JP2004014236A - Manufacturing method of organic el element - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有機EL素子の作製方法に関するものであり、特にパッシブマトリクス駆動有機EL素子の上部電極の分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下有機EL素子)は、各種フラットパネルディスプレイへの応用が盛んに検討されてきている。有機EL素子は、基板上に少なくとも下部電極、有機EL発光層および上部電極を積層した構造を有する。有機EL素子をパッシブマトリクス駆動する場合、下部電極および上部電極は互いに直交する方向に延びるラインパターンに形成されることが一般的である。
【0003】
ラインパターンを有する上部電極を形成する際には、半導体の分野において通常用いられているウェットプロセスを用いることができない。なぜなら、エッチャントが有機EL発光層を侵してその機能を低下させるからである。そこで従来は、図2に示すように、最初に基板51上にラインパターンを有する下部電極52を形成し、下部電極52上に逆テーパー形状の絶縁隔壁55を形成し、その後に有機EL発光層53および上部電極54を積層してラインパターン(下部陽極52と直交する方向に延びる)を有する陰極を形成する方法が用いられている。
【0004】
ラインパターンを有する陰極の別の作製方法は、作製するラインパターンに対応する開口部を有するメタルマスクを用いて、スパッタないし蒸着法により電極材料を積層して陰極を形成することである。
【0005】
また、特開2000−68054号公報においては、樹脂製ワイヤをマスクとして用いる電極の形成法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、絶縁隔壁を用いる方法においては、有機EL発光層および上部電極の製膜前に絶縁隔壁をあらかじめ形成しておく必要があり、メタルマスクを用いる方法に比較して工程が増えてしまう。一方、メタルマスクを用いる方法において高精細に分離した上部電極を作製する場合には、メタルマスクを薄くする必要があり、蒸着時の輻射熱による撓みでラインパターンのボケが発生したり、メタルマスク自身の強度が低下するという問題点を有する。また、樹脂製ワイヤを用いる方法において高精細に分離した上部電極を作製する場合にも、樹脂製ワイヤを細くする必要があり、蒸着時の輻射熱による撓みでラインパターンのボケが発生したり、樹脂製ワイヤ自身の強度が低下するという問題点を有する。
【0007】
したがって、有機EL発光層の機能低下を伴うことなしに、高精細に分離した上部電極を作製することができる方法が強く求められている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の実施形態である有機EL素子の作製方法は、ラインパターンを有する下部電極と、有機EL発光層とを設けた基板上に上部電極を均一に形成する工程と、前記上部電極の上にパターン化されたパッシベーション層を形成する工程と、前記パッシベーション層をマスクとするドライエッチングを行って、前記上部電極を前記下部電極のラインパターンと直交する方向に延びるラインパターンに分離する工程とを具えたことを特徴とする。
【0009】
ここで、前記ドライエッチングは反応性イオンエッチングまたは物理的エッチングであってもよい。また、前記パターン化されたパッシベーション層を形成する工程は、レジストをマスクとするドライエッチング(好ましくは反応性イオンエッチング)を含んでもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の有機EL素子の作製方法は、ラインパターンを有する下部電極および有機EL発光層を設けた基板上に上部電極を均一に形成する工程と、前記上部電極の上にパターン化されたパッシベーション層を形成する工程と、前記パッシベーション層をマスクとするドライエッチングを行って、前記上部電極を前記下部電極のラインパターンと直交する方向に延びるラインパターンに分離する工程とを具えたことを特徴とする。
【0011】
以下、図1(a)〜(h)を参照しながら、本発明の有機EL素子の作製方法を説明する。図1(a)は、基板1上に、ラインパターンを有する下部陽極2と、有機EL発光層3と、均一に形成された上部陰極4とを示す断面図である。基板1としては、ガラス、プラスチック、シリコンなど当該技術において知られている任意の材料を用いることができる。有機EL発光層3における発光を基板1を通して外部に取り出す場合(ボトムエミッション方式)には、基板1は透明であることが求められる。
【0012】
基板1上に形成される下部電極2は、適切な間隔を有するラインパターン状に形成される。下部電極2のパターニングは、通常のウェットプロセスを用いて行うことができる。有機EL発光層3からの発光を上部電極4側から取り出す場合(トップエミッション方式)に、下部陽極2が有機EL発光層3からの光を反射することが好ましい。有機EL発光層3からの発光を基板1側から取り出す場合(ボトムエミッション方式)には、下部電極が透明であることが必須である。
【0013】
下部電極2を陽極として用いる場合、ホール注入性を向上させるために仕事関数の大きい材料により下部電極を形成する。適当な材料は、ITOまたはIZOのような透明導電性酸化物を含む。これらの材料は透明であるので、ボトムエミッション方式に特に有用である。トップエミッション方式を採る場合には、下部電極2と基板1との間に反射性金属層(例えば、Alなど)を設けることにより反射性を付与することが好ましい。
【0014】
下部電極2を陰極として用いる場合、電子注入性を付与するために仕事関数が小さい材料により下部電極を形成する。適当な材料は、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム等のアルカリ土類金属、またはこれらのフッ化物等からなる電子注入性の金属、その他の金属との合金あるいは化合物を含む。これらの材料は不透明であるので、ボトムエミッション方式を採る場合には、これら材料の極薄膜(10nm以下)あるいはこれら材料と光が透過できる金属(たとえばAl)との2層構造の超薄膜(10nm以下)を有機発光層3と接触させて配置し、該超薄膜と基板1との間にITOまたはIZOなどの透明導電膜を形成する構成とすることが好ましい。トップエミッション方式を採る場合には、陽極の場合と同様に、下部電極2と基板1との間に反射性金属層(例えば、Alなど)を設けることにより反射性を付与することが好ましい。
