形態においては、2行×2列の4画素のうち、対角2画素にG(緑色)の分光感度を有する画素を配置し、他の2画素にR(赤色)とB(青色)の分光感度を有する画素を各1個配置した、ベイヤー配列が採用されている。そして、このベイヤー配列の間に、後述する構造の焦点検出用画素が所定の規則にて分散配置される。
図5に撮像用画素の平面図と断面図を示す。図5(a)は撮像素子中央に位置する2行×2列の撮像用画素の平面図である。周知のごとく、ベイヤー配列では対角方向にG画素が、他の2画素にRとBの画素が配置される。そしてこの2行×2列の構造が繰り返し配置される。
図5(a)の断面A−Aを図5(b)に示す。MLは各画素の最前面に配置されたオンチップマイクロレンズ、CFRはR(Red)のカラーフィルタ、CFGはG(Green)のカラーフィルタである。PDは図3で説明したC−MOSセンサの光電変換部を模式的に示したもの、CLはC−MOSセンサ内の各種信号を伝達する信号線を形成するための配線層である。TLは撮影光学系を模式的に示したものである。
ここで、撮像用画素のオンチップマイクロレンズMLと光電変換部PDは、撮影光学系MLを通過した光束を可能な限り有効に取り込むように構成されている。換言すると、撮影光学系TLの射出瞳EPと光電変換部PDは、マイクロレンズMLにより共役関係にあり、かつ光電変換部の有効面積は大面積に設計される。また、図5(b)ではR画素の入射光束について説明したが、G画素及びB(Blue)画素も同一の構造となっている。従って、撮像用のRGB各画素に対応した射出瞳EPは大径となり、被写体からの光束を効率よく取り込んで画像信号のS/Nを向上させている。
図6は、撮影レンズの図中x方向に瞳分割を行なうための焦点検出用画素の平面図と断面図を示す。図6(a)は、撮像素子中央に位置する焦点検出用画素を含む2行×2列の画素の平面図である。撮像信号を得る場合、G画素は輝度情報の主成分をなす。そして人間の画像認識特性は輝度情報に敏感であるため、G画素が欠損すると画質劣化が認められやすい。一方でRもしくはB画素は、色情報を取得する画素であるが、人間は色情報には鈍感であるため、色情報を取得する画素は多少の欠損が生じても画質劣化に気づきにくい。そこで本実施形態においては、2行×2列の画素のうち、G画素は撮像用画素として残し、RとBに相当する位置の画素にある割合で焦点検出用画素を配列している。これを図6(a)においてSHA及びSHBで示す。
図6(a)の断面B−Bを図6(b)に示す。マイクロレンズMLと、光電変換部PDは図5(b)に示した撮像用画素と同一構造である。本実施形態においては、焦点検出用画素の信号は画像創生には用いないため、色分離用カラーフィルタの代わりに透明膜CFW(White)が配置される。また、撮像素子で瞳分割を行なうため、配線層CLの開口部はマイクロレンズMLの中心線に対してx方向に偏倚している。具体的には、画素SHAの開口部OPHAは−x方向に偏倚しているため、撮影レンズTLの左側の射出瞳EPHAを通過した光束を受光する。同様に、画素SHBの開口部OPHBは+x方向に偏倚しているため、撮影レンズTLの右側の射出瞳EPHBを通過した光束を受光する。よって、画素SHAをx方向に規則的に配列し、これらの画素群(第2の画素群)で生成した被写体像をA像(第2の被写体像)とし、画素SHBもx方向に規則的に配列し、これらの画素群(第3の画素群)で生成した被写体像をB像(第3の被写体像)とする。そして、A像とB像の相対位置を検出することで、被写体像のピントずれ量(デフォーカス量)が検出できる。
なお、上記の画素SHA及びSHBでは、撮影画面のx方向に輝度分布を有した被写体、例えばy方向の線に対しては焦点検出可能であるが、y方向に輝度分布を有するx方向の線は焦点検出不能である。そこで本実施形態では、後者についても焦点検出できるよう、撮影レンズのy方向にも瞳分割を行なう画素も備えている。
図7は、撮影レンズの図中y方向に瞳分割を行なうための焦点検出用画素の平面図と断面図を示す。図7(a)は、撮像素子中央に位置する焦点検出用画素を含む2行×2列の画素の平面図で、図6(a)と同様に、G画素は撮像用画素として残し、RとBに相当する位置の画素にある割合で焦点検出用画素を配列している。これを図6(a)においてSVC及びSVDで示す。
