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近藤等

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近藤 等(こんどう ひとし、1921年9月2日 - 2015年11月29日)は、日本フランス文学者翻訳家登山家早稲田大学名誉教授。

略歴

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京都生まれ[1]暁星中学校在学中よりフランス語登山に親しむ[2]早稲田大学仏文科[1]。在学中は山岳部に所属し、朝鮮冠帽峰に遠征。卒業後、同部監督、部長もつとめた。[1]

早稲田高等学院講師、早大商学部助教授をへて、1955年から教授。フランス文学者としてフランスの山岳文献を多数紹介した。1992年に定年退任、名誉教授。

1962年、パリ大学研究員としてフランスに滞在。この機会にフランス国立登山スキー学校の研修会に参加。以後18回の登山シーズンをアルプスで過ごし、150回ほどの山行で120余峰に登る。ピッツバリュー北壁などを日本人として初登頂した[1][2]

1971年にフランス・シャモニー名誉市民[3]、1972年にフランス政府よりレジオン・ドヌール勲章受章[3]。1997年、勲三等瑞宝章[1]。1998年、日本山岳会名誉会員。

2015年11月29日、老衰のため死去[4][3]

著書

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  • ジョルジュ・サンド 情焔の作家』(用力社) 1948
  • 『ヒマラヤ』(朋文堂、山岳文庫) 1953
  • 『エヴェレストの頂上へ』(筑摩書房、小学生全集) 1955
  • シャモニの休日』(白水社) 1963
  • 『アルプス 山と人と文学』(白水社) 1965
  • 『アルプスからヒマラヤへ 高峰に魅せられた人たち』(社会思想社現代教養文庫) 1969
  • 『アルプスの空の下で』(白水社) 1972、のち中公文庫 1980
  • 『星空の北壁』(白水社) 1975
  • 『アルプス 岩と氷の王国 近藤等写真集』(小学館) 1975
  • 『アルプスに光みなぎる時』(東京新聞出版局) 1979
  • 『アルプスを描いた画家たち』(東京新聞出版局) 1980
  • 『アルプスの名峰』(山と溪谷社) 1984
  • 『アルプスの蒼い空に』(茗溪堂) 2001
  • 『わが回想のアルプス』(東京新聞出版部) 2010

共編著

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  • 『山岳講座』全6巻(川崎隆章共編、白水社) 1954
  • 『積雪期登山』(山崎安治共編、朋文堂) 1955
  • 『スキー講座』全3巻(猪谷六合雄, 野崎彊共編、白水社) 1955
  • 『われらの山々』全3巻(安川茂雄共編、三笠書房) 1962 - 1963
  • 『世界の山々 第1 アルプス、アンデス、アラスカ、アフリカ』(白水社) 1964
  • 『パリとフランス』(安藤玲子, 稲生永共著、実業之日本社、ブルーガイド海外版) 1969

