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伊藤正孝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
いとう まさたか

伊藤 正孝
生誕 1936年10月23日
日本の旗 日本 福岡県福岡市
死没 (1995-05-31) 1995年5月31日(58歳没)
日本の旗 日本 福岡県福岡市
国籍 日本の旗 日本
出身校 早稲田大学商学部
職業 ジャーナリスト編集者
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伊藤 正孝(いとう まさたか、1936年(昭和11年)10月23日 - 1995年(平成7年)5月31日)は、日本のジャーナリスト編集者朝日ジャーナル編集長朝日新聞編集委員

経歴

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福岡市に生まれる。福岡学芸大学附属福岡中学校福岡県立修猷館高等学校を経て、1955年、小説家志望であったため早稲田大学文学部に進学するが、中学・高校の同期で親友であった山崎拓が商学部に入学したこともあり、翌年商学部に転入する。なお、2人は中学時代に同じ文芸部に所属し、山崎が部長で伊藤は副部長であった。卒業後、山崎がブリヂストンタイヤに就職したため、伊藤も一時、同社に入社するが、1960年に朝日新聞に転職する。その後も山崎との親交は終生続いた。

朝日新聞では、鹿児島支局、福岡支局社会部1969年東京本社社会部、1970年アフリカ特派員1972年、東京本社政治部1977年ダルエスサラーム特派員、1980年カイロ特派員などを務める。東京本社社会部時代には欠陥車問題を暴露。アフリカでは、ビアフラ戦争南アフリカの人種差別問題を精力的に取材し報道している。鹿児島支局時代には、後に首相となる細川護熙と同僚であり[1]、細川との親交も生涯続いた。カイロ特派員時代には、小池百合子をアルバイトで雇っており、後に小池を『朝日ジャーナル』にも寄稿させ世に出している[要出典]

帰国後は、外報部次長を経て、朝日ジャーナル編集部に所属し、1987年筑紫哲也の後を継ぎ、編集長に就任する。編集長になった伊藤は、同年4月17日付朝日ジャーナルの、巻頭言「風紋」第1回の「野戦服宣言」と題したエッセイに、「いま『野戦服を着た知性』が必要なときかもしれない。『戦う雑誌』として、さあ、前へ。」と記し、朝日ジャーナルのその後の方向性を示した。この頃、有田芳生を見出し、朝日ジャーナルに寄稿させ世に出している。1990年、編集長を辞任後、編集委員として湾岸戦争の取材などに精力的に取り組んだ。

1992年7月の第16回参議院議員通常選挙で、小池は細川が代表を務める日本新党の公認を得て比例区から立候補し初当選を果たすが、小池を細川に推薦したのは伊藤であったと言われている[2][1]

1995年に倒れ九州大学病院に入院し、そこで死去した。伊藤の葬儀には細川、山崎も駆けつけ、山崎は涙を流して弔辞を述べた。

山内豊徳との関係

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1990年、高校時代からの親友で、当時環境庁企画調整局長をしていた山内豊徳を自死という形で失っている。自殺の原因は公表されていないが、政府と水俣病患者との間で苦しんだ末のことではなかったかと言われており、葬儀では伊藤が弔辞を読んでいる[3]。この経緯は、佐高信ノンフィクション『官僚たちの志と死』(講談社、1996年)や、映画監督是枝裕和のデビュー作となったドキュメント「しかし…福祉切り捨ての時代に」(フジテレビNONFIX』1991年放送)で取り上げられている。

著書

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  • 『ビアフラ潜入記』朝日新聞社、1970年。 
  • 『南ア共和国の内幕―最後の白人要塞』中央公論新社中公新書〉、1971年2月。ISBN 978-4121002433 
    • 『南ア共和国の内幕―アパルトヘイトの終焉まで』中央公論新社〈中公新書〉、1992年5月。ISBN 978-4121902436 
  • 『欠陥車と企業犯罪 ユーザーユニオン事件の背景』三一書房〈三一新書〉、1972年。
  • 『アフリカ33景』朝日新聞社〈朝日文庫〉、1982年。ISBN 978-4022603043 
  • 『アフリカふたつの革命』朝日新聞出版朝日選書〉、1983年1月。ISBN 978-4022593214 
  • 『ビアフラ―飢餓で亡んだ国』講談社講談社文庫〉、1984年12月。ISBN 978-4061834118 
  • 『野戦服宣言―朝日ジャーナル巻頭言<風紋>』朝日新聞社、1990年2月。ISBN 978-4022561145 

出演番組

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回想録

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  • 伊藤正孝回想録刊行委員会 編『駆けぬけて 回想伊藤正孝』伊藤正孝回想録刊行委員会、1997年4月。 

脚注

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  1. ^ a b 佐高信 (2016年7月18日). “たくましい花 小池百合子”. ダイヤモンド・オンライン. 2024年5月7日閲覧。
  2. ^ 石井妙子女帝 小池百合子』文藝春秋、2020年5月30日、164頁。ISBN 978-4-16-391230-1 
  3. ^ 弔辞東京修猷会・会報 第3号
  4. ^ ラジオ東京スピリッツ TBSラジオ開局60周年記念サイトのアーカイブに掲載された番組表より