図7(a)の断面C−Cを図7(b)に示すが、図6(b)の画素がx方向に瞳分離する構造であるのに対して、図7(b)の画素は瞳分離方向がy方向になっているだけで、画素の構造としては変わらない。すなわち、画素SVCの開口部OPVCは−y方向に偏倚しているため、撮影レンズTLの+y方向の射出瞳EPVCを通過した光束を受光する。同様に、画素SVDの開口部OPVDは+y方向に偏倚しているため、撮影レンズTLの−y方向の射出瞳EPVDを通過した光束を受光する。よって、画素SVCをy方向に規則的に配列し、これらの画素群で取得した被写体像をC像とし、画素SVDもy方向に規則的に配列し、これらの画素群で取得した被写体像をD像とする。そして、C像とD像の相対位置を検出することで、y方向に輝度分布を有する被写体像のピントずれ量(デフォーカス量)が検出できる。
図8は、本実施形態における撮像素子の瞳分割状況を概念的に説明する図である。TLは撮影レンズ、107は撮像素子、OBJは被写体、IMGは被写体像である。撮像用画素は図5の撮像素子の撮像用画素の平面図と断面図で説明したように、撮影レンズの射出瞳全域EP(第1の瞳領域)を通過した光束を受光する。一方、焦点検出用画素は図6のx方向に瞳分割を行なうための焦点検出用画素の平面図と断面図及び図7のy方向に瞳分割を行なうための焦点検出用画素の平面図と断面図で説明したように、瞳分割機能を有している。具体的には、図6の画素SHAは+X方向の側の瞳を通過した光束、すなわち図8の瞳EPHA(第2の瞳領域)を通過した光束を受光する。同様に画素SHB、SVC及びSVDはそれぞれ瞳EPHB(第3の瞳領域)、EPVC及びEPVDを通過した光束を受光する。上記の説明から明らかな通り、第1の瞳領域よりも第2の瞳領域の方が狭くなっている。そして、焦点検出用画素を、撮像素子107の全領域に渡って分布させることで、撮像領域全域で焦点検出を可能とさせている。
図9は、焦点検出時に取得した画像と焦点検出領域を説明する図である。図9において、撮像面に形成された被写体像には、中央に人物、左側に近景の樹木、右側に遠景の山並みが写っている。そして本実施形態においては、焦点検出用画素は、x方向ずれ検出用の画素ペアSHA及びSHBと、y方向ずれ検出用の画素ペアSVC及びSVDが、撮像領域全域に渡って均等な密度で配置されている。そしてx方向ずれ検出の際には、x方向ずれ検出用の画素ペアSHA及びSHBから得られる一対の画像信号を、位相差演算のためのAF画素信号として使用する。また、y方向ずれ検出の際には、y方向ずれ検出用の画素ペアSVC及びSVDから得られる一対の画像信号を、位相差演算のためのAF画素信号として使用する。よって、撮像領域の任意位置において、x方向ずれ検出及びy方向ずれ検出のための測距領域を設定可能である。
図9においては、画面中央に人物の顔が存在している。そこで公知の顔認識技術によって顔の存在が検出されると、顔領域を中心にx方向ずれ検知のための焦点検出領域AFARh(x1,y1)と、y方向ずれ検知のための焦点検出領域AFARv(x3,y3)が設定される。ここで添え字のhはx方向を表わし、(x1,y1)及び(x3,y3)は焦点検出領域の左上隅の座標を表わす。そして、焦点検出領域AFARh(x1,y1)の各セクション内に含まれるx方向ずれ検出用の焦点検出用画素SHAを30セクションに渡って連結した位相差検出用のA像信号がAFSIGh(A1)である。また、同様に各セクションのx方向ずれ検出用の焦点検出用画素SHBを30セクションに渡って連結した位相差検出用のB像信号がAFSIGh(B1)である。そして、A像信号AFSIGh(A1)とB像信号AFSIGh(B1)の相対的なx方向ずれ量を公知の相関演算によって計算することで、撮影レンズの焦点ずれ量(デフォーカス量)を求めることができる。
焦点検出領域AFARv(x3,y3)についても同様に焦点ずれ量を求める。そして、x方向ずれ及びy方向ずれの焦点検出領域で検出した2つの焦点ずれ量を比較し、信頼性の高い値を採用すればよい。
