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固体色素レーザー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

固体色素レーザー(こたいしきそレーザー)は、アクリル樹脂中にレーザー色素を分散したレーザー媒質紫外光等の短波長の光源によって励起することによる誘導放出を利用する一種の色素レーザー

概要

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従来の色素レーザーと作動原理は同じだが、固体化されている事で堅牢で取り扱いが容易になる。励起には紫外光などの短波長の光源でローダミン等の蛍光色素を励起して誘導放出を発生させる。

レーザー媒質で使用されるレーザー色素分子構造は比較的自由に分子設計ができるので、材料の固有の波長の発振になる気体レーザー半導体レーザーと比較して発振波長の自由度が広がる。従来の色素レーザーではレーザー媒質を循環することで冷却したり劣化した蛍光色素を交換することが可能だったが、固体色素レーザーではアクリル樹脂に分散して固定されているので循環することはできない。そのため、高出力での連続発振には従来の色素レーザーの方が適している[1][2]

用途

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脚注

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  1. ^ 武藤真三, 安藤彰敏, 市川昭夫, 伊藤洋, 稲場文男「プラスチックファイバー色素レーザーの動作特性」『応用物理』第56巻第1号、応用物理学会、1987年、114-119頁、CRID 1390282679573028352doi:10.11470/oubutsu1932.56.114ISSN 0369-8009 
  2. ^ 佐々木敬介「固体化色素レーザーおよび固体化色素ドープ増幅器」『応用物理』第64巻第9号、応用物理学会、1995年、899-903頁、CRID 1390282679572636288doi:10.11470/oubutsu1932.64.899ISSN 0369-8009 

文献

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関連項目

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