【0015】
前記下部陽極2の上に、有機EL発光層3が設けられる。有機EL発光層3は、有機発光材料を含む有機発光層を少なくとも具備し、必要に応じて、正孔注入層、正孔輸送層または電子注入層を設けることができる。以下に、例示的な有機EL発光層3の構成を示す(明瞭性のため、両電極を含めて示す)。
(1)陽極/有機発光層/陰極
(2)陽極/正孔注入層/有機発光層/陰極
(3)陽極/有機発光層/電子注入層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/有機発光層/電子注入層/陰極
(5)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極
(6)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
【0016】
有機EL発光層3を構成する各層の材料としては、公知のものが使用される。例えば、有機発光層として青色から青緑色の発光を得るためには、例えばベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキサゾール系などの蛍光増白剤、金属キレート化オキソニウム化合物、スチリルベンゼン系化合物、芳香族ジメチリディン系化合物などが好ましく使用される。
【0017】
上記の有機EL発光層3の上に、上部電極4を均一に形成する。トップエミッション方式の素子を形成する場合には、有機EL発光層3からの発光に対して上部電極が透明である必要がある。一方、ボトムエミッション方式の素子を形成する場合には、有機EL発光層3からの光を反射することが好ましい。
【0018】
透明性および反射性の陽極および陰極は、下部電極2に関して記載した材料を用いて適宜作製することができる。ただし、陽極の場合には仕事関数の大きな材料が有機EL発光層3と接触し、陰極の場合には仕事関数の小さい材料が有機EL発光層3と接触していることを条件とする。
【0019】
次に、図1(b)に示すように、有機EL発光層3および上部陰極4を覆うようにパッシベーション層5を形成する。パッシベーション層5を形成するために好ましい材料は、Al2O3、AlN、SiO2、Si3N4、Ta2O5、ZrO2またはTiO2を含む。パッシベーション層5は、スパッタ法(RFマグネトロンスパッタ、ECRスパッタ、および対向ターゲットスパッタ法を含む)、CVD法、または電子ビーム蒸着法により形成することができる。パッシベーション層5は、50〜1000nm、好ましくは100〜500nmの厚さを有して形成される。後述するように上部電極4の分離を非選択的ドライエッチングにて行う場合、パッシベーション層5をより厚くすることが必要となり、200〜10000nm、好ましくは200〜500nmの厚さを有するパッシベーション層5を用いる。この段階において、有機EL発光層3がパッシベーション層5により覆われるため、次の工程であるレジスト6のパターニングにウェットプロセスを用いることが可能となる。
【0020】
次に、図1(c)に示すように、パッシベーション層5の上にレジスト6を均一に塗布する。レジスト6は、ポジ型であってもネガ型であってもよく、および後述するパッシベーション層のドライエッチングのために適切な材料で形成される。レジスト6の露光および現像(パターニング)を行って、図1(d)に示されるようにパッシベーション層5を露出する開口部を形成する。開口部は、下部陽極2のラインパターンと直交する方向に延びるラインパターンに形成される。なお、図1(d)には1つの開口部の場合を示したが、複数の開口部を設けてもよいことはもちろんである。また、開口部の側壁が垂直である場合を図示したが、該側壁をテーパー状に加工してもよい。
【0021】
次に、レジスト6をマスクとしてパッシベーション層5のドライエッチングを行う。ドライエッチングは、スパッタエッチング、イオンビームエッチング(ミリング)、反応性イオンエッチング(RIE、RFおよびマグネトロンを含む)、反応性イオンビームエッチング、ECRプラズマエッチング、プラズマ分離型マイクロ波プラズマエッチングまたは高密度プラズマエッチング(誘導結合型およびヘリコン波を含む)等、当該技術において知られている物理的エッチング、化学的エッチングおよび物理化学的エッチングの任意の手法を用いて行うことができる。反応性イオンエッチングを用いることが、エッチング速度、選択比、パターンに対する忠実性の点から好ましい。また、ドライエッチングを行う場合には、印加される熱により有機EL発光層3の材料が劣化することを防止するために、基板を冷却することが好ましい。
【0022】
パッシベーション層5がSiO2である場合、RIEに用いることができるガスは、ハロゲン化炭化水素(CF4、CHF3、CCl2F2、C2F4、C2F6、C3F8、C4F8)、HF、NF3、SF6、およびXeF2からなる群から選択される。前述のガスを組み合わせて用いてもよく、あるいはO2、H2、Ar、C2H4等と混合して用いてもよい。パッシベーション層5がAl2O3である場合、エッチングガスは、BCl3、CCl4/Ar、およびCl2/Arからなる群から選択される。パッシベーション層5がSi3N4である場合、ドライエッチングに用いることができるガスは、ハロゲン化炭化水素(CF4、CHF3、CCl2F2、CBrF3、C2F4、C2F6、C3F8、C4F8)、NF3、SF6、およびXeF2からなる群から選択される。前述のハロゲン化炭化水素を、O2、H2等と混合して用いてもよい。パッシベーション層5がTa2O5である場合、エッチングガスとしてCF4を用いることができる。RIEを用いる場合のレジスト6の厚さは、1〜3μmである。
【0023】
Ar、HeまたはXe等の非反応性ガスを用いる物理的エッチング(スパッタエッチングなど)を用いてもよい。この場合は、レジスト6とパッシベーション層5とのエッチング選択比が低くなるので、レジスト6を厚くする必要があり、好ましくはパッシベーション層の2倍以上の厚さ(例えば400nm以上)を有する必要がある。
【0024】
次に、図1(e)に示すように、レジスト6を除去する。上部電極4の分離を行った後には有機EL発光層が露出するので、上部電極4の分離を行う前にレジストの除去を行うことが好ましい。レジスト6の除去は、当該技術においてよく知られている酸素アッシングにより行うことができる。
【0025】