一方、画面左側の樹木の幹部は、y方向成分が主体、すなわちx方向に輝度分布を有しているため、x方向ずれ検知に適した被写体と判断され、x方向ずれ検知のための焦点検出領域AFARh(x2,y2)が設定される。また、画面右側の山並み稜線部は、x方向成分が主体、すなわちy方向に輝度分布を有しているため、y方向ずれ検知に適した被写体と判断され、y方向ずれ検知のための焦点検出領域AFARv(x4,y4)が設定される。
以上のごとく本実施形態においては、x方向ずれ及びy方向ずれ検出のための焦点検出領域が画面の任意位置に設定可能なため、被写体の投影位置や輝度分布の方向性が様々であっても、常に焦点検出が可能である。なお、原理はx方向ずれとy方向ずれとでは方向が異なること以外は同じであるため、以下はx方向ずれの検出のための説明とし、y方向ずれ検出の説明は省略する。
図10は撮像素子中央の焦点検出用画素の入射角特性を表した模式図であり、図10(a)は画素SHA、図10(b)は画素SHBの特性を示している。図10中x軸、y軸はそれぞれ画素のx方向、y方向の入射角度を表している。図10では、色が濃くなるほど受光強度が高いことを示している。図6では説明を分かりやすくするため、画素SHAの射出瞳をEPHA、画素SHBの射出瞳をEPHBと、それぞれ分離して表した。しかし、図10に示すように、実際には、開口部OPHA及び開口部OPHBの開口部による回折の影響や、SNを向上させるために画素SHAと画素SHBの射出瞳は一部領域の重なる部分がある。
図10(c)は焦点検出用画素の入射角特性を1次元で表した図である。横軸は入射角を、縦軸は図10のθy方向の受光感度を加算したものを表しており、原点が光軸である。図10(c)に示すように、撮像素子中央の焦点検出用画素では、画素SHAと画素SHBの入射角特性は光軸に対して略対称となる。
図11は光束のケラレを説明する図である。図11(a)は撮像素子中央の画素に入射する光束を示し、図11(b)は撮像素子の中央から像高を持った位置の画素に入射する光束を示している。撮像素子には撮影レンズ101のレンズ保持枠や絞り102などいくつかの構成部材によって制限された光束が入射する。これらの光束を制限する構成部材の位置や大きさの情報が、本実施形態の光学系のケラレ情報である。光学系のケラレ情報は、レンズの種類や、撮影条件であるF値やズームステート、像高などによって異なる値となる。ここでは説明を分かりやすくするため、あらゆる像高において光束を制限する部材が2つあるとして説明する。Iw1、Iw2は光束を制限する部材を窓として、光束はこの内側を通過する。MeはマイクロレンズMLの構成によって設定された瞳面を表している。図11(a)を用いて、撮像素子中央の画素に入射する光束のケラレを説明する。L1rc、L1lcは窓Iw1の射出光束の外周を表しており、L1rcは図11中右端、L1lcは図11中左端を示している。L2rc、L2lcは窓Iw2の射出光束をマイクロレンズMLの瞳位置まで投影したものの外周を表しており、L2rcは図11中右端、L2lcは図11中左端を示している。図11(a)に示すように、撮像素子中央画素に入射する光束の瞳面Meでの瞳領域はL2lcとL2rcを外周とする光束、つまり、矢印Area1で示される。
次に、図11(b)を用いて、撮像素子の中央から像高を持った位置の画素に入射する光束のケラレを説明する。L1rh、L1lhは窓Iw1の射出光束の外周を表しており、L1rhは図11中右端、L1lhは図11中左端を示している。L2rh、L2lhは窓Iw2の射出光束をマイクロレンズMLの瞳位置まで投影したものの外周を表しており、L2rhは図11中右端、L2lhは図11中左端を示している。図11(b)に示すように、撮像素子の中央から像高を持った位置の画素に入射する光束の瞳面Me上での瞳領域はL1lhとL2rhを外周とする光束、つまり、矢印Area2で示される。
