バッシュ・アット・ザ・ビーチ
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バッシュ・アット・ザ・ビーチ(Bash at the Beach)は、2001年まで存在したアメリカ合衆国のプロレス団体WCWが開催していた大会およびそのPPV放送の名称である。
1992年、1993年にはビーチ・ブラスト(Beach Blast)という大会が行われており、翌1994年より、現在の名称となった。基本的には7月に開催され、名前の通り、カリフォルニア州、フロリダ州といった沿岸の州、及び都市で開催されていた。歴史やストーリー上の重要性では、スターケードやグレート・アメリカン・バッシュといった大会の方が高かったものの、後述のハルク・ホーガンのWCW移籍後初の試合や、nWoの歴史的な結成の瞬間、デニス・ロッドマンのプロレス初試合等々、一番話題を振り撒いていた大会であったともいえる。
試合結果一覧
[編集]1994年
[編集]今大会は、WWEから移籍したハルク・ホーガンの移籍後初試合ということで、大変な注目が集まり、NWA離脱後のWCWでは当時の最多観客動員となった他、PPVの試聴件数においても、初めてWWEを抜いた、まさにWCWが変革した大会となった。
- 開催日:7月17日
- 開催地:フロリダ州、オーランド、オーランド・アリーナ
- 観衆:14,000人
- WCW世界TV選手権試合
- ○ロード・スティーブン・リーガル(c) vs ●ジョニー・B・バッド
- 王者リーガルが防衛に成功
- ○ベイダー(w / ハーリー・レイス) vs ●ザ・ガーディアン・エンジェル
- ベイダーの反則勝ち
- ○テリー・ファンク&バンクハウス・バック(w / カーネル・ロバート・パーカー) vs ●ダスティン・ローデス&アーン・アンダーソン
- ○ロード・スティーブン・リーガル(c) vs ●ジョニー・B・バッド
- WCW・USヘビー級選手権試合
- ○スティーブ・オースチン(c) vs ●リッキー・スティムボート
- 王者オースチンが防衛に成功
- ○スティーブ・オースチン(c) vs ●リッキー・スティムボート
- WCW世界タッグ選手権試合
- ○プリティ・ワンダフル(ポール・ローマ&ポール・オーンドーフ)(c) vs ●カクタス・ジャック&ケビン・サリバン
- 王者組が防衛に成功
- ○プリティ・ワンダフル(ポール・ローマ&ポール・オーンドーフ)(c) vs ●カクタス・ジャック&ケビン・サリバン
- WCW世界ヘビー級選手権試合
- ○ハルク・ホーガン(w / シャキール・オニール、ジミー・ハート) vs ●リック・フレアー(c)(w / センシュアス・シェリー)
- ホーガンが勝利し、新王者となる
- ○ハルク・ホーガン(w / シャキール・オニール、ジミー・ハート) vs ●リック・フレアー(c)(w / センシュアス・シェリー)
1995年
[編集]- 開催日:7月16日
- 開催地:カリフォルニア州、ハンティントン・ビーチ、ザ・ビーチ
- 観衆:9,500人
- ダーク・マッチ
- ○ジョニー・B・バッド vs ●クリス・キャニオン
- ダーク・マッチ
- ○ロード・ウォリアー・ホーク vs ●マーク・スター
- メインイベントマッチ(WCWメインイベント放送枠)
- ○ディック・スレーター&バンクハウス・バック(w / カーネル・ロバート・パーカー) vs ●マーカス・バグウェル&アレックス・ライト
- WCW世界TV選手権試合
- ○ザ・レネゲード(w / ジミー・ハート) vs ●ポール・オーンドーフ
- 王者が防衛に成功
- ○ザ・レネゲード(w / ジミー・ハート) vs ●ポール・オーンドーフ
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- ○ダイヤモンド・ダラス・ペイジ vs ●デーブ・サリバン
- WCW世界タッグ選手権試合 トライアングルマッチ
- ○ハーレム・ヒート(ブッカー・T&スティービー・レイ)(c)(w / シスター・シェリー) vs ナスティ・ボーイズ(ブライアン・ノッブス&ジェリー・サッグス) vs ●ブルー・ブラッズ(ロード・スティーブン・リーガル&アール・ロバート・イートン)
- 王者組が防衛に成功
- ○ハーレム・ヒート(ブッカー・T&スティービー・レイ)(c)(w / シスター・シェリー) vs ナスティ・ボーイズ(ブライアン・ノッブス&ジェリー・サッグス) vs ●ブルー・ブラッズ(ロード・スティーブン・リーガル&アール・ロバート・イートン)
1996年
[編集]今大会では、1995年9月より始まったWWEとの歴史的興行戦争「マンデー・ナイト・ウォーズ」に突入しており、大会直前にはWWEから、ディーゼルことケビン・ナッシュと、レイザー・ラモンことスコット・ホールが移籍し、「アウトサイダーズ(よそ者)」として、「WCWを侵略するためにWWEからやって来た」というストーリーが展開されており、この日の大会では、彼らと結託している第三の男の登場に期待が集まっており、後述の結末が、良くも悪くも後のWCWという団体の運命を大きく変えた、まさにWCW史を象徴する大会であったと言える。
- 開催日:7月7日
- 開催地:フロリダ州、デイトナビーチ、オーシャン・センター
- 観衆:8,300人
- メインイベントマッチ(WCWメインイベント放送枠)
- メインイベントマッチ WCW世界タッグ選手権試合
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- 王者組が防衛に成功
- メインイベントマッチ
- ○エディ・ゲレロ vs ●ロード・スティーブン・リーガル
- メインイベントマッチ
- ○レイ・ミステリオ・ジュニア vs ●サイコシス
- メインイベントマッチ
- トラップド・ファースト・マッチ
- ○ダイヤモンド・ダラス・ペイジ vs ●ジム・ドゥガン
- ダブル・ドッグカラー・マッチ
- ○ディーン・マレンコ(c) vs ●ディスコ・インフェルノ
- 王者マレンコが防衛に成功
- ○スティーブ・マクマイケル vs ●ジョー・ゴメス
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- 大会開始直後のインタビューで、ナッシュは「彼(第三の男)はもうここに来ている」と話したものの、姿を表さずに、そのまま3対2のハンディキャップの状態で試合は開始された。しかし試合は、終盤に大混乱となり、全員がダウンする中、この場を収拾すべくハルク・ホーガンが大歓声の中、いつものベビーフェイススタイルで登場、ナッシュとホールは一目散にリング外に退散するが、直後にホーガンが、仲間であるはずのサベージを攻撃し場内は衝撃に包まれる、第三の男とはホーガンのことだったのである。衝撃的なヒール転向を果たしたホーガンは、直後のマイクアピールでファンを侮辱し、アウトサイダーズと結託することを宣言。伝説のヒールユニット「nWo」がここに誕生したのである。
→詳細は「ニュー・ワールド・オーダー」を参照