次に、図1(f)に示すように、パターニングされたパッシベーション層5をマスクとして、ドライエッチングにより、上部陰極4の分離を行う。本工程におけるドライエッチングもまた、スパッタエッチング、イオンビームエッチング(ミリング)、反応性イオンエッチング(RIE、RFおよびマグネトロンを含む)、反応性イオンビームエッチング、ECRプラズマエッチング、プラズマ分離型マイクロ波プラズマエッチングまたは高密度プラズマエッチング(誘導結合型およびヘリコン波を含む)等、当該技術において知られている物理的エッチング、化学的エッチングおよび物理化学的エッチングの任意の手法を用いて行うことができる。化学的イオンエッチングを用いることが、エッチング速度、選択比、パターンに対する忠実性の点から好ましい。また、ドライエッチングを行う場合には、印加される熱により有機EL発光層3の材料が劣化することを防止するために、基板を冷却することが好ましい。
【0026】
上部電極4の材料がIZOまたはITOである場合、塩素系ガス(Cl2など)/H2、CH4/He、CH4/H2、HI/Ar、CF4、またはCH3OH/Arを、エッチングガスとして使用することができる。上部電極4の材料がAlである場合、BCl3、BCl3/Cl2/He、BCl3/CF4/O2、CCl4、CCl4/Ar、CCl4/He、またはSiCl4等を、エッチングガスとして使用することができる。上部電極4の材料がMoである場合、CBrF3、CCl2F2、CCl4/O2、CF4、CF4/O2、NF3、またはSF6等を、エッチングガスとして使用することができる。
【0027】
上部電極4がAgまたはMgで形成されている場合、Ar、He、Xe等の非反応性ガスを用いるスパッタエッチング、イオンビームエッチングなどの物理的エッチングによりドライエッチングを実施することができる。この場合には、上部電極4も、パッシベーション層5も非選択的にエッチングされるので、前述のようにパッシベーション層5を厚くする必要がある。
【0028】
本発明の方法を実施するに当たり、上部電極4の分離を行うためのエッチングガスがパッシベーション層5のエッチングを行わないように材料を選択することが好ましい。そのような材料の組合せを以下に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
上部電極4が複数の材料から成る積層体である場合には、それぞれの材料に対して、前述のエッチングガスを用いるドライエッチングを実施して上部電極4を分離する。
【0031】
以上のようにして上部電極4を分離した際には、有機EL発光層3が露出し、その一部がエッチングガスにさらされる恐れがある。しかしながら、有機EL発光層3に対するエッチングガスの影響は局所的であり、かつ影響を受ける部分は発光する部分ではない。このため、有機EL素子としての特性はほとんど悪影響を受けることがない。
【0032】
最後に、有機EL発光層3の露出部分およびパッシベーション層5の上面に、第2パッシベーション層7を形成する。第2パッシベーション層7を形成するために好ましい材料は、Al2O3、AlN、SiO2、Si3N4、Ta2O5、ZrO2またはTiO2を含み、パッシベーション層5と同一であっても異なっていてもよい。。第2パッシベーション層7は、スパッタ法(RFマグネトロンスパッタ、ECRスパッタ、および対向ターゲットスパッタ法を含む)、CVD法、または電子ビーム蒸着法により形成することができる。第2パッシベーション層7は、100〜2000nm、好ましくは200〜1000nmの厚さを有して形成される。
【0033】
この工程により、有機EL発光層3は再び完全に覆われるため、後の工程において塗布(ディップ、スピンコート、キャストなど)またはウェットエッチングなどのウェットプロセスを用いても、有機EL発光層3の特性劣化を発生させることがない。
【0034】
本発明の方法により上部電極の分離を行った後に、さらに加工を行うことにより、多数の有機EL素子をマトリクス上に配列したELディスプレイを作製することができる。
【0035】
トップエミッション方式の有機ELディスプレイの一例を図3に示す。基板21の上に、下部陽極22、有機発光層23、上部透明陰極24およびパッシベーション層25からなる有機EL素子が形成される。ここで、上部透明陰極24の分離を、本発明の方法を用いて実施する。下部陽極22および上部透明電極24は、互いに直交するラインパターンに形成される。一方、透明基板32の上に、所望される色変換フィルター層を形成する。図3においては、青色、緑色および赤色の色変換フィルター層が形成されており、青色変換フィルター層は青色カラーフィルター層26Bから構成され、および緑色および赤色変換フィルター層は、それぞれカラーフィルター層26Gおよび26Rと色変換層27Gおよび27Rとの積層体で構成されている。また、各色変換フィルター層の間にはブラックマスク33が形成されている。次に、それら色変換フィルター層およびブラックマスク33上に保護層28を形成し、さらに上記の層を覆うようにカラーフィルタ保護用パッシベーション層29を形成して、色変換フィルターが得られる。次に有機EL素子と色変換フィルターとを、それらの間に充填剤層30を形成しながら位置合わせをして貼り合わせ、最後に周辺部分を封止樹脂31を用いて封止して、有機ELディスプレイが得られる。
【0036】
ボトムエミッション方式の有機ELディスプレイの一例を図4に示す。透明基板32の上に、所望される色変換フィルター層を形成する。本実施態様においても、青色(26B)、緑色(26G,27G)および赤色(26R,27R)の色変換フィルター層が形成されており、その構成はトップエミッション方式の場合と同等である。また、各色変換フィルター層の間にはブラックマスク33が形成されている。次に、それら色変換フィルター層およびブラックマスク33上に保護層28を形成し、さらに上記の層を覆うようにカラーフィルタ保護用パッシベーション層29が形成する。そして、その上に透明電極34、有機発光層23、上部電極36およびパッシベーション層35からなる有機EL素子を形成する。ここで、パッシベーション層35は、有機EL発光層23以下の全ての層を覆うように形成され、また上部透明電極36の分離を本発明の方法により実施する。透明電極34および上部電極36は、互いに直交するラインパターンに形成される。最後に、充填剤30、封止樹脂31および封止基板37を用いて全体を封止して有機ELディスプレイが得られる。
【0037】
【実施例】
(実施例1)