図12は瞳面Me上での瞳領域を示した図である。図12(a)は撮像素子中央の画素の瞳領域を示し、図12(b)は撮像素子の中央から像高を持った位置の画素の瞳領域を示している。図11で説明したように、撮像素子中央の画素は同一窓Iw2のみによって制限された光束が入射するため、図12(a)に示すように瞳領域Area1は窓Iw2の形状がそのまま投影される。光束を制限する窓は円形状であるため、瞳領域Area1の形状も円形状となる。一方、撮像素子の中央から像高を持った位置の画素はIw1とIw2によって制限された光束が入射するため、瞳領域Area2は図12(b)に示したような形状となる。
図13は焦点検出用画素の瞳強度分布を示す図である。これは、本実施形態の、第2の画素群の瞳面における受光感度分布と、第3の画素群の瞳面における受光感度分布である。これは、図10に示した撮像素子中央の焦点検出用画素の入射角特性をマイクロレンズMLの瞳上に投影したものに等しく、図13の縦軸および横軸は瞳上の座標に展開したものである。この瞳強度分布は、像高によって異なるため、いくつかの像高での値がCPU121内のROMに保管されている。保管されている像高の中間像高での瞳強度分布は、補間処理によって、算出される。
図14は撮像素子中央の焦点検出用画素の瞳面Me上でのケラレを示した図である。図14(a)は画素SHA、図14(b)は画素SHBの特性を示している。図14は図12(a)と図13を重ね合わせたものであり、画素SHA及び画素SHBにはArea1で示した形状の内側を透過した光束が図示した瞳強度分布で入射する。
図14(c)は撮像素子中央の焦点検出用画素の瞳面Me上での入射光束の瞳強度分布を2次元で表した図である。横軸は瞳面Me上のx方向の座標を表し、縦軸は各座標の強度を表している。各座標の強度は図14(a)、(b)のy方向の瞳強度を加算したものである。画素SHAと画素SHBの瞳面Me上での入射光束の瞳強度分布はEsdAc、EsdBcで示している。図14(c)に示すように画素SHA及び画素SHBの瞳面Me上の瞳強度分布は左右対称である。また、けられる形状も左右対称形状であることから、画素SHAと画素SHBの瞳面Me上での入射光束の瞳強度分布も左右対称である。
図15は撮像素子の中央から像高を持った位置の画素の瞳面Me上でのケラレを示した図である。図15(a)は画素SHA、図15(b)は画素SHBの特性を示している。図15は図12(b)と図13を重ね合わせたものであり、画素SHA及び画素SHBにはArea2で示した形状の内側を透過した光束が図示した瞳強度分布で入射する。
図15(c)は撮像素子の中央から像高を持った位置の画素の瞳面Me上での入射光束の瞳強度分布を2次元で表した図である。横軸は瞳面Me上のx方向の座標を表し、縦軸は各座標の強度を表している。各座標の強度は図15(a)、(b)のy方向の瞳強度を瞳分離方向と直交する方向に加算したものである。図15(c)中、画素SHAと画素SHBの瞳面Me上での入射光束の瞳強度分布はEsdAh、EsdBhで示している。画素SHA及び画素SHBの瞳面Me上の瞳強度分布は左右対称である。
次に本実施形態の焦点検出の流れについて図16のフローチャートを用いて説明する。なお、図16のフローにおける動作は本実施形態のの飽和判定手段、受光量推定手段、受光量補正手段であるCPU121によって実行される。
ステップS1ではケラレ状態を知るためのレンズ情報が読み出され、ステップS2へと進む。ここでレンズ情報とは、撮影条件であるF値やズームステートの他、本実施形態における光学系のケラレ情報が含まれる。ステップS2では使用者が設定した測距位置や範囲などの測距点情報が読み出される。完了後ステップS3へと進む。
ステップS3では各焦点検出用画素においてCPU121内のROMに保管されている瞳強度分布を読み出し、ステップS1で得られた光学系のケラレ情報と合わせて線像分布関数を算出する。完了後、ステップS4へと進む。ステップS4では、ステップS3で得られた線像分布関数の重心を算出し、基線長を求める。ここでの基線長の算出方法の詳細は後述する。完了すると、ステップS5へと進む。
