JP2004334268A - Paper slip ic tag, book/magazine with it, and book with it - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は紙片ICタグと紙片ICタグを備える書籍・雑誌に関する。
詳しくは、書籍・雑誌に使用するICタグであって、製本工程等において扱い易い形態にした紙片を基材とするICタグであり、また当該紙片ICタグを使用した書籍・雑誌に関する。
従って、本発明の利用分野は書籍・雑誌に使用するICタグや書籍・雑誌の製本、加工の分野に関する。
【0002】
【従来技術】
非接触ICタグ(「無線タグ」、「RF−IDタグ」、「RF−ID素子」、「非接触データキャリア」等と呼ばれることもある。)が物流管理や商品の品質表示、あるいは盗難防止を目的として広く使用されるようになってきている。
書籍や雑誌にも非接触ICタグを付して、物流管理や書籍の検索目的、あるいは売上や返品の管理、盗難防止目的に使用することが検討されている。
しかし、書籍や雑誌に非接触ICタグを付ければ、これらの目的に好適であることは理解できても、現実に大量に発行される出版物に生産性を落とさず採算ベースで洩れなくICタグを付することには困難が伴う。
【0003】
書籍・雑誌に非接触ICタグを付するためには、表紙貼り前の製本の工程で背表紙部分または表紙または裏表紙と見返し間、等になる部分の所定位置に、専用の自動ラベリング装置を用いて、ICタグを1冊ごとに連続的に貼着することが考えられる。しかし、書籍・雑誌の製本工程は、中小の企業で行われることが多く、専用のラベリング装置の導入は新たな設備負担を強いることになる。
また、書籍・雑誌の販売量は年間において季節変動が大きく、繁忙期に対応した設備を備えることは、中小の企業ならずとも危険性が大となる。
ICタグを付すれば、販売数量が増加する訳でもなく、各種情報媒体、特に電子媒体の出現により紙媒体が低迷傾向にある中では新たな設備負担には慎重にならざるを得ない。
【0004】
そこで、従来からの既存設備でICタグを装着することを検討する必要があるが、それを可能とする方法としてICタグを本文頁サイズと同等またはそれ以下のサイズの紙片に形成したICタグ付き紙片とすることが考えられる。
この場合は、貼り込み点数が1点増えたという感覚で通常の製本工程で丁合することが可能となる。
さらに作業を容易にするためのICタグ付き紙片は、ICチップの厚みを吸収してできるだけ平面な状態にすべきことを考慮する必要がある。紙面に、500μm近くの厚みのあるICチップが突出していると、紙片を積み上げた状態が不安定となるため、多数枚を重ねて行う作業の作業性が低下するからである。
このような紙材料からなるICタグや製本方法を検討すると、以下のような先行技術が存在する。
【0005】
特許文献1は、上製本へのRFIDタグの取り付け方法に関するが、芯ボールにRFIDタグの収納可能な凹溝を形成し、この凹溝内にRFIDタグを取り付けてRFIDタグ付き芯ボールを形成し、このRFIDタグ付き芯ボールをクロス材料と貼り合わせてRFIDタグ付き表紙を形成し、このRFIDタグ付き表紙で本の中身をくるんで上製本を作製する、ことを記載している。
しかし、この場合は、RFIDタグや芯ボールを使用するのでコスト高となるほかRFIDタグの面積が限られるので通信距離を大きく確保できない問題がある。
【0006】
特許文献2、特許文献3は、表紙の内面と見返し間等に、非接触ICタグを貼着することを提案しているが、ラベルを供給するフィーダー等が必要になり、従来設備のままでの実施は困難と考えられる。
【0007】
【特許文献1】特開2003−11544号公報
【特許文献2】特願2003−039831号
【特許文献3】特願2003−039872号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明では、紙片や折丁を扱いの対象とする従来設備のみで製本加工できる低コストな紙片ICタグの形態と当該紙片ICタグを付した書籍・雑誌について研究し本発明の完成に至ったものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第1は、板紙状紙片を基材とした書籍・雑誌用のICタグであって、紙片にICチップを嵌め込みできる大きさの凹溝を形成し、当該透孔内に装着したICチップと紙片に印刷したアンテナパターンとを接続したことを特徴とする紙片ICタグ、にある。
【0010】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第2は、板紙状紙片を基材とした書籍・雑誌用のICタグであって、紙片にICチップを嵌め込みできる大きさの透孔を形成し、当該透孔内に装着したICチップと紙片に印刷したアンテナパターンとを接続したことを特徴とする紙片ICタグ、にある。
【0011】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第3は、二つ折りにした板紙状紙片を基材とした書籍・雑誌用のICタグであって、二つ折りにした一方側紙片にICチップを嵌め込みできる大きさの凹溝を形成し、当該凹溝内に装着したICチップと紙片に印刷したアンテナパターンとを接続したことを特徴とする紙片ICタグ、にある。
【0012】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第4は、二つ折りにした板紙状紙片を基材とした書籍・雑誌用のICタグであって、二つ折りにした一方側紙片にICチップを嵌め込みできる大きさの透孔を形成し、当該透孔内に装着したICチップと紙片に印刷したアンテナパターンとを接続したことを特徴とする紙片ICタグ、にある。
【0013】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第5は、二つ折りにした板紙状紙片を基材とした書籍・雑誌用のICタグであって、二つ折りにした一方側紙片にアンテナパターンを印刷してICチップを接続したICタグを形成し、紙片を二つ折りにした際の他方側紙片の前記ICチップの対面位置にICチップの大きさの凹溝を形成したことを特徴とする紙片ICタグ、にある。
【0014】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第6は、二つ折りにした板紙状紙片を基材とした書籍・雑誌用のICタグであって、二つ折りにした一方側紙片にアンテナパターンを印刷してICチップを接続したICタグを形成し、紙片を二つ折りにした際の他方側紙片の前記ICチップの対面位置にICチップの大きさの透孔を形成したことを特徴とする紙片ICタグ、にある。
【0015】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第7は、請求項1ないし請求項10のいずれか1の請求項に記載の紙片ICタグを折丁と見返しの間に挿入または貼り込みし、または表紙または裏表紙と見返しの間に挿入または貼り込みして平綴じまたは無線綴じしたことを特徴とする紙片ICタグ付き書籍・雑誌、にある。
