ハイレゾはじめの一歩 〜仕組みから聴き方まで〜
ILLUSTRATION : hima:// KAWAGOE
「ハイレゾ」って結局なんなんだ?
…そんな素朴な疑問を持ってこのページに来た方も多いのではないでしょうか。ここでは「ハイレゾ」が何故MP3やCDより音が良いとされているのか。その仕組みから、実際にハイレゾを聴くための再生環境までを、わかりやすくご案内いたします!
①そもそも「ハイレゾ」とは?
②ハイレゾの聴き方
③ハイレゾ対応再生ソフト
④フォーマットについて
①そもそも「ハイレゾ」とは ?
「High resolution(= 高解像度)audio」の略称
CDスペックを超える情報量を持つ音声データのことです。
私たちが聴いている音楽ファイルは、原音(生の音)をデジタル化したものです。デジタル化した数値はkHz(サンプリング周波数)(※1)とbit(量子化ビット数)(※2)で表されます。その数値が大きいほど、音の情報量が多く、生で聴いている音に近づきます。
※1 kHz(サンプリング周波数)
原音をデジタル化するとき、1秒間に何回サンプリング(標本化)するかを示した値。サンプリングの回数が多い(値が大きい)ほど、細かくデータ化できます。
※2 bit(量子化ビット数)
音の強さ(大小)をどれだけ細かく表現できるかを示した値。数値が低いと小さな音はノイズと認識され、数値が大きいほど細部の音が再現されるようになります。
再生機器は自身が扱えるサンプリングレートとビットレートで、音源データをより忠実になるよう補完を行い再生をします。補完の際、音源データの情報量が多ければ多いほど、その補完に必要なデータが増えるためより元の音に近づきます。
CDの場合、入る音の情報量に上限があり、16bit/44.1kHzぶんの情報量しか入りません。
つまり、CDのスペック上、収まりきらなかった情報量を持つことで、高音域の音や微かな音が限りなく生の音に近いサウンドを再現できるようになったのが、「ハイレゾ」です。
ハイレゾとファイル形式
ハイレゾ音源を手にいれるには、ダウンロード配信販売を利用することが主となります。各配信サイトで購入するときに必ず目にするのが「ファイル形式」です。
音楽ファイルの一般的な形式である「PCM」というフォーマットには、WAV、FLAC、ALAC、AAC、MP3など、様々なファイル形式があります。
元の音楽ファイルから一切変化がない「非圧縮」方式。ファイル・サイズが小さくならない、アルバム・アートワークや曲情報が反映されないなどの懸念点はあるが、一切の変化が加えられないことから音質においては最も有利と言われている。
一度圧縮しても、再生する際には元の音楽ファイルに戻すことができる「可逆圧縮」方式。WAVよりファイル・サイズが小さくなり、再生時に圧縮前に戻すことができるため、音質の劣化がない。
法則に従って、聴こえない"とされる"高音域の音声データを間引くことでファイル・サイズを縮小する「不可逆圧縮」方式。FLAC、ALACと違い、再生時に元の音楽ファイルに戻ることはないため、MP3やAACは上記に比べて音質が劣るとされている。
ハイレゾの場合は、上記の理由からWAV、FLAC、ALACが採用されています。
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