ステップS5では、ステップS2で読み出された測距位置での焦点検出用画素の画像信号を読み出し、被写体A像、被写体B像が形成される。また同時に、ステップS6のクロストーク補正で用いるための、周辺画素の信号の読み出しも行う。完了後、ステップS6へと進む。
ステップS6では、焦点検出用画素の出力値に対して、推算した周辺の画素からの漏れ込み量を減算する、クロストーク補正を行う。クロストーク補正の詳細は後述する。完了後、ステップS7へと進む。ステップS7では、ステップS1で得られた光学系のケラレ情報と瞳強度分布を用いて、被写体像A像と被写体像B像の光束のケラレ量を予測し、クロストーク補正後の被写体像A像、被写体像B像に対して光量比を調節する光量補正を行う。光量補正後、ステップS8へと進む。
ステップS8では、CPU121はステップS7で得られた光量補正後の被写体像A像、被写体像B像を用いて公知の相関演算方法により像ズレ量を求め、デフォーカス量を求める。デフォーカス量算出後、ステップS9へと進む。ステップS9では、算出されたデフォーカス量が、合焦か否かの判定がされる。合焦だと判定されなかった場合には、ステップS10へと進む。合焦だと判定された場合には、ステップS11へと進む。ステップS10では、算出されたデフォーカス演算結果に応じて、第3レンズ群105を進退させる。そして、ステップS5へと戻る。ステップS11にて、一連の焦点検出フローが終了する。
次に、ステップS4の基線長算出方法について詳細に説明する。まず、被写体像A像に対応した線像(以下、線像A)と被写体像B像に対応した線像(以下、線像B)の重心を合わせるように移動させる。移動させた線像A、線像Bをそれぞれ線像A0、線像B0とすると、線像Aに線像B0を畳み込み積分した修正線像Aと、線像Bに線像A0を畳み込み積分した修正線像Bの重心間隔により、修正基線長を算出する。これを式で表すと以下のようになる。
修正線像Aを求める式は、修正線像AをMA(x)、線像AをLA(x)、線像B0をLB’(x)とすると、
…(1)
よって、修正線像Aの重心をGA’とすると、
…(2)
となる。
同様に、修正線像Bを求める式は、修正線像BをMB(x)、線像BをLB(x)、線像A0をLA’(x)とすると、
…(3)
よって、修正線像Bの重心をGB’とすると、
…(4)
となる。
よって、求める基線長をG’とすると、
…(5)
以上の計算により、基線長が算出される。
次に、ステップS6のクロストーク補正について図17のクロストーク補正の動作を示すフローチャートを用いて詳細に説明する。なお、図17のフローにおけるクロストーク補正動作は本実施形態の飽和判定手段、受光量推定手段、受光量補正手段であるCPU121によって実行される。
ステップS101では、本実施形態の飽和判定手段であるCPU121によって、図16のステップS5で読み出された、焦点検出用画素に隣接する撮像用画素の出力信号値SOが飽和値SOmaxに達しているかどうかを判定する。この処理は、ある一つの焦点検出用画素に対して、隣接する8つの画素それぞれで行われる。飽和値に達しているとステップS102へと進む。飽和値に達していないと、ステップS105へと進む。
ステップS102では、本実施形態の受光量推定手段であるCPU121によって、飽和値に達している撮像用画素の受光量の、それに隣接する焦点検出用画素の受光量に対する比Rsfを算出する。例えば、撮像素子の中央から像高を持った位置でのそれぞれの受光量は、光学系のケラレ情報を用いて図15のArea2を決定し、それぞれの瞳強度分布をArea2の領域で積分することで、それぞれの受光量の相対的な比を算出することができる。受光量比Rsfの算出後、ステップS103へと進む。
ステップS103では、本実施形態の受光量推定手段であるCPU121によって、飽和している撮像用画素の受光量を、隣接する焦点検出用画素の受光量FOに、Rsfを乗算することで、飽和しなかった際の受光量SOtを推定する。受光量SOtを推定後、ステップS104へと進む。