【0016】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第8は、請求項1ないし請求項10のいずれか1の請求項に記載の紙片ICタグを、いずれかの折丁の間に挿入または貼り込みして平綴じまたは無線綴じしたことを特徴とする紙片ICタグ付き書籍・雑誌、にある。
【0017】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第9は、請求項1ないし請求項10のいずれか1の請求項に記載の紙片ICタグを折丁と見返しの間に挿入または貼り込みし、または表紙または裏表紙と見返しの間に挿入または貼り込みして上製本したことを特徴とする紙片ICタグ付き書籍、にある。
【0018】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第10は、請求項1ないし請求項10のいずれか1の請求項に記載の紙片ICタグを、いずれかの折丁の間に挿入または貼り込みして上製本したことを特徴とする紙片ICタグ付き書籍、にある。
【0019】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第11は、請求項1ないし請求項10記載の紙片ICタグを折丁と見返しの間に挿入または貼り込みし、または表紙または裏表紙と見返しの間に挿入または貼り込みして中綴じしたことを特徴とする紙片ICタグ付き書籍・雑誌、にある。
【0020】
上記課題を解決するための本発明の要旨の第12は、請求項3または請求項4記載の紙片ICタグを、いずれかの折丁の間、折丁と見返しの間、または表紙または裏表紙と見返しの間、のいずれかの箇所に挿入して中綴じしたことを特徴とする紙片ICタグ付き書籍・雑誌、にある。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照して、本発明の紙片ICタグと紙片ICタグ付き書籍・雑誌、等について説明する。
図1、図2、図3、図4、図5、図6は、本発明の紙片ICタグの各種実施形態を示す図、図7は、拡張端子付きICチップを示す図、図8は、アンテナコイルとICチップの接続部を示す図、図9は、ICチップの他の装着方法を示す図、である。図10、図11、図12、図13、図14、図15は紙片ICタグ付き書籍・雑誌、または書籍の各種例を示す図、である。
【0022】
図1は、本発明の紙片ICタグの第1実施形態を示す図であって、図1(A)は平面図、図1(B)は図1(A)のA−A線断面図である。
図1(A)のように、紙片ICタグ1は、長方形状の紙片1bにICチップ2を嵌め込みできる大きさの凹溝4を形成し、凹溝4の周囲にアンテナパターン3を印刷する。凹溝4はアンテナパターン3の印刷後に形成してもよい。
当該凹溝4内にICチップ2を装着して、ICチップ2とアンテナパターン3を電気的に接続するようにする。
凹溝4を設けるのは、ICチップ2の厚みを紙片の厚み内に吸収するためのものなので、凹溝はICチップ2の平面形状と厚みの少なくとも一部を嵌め込みできる深さを有するようにする。
【0023】
通常、ICチップ2は、200μm〜500μm程度の厚みがあるので、凹溝3も対応した深さが必要であって、紙片自体もその凹溝を形成できる厚みを有する板紙や厚紙であるのが好ましい。ただし、ICチップ2の全体厚みを納める深さでなくても、一部の厚みを納められる深さであれば、ICチップの紙片からの突出が少なくなり紙片を重ねた場合の積み姿を安定させることができる。
一般的に使用されるコート紙の場合、110kg/46判で、110μm、上質紙の場合、110kg/46判で、130μm程度の厚みとなる。この程度の厚みであってもエンボスの押圧により、厚みの半分程度の深さの凹溝が形成できるので所定の効果を奏することができる。ただし、紙の復元や押圧による戻りは多少生じる。
紙基材としては他に、ボール紙やコートボール紙、チップボール紙等の使用が可能となる。
【0024】
ICチップ2の平面形状は、矩形状であって5mm×5mm程度以下、1mm×1mm以上のものが多いが、アンテナパターンに接続し易い形態のものが開発されている。すなわち、従来の半導体素子はチップの表面に微小なパッドがあって回路との接続には、ワイヤボンディング等で接続する精密作業が必要であるが、ICタグ用のICチップとしては、図7のように、パッドp1,p2から翼状に拡張した端子w1,w2を有するICチップ2wが開発されている。
本発明の紙片ICタグは、このようなICチップ2wを使用することには限定されないが、拡張端子を有するICチップであれば、導電性接着剤等を用いてアンテナパターン3に接続できるので紙片ICタグの製作が容易となる。
【0025】
板紙状紙片に印刷するアンテナパターンは、導電性インキを用いてシルクスクリーン印刷等により行う。シルク印刷の盛り量は100〜300μm程度はあるので、この盛り量によってもICチップの厚みを吸収する効果を有する。
アンテナパターンは、誘導結合型のコイル状パターンや静電結合型のパッチ型パターンが用いられる。誘導結合型の場合は、13.56MHz(ISO15693準拠)が用いられることが多く、パッチ型の場合は、2.45GHzの周波数が用いられることが多い。
紙基材の吸湿による影響を避けるためには、アンテナパターン印刷前の絶縁処理として、防湿性コーティングを施しておくのが好ましい。
【0026】
コイル状パターンの場合は、コイルの両端部間にICチップを装着する必要があるので、コイルの両端は接近した位置に配置する必要がある。
このためには、図1(A)中のサークルC部分のように、コイルの一端を絶縁塗膜を介してコイルの上側または下側を通して他方の端子側近くに配置するようなジャンピング回路処理が必要となる。
凹溝4は、アンテナパターン3を印刷した後、このアンテナパターンの両接続端部を含めて押圧エンボスして凹溝とすることができる。その場合は、当該凹溝の底面でICチップ2とアンテナパターンを接続することができる。
【0027】
図2は、本発明の紙片ICタグの第2実施形態を示す図であって、図2(A)は平面図、図2(B)は図2(A)のA−A線断面図である。
図2(A)のように、紙片ICタグ1の第2実施形態は、長方形状の紙片1bにICチップ2を嵌め込みできる大きさの透孔5を形成し、透孔5の周囲にアンテナパターン3を印刷しICチップ2と接続する。なお、透孔とは、紙片1bを貫通している孔のことをいう。
第2実施形態の場合は、ICチップ2の背面が紙片により支持されないので、ICチップが脱落しないようにするためには、透孔5の大きさをICチップ2の大きさに合わせて打ち抜き、孔の側面でICチップを支持するのが好ましい。
あるいはまた、ICチップをアンテナパターン2に接続した後、周囲に樹脂を充填して固定するようにしても良い。
【0028】
図3は、本発明の紙片ICタグの第3実施形態を示す図である。
第3実施形態は、二つ折りにした板紙状紙片1b,1cの一方側紙片1bにICチップを嵌め込みできる大きさの凹溝4を形成し、当該凹溝内に装着したICチップと紙片に印刷したアンテナパターン3とを接続したことを特徴とする。