ガラス基板1の上に、幅300μm、間隔30μmのラインパターンを有し、厚さ100nmのAlおよび厚さ200nmのIZO(InZnO)からなる下部電極(陽極)2を形成した。Alは有機発光層からの発光を反射して効率よく光を放出することおよび電気抵抗を低減することに有効である。また、仕事関数の大きい材料であるIZOは、有機EL発光層に対してホールを効率よく注入することに有用である。
【0038】
前記下部陽極2を形成した基板1を抵抗加熱蒸着装置内に装着し、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子注入層を真空を破らずに順次成膜して有機EL発光層3を形成した。成膜に際して真空槽内圧を1×10−4Paまで減圧した。正孔注入層は銅フタロシアニン(CuPc)を100nm積層した。正孔輸送層は4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)を20nm積層した。有機発光層は4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)を30nm積層した。電子注入層はアルミニウムトリス(8−キノリノラート)(Alq)を20nm積層した。
【0039】
この後、真空を破ることなく、電子注入に必要な仕事関数の小さな金属Mg/Agを共蒸着法にて膜厚2nmに製膜し、その上にIZO膜をスパッタリング法で膜厚200nmに製膜することにより、上部透明電極(陰極)4を形成した。
【0040】
上部電極4の上に、パッシベーション層5として、スパッタ法にてSiO2膜を300nm堆積させた。パッシベーション層5の上に厚さ1.5μmのレジスト6を塗布した。そして、レジスト6を慣用の方法によりパターニングして、幅30μm、間隔100μmのラインパターン状の開口部を形成した。
【0041】
この基板を、RIE装置内に配置し、エッチングガスとしてCHF3/O2を用いるドライエッチングを行った。装置内圧力を2Paとし、CHF3のガス流量を80sccmとし、O2のガス流量を50sccmとした。RIE装置に30分間にわたって0.1W/cm2の電力を印加して、パッシベーション層5のパターニングを実施した。
【0042】
RIE装置内を排気してCHF3を除去し、流量50sccmのO2ガスを導入し、装置内圧力4Pa、印加電力0.1W/cm2の条件にて、レジスト6をO2アッシングにより除去した。
【0043】
そして、O2ガスの排気後に、圧力0.4Pa(3mTorr)のHI/Ar(1:1)をエッチングガスとして用い、30分間にわたって3.75W/cm2の電力を印加して、IZOのパターニングを実施した。これにより、パッシベーション層5に覆われていない部分のIZOが除去され、Mg/Agが露出する。
【0044】
HIガスを排気除去した後に、流量50sccmのArガスを導入し、装置内圧力4Pa、印加電力0.1W/cm2の条件にてドライエッチングを行い、露出しているMg/Agを除去して、上部電極4の分離を実施した。上部電極4は幅100μm、間隔30μmの下部電極2のラインパターンと直交する方向に延びるラインパターン状となり、パッシベーション層5は、幅100μm、間隔30μm、厚さ300nmのラインパターン状になった。
【0045】
さらに、基板をRIE装置と真空で連結されたスパッタ装置内に装着し、第2パッシベーション層7としてSiO2膜を600nm堆積させ、有機EL素子を得た。
【0046】
一方、透明(ガラス)基板上に青色フィルター材料(富士ハントエレクトロニクステクノロジー製:カラーモザイクCB−7001)をスピンコート法にて塗布後,フォトリソグラフ法によりパターニングを実施し,膜厚10μmのラインパターンとした。
【0047】
同様のカラーフィルター材料系で赤、緑のカラーフィルター層6Gおよび6Rを上記透明基板上にスピンコート法にて塗布後、フォトリソグラフ法によりパターニングを実施し、膜厚1.5μmのラインパターンとした。
【0048】
緑色蛍光色素としてクマリン6(0.7重量部)を溶剤のプロピレングリコールモノエチルアセテート(PGMEA)120重量部へ溶解させた。光重合性樹脂の「V259PA/P5」(商品名、新日鐵化成工業株式会社)100重量部を加えて溶解させ、塗布液を得た。この塗布溶液を、透明基板上の緑色カラーフィルター層上にスピンコート法を用いて塗布し、フォトリソグラフ法により、パターニングを実施し、膜厚10μmのラインパターンとした。
【0049】
赤色蛍光色素としてクマリン6(0.6重量部)、ローダミン6G(0.3重量部)、ベーシックバイオレット11(0.3重量部)を溶剤のプロピレングリコールモノエチルアセテート(PGMEA)120重量部へ溶解させた。光重合性樹脂の「V259PA/P5」(商品名、新日鐵化成工業株式会社)100重量部を加えて溶解させ、塗布液を得た。この塗布溶液を、基板の赤色カラーフィルター層上に、スピンコート法を用いて塗布し、フォトリソグラフ法により、パターニングを実施し,膜厚10μmのラインパターンとした。
【0050】
各色の色変換フィルター層の間に、ブラックマスク(厚さ1.5μm)を形成した。熱伝導率の高いブラックマスクとして、色変換フィルター層壁面に、まず格子状のパターン形成が可能なマスクを用いたスパッタ法にて膜厚500nmの酸化クロム層を形成した。次いで、同様のマスクを用い、スパッタ法にて、SiN膜を、R,G,Bの各サブピクセルの周辺に、同膜厚になるように形成した。画素のピッチは0.3×0.3mmで、各色のサブピクセルの形状は、0.1×0.3mmである。
【0051】
色変換フィルター層の上面に、ZPN1100(日本ZEON製)を、色変換フィルター層表面からの厚さが3μmになるようにスピンコート法にて塗布し、保護層を形成した。そして、カラーフィルタ保護用パッシベーション層29として、スパッタ法にてSiONx膜を300nm堆積させ、色変換フィルター基板を得た。
【0052】
こうして得られた下部電極、有機EL発光層、上部電極およびパッシベーション層を形成した基板と色変換フィルター基板とをUV硬化型の封止樹脂11で貼り合わせて、有機ELディスプレイを得た。このとき、両基板の間の空間にはシリコーンゲル等の材料を充填剤層10として充填した。
【0053】
【発明の効果】
本発明のようにドライエッチングにより高精細に分離した上部電極を作成することが可能となる。さらに、エッチング溶液を用いないので有機EL発光層がエッチング溶液に接触して、その機能を低下させる恐れもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機EL素子の作製方法の工程を示す概略図である。