翻訳

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  • 『ヒマラヤへの挑戦』(クレール・エリア・アンジェル、朋文堂) 1943
  • 『スポーツの歴史』(ベルナール・ジレ、白水社、文庫クセジュ) 1952
  • 『山のスポーツ』(フランソワ・ガジエ、白水社、文庫クセジュ) 1952
  • 『処女峰アンナプルナ 人類最初の8000米峰登頂』(モーリス・エルゾーグ、白水社) 1953
  • 『暗号』(レミ・セイリエ、田中敬次郎共訳、白水社、文庫クセジュ) 1953
  • テンジンによるエヴェレスト征服』(イヴ・マラルチック、新潮社) 1954
  • 『実験漂流記』(アラン・ボンバール、白水社) 1954
  • 『極地探検物語』(A・トマジ、白水社、文庫クセジュ) 1954
  • 『アルピニストの心』(ジャン・コスト、朋文堂、エーデルワイス叢書) 1955
  • チベットの七年』(H.ハーラー、新潮社) 1955
  • 『大飢餓』(P・E・ヴィクトール、新潮社、一時間文庫)1955
  • 『エミール・アレのフランススキー術』(菅原三郎共訳、新潮社) 1955
  • 『青い大陸』(フォルコ・クィリチ、三笠書房) 1955
  • K2登頂』(アルディート・デジオ、朋文堂、エーデルワイス叢書) 1956
  • 『山への初恋』(プロヴィエ・シャペル、新潮社) 1956
  • マカルー 全員登頂』(ジャン・フランコ、白水社) 1956
  • 『銀嶺に舞う アルペンスキーの技術』(ポール・ジニュー、新潮社) 1956
  • 『フランス・スキー術』(ジャム・クテ、白水社) 1956
  • 『喪の銀嶺』(アンリ・トロワイヤ、白水社) 1956
  • 『アンナプルナ登頂』(モーリス・エルゾーグ岩波少年文庫) 1957
  • 『若き日の山行』(ルイ・ラシュナル, ジェラール・エルゾーグ、白水社) 1957
  • 『服装の歴史』(ヘニー・ハラルド・ハンセン、原口理恵共訳、座右宝刊行会) 1957
  • 『初登攀』(朋文堂、ベルクハイル選書) 1957
  • 『ケニヤからキリマンジャロへ』(R・トリュフォ、新潮社、人と自然叢書) 1957
  • インカ帝国を探る』(ジャン・ラスパイユ、新潮社、人と自然叢書) 1957
  • 『極北の放浪者 エスキモー』(G・ド・ポンサン、新潮社、人と自然叢書) 1957
  • 『南極物語』(ド・ラ・クロワ、新潮社、人と自然叢書) 1958
  • 『白嶺 - コルディイェラ・ブランカ』(ジョルジュ・コガン, ニコール・レイナンジェ、講談社) 1958
  • 『ブリジットの青春』(ベルナージュ、新潮社) 1958
  • 『ブリジッドの歓び』(ベルナージュ、新潮社) 1958
  • 『白い季節』(ジルベール・プルートォ、森乾共訳、朋文堂、山岳文学選集) 1958
  • 『新しいスキー術』(G・ジュベール, J・ヴュアルネ、三笠書房) 1958
  • アコンカグア南壁 / マカルー登頂』(リュシアン・ベラルディニ / リオネル・テレイ、朋文堂、世界山岳全集9) 1959
  • 『光みなぎるところ』(ジョルジュ・ソニエ、河合亨共訳、白水社) 1959
  • 『赤いチベット』(ロバート・フォード、新潮社) 1959、のち芙蓉書房 1970 
  • 『未知の女神』(ジョゼフ・デセルヴタ、白水社) 1959
  • 『赤い針峰』(ヴィッキー・バウム、朋文堂) 1959
  • グランド・ジョラスの北壁 / ドリュの西壁(積雪期)登攀 一九五七年三月の記録』(エドゥアール・フレンド / ジアン・クジー、朋文堂、世界山岳全集10) 1960
  • 『サルカンタイの初登頂』(クロード・コガン、朋文堂、世界山岳全集11) 1960
  • 『スキーヴェーデルン』(ジョルジュ・ジュベール, ジャン・ヴュアルネ、白水社) 1960
  • 『アルプス紀行』(ド・ソーシュール、朋文堂、世界山岳全集1) 1961
  • 『若き日の山行』(ルイ・ラシュナル, ジェラール・エルゾーグ、白水社) 1962
  • 『史上最大の作戦』(コーネリアス・ライアン、筑摩書房) 1962
  • 『アルプス登頂記 / モンブランの悲劇』(エドワード・ウィンパー / シャルル・ゴス、偕成社、少年少女世界の名著) 1964
  • 『石器時代への旅 秘境ニューギニアを探る』(ハインリヒ・ハーラー、植田重雄共訳、新潮社) 1964
    • 改題『石器時代への旅』(河出書房新社、世界探検全集16) 1978、改訂新版 2022
  • 『若きアルピニストの魂』(ジャン・コスト、大森久雄共訳、二見書房、The mountains) 1965
  • 『アルプスに逝ける人々』(シャルル・ゴス、筑摩書房、ノンフィクション・ライブラリー) 1965
  • 『わが山々へ』(ワルテル・ボナッティ、白水社) 1966
  • 『最も新しいフランススキーテクニック 初歩から蛇のテクニックまで』(ジョルジュ・ジュベール, ジャン・ビュアルネ、見谷昌禧共訳、実業之日本社) 1966
  • ジャヌーへのたたかい』(ジャン・フランコ、リオネル・テレイ、筑摩書房) 1967
  • 『メイジュの北壁』(ジョルジュ・ソニエ、三笠書房、世界山岳小説選集1) 1968
  • 『わが青春の山々 ガストン・レビュファと共に』(ベルナール・ピエール、あかね書房) 1969
  • 『新フランス・スキー教程 フランス職業スキー教師組合』(見谷昌禧共訳、実業之日本社) 1971
  • 『素手の山 岩壁に生死を賭けたアルピニスト』(ルネ・デメゾン、集英社) 1972
  • 『遥かなる青い海』(フォルコ・クイリチ、吉田まさこ共訳、新潮社、人と自然シリーズ) 1972
  • 『グランド・ジョラスの342時間』(ルネ・デメゾン、集英社) 1974
  • 『世界の屋根に挑む 図説 探検の世界史4』(ジョッフリー・ヒンドレイ、集英社) 1975
  • 『危険なザイル・パートナー』(エチエヌ・ブリュル、講談社文庫) 1977
  • 『希望のアルピニズム 不可能の征服をめざして』(ヤニック・セニュール、森林書房) 1978
  • 『アルピニズモ・アクロバチコ アルプスの高嶺にて』(ギド・レイ、講談社文庫) 1979
  • 『一登山家の思い出』(エミール・ジャヴェル、講談社文庫) 1980
  • 『ヴァリス・アルプス 特選100コース』(ミシェル・ヴォシェ、山と溪谷社) 1980
  • 『大岩壁のプロフェショナル』(ルネ・デメゾン、集英社) 1982
  • 『ベルナー・オーバーラント 特選100コース』(ハンス・グロッセン、山と溪谷社) 1983
  • 『マウンテン・ワールド 第1巻 1946』(スイス山岳研究財団、小学館) 1989
  • 『孤独の山 ローツェ南壁単独登攀への軌跡』(トモ・チェセン、山と溪谷社) 1998
  • 『わが生涯の山々』(W・ボナッティ、飯田年穂共訳、山と溪谷社) 2003