図3の下側の矢印は、折り線6を谷折りしてアンテナパターン3上に紙片1cを重ねることを示している。以下の各図においても同様である。
第3実施形態のような二つ折り紙片を使う場合は、紙片を折り曲げない平面な状態でも、二つ折りにした状態でも、どちらの状態でも使用できる。
【0029】
図4は、本発明の紙片ICタグの第4実施形態を示す図である。
第4実施形態は、第3実施形態と同様のものであるが紙片1b,1cを二つ折りにした一方側紙片1bに透孔5を形成して、当該透孔内にICチップ2を装着した違いがある。紙片1dは、紙片1b,1c間を接着する場合に、折り線7を中綴じ用等に使用するためのもので必須のものではない。
第3実施形態と第4実施形態は折り線6で二つ折りにして面間を接着して使うことができる。二つ折りにすることで、ICタグを見えなくすることができ、アンテナの断線を防止できる。
【0030】
第3実施形態も第4実施形態も、二つ折りにした他方側紙片1bに、凹溝4または透孔5を形成してもよい。凹溝に対して凹溝、透孔に対して透孔、である必要はなく、凹溝に対して透孔、透孔に対して凹溝、であってもよい。ただし、いずれかが透孔であれば、ICチップ2の位置を確認するには好都合である。
これらの場合は双方に凹溝4または透孔5が形成されているので、二つ折りにして使用する場合はICチップの厚みを納め易い。
第3実施形態と第4実施形態の紙片ICタグは、折り線6部分を中綴じして使う場合に好適に使用できる。紙片1b,1c間を接着して折り線7部分で中綴じする場合も同様である。ただし、折り線6で中綴じする場合には他方側紙片1cに凹溝または透孔を設ける意味はなくなる。
【0031】
図5は、本発明の紙片ICタグの第5実施形態を示す図である。
第5実施形態は、二つ折りにした板紙状紙片1bの一方側紙片にアンテナパターン3を印刷してICチップを接続した紙片ICタグを形成し、折り線6を介する他方側紙片1cであって、ICタグを形成した側の紙片のICチップの対面する位置にICチップの厚みを納める凹溝4を形成したことを特徴とする。
図6は、本発明の紙片ICタグの第6実施形態を示す図である。
第6実施形態は、第5実施形態と同様のものであるが、紙片を二つ折りにした際の他方側紙片1cのICチップが対面する位置にICチップの厚みを納める透孔5を形成したことを特徴とする。
【0032】
第5実施形態も第6実施形態も、紙片ICタグ1となる一方側紙片1bには、凹溝も透孔も無いので、通常の紙片ICタグと異なることはない。
したがって、第5実施形態、第6実施形態のいずれも二つ折りにして使用するか、さらに必要により紙片1b,1c間を接着して使用するのが原則となる。
これらの実施形態の場合は、紙片1bに紙片1cをICチップ2とアンテナパターンが内側になるように二つ折りにして使用するときに紙片1cの凹溝または透孔がICチップ2の厚みを吸収する利点がある。また、二つ折りにすることで、第3、第4実施形態と同様にICタグを見えなくすることができ、アンテナの断線を防止できる。
【0033】
第3実施形態ないし第6実施形態では、二つ折りにした紙片の他方側紙片を一方側より幅広にすることもできる。図4では紙片1c+1d側、図6では、紙片1c側が紙片1b側よりも幅広にされているが、紙片1b側が幅広であっても良い。幅広部分を設けるのは、紙片ICタグを製本加工機でフィードする際に、二重の紙片ではコシが強い場合など、一枚だけ部分をクランプしてフィードし易くするためである。一枚部分を綴じ部にすることもできる。
【0034】
図7は、拡張端子付きICチップを示す図、図8は、ICチップとアンテナコイルの接続部を示す図、である。
拡張端子付きICチップ2wは、図7のように、ICチップ2wのパッドp1,p2に接続する導電部材からなる拡張端子w1,w2が設けられている。
このICチップ2wとアンテナパターン3を接続する場合は、拡張端子面に導電性接着剤を塗布してアンテナパターンの端部に接続することができる。
【0035】
図8(A)は、凹溝4にICチップ2を装着する場合で、拡張端子w1,w2とアンテナパターン3の端子間が導電性接着剤8で接着されている。
図8(B)は、凹溝4内でICチップ2と接続する場合であって、凹溝4の底面部分で拡張端子w1,w2とアンテナパターン3間が導電性接着剤8で接着されている。
図8(B)の場合は、前記のように、アンテナパターンを印刷後、その両端部も含めてエンボスし、凹溝内でICチップとの接続を行っている。この場合は拡張端子w1,w2が無くても接続は容易である。特に異方導電性接着剤を使用すれば、アンテナの両端子間が離れていれば短絡するようなことはない。
透孔5の場合は図示していないが、図8(A)と同様になる。
【0036】
図9は、ICチップ2とアンテナの他の装着方法を示す図である。
まず、図9(A)のように、アンテナコイル3の両端子3a,3b間が接近するように、ほぼ凹溝の幅程度となるように両端子3a,3b間の線幅を細くしてアンテナパターンを形成する。
次に、図9(B)のように、狭幅となった両端子3a,3b間をエンボスして凹溝4を形成する。この際、エンボス金型のコイル線と直交する側の面を、凹溝の底面に対して緩傾斜面にすると、エンボス時の押圧によってコイル線が断線するのを防止することができる。
【0037】
図9(C)は、ICチップ2を装着した後の図9(B)におけるA−A線断面である。凹溝4の形成後、ICチップ2を装填してから導電性接着テープ8tで固定すれば、パッドp1と端子3a、パッドp2と端子3bの接続がなされてアンテナ回路を形成することができる。導電性接着テープ8tを使用しないで、拡張端子付きICチップを使用してもよい。
この装着方法の場合は、アンテナコイルにジャンピング回路を形成する必要のない利点が生じる。
【0038】
次に、紙片ICタグ付き書籍・雑誌について説明する。
本発明の紙片ICタグ付き書籍・雑誌の製造は、(1)平綴じ、(2)無線綴じ、(3)中綴じ、(4)上製本、の各工程で製作することができる。
(1)平綴じの場合は、任意の折丁の間に挿入して平綴じすることができ、あるいは折丁を丁合してから、見返しと折丁の間に紙片ICタグを挿入または貼り込みし、平綴じしてから表紙貼りすれば、見返しと折丁の間に紙片ICタグを有する平綴じ本が得られる。また、見返しの外面に紙片ICタグを挿入または貼り込みして平綴じし、表紙貼りすれば、表紙または裏表紙と見返しの間に紙片ICタグを有する平綴じ本が得られる。表紙または裏表紙と見返しの間を貼り合わせすれば、紙片ICタグを隠すことができる。
【0039】
(2)無線綴じの場合も同様であって、任意の折丁の間に挿入して無線綴じすることができ、あるいは丁合してから、見返しと折丁の間に紙片ICタグを挿入または貼り込みし、無線綴じしてから表紙貼りすれば、見返しと折丁の間に紙片ICタグを有する無線綴じ本が得られる。また、見返しの外面に紙片ICタグを挿入または貼り込みして無線綴じし、表紙貼りし見返し表紙間を接着すれば、表紙または裏表紙と見返しの間に紙片ICタグを有する無線綴じ本が得られる。
これらの場合は、巻頭、巻末に紙片ICタグが貼り込まれた、または綴じ込まれた本であって、小口糊により小口止めされた中に紙片ICタグがある本になる。