【図2】従来の絶縁隔壁を用いる有機EL素子の作製方法を示す概略図である。
【図3】本発明の方法を利用して作製することができるトップエミッション方式の有機ELディスプレイを示す概略図である。
【図4】本発明の方法を利用して作製することができるボトムエミッション方式の有機ELディスプレイを示す概略図である。
【符号の説明】
1、21,51 基板
2、22、52 下部電極
3、23、53 有機EL発光層
4、24、54 上部電極
5、35 パッシベーション層
6 ワイヤ
7 第2パッシベーション層
26R、26G、26B カラーフィルター層(赤色、緑色、青色)
27R、27G 色変換層(赤色、緑色)
28 保護層
29 カラーフィルタ保護用パッシベーション層
30 充填剤層
31 封止樹脂
32 透明基板
33 ブラックマスク
34 透明電極
36 上部電極
37 封止基板
55 陰極隔壁[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing an organic EL device, and more particularly to a method for separating an upper electrode of a passive matrix driven organic EL device.
[0002]
[Prior art]
In recent years, the application of organic electroluminescent elements (hereinafter, referred to as organic EL elements) to various flat panel displays has been actively studied. The organic EL element has a structure in which at least a lower electrode, an organic EL light emitting layer, and an upper electrode are stacked on a substrate. When the organic EL element is driven in a passive matrix, the lower electrode and the upper electrode are generally formed in a line pattern extending in a direction orthogonal to each other.
[0003]
When forming an upper electrode having a line pattern, a wet process generally used in the field of semiconductors cannot be used. This is because the etchant invades the organic EL light emitting layer and lowers its function. Therefore, conventionally, as shown in FIG. 2, first, a
[0004]
Another method for manufacturing a cathode having a line pattern is to form a cathode by stacking electrode materials by sputtering or vapor deposition using a metal mask having an opening corresponding to the line pattern to be manufactured.
[0005]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-68054 proposes a method for forming an electrode using a resin wire as a mask.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the method using the insulating partition, it is necessary to form the insulating partition before forming the organic EL light emitting layer and the upper electrode, and the number of steps is increased as compared with the method using the metal mask. On the other hand, when fabricating a high-resolution separated upper electrode using a metal mask, it is necessary to make the metal mask thinner, which causes the line pattern to be blurred due to deflection due to radiant heat during vapor deposition or the metal mask itself. However, there is a problem that the strength of the steel is reduced. Also, when manufacturing a high-resolution separated upper electrode in a method using a resin wire, it is necessary to make the resin wire thin, and the line pattern is blurred due to bending due to radiant heat at the time of vapor deposition, There is a problem that the strength of the wire itself is reduced.