ガストン・レビュファ

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  • 『星と嵐 六つの北壁登行』(ガストン・レビュファ、白水社) 1955、のち新版 1987ほか
    新潮文庫集英社文庫、山と溪谷社(他に同・ヤマケイ文庫)で再刊。レビュファにとっては初の自著の外国語訳でもあり、これを縁に2人は終生の親友となった。
  • 『モン・ブランからヒマラヤへ』(ガストン・レビュファ、白水社) 1956
  • 『万年雪の王国』(ガストン・レビュファ、平凡社、世界写真作家シリーズ) 1957
  • 『雪と岩』(ガストン・レビュファ、新潮社) 1961
  • 『天と地の間に』(ガストン・レビュファ、新潮社) 1963
  • 『登山のたのしみ』(ガストン・レビュファ、白水社) 1967
  • 『美しきマッターホルン』(ガストン・レビュファ、新潮社) 1967
  • 『美しきモン・ブラン山群 その雪と岩に刻まれた歴史』(ガストン・レビュファ、新潮社) 1969
  • 『氷・雪・岩』(ガストン・レビュファ、新潮社) 1972
  • 『太陽を迎えに』(ガストン・レビュファ、新潮選書) 1973
  • モン・ブラン山群 特選100コース』(ガストン・レビュファ、山と溪谷社) 1974
  • 『ゼクラン山群 特選100コース』(ガストン・レビュファ、山と溪谷社) 1975
  • 『星にのばされたザイル』(ガストン・レビュファ、山と溪谷社) 1976
  • 『山こそ我が世界』(ガストン・レビュファ、山と溪谷社) 1995

フリゾン・ロッシュ

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  • 『ザイルのトップ』(ロジェ・フリゾン・ロッシュ、白水社) 1956
  • 『青春の氷河』(フリゾン・ロツシュ、三笠書房) 1956
  • 『山に還る』(フリゾン・ロツシュ、白水社) 1958
  • 『大クレバス』(フリゾン・ロッシュ、三笠書房) 1961 2版

脚注

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  1. ^ a b c d e 日外アソシエーツ現代人物情報より
  2. ^ a b https://www.e-hon.ne.jp/bec/SP/SA/Detail?Action_id=121&Sza_id=C0&refShinCode=0100000000000032386187
  3. ^ a b c 若菜晃子 2016, p. 10
  4. ^ 登山家の近藤等さんが死去 早大名誉教授 朝日新聞 2015年11月30日

参考記事

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  • 著書の紹介文、文藝年鑑

参考文献

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  • 若菜晃子「特集 Hitoshi & Rebuffat」『murren』) 19、murren編集部、2016年。