【0040】
図10は、いずれかの折丁の間に紙片ICタグ1が貼り込まれるか綴じ込まれた(挿入した)書籍・雑誌を示している。この場合は、無線綴じのほか、平綴じ、上製本、あるいは中綴じも可能である。
なお、本明細書で紙片ICタグを挿入するとは、丁合して接着剤を使用しないで綴じ込みすることで、貼り込みするとは接着剤を使って取り付けることをいうものとする。
【0041】
折丁間に紙片ICタグが有る場合は、特に目に付き易いので、宣伝広告等の印刷を紙片ICタグに施しておくのが好ましい。ICタグ面への印刷は、アンテナパターンの印刷前か、アンテナパターンの印刷と同時に行うことができる。
図11は、表紙14と見返し16の間に紙片ICタグ1を有する無線綴じ本の例を示す。見返し16の一部を破断した状態を示している。見返しと表紙または裏表紙の間を接着しているので、紙片ICタグ1のあることを隠蔽でき、購入者に不安や不快感を与えることがない。
【0042】
(3)中綴じの場合も同様である。中綴じの場合は、折丁を開いた状態でギャザリングチェーン上に順次供給して丁合する。紙片ICタグ1は、任意の折丁の間に重ねて挿入することができる。あるいは、見返しと折丁の間、または、見返しの外面に紙片ICタグ貼り込みしてから中綴じして製本することもできる。
中綴じで折丁間に挿入する場合は、折丁を開いて重ねるので折り線を有する紙片ICタグを使用することになる。
図12は、見返し16の外面であって、表紙14との間に紙片ICタグ1を挿入または貼り込みして中綴じした書籍・雑誌10の例を示している。
図13は、任意の折丁間に紙片ICタグ1を挿入して中綴じした書籍・雑誌10の例を示している。
【0043】
(4)上製本の場合は、折丁を糸かがりして背糊固めした後、仕上げ裁ちする。その後、自動表紙貼り機を用いてクロス貼り等した表紙を貼り合わせる。
表紙貼り後、丸み付け整形やのど際の溝付け等を行う場合もある。
上製本の場合も、見返しと折丁の間、または、見返しの外面に紙片ICタグを挿入または貼り込みしてから表紙貼りして製本することができる。
図14は、上製本の見返し16と本文頁13の間に紙片ICタグ1を挿入または貼り込みした書籍である。
図15は、上製本の見返し16と表紙14の間に紙片ICタグ1を貼り込みし、表紙くるみの工程で紙片ICタグ1が見返しと表紙または裏表紙の間に挟まれるようにした書籍の例を示している。
【0044】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図1、図2、図3、図8、図9、図11、図12、図15を参照して説明する。
(実施例1)
<紙片ICタグの製作>
紙片ICタグ用の基材に、厚み410μmのマリコート紙(310g/m2 )を使用し、第3実施形態の紙片ICタグを作製した(図3)。
この基材(1つのICタグ用紙片の大きさ;200mm×150mmのサイズを中心の折り線で二つ折りしたもの)の二つ折りの一方側紙片1bに、コイル状のアンテナパターンを導電性のシルクスクリーンインキ(十条ケミカル社製「CHVシリーズ」)を使用して、シルクスクリーン印刷した。
【0045】
アンテナコイルの外形は、45mm×75mmの矩形状となるようにした。
コイルの線幅は約1mm、線間は0.5mmとなるようにし、コイルが5回巻きとなるように印刷した。インキ盛り量は、約150μmであった。
アンテナコイル3の両端部分間が約0.8mmの間隔になるようにし、当該部分が中心となるようにして、3mm×3mmの先端が正方形状のエンボス型で押圧して深さ250μmの凹溝4を形成した。
エンボス後は、図8(B)のように、アンテナコイルの両端部は凹溝4の底面に位置するようになった。
【0046】
この凹溝4内に、外形2.0×2.0mm、厚み400μmの非接触通信機能を有するICチップ2のパッド面に異方導電性接着剤を塗布して、各パッドがアンテナコイルの両端部に位置するように装着して固定した。
この状態で、紙片ICタグ1に書き込みし、非接触通信機能を試験したところ、良好にリードライトできることが確認できた。
【0047】
<紙片ICタグ付き書籍・雑誌の製作>
本文用紙に「カナリヤ」(40.5kg/765×1076mm)を使用してオフセット輪転で印刷し、B5判128ページ(折丁32頁4台)と口絵用紙に「キングオー」(60kg/765×1085mm)を使用してオフセット輪転で印刷し、B5判24ページ(折丁8頁3台)を準備した。
丁合後は束厚10mm程度になった。
別に、表紙用紙にトップコート紙(88kg/765×1100mm)を使用して、B5判折丁4頁1台をオフセット輪転印刷で行った。
中綴じ工程において、最終折丁の外面(見返し面)であって表紙面側に、先に準備した紙片ICタグ1を挿入(折り線6で跨がせて)してから、表紙を被せ中綴じし裁断した。見返し面と表紙の内面を接着して紙片ICタグ1が見えないようにした。
これにより、図12図示のような紙片ICタグ付き雑誌10が得られた。
【0048】
(実施例2)
<紙片ICタグの製作>
紙片ICタグ用の基材に、厚み130μmの上質紙(110g/46判)を使用し、第2実施形態の紙片ICタグを作製した(図2)。
この基材(紙片の大きさ;100mm×150mm)の紙片1bに、コイル状のアンテナパターンを導電性のシルクスクリーンインキ(十条ケミカル社製「CHVシリーズ」)を使用して、シルクスクリーン印刷した。
【0049】
アンテナコイルの外形は、45mm×75mmの矩形状となるようにした。
コイルの線幅は約1mm、線間は0.5mmとなるようにし、コイルが5回巻きとなるように印刷した。インキ盛り量は、約230μmであった。
アンテナコイル3の両端部分間が約2.0mmの間隔になるようにし、当該部分の中央が中心となるようにして、2mm×2mmに打ち抜いて透孔5を形成した。
【0050】
この透孔5内に、外形2.0×2.0mm、厚み400μmの非接触通信機能を有する拡張端子付きICチップ2wを嵌め込みした。ICチップ2wの両端子w1,w2に導電性接着剤を塗布して、各端子がアンテナコイルの両端部上に位置するように装着して固定した。
この状態で、紙片ICタグ1に書き込みし、非接触通信機能を試験したところ、良好にリードライトできることが確認できた。
【0051】
<紙片ICタグ付き書籍・雑誌の製作>
本文用紙に、「クリームキンマリ」(70kg/788×1096mm)を使用しオフセット輪転で印刷し、B5判216ページ(折丁16頁13台+8頁1台)を準備した。丁合後の本文厚みは11mm程度となった。
別に、表紙には、チップボール28号に表紙クロス(T細布)貼りしたものを準備した。
製本工程において、表紙内面側に先に準備した紙片ICタグ1を貼り込みしてから、本文頁に表紙貼りする工程を行い、見返し面と表紙の内面を接着して紙片ICタグ1が見えないようにした。これにより、図15図示のような紙片ICタグ付き書籍10が得られた。出来本厚は16mm程度となった。
【0052】
(実施例3)
<紙片ICタグの製作>
紙片ICタグ用の基材に、厚み410μmのマリコート紙(310g/m2 )を使用し、第1実施形態の紙片ICタグを作製した(図1)。