ステップS104では、本発明の受光量補正手段であるCPU121によって、ステップS103で推算された飽和しなかった際の受光量SOtに、CPU121内のROMに保管されているクロストーク補正係数Ecrを乗算することで、各撮像用画素から焦点検出用画素へのクロストーク補正光量CRを算出する。この処理は、ある一つの焦点検出用画素に対して、隣接する8つの画素それぞれで行われる。各撮像用画素からのクロストーク補正光量CRを全て合計してクロストーク補正光量CRsを算出する。クロストーク補正光量算出後、ステップS106へと進む。
ステップS105では、本実施形態の受光量補正手段であるCPU121によって、焦点検出用画素に隣接する撮像用画素の出力値SOに、CPU121内のROMに保管されているクロストーク補正係数Ecrを乗算することで、各撮像用画素から焦点検出用画素へのクロストーク補正光量CRを算出する。ここで用いる撮像用画素の出力値SOは、読み出された出力値SOのそのままの値である。この処理は、ある一つの焦点検出用画素に対して、隣接する8つの画素それぞれで行われる。各撮像用画素からのクロストーク補正光量CRを全て合計してクロストーク補正光量CRsを算出する。クロストーク補正光量算出後、ステップS106へと進む。
ステップS106では、本実施形態の受光量補正手段であるCPU121によって、焦点検出用画素の受光量FOから、クロストーク補正光量CRsを減算し、クロストーク補正を行う。ステップS106にて、一連のクロストーク補正フローが終了する。
以上のような構成によれば、焦点検出用画素の隣接画素の光量出力値が飽和値に達していても、隣接画素から焦点検出用画素への出力の漏れ込みを、より精度良く補正することが可能となる。また、飽和値に達している画素に入射した光量を、レンズのケラレ情報を用いて推定するので、多様なレンズ種類や、様々な撮影条件であるF値やズームステート、様々な像高においても、より精度良く推定することが可能となる。また、飽和値に達している画素に入射した光量を、瞳強度分布を用いて推定するので、様々な像高においても、より精度良く推定することが可能となる。これにより、より精度良く焦点検出を行うことが可能となる。

Claims (3)

  1. 被写体像を結像する結像光学系の第1の瞳領域を通過する光束を受光する第1の画素群と、該第1の瞳領域よりも狭い第2の瞳領域を通過する光束を受光する第2の画素群とを有する撮像素子と、
    前記第1の画素群に蓄積される光量が飽和値に達しているかどうかを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって飽和していると判定された画素の受光量を推定する受光量推定手段とを備え、
    前記受光量推定手段は、前記第1の画素群の前記結像光学系の瞳面における受光感度分布と、前記第2の画素群の前記結像光学系の瞳面における受光感度分布と、前記結像光学系のケラレ情報とを用いて、前記第1の画素群の前記第2の画素群に対する受光量比を算出し、前記第2の画素群の受光量に前記受光量比を乗じることにより、前記第1の画素群の受光量を推定することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記受光量推定手段によって推定した前記第1の画素群の受光量を用いて、前記第1の画素群に隣接する前記第2の画素群の受光量を補正する受光量補正手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第1の瞳領域よりも狭い第3の瞳領域を通過する光束を受光する第3の画素群の受光量と、前記受光量推定手段によって推定した前記第1の画素群の受光量とを用いて、前記第1の画素群に隣接する前記第2の画素群の受光量と、前記第1の画素群に隣接する前記第3の画素群の受光量を補正する受光量補正手段と、前記受光量補正手段によって補正された第2の画素群の出力により生成される第2の被写体像と、前記受光量補正手段によって補正された第3の画素群の出力により生成される第3の被写体像とを用いて焦点検出を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
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