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日本・チリ経済連携協定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
戦略的な経済上の連携に関する日本国とチリ共和国との間の協定
通称・略称 日本・チリ経済連携協定、チリとの経済連携協定
署名 2007年3月27日
署名場所 東京
発効 2007年9月3日
締約国 日本・チリ
当事国 日本
言語 英語
関連条約 世界貿易機関を設立するマラケシュ協定
条文リンク 日・チリ経済連携協定 - 外務省
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日本・チリ経済連携協定(にほん・チリけいざいれんけいきょうてい、英語: Agreement between Japan and the Republic of Chile for a Strategic Economic Partnership[1])とは、2007年日本チリの間で締結された経済連携協定である。日本法においては国会承認を経た「条約」であり、日本政府による日本語の正式な題名・法令番号は「戦略的な経済上の連携に関する日本国とチリ共和国との間の協定(平成19年条約第8号)」である。

署名・発効までの経緯

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2002年11月22日の小泉首相とチリのリカルド・ラゴス大統領は、両国間で経済連携協定(EPA)/自由貿易協定(FTA)を締結する可能性を検討するための両国の産学官による「共同研究会」を立ち上げることで意見の一致をみた。また、両首脳は、2005 年の然るべき時期に第 1 回会合を開催することを目指すとの認識で一致した。[2][3]

2005年1月31日及び2月1日に、日・チリ経済連携協定(EPA)/自由貿易協定(FTA)共同研究会第1回会合が東京において、開催された[3][2]

2005年4月21日及び22日に、日・チリ経済連携協定(EPA)/自由貿易協定(FTA)共同研究会第2回会合がサンティアゴにおいて開催された[3][2]

2005年7月21日及び22日に、日・チリ経済連携協定(EPA)/自由貿易協定(FTA)共同研究会第3回会合がロサンゼルスにおいて開催された[3][2]

2005年9月22日及び23日に、日・チリ経済連携協定(EPA)/自由貿易協定(FTA)共同研究会第4回会合がマイアミにおいて開催され、共同研究会の報告が作成された[3][2]

2005年12月11日、小泉首相及びチリのリカルド・ラゴス大統領とが、釜山で会談し、日本・チリ経済連携協定の締結交渉を立ち上げることを決定した[4]

2006年2月23日及び24日までの日程で東京において、日本・チリ経済連携協定(EPA)交渉の第1回会合が開催され、日本とチリとのEPA交渉が開始された[5]

2006年5月18日から24日までの日程でサンティアゴにおいて、日本・チリ経済連携協定(EPA)交渉の第2回会合が開催された[6]

2006年11月6日から14日までの日程で東京において、日本・チリ経済連携協定(EPA)交渉の第3回会合が開催された[7]

2006年8月28日から9月1日までの日程でサンティアゴにおいて、日本・チリ経済連携協定(EPA)交渉の第4回会合が開催された[8]

2006年9月22日、日本・チリ経済連携協定が、今般大筋につき合意に達した[9]との小泉首相の談話が発表された。

2006年11月6日から14日までの日程で東京において、日本・チリ経済連携協定(EPA)交渉の第5回会合が開催された[10]

2006年11月17日、安倍首相とチリのミチェル・バチェレ大統領は、APEC首脳会議の機会にハノイで会談し、日本・チリ経済連携協定(EPA)交渉を成功裡に成し遂げたことを歓迎する共同新聞発表[11]を行った。

2007年3月27日、麻生外務大臣が訪日中の、チリのアレハンドロ・フォックスレイ外務大臣との日本・チリ外相会談の席上、自由貿易協定を核とする経済連携協定に署名した。[12]。日本のEPAとしてはマレーシアに続いて4カ国目[注釈 1]

日本における国内手続として、2007年4月20日に、協定の締結承認案件が閣議決定[13]され、同日衆議院へ提出された[14]。国内法の改正については、外務省は条約の説明書において、「必要としない」[15]としている。

協定の締結承認案件は外務委員会に付託され、2007年5月16日に委員会で、5月17日に衆議院本会議で可決され、参議院に送られた[14]。賛成会派は、「自由民主党、民主党、公明党、社会民主党・市民連合、国民新党」、反対会派は「日本共産党」であった[16]

参議院において、協定の締結承認案件は、外交防衛委員会に付託され、協定は、2007年6月12日に委員会で、6月13日に参議院本会議で可決され、国会の承認がされた[14]。賛成会派は、「自由民主党、民主党・新緑風会、公明党、社会民主党・市民連合、国民新党」、反対会派は「日本共産党」であった[17]