この基材(紙片の大きさ;100mm×150mmのサイズ)紙片1bに、コイル状のアンテナパターンを導電性のシルクスクリーンインキ(十条ケミカル社製「CHVシリーズ」)を使用してシルクスクリーン印刷した。
なお、コイル線のインキ盛り量は、約150μmになるようにした。
【0053】
アンテナコイルの外形は、45mm×75mmの矩形状となるようにし、コイルの線幅は約1.0mm、線間は0.5mm、コイルが5回巻きとなるようにした。ただし、ICチップ2を装着する部分はコイルの両端の接続端子3a,3bがアンテナ線束に接近するように幅約0.4mmの細線にした(図9(A)。
アンテナコイルの両接続端子3a,3b間を3mm×3mmの大きさにエンボス型で押圧して深さ250μmの凹溝4を形成した。
エンボス後は、図9(B)のように、アンテナコイル3は凹溝の底面に位置するようになった。
【0054】
この凹溝4内に、外形2.0×2.0mm、厚み400μmの非接触通信機能を有するICチップ2を嵌め込みし、パッドp1,p2と両接続端子3a,3b間を導電性接着テープ8tで固定して装着した(図9(C))。
この状態で、紙片ICタグ1に書き込みし、非接触通信機能を試験したところ、良好にリードライトできることが確認できた。
【0055】
<紙片ICタグ付き書籍・雑誌の製作>
本文用紙に、「コウハクオオラフ」(42.0kg/1076×765mm)を使用してオフセット輪転で印刷し、B5判192ページ(折丁32頁6台)を準備した。丁合後は束厚15mm程度になった。
別に、表紙用紙に「カタクリームコート」(12.5kg/640×940mm)を使用して、B5判折丁4頁1台をオフセット輪転枚葉印刷した。
丁合工程において、最終折丁の外面(見返し面)であって表紙面側に、先に準備した紙片ICタグ1を貼り込みしてから、見返し面と表紙の内面を接着して紙片ICタグ1が見えないようにした。無線綴じしてから表紙貼りし裁断した。
これにより、図11図示のような紙片ICタグ付き雑誌10が得られた。
【0056】
以上のように、本発明の実施形態について説明したが、本発明の概念を逸脱しない範囲での各種変形実施形態は可能であり、本発明の適用範囲外とするものではない。
例えば、本発明で表紙というのは裏表紙をも含む概念である。また、片観音表紙(表紙の先端を本文側に折り畳んだ形式の表紙のこと。)の観音折内に、紙片ICタグを貼り込んだとしても表紙と見返し間に紙片ICタグを貼り込みしたことに変わりはない。観音部分を表紙に貼り込んだ場合も同様である。
またさらに、4頁口絵が袋とじになっている折丁で、中面に紙片ICタグが貼り込まれた書籍・雑誌も同様である。
【0057】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように本発明によれば以下の効果が得られる。
本発明の紙片ICタグは、紙片や折丁を扱いの対象とする従来設備のみで製本加工できるので、非接触ICタグの書籍・雑誌への貼付に伴う新たな設備負担を軽減できる。
また、本発明の紙片ICタグは、ICチップの厚みを吸収する凹溝や透孔が形成されているので、紙片ICタグを積み上げた状態が不安定とならず、作業効率を高めることができる。
本発明の紙片ICタグ付き書籍・雑誌は、ICタグの基材が紙片のみでできているので、フィルム基材を使用する場合に比較して紙資源の再生使用、廃棄処理等が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙片ICタグの第1実施形態を示す図である。
【図2】紙片ICタグの第2実施形態を示す図である。
【図3】紙片ICタグの第3実施形態を示す図である。
【図4】紙片ICタグの第4実施形態を示す図である。
【図5】紙片ICタグの第5実施形態を示す図である。
【図6】紙片ICタグの第6実施形態を示す図である。
【図7】拡張端子付きICチップを示す図である。
【図8】アンテナコイルとICチップの接続部を示す図である。
【図9】ICチップの他の装着方法を示す図である。
【図10】折丁の間に紙片ICタグを挿入して無線綴じした書籍・雑誌を示す。
【図11】表紙と見返しの間に紙片ICタグを有する無線綴じ本の例を示す。
【図12】見返しの外面であって表紙との間に紙片ICタグを挿入または貼り込みした書籍・雑誌の例を示す。
【図13】任意の折丁間に紙片ICタグを有する書籍・雑誌の例を示す。
【図14】本文頁と見返しの間に紙片ICタグを挿入または貼り込みした書籍の例を示す。
【図15】見返しと表紙の間に紙片ICタグを貼り込みした書籍を示す。
【符号の説明】
1 紙片ICタグ
2,2w ICチップ
3 アンテナパターン
3a,3b アンテナパターン接続端子
4 凹溝
5 透孔
6,7 折り線
8 導電性接着剤
8t 導電性接着テープ
9 綴じ針
10 紙片ICタグ付き書籍・雑誌
11 折丁
13 本文頁
14 表紙
15 裏表紙
16 見返し[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a paper IC tag and a book / magazine provided with the paper IC tag.
More specifically, the present invention relates to an IC tag used for a book / magazine, an IC tag using a paper piece in a form easy to handle in a bookbinding process or the like, and a book / magazine using the paper piece IC tag.
Therefore, the field of application of the present invention relates to the field of bookbinding and processing of IC tags used for books and magazines and books and magazines.
[0002]
[Prior art]
Non-contact IC tags (sometimes called “wireless tags”, “RF-ID tags”, “RF-ID elements”, “non-contact data carriers”, etc.) are used for logistics management, product quality indication, or theft prevention. It has been widely used for the purpose.
It has been studied to attach non-contact IC tags to books and magazines and use them for logistics management, book search purposes, sales and return management, and anti-theft purposes.