[0007]
Therefore, there is a strong demand for a method capable of producing a finely separated upper electrode without deteriorating the function of the organic EL light emitting layer.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The method for manufacturing an organic EL device according to the first embodiment of the present invention includes a step of uniformly forming an upper electrode on a substrate provided with a lower electrode having a line pattern and an organic EL light emitting layer; Forming a patterned passivation layer thereon and performing dry etching using the passivation layer as a mask to separate the upper electrode into a line pattern extending in a direction orthogonal to the line pattern of the lower electrode. It is characterized by having.
[0009]
Here, the dry etching may be reactive ion etching or physical etching. The step of forming the patterned passivation layer may include dry etching (preferably reactive ion etching) using a resist as a mask.
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The method for manufacturing an organic EL device according to the present invention includes a step of uniformly forming an upper electrode on a substrate provided with a lower electrode having a line pattern and an organic EL light emitting layer, and a step of forming a passivation layer patterned on the upper electrode. And a step of performing dry etching using the passivation layer as a mask to separate the upper electrode into a line pattern extending in a direction orthogonal to a line pattern of the lower electrode. .
[0011]
Hereinafter, a method for manufacturing the organic EL device of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 1A is a cross-sectional view showing a lower anode 2 having a line pattern, an organic EL light emitting layer 3, and an upper cathode 4 uniformly formed on a substrate 1. FIG. As the substrate 1, any material known in the art such as glass, plastic, and silicon can be used. When light emitted from the organic EL light emitting layer 3 is extracted outside through the substrate 1 (bottom emission method), the substrate 1 is required to be transparent.
[0012]
The lower electrode 2 formed on the substrate 1 is formed in a line pattern having an appropriate interval. Patterning of the lower electrode 2 can be performed using a normal wet process. When light emitted from the organic EL light emitting layer 3 is extracted from the upper electrode 4 side (top emission method), it is preferable that the lower anode 2 reflects light from the organic EL light emitting layer 3. When light emitted from the organic EL light emitting layer 3 is extracted from the substrate 1 side (bottom emission method), it is essential that the lower electrode is transparent.
[0013]
When the lower electrode 2 is used as an anode, the lower electrode is formed of a material having a large work function in order to improve hole injection properties. Suitable materials include transparent conductive oxides such as ITO or IZO. Because these materials are transparent, they are particularly useful for bottom emission systems. In the case of employing the top emission method, it is preferable that a reflective metal layer (for example, Al) is provided between the lower electrode 2 and the substrate 1 to impart reflectivity.
[0014]
When the lower electrode 2 is used as a cathode, the lower electrode is formed of a material having a small work function in order to impart electron injection properties. Suitable materials include alkali metals such as lithium and sodium; alkaline earth metals such as potassium, calcium, magnesium and strontium; electron-injecting metals such as fluorides thereof; and alloys or compounds with other metals. Including. Since these materials are opaque, when the bottom emission method is adopted, an ultrathin film (10 nm or less) of these materials or an ultrathin film (10 nm) of a two-layer structure of these materials and a metal (for example, Al) capable of transmitting light is used. It is preferable that a transparent conductive film such as ITO or IZO is formed between the ultrathin film and the substrate 1. When employing the top emission method, it is preferable to provide a reflective metal layer (for example, Al or the like) between the lower electrode 2 and the substrate 1 to provide reflectivity as in the case of the anode.
[0015]
An organic EL light emitting layer 3 is provided on the lower anode 2. The organic EL light emitting layer 3 includes at least an organic light emitting layer containing an organic light emitting material, and may be provided with a hole injection layer, a hole transport layer, or an electron injection layer as needed. The configuration of an exemplary organic EL light emitting layer 3 is shown below (including both electrodes for clarity).
(1) anode / organic light emitting layer / cathode (2) anode / hole injection layer / organic light emitting layer / cathode (3) anode / organic light emitting layer / electron injection layer / cathode (4) anode / hole injection layer / organic Light emitting layer / electron injection layer / cathode (5) anode / hole injection layer / hole transport layer / organic light emitting layer / electron injection layer / cathode (6) anode / hole injection layer / hole transport layer / organic light emitting layer / Electron transport layer / electron injection layer / cathode
Known materials are used for the materials of each layer constituting the organic EL light emitting layer 3. For example, in order to obtain blue to blue-green light emission as the organic light emitting layer, for example, a fluorescent whitening agent such as a benzothiazole type, a benzimidazole type, a benzoxazole type, a metal chelated oxonium compound, a styrylbenzene type compound, an aromatic compound Dimethylidin compounds are preferably used.
[0017]
On the organic EL light emitting layer 3, the upper electrode 4 is formed uniformly. In the case of forming a top emission type device, the upper electrode needs to be transparent for light emission from the organic EL light emitting layer 3. On the other hand, when a bottom emission type element is formed, it is preferable to reflect light from the organic EL light emitting layer 3.
[0018]
The transparent and reflective anodes and cathodes can be appropriately formed using the materials described for the lower electrode 2. However, a material having a large work function is in contact with the organic EL light emitting layer 3 in the case of the anode, and a material having a small work function is in contact with the organic EL light emitting layer 3 in the case of the cathode.