2007年8月7日、両国の国内手続の終了を受け、サンティアゴにおいて、戦略的な経済上の連携に関する日本国とチリ共和国との間の協定(日本・チリ経済連携協定)の発生に関する外交上の公文の交換[18]がされた。

発効は 2007年9月3日[19]

概要

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日本は、ほぼ全ての鉱工業品につき、10年以内に関税撤廃(精製銅:10年間での段階的関税撤廃)、農林水産品については、ギンザケ・マス(10年間での段階的関税撤廃)、ワイン(ボトル)(12年間での段階的関税撤廃)、牛肉、豚肉、鶏肉等(関税割当を設定)、林産品(合板等を除く)(即時又は段階的関税撤廃などが行われた[20]

日本は、ほぼ全ての鉱工業品につき10年以内に関税撤廃(自動車/一般機械/電気電子製品 :即時関税撤廃)、農林水産品については日本の輸出関心品目の関税撤廃(緑茶、ながいも、柿、日本酒等)などを獲得している[20]

脚注

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  1. ^ MOFA: Agreement between Japan and the Republic of Chile for a Strategic Economic Partnership: OPERATIONAL PROCEDURES referred to in Chapter 3 (Trade in Goods) and Chapter 4 (Rules of Origin) (September 2007) (英語)
  2. ^ a b c d e 日・チリ経済連携協定交渉(交渉開始までの経緯)”. 外務省. 2019年11月22日閲覧。
  3. ^ a b c d e 日本・チリ経済連携協定(EPA)/自由貿易協定(FTA)共同研究会報告書”. 外務省 (2005年11月). 2019年11月22日閲覧。
  4. ^ 日本・チリ経済連携協定の交渉開始に関する共同新聞発表(仮訳)”. 外務省 (2005年12月11日). 2019年11月22日閲覧。
  5. ^ 日本・チリ経済連携協定(EPA)第1回交渉の開催”. 外務省 (2006年2月). 2019年11月22日閲覧。
  6. ^ 日本・チリ経済連携協定(EPA)交渉第2回会合の開催”. 外務省 (2006年5月). 2019年11月22日閲覧。
  7. ^ 日本・チリ経済連携協定(EPA)交渉第3回会合の開催”. 外務省 (2006年11月17日). 2019年11月22日閲覧。
  8. ^ 日本・チリ経済連携協定(EPA)交渉第4回会合の開催(結果概要)”. 外務省 (2006年9月4日). 2019年11月22日閲覧。
  9. ^ 日本・チリ経済連携協定交渉の大筋合意に関する総理コメント” (2005年9月22日). 2019年11月22日閲覧。
  10. ^ 日チリ経済連携協定(JCEPA)交渉第5回会合(概要)”. 外務省 (2006年11月17日). 2019年11月22日閲覧。
  11. ^ 共同新聞発表・日チリ経済連携協定”. 外務省 (2006年11月17日). 2019年11月22日閲覧。
  12. ^ (仮訳)戦略的な経済上の連携に関する日本国とチリ共和国との間の協定の署名に当たっての共同声明”. 外務省 (2007年3月27日). 2019年11月22日閲覧。
  13. ^ 平成19年04月20日(金)定例閣議案件”. 首相官邸. 2019年11月22日閲覧。
  14. ^ a b c 条約 第166回国会 18 戦略的な経済上の連携に関する日本国とチリ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件”. 衆議院. 2019年11月22日閲覧。
  15. ^ 戦略的な経済上の連携に関する日本国とチリ共和国との間の協定の説明書”. 外務省. 2019年11月22日閲覧。
  16. ^ 戦略的な経済上の連携に関する日本国とチリ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件”. 衆議院. 2019年11月22日閲覧。
  17. ^ 戦略的な経済上の連携に関する日本国とチリ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件”. 参議院. 2019年11月22日閲覧。
  18. ^ 日本・チリ経済連携協定の効力の発生に関する外交上の公文の交換について”. 外務省 (2007年8月4日). 2019年11月22日閲覧。
  19. ^ 2007年(平成19年)8月14日外務省告示第454号「経戦略的な経済上の連携に関する日本国とチリ共和国との間の協定」
  20. ^ a b 日本・チリ経済連携協定の概要”. 外務省. 2019年1月10日閲覧。

注釈

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  1. ^ 発効の順。署名は日フィリピンEPAが先行(2006年9月)しているが同協定の発効は2008年12月。

外部リンク

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