However, even if it can be understood that attaching a non-contact IC tag to a book or a magazine is suitable for these purposes, it is possible for a large number of publications that are actually issued in large numbers to be produced on a profitable basis without reducing productivity. It is difficult to attach.
[0003]
In order to attach a non-contact IC tag to a book or magazine, a dedicated automatic labeling device is provided at a predetermined position in a part that becomes a spine or a front or back cover and a facing side in a bookbinding process before attaching a cover. It is conceivable that the IC tag is continuously attached to each book. However, the bookbinding process of books and magazines is often performed by small and medium-sized companies, and the introduction of a dedicated labeling device imposes a new facility burden.
In addition, the sales volume of books and magazines undergoes large seasonal fluctuations throughout the year, and providing equipment that can handle busy periods is a great risk even for small and medium-sized companies.
If an IC tag is attached, the sales volume does not necessarily increase, and it is inevitable to pay attention to new equipment burdens in the case where various information media, in particular, paper media are on the decline due to the emergence of electronic media.
[0004]
Therefore, it is necessary to consider attaching an IC tag to existing existing equipment, but as a method to make it possible, an IC tag with an IC tag formed on a piece of paper equal to or smaller than the body page size is used. It could be a piece of paper.
In this case, it is possible to perform collation in a normal bookbinding process as if the number of pasted points increased by one.
Further, it is necessary to consider that the IC tag-attached paper piece for facilitating the work should be made as flat as possible by absorbing the thickness of the IC chip. This is because, when an IC chip having a thickness of about 500 μm protrudes from the paper surface, the stacked state of the paper pieces becomes unstable, and the workability of the operation of stacking many paper sheets is reduced.
When examining an IC tag made of such a paper material and a bookbinding method, the following prior arts exist.
[0005]
However, in this case, the use of the RFID tag or the core ball increases the cost, and the area of the RFID tag is limited, so that there is a problem that a large communication distance cannot be secured.
[0006]
[0007]
[Patent Document 1] JP-A-2003-11544
[Patent Document 2] Japanese Patent Application No. 2003-039831
[Patent Document 3] Japanese Patent Application No. 2003-039872
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the above, the present invention has studied the form of a low-cost paper IC tag that can be bound only with conventional equipment that handles paper chips and signatures and books and magazines to which the paper IC tag is attached, and completed the present invention. It has been reached.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The first aspect of the present invention to solve the above problems is an IC tag for a book or magazine using a paperboard-shaped paper piece as a base material, which has a concave groove large enough to fit an IC chip into the paper piece. A paper chip IC tag, wherein the IC chip mounted in the through hole is connected to an antenna pattern printed on a paper chip.
[0010]
A second aspect of the present invention for solving the above-mentioned problems is an IC tag for a book or magazine using a paperboard-shaped paper piece as a base material, which has a through-hole large enough to fit an IC chip into the paper piece. A paper chip IC tag, wherein the IC chip mounted in the through hole is connected to an antenna pattern printed on a paper chip.
[0011]
A third aspect of the present invention to solve the above-mentioned problem is an IC tag for books and magazines using a folded paperboard-shaped paper piece as a base material, and an IC chip is attached to one folded paper piece on one side. A paper chip IC tag in which a concave groove large enough to be fitted is formed, and an IC chip mounted in the concave groove is connected to an antenna pattern printed on a paper sheet.
[0012]
A fourth aspect of the present invention for solving the above-mentioned problem is an IC tag for a book or a magazine using a folded paperboard-shaped paper piece as a base material, and an IC chip is attached to one folded paper sheet on one side. A paper chip IC tag, wherein a through hole having a size that can be fitted is formed, and an IC chip mounted in the through hole is connected to an antenna pattern printed on a paper chip.
[0013]
A fifth aspect of the present invention for solving the above problems is an IC tag for a book or a magazine using a folded paperboard-shaped paper piece as a base material, wherein an antenna pattern is formed on one folded paper piece. A paper chip, wherein an IC tag to which an IC chip is connected is formed by printing, and a concave groove having a size of the IC chip is formed at a position facing the IC chip on the other paper sheet when the paper chip is folded in half. IC tag.
[0014]
A sixth aspect of the present invention for solving the above-mentioned problem is an IC tag for a book or a magazine using a folded paperboard-shaped paper piece as a base material, wherein an antenna pattern is provided on one folded paper piece. A sheet of paper, wherein an IC tag to which an IC chip is connected is formed by printing, and a through hole of the size of the IC chip is formed at a position facing the IC chip on the other side of the sheet when the sheet is folded in half. IC tag.
[0015]
Seventh of the gist of the present invention for solving the above problem is that a paper IC tag according to any one of
[0016]
Eighth of the gist of the present invention for solving the above-mentioned problem is to insert or stick the paper piece IC tag according to any one of
[0017]
A ninth aspect of the present invention for solving the above-mentioned problem is to insert or stick the paper piece IC tag according to any one of
[0018]
A tenth aspect of the present invention for solving the above-mentioned problem is to insert or stick the paper piece IC tag according to any one of
[0019]
An eleventh aspect of the present invention for solving the above-mentioned problem is to insert or paste the paper chip IC tag according to
[0020]
According to a twelfth aspect of the present invention for solving the above-mentioned problems, the paper chip IC tag according to
[0021]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a paper chip IC tag and a book / magazine with the paper chip IC tag of the present invention will be described with reference to the drawings and the like.
FIGS. 1, 2, 3, 4, 5, and 6 are diagrams showing various embodiments of the paper chip IC tag of the present invention, FIG. 7 is a diagram showing an IC chip with extension terminals, and FIG. FIG. 9 is a diagram showing a connection portion between the antenna coil and the IC chip, and FIG. 9 is a diagram showing another mounting method of the IC chip. FIGS. 10, 11, 12, 13, 14, and 15 are diagrams showing various examples of books / magazines with a paper chip IC tag or books.
[0022]
FIG. 1 is a view showing a first embodiment of a paper chip IC tag of the present invention. FIG. 1 (A) is a plan view, and FIG. 1 (B) is a cross-sectional view taken along line AA of FIG. 1 (A). is there.
As shown in FIG. 1A, the paper
The
Since the
[0023]
Usually, since the
In the case of generally used coated paper, the thickness is about 110 μm at 110 kg / 46 size, and the thickness of the high quality paper is about 130 μm at 110 kg / 46 size. Even with such a thickness, a concave groove having a depth of about half of the thickness can be formed by pressing the embossment, so that a predetermined effect can be obtained. However, the paper may be slightly restored or returned due to pressing.
In addition, cardboard, coated cardboard, chip cardboard, and the like can be used as the paper substrate.
