出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
かすみ【霞み、翳み】
- 「かすむ」の連用形。
かすみ【霞、翳】
- 「かすむ」こと、ものがぼやけてはっきりみえないこと。
- がっくりうなだれて、気も遠くなったように伝六が、ややしばしぼうぜんとしていましたが、ようよう目のかすみがとれたものか、「わッ。切れましたか! 切れましたか!あっしが切ったんですか!切ったんですか?辰ッ、辰ッ。魂魄があったらよう聞けよ!討ったぞッ、討ったぞッ。おめえのかたきは、この伝六が、たったひとりで、たしかに討ったぞ!」たったひとりで、というところにひときわ力を入れて叫ぶと、わッと雪の上に泣き伏しました。(佐々木味津三『右門捕物帖 千柿の鍔』)
- (比喩)記憶などがはっきりしなくなること。
- 数多い製作のあるものはおぼろな記憶の霞のかなたにほとんど影を失いかかっている。(和辻哲郎 『夏目先生の追憶』)
- (気象) 空気中の水滴や塵などで遠くのものがぼやけて見える現象。(春の季語)
- 空には、もう細い月が、うらうらと靡いた霞の中に、まるで爪の痕かと思う程、かすかに白く浮んでいるのです。(芥川龍之介 『杜子春』)
- 朝焼け、夕焼け。
- 酒の別称。
語義3
三拍名詞一類(?)
かすみ【霞】
- (気象) (現代語語義3)かすみ。