[0019]
Next, as shown in FIG. 1B, a
[0020]
Next, as shown in FIG. 1C, a resist 6 is uniformly applied on the
[0021]
Next, dry etching of the
[0022]
When the
[0023]
Physical etching (such as sputter etching) using a non-reactive gas such as Ar, He, or Xe may be used. In this case, since the etching selectivity between the resist 6 and the
[0024]
Next, as shown in FIG. 1E, the resist 6 is removed. Since the organic EL light emitting layer is exposed after the upper electrode 4 is separated, it is preferable to remove the resist before the upper electrode 4 is separated. The removal of the resist 6 can be performed by oxygen ashing well known in the art.
[0025]
Next, as shown in FIG. 1F, the upper cathode 4 is separated by dry etching using the patterned
[0026]
When the material of the upper electrode 4 is IZO or ITO, a chlorine-based gas (such as Cl 2 ) / H 2 , CH 4 / He, CH 4 / H 2 , HI / Ar, CF 4 , or CH 3 OH / Ar , Can be used as an etching gas. When the material of the upper electrode 4 is Al, BCl 3 , BCl 3 / Cl 2 / He, BCl 3 / CF 4 / O 2 , CCl 4 , CCl 4 / Ar, CCl 4 / He, or SiCl 4 is used. It can be used as an etching gas. When the material of the upper electrode 4 is Mo, CBrF 3 , CCl 2 F 2 , CCl 4 / O 2 , CF 4 , CF 4 / O 2 , NF 3 , SF 6 , or the like may be used as an etching gas. it can.
[0027]
When the upper electrode 4 is formed of Ag or Mg, dry etching can be performed by physical etching such as sputter etching or ion beam etching using a non-reactive gas such as Ar, He, or Xe. In this case, since both the upper electrode 4 and the
[0028]
In carrying out the method of the present invention, it is preferable to select a material so that the etching gas for separating the upper electrode 4 does not etch the
[0029]
[Table 1]
[0030]
When the upper electrode 4 is a laminate made of a plurality of materials, dry etching using the above-described etching gas is performed on each material to separate the upper electrode 4.
[0031]
When the upper electrode 4 is separated as described above, the organic EL light emitting layer 3 is exposed, and a part of the light emitting layer 3 may be exposed to an etching gas. However, the influence of the etching gas on the organic EL light emitting layer 3 is local, and the affected part is not a light emitting part. Therefore, the characteristics as the organic EL element are hardly adversely affected.
[0032]
Finally, a second passivation layer 7 is formed on the exposed portion of the organic EL light emitting layer 3 and on the upper surface of the
[0033]
By this step, the organic EL light emitting layer 3 is completely covered again. Therefore, even if a wet process such as coating (dip, spin coating, casting, etc.) or wet etching is used in a later step, the characteristics of the organic EL light emitting layer 3 can be obtained. No degradation occurs.
[0034]
By further processing after separating the upper electrode by the method of the present invention, an EL display in which a large number of organic EL elements are arranged in a matrix can be manufactured.
[0035]
FIG. 3 shows an example of a top emission type organic EL display. On a
[0036]
FIG. 4 shows an example of a bottom emission type organic EL display. A desired color conversion filter layer is formed on the
[0037]
【Example】
(Example 1)
A lower electrode (anode) 2 having a line pattern having a width of 300 μm and an interval of 30 μm and made of Al having a thickness of 100 nm and IZO (InZnO) having a thickness of 200 nm was formed on a glass substrate 1. Al is effective in efficiently emitting light by reflecting light emitted from the organic light emitting layer and reducing electric resistance. In addition, IZO, which is a material having a large work function, is useful for efficiently injecting holes into the organic EL light emitting layer.
[0038]
The substrate 1 on which the lower anode 2 is formed is mounted in a resistance heating vapor deposition apparatus, and a hole injection layer, a hole transport layer, an organic light emitting layer, and an electron injection layer are sequentially formed without breaking vacuum to form an organic EL light emitting device. Layer 3 was formed. During film formation, the internal pressure of the vacuum chamber was reduced to 1 × 10 −4 Pa. The hole injection layer was formed by laminating copper phthalocyanine (CuPc) to a thickness of 100 nm. As the hole transport layer, 4,4′-bis [N- (1-naphthyl) -N-phenylamino] biphenyl (α-NPD) was laminated to a thickness of 20 nm. The organic luminescent layer was formed by laminating 4,4′-bis (2,2-diphenylvinyl) biphenyl (DPVBi) to a thickness of 30 nm. As the electron injection layer, aluminum tris (8-quinolinolate) (Alq) was laminated to a thickness of 20 nm.
[0039]
Thereafter, without breaking vacuum, a metal Mg / Ag having a small work function required for electron injection is formed to a thickness of 2 nm by co-evaporation, and an IZO film is formed thereon by sputtering to a thickness of 200 nm. By forming a film, an upper transparent electrode (cathode) 4 was formed.
[0040]
A 300 nm SiO 2 film was deposited as a
[0041]
This substrate was placed in an RIE apparatus and dry-etched using CHF 3 / O 2 as an etching gas. The pressure in the apparatus was 2 Pa, the gas flow rate of CHF 3 was 80 sccm, and the gas flow rate of O 2 was 50 sccm. The power of 0.1 W / cm 2 was applied to the RIE device for 30 minutes to pattern the
[0042]
The inside of the RIE apparatus was evacuated to remove CHF 3 , O 2 gas at a flow rate of 50 sccm was introduced, and the resist 6 was removed by O 2 ashing under the conditions of an apparatus pressure of 4 Pa and an applied power of 0.1 W / cm 2 . .