[0024]
The planar shape of the
The paper chip IC tag of the present invention is not limited to the use of such an
[0025]
The antenna pattern to be printed on the paperboard-like paper piece is formed by silk screen printing or the like using conductive ink. Since the embossing amount of the silk printing is about 100 to 300 μm, this embossing amount also has an effect of absorbing the thickness of the IC chip.
As the antenna pattern, an inductive coupling type coil-shaped pattern or an electrostatic coupling type patch type pattern is used. In the case of the inductive coupling type, 13.56 MHz (based on ISO15693) is often used, and in the case of the patch type, the frequency of 2.45 GHz is often used.
In order to avoid the influence of moisture absorption of the paper base material, it is preferable to provide a moisture-proof coating as an insulation treatment before printing the antenna pattern.
[0026]
In the case of a coil-shaped pattern, it is necessary to mount an IC chip between both ends of the coil, so that both ends of the coil need to be arranged at close positions.
To this end, a jumping circuit process is performed in which one end of the coil is disposed near the other terminal through the upper or lower side of the coil via an insulating coating, as indicated by a circle C in FIG. 1A. Required.
After the
[0027]
FIG. 2 is a view showing a second embodiment of a paper chip IC tag according to the present invention, wherein FIG. 2 (A) is a plan view, and FIG. 2 (B) is a sectional view taken along line AA of FIG. 2 (A). is there.
As shown in FIG. 2A, in the second embodiment of the paper
In the case of the second embodiment, since the back surface of the
Alternatively, after connecting the IC chip to the
[0028]
FIG. 3 is a diagram showing a third embodiment of the paper IC tag of the present invention.
In the third embodiment, a
The arrow on the lower side of FIG. 3 indicates that the
In the case of using a two-fold paper piece as in the third embodiment, it can be used in either a flat state where the paper piece is not bent or a two-fold state.
[0029]
FIG. 4 is a diagram showing a paper chip IC tag according to a fourth embodiment of the present invention.
The fourth embodiment is the same as the third embodiment except that the through-hole 5 is formed in the one-
The third embodiment and the fourth embodiment can be used by folding in two at the
[0030]
In both the third embodiment and the fourth embodiment, the
In these cases, since the
The paper chip IC tags of the third embodiment and the fourth embodiment can be suitably used when saddle stitching the
[0031]
FIG. 5 is a view showing a paper chip IC tag according to a fifth embodiment of the present invention.
In the fifth embodiment, the
FIG. 6 is a diagram showing a sixth embodiment of a paper IC tag according to the present invention.
The sixth embodiment is the same as the fifth embodiment, except that a through-hole 5 is formed at the position where the IC chip of the other side of the
[0032]
In both the fifth embodiment and the sixth embodiment, the one-
Therefore, in principle, either the fifth embodiment or the sixth embodiment should be used by folding it in two, or if necessary, by bonding the
In these embodiments, when the
[0033]
In the third to sixth embodiments, the paper piece on the other side of the two-folded paper piece can be wider than one side. In FIG. 4, the
[0034]
FIG. 7 is a diagram illustrating an IC chip with extension terminals, and FIG. 8 is a diagram illustrating a connection portion between the IC chip and an antenna coil.
As shown in FIG. 7, the
When connecting the
[0035]
FIG. 8A shows a case where the
FIG. 8B shows a case in which the connection is made to the
In the case of FIG. 8B, as described above, after printing the antenna pattern, embossing is performed including both ends thereof, and connection with the IC chip is performed in the concave groove. In this case, connection is easy even without the extension terminals w1 and w2. In particular, if an anisotropic conductive adhesive is used, a short circuit will not occur if both terminals of the antenna are separated.
Although not shown, the case of the through hole 5 is the same as that of FIG.
[0036]
FIG. 9 is a diagram showing another mounting method of the
First, as shown in FIG. 9A, the line width between both
Next, as shown in FIG. 9B, a
[0037]
FIG. 9C is a cross-sectional view taken along line AA in FIG. 9B after the
This mounting method has an advantage that it is not necessary to form a jumping circuit in the antenna coil.
[0038]
Next, a book / magazine with a paper IC tag will be described.
The production of a book / magazine with a paper piece IC tag according to the present invention can be performed in the following steps: (1) flat binding, (2) perfect binding, (3) saddle binding, and (4) top binding.
(1) In the case of flat binding, it can be inserted between arbitrary signatures to perform flat binding, or after collating the signature, insert or paste a paper chip IC tag between the facing and the signature. If the cover is attached after the binding and flat binding, a flat binding book having a sheet IC tag between the facing and the signature is obtained. Also, if a sheet IC tag is inserted or pasted on the outer surface of the facing and bound flat, and then attached to the cover, a flat bound book having the sheet IC tag between the front or back cover and the facing can be obtained. If the front cover or the back cover and the facing are attached to each other, the sheet IC tag can be hidden.
[0039]
(2) The same applies to the case of perfect binding, which can be inserted between arbitrary signatures to perform perfect binding, or after collation, a paper IC tag is inserted between the facing and the signature. By pasting, perfect binding and pasting on the cover, a perfect binding having a paper IC tag between the facing and the signature can be obtained. Also, if a sheet IC tag is inserted or stuck to the outer surface of the facing and perfect-bound, and the front cover is adhered to the front cover, a perfect binding book having a sheet IC tag between the front or back cover and the facing can be obtained. Can be
In these cases, the book is a book in which the paper chip IC tag is stuck or bound at the beginning and end of the book, and has the paper chip IC tag in the inside of the book, which is fastened by the small edge glue.
[0040]
FIG. 10 shows a book / magazine in which the
In this specification, inserting a sheet IC tag means binding and binding without using an adhesive, and attaching means attaching with an adhesive.
[0041]
If there is a paper IC tag between the signatures, it is particularly easy to notice. Therefore, it is preferable to print an advertisement or the like on the paper IC tag. Printing on the IC tag surface can be performed before printing the antenna pattern or simultaneously with printing the antenna pattern.
FIG. 11 shows an example of a perfect binding book having the
[0042]
(3) The same applies to saddle stitching. In the case of saddle stitching, the signatures are sequentially supplied onto the gathering chain in a state where the signatures are opened, and are collated. The
When inserting between signatures with saddle stitching, the signatures are opened and overlapped, so that a sheet IC tag having a folding line is used.
FIG. 12 shows an example of the book /
FIG. 13 shows an example of a book /
[0043]
(4) In the case of top binding, the signature is overwound and the back glue is solidified, followed by finish cutting. Then, the covers, such as cloth pasting, are pasted together using an automatic cover pasting machine.
After pasting the cover, there are cases where rounding, shaping, and grooving are performed.
Also in the case of top binding, bookbinding can be performed by inserting or attaching a sheet IC tag between the facing and the signature or on the outer surface of the facing, and then pasting the cover.
FIG. 14 shows a book in which the
FIG. 15 shows a booklet in which a
[0044]
【Example】
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to FIGS. 1, 2, 3, 8, 9, 9, 11, 12, and 15. FIG.
(Example 1)
<Production of paper IC tag>
A 410 µm thick maricoat paper (310 g / m 2 ) Was used to produce a paper IC tag of the third embodiment (FIG. 3).
A coil-shaped antenna pattern is formed on one side of the
[0045]
The outer shape of the antenna coil was a rectangular shape of 45 mm × 75 mm.
The line width of the coil was about 1 mm, the distance between the lines was 0.5 mm, and printing was performed so that the coil was wound five times. The ink volume was about 150 μm.
The distance between both ends of the
After the embossing, both ends of the antenna coil are located on the bottom surface of the
[0046]
An anisotropic conductive adhesive is applied to the pad surface of the
In this state, writing was performed on the
[0047]
<Manufacture of books and magazines with paper IC tags>
Offset printing was performed using "Canary" (40.5 kg / 765 x 1076 mm) on the main body paper, and "King-O" (60 kg / 765 x 1085 mm) on 128 pages of B5 size (four 32 signature pages) and front picture paper. ) To print by rotary offset to prepare 24 pages of B5 size (3 pages of 8 signatures).
After collation, the bundle thickness became about 10 mm.
Separately, a top coat paper (88 kg / 765 × 1100 mm) was used as a cover paper, and one page of four B5-size signatures was subjected to offset rotary printing.
In the saddle stitching process, the prepared
As a result, a
[0048]
(Example 2)
<Production of paper IC tag>
A high quality paper (110 g / 46 size) having a thickness of 130 μm was used as a base material for a paper chip IC tag to produce a paper chip IC tag of the second embodiment (FIG. 2).
A coil-shaped antenna pattern was silk-screen printed on a
[0049]
The outer shape of the antenna coil was a rectangular shape of 45 mm × 75 mm.
The line width of the coil was about 1 mm, the distance between the lines was 0.5 mm, and printing was performed so that the coil was wound five times. The ink volume was about 230 μm.
The gap between both ends of the
[0050]
An
In this state, writing was performed on the
[0051]
<Manufacture of books and magazines with paper IC tags>
The body paper was printed by offset rotary printing using “Cream Kinmari” (70 kg / 788 × 1096 mm) to prepare 216 pages of B5 size (13 pages of signatures + 13 pages of 8 pages + 1 page). The text thickness after collation was about 11 mm.
Separately, the front cover was prepared by attaching a cover cloth (T-thin cloth) to a chip ball No. 28.
In the bookbinding process, the previously prepared piece of
[0052]
(Example 3)
<Production of paper IC tag>
A 410 µm thick maricoat paper (310 g / m 2 ) Was used to produce the paper IC tag of the first embodiment (FIG. 1).
A coil-shaped antenna pattern was silk-screen printed on the substrate (size of paper piece; 100 mm × 150 mm size)
The ink volume of the coil wire was set to about 150 μm.
[0053]
The outer shape of the antenna coil was a rectangular shape of 45 mm × 75 mm, the line width of the coil was about 1.0 mm, the distance between the lines was 0.5 mm, and the coil was wound five times. However, the portion where the
A
After embossing, as shown in FIG. 9B, the
[0054]
An
In this state, writing was performed on the
[0055]
<Manufacture of books and magazines with paper IC tags>
The body paper was printed by rotary offset printing using “Kohoku Olahu” (42.0 kg / 1076 × 765 mm) to prepare 192 B5 size pages (32 pages of signatures, 6 units). After collation, the bundle thickness became about 15 mm.
Separately, four pages of a B5 signature sheet were offset web-fed printing using “Kata Cream Coat” (12.5 kg / 640 × 940 mm) as a cover sheet.
In the collating process, the prepared
As a result, a
[0056]
As described above, the embodiments of the present invention have been described. However, various modified embodiments are possible without departing from the concept of the present invention, and are not out of the scope of the present invention.
For example, in the present invention, the cover is a concept including the back cover. In addition, even if a paper IC tag is pasted into the Kannon fold of a single Kannon cover (the front end of the cover is folded over to the body side), the paper IC tag is pasted between the cover and the return Has not changed. The same applies to the case where the Kannon portion is pasted on the cover.
Further, the same applies to books and magazines in which a four-page opening picture is a book-bound signature and a sheet of paper IC tag is stuck on the inside.
[0057]
【The invention's effect】
As described in detail above, according to the present invention, the following effects can be obtained.
Since the paper chip IC tag of the present invention can be bound only with conventional equipment that handles paper chips and signatures, it is possible to reduce the new equipment burden associated with attaching non-contact IC tags to books and magazines.
Further, since the paper chip IC tag of the present invention is formed with a concave groove or a through hole for absorbing the thickness of the IC chip, the stacked state of the paper chip IC tags does not become unstable, and the work efficiency can be improved. .
In the book / magazine with the paper chip IC tag of the present invention, since the base material of the IC tag is made only of the paper chip, the recycling and disposal of paper resources, disposal processing, and the like become easier as compared with the case where the film base material is used. .
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram illustrating a first embodiment of a paper IC tag.
FIG. 2 is a diagram showing a second embodiment of a paper IC tag.
FIG. 3 is a diagram illustrating a third embodiment of a paper IC tag.
FIG. 4 is a view showing a fourth embodiment of a paper IC tag.
FIG. 5 is a diagram illustrating a paper sheet IC tag according to a fifth embodiment;
FIG. 6 is a view showing a sixth embodiment of a paper IC tag.
FIG. 7 is a diagram showing an IC chip with extension terminals.
FIG. 8 is a diagram showing a connection portion between an antenna coil and an IC chip.
FIG. 9 is a diagram showing another mounting method of the IC chip.
FIG. 10 shows a book / magazine bound in a sheet by inserting a paper chip IC tag between signatures.
FIG. 11 shows an example of a perfect binding book having a paper chip IC tag between a cover and a return.
FIG. 12 shows an example of a book / magazine in which a paper chip IC tag is inserted or pasted between a cover and an outer surface of a facing.
FIG. 13 shows an example of a book / magazine having a paper IC tag between arbitrary signatures.
FIG. 14 shows an example of a book in which a paper IC tag is inserted or pasted between a body page and a return.
FIG. 15 shows a book in which a paper IC tag is pasted between a facing and a cover.
[Explanation of symbols]
1 Paper chip IC tag
2,2w IC chip
3 Antenna pattern
3a, 3b antenna pattern connection terminals
4 groove
5 Through-hole
6,7 folding line
8 Conductive adhesive
8t conductive adhesive tape
9 binding needles
10 Book / Magazine with IC tag
11 signatures
13 Text page
14 Cover
15 back cover
16 Look back
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