[0043]
Then, after exhausting the O 2 gas, using HI / Ar (1: 1) at a pressure of 0.4 Pa (3 mTorr) as an etching gas, applying a power of 3.75 W / cm 2 for 30 minutes to pattern the IZO Was carried out. As a result, the portion of IZO that is not covered by the
[0044]
After exhausting and removing the HI gas, Ar gas at a flow rate of 50 sccm was introduced, dry etching was performed under the conditions of a pressure inside the apparatus of 4 Pa and an applied power of 0.1 W / cm 2 to remove exposed Mg / Ag. Then, the upper electrode 4 was separated. The upper electrode 4 had a line pattern extending in a direction perpendicular to the line pattern of the lower electrode 2 having a width of 100 μm and a spacing of 30 μm, and the
[0045]
Further, the substrate was mounted in a sputtering apparatus connected to the RIE apparatus by vacuum, and a 600 nm SiO 2 film was deposited as the second passivation layer 7 to obtain an organic EL device.
[0046]
On the other hand, after a blue filter material (Fuji Hunt Electronics Technology: Color Mosaic CB-7001) is applied on a transparent (glass) substrate by spin coating, patterning is performed by photolithography, and a line pattern having a film thickness of 10 μm is formed. did.
[0047]
After applying the red and green color filter layers 6G and 6R on the transparent substrate by a spin coating method using the same color filter material system, patterning was performed by a photolithographic method to form a line pattern having a film thickness of 1.5 μm. .
[0048]
Coumarin 6 (0.7 parts by weight) as a green fluorescent dye was dissolved in 120 parts by weight of a solvent, propylene glycol monoethyl acetate (PGMEA). 100 parts by weight of a photopolymerizable resin “V259PA / P5” (trade name, Nippon Steel Chemical Co., Ltd.) was added and dissolved to obtain a coating solution. This coating solution was applied on a green color filter layer on a transparent substrate by a spin coating method, and was patterned by a photolithographic method to form a line pattern having a film thickness of 10 μm.
[0049]
Coumarin 6 (0.6 parts by weight), Rhodamine 6G (0.3 parts by weight), and Basic Violet 11 (0.3 parts by weight) as red fluorescent dyes are dissolved in 120 parts by weight of propylene glycol monoethyl acetate (PGMEA) as a solvent. I let it. 100 parts by weight of a photopolymerizable resin “V259PA / P5” (trade name, Nippon Steel Chemical Co., Ltd.) was added and dissolved to obtain a coating solution. This coating solution was applied on the red color filter layer of the substrate by spin coating, and was patterned by photolithography to form a line pattern having a film thickness of 10 μm.
[0050]
A black mask (1.5 μm in thickness) was formed between the color conversion filter layers for each color. First, as a black mask having high thermal conductivity, a chromium oxide layer having a thickness of 500 nm was formed on the wall surface of the color conversion filter layer by a sputtering method using a mask capable of forming a lattice pattern. Next, an SiN film was formed around the R, G, and B sub-pixels to have the same thickness by a sputtering method using the same mask. The pixel pitch is 0.3 × 0.3 mm, and the shape of each color sub-pixel is 0.1 × 0.3 mm.
[0051]
On the upper surface of the color conversion filter layer, ZPN1100 (manufactured by ZEON Japan) was applied by spin coating so that the thickness from the surface of the color conversion filter layer became 3 μm, to form a protective layer. Then, as a
[0052]
The substrate on which the lower electrode, the organic EL light emitting layer, the upper electrode, and the passivation layer thus obtained were formed and the color conversion filter substrate were bonded with a UV-curable sealing resin 11 to obtain an organic EL display. At this time, the space between the two substrates was filled with a material such as silicone gel as the filler layer 10.
[0053]
【The invention's effect】
As in the present invention, it is possible to form an upper electrode separated with high definition by dry etching. Further, since no etching solution is used, there is no danger that the organic EL light emitting layer comes into contact with the etching solution and deteriorates its function.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing steps of a method for manufacturing an organic EL device of the present invention.
FIG. 2 is a schematic view illustrating a method for manufacturing an organic EL element using a conventional insulating partition.
FIG. 3 is a schematic view showing a top emission type organic EL display which can be manufactured by utilizing the method of the present invention.
FIG. 4 is a schematic view showing a bottom emission type organic EL display which can be manufactured by utilizing the method of the present invention.
[Explanation of symbols]
1, 21, 51
27R, 27G color conversion layer (red, green)
Claims (4)
前記上部電極の上にパターン化されたパッシベーション層を形成する工程と、
前記パッシベーション層をマスクとするドライエッチングを行って、前記上部電極を前記下部電極のラインパターンと直交する方向に延びるラインパターンに分離する工程と
を具えたことを特徴とする有機EL素子の作製方法。A step of uniformly forming an upper electrode on a substrate provided with a lower electrode having a line pattern and an organic EL light emitting layer;
Forming a patterned passivation layer on the top electrode;
Separating the upper electrode into a line pattern extending in a direction perpendicular to the line pattern of the lower electrode by performing dry etching using the passivation layer as a mask. .
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