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オオバゲッキツ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オオバゲッキツクロンキスト体系
オオバゲッキツ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: ムクロジ目 Sapindales
: ミカン科 Rutaceae
: ゲッキツ属 Murraya
: オオバゲッキツ M. koenigii
学名
Murraya koenigii
(L.) Sprengel
和名
ナンヨウザンショウ,
オオバゲッキツ
英名
Curry Tree
白く芳香のある花を付ける
熟果(黒)と未熟果(赤)

オオバゲッキツ(大葉月橘)、またはナンヨウザンショウ(南洋山椒)(学名 Murraya koenigiiシノニムChalcas koenigii)は、ミカン科の木本。インド原産。別名、カレーノキ(カレーの木、curry tree)といい、そのカレーリーフ(curry leaf)と呼ばれ、香辛料として用いられる。

名称

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南洋山椒という和名には山椒の名が附されているが、サンショウ属ではなく、ゲッキツ属に属する別種である。

種小名の「koenigii」は、植物学者ヨハン・ゲルハルト・ケーニヒ(Johann Gerhard König)にちなむ。

タミル語でカリヴェンプ(கறிவேம்பு)、シンハラ語でカラピンチャ(කරපිංචා)、カンナダ語でカリヴェブ(ಕರಿಬೇವು)、テルグ語でカリパク(కరివేపాకు)、パンジャーブ語でガンドラ、ヒンディー語でキトニムなど(करीपत्ता, मीथ णीम, मीथ नीम पत्ता)、マレーシア語でポコッカリ(Pokok Kari)、インドネシア語でサラムコジャ(Salam koja)という。

生態

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常緑の低木または高木で、成長すると高さ4~6m、は直径40cmほどになる。は奇数羽状複葉で11~21枚の小葉はそれぞれ長さ2~4cm、幅1~2cm、ふちに細かい鋸歯がある。

は白く小さい。小粒で、熟すと黒いがなるが、がある。

利用

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にはマイルドな柑橘系の芳香があり、傷つけたり刻んだりすると、ムスク系のフローラルな香がほとばしる。カレーの名で呼ばれるが、いわゆる「カレー粉」とはやや異なる香りを持つ。風味は穏やかなため、かなり多めに使用しても支障がない。インド(特に南インド)やスリランカで料理の香り付けとして用いられる他、タミル・ナードゥ州などの南インドからの移民が多いマレーシアでも、南インド系の料理に用いられる。葉は乾燥させると香りが弱まるため、普通は生のまま、小葉を他の香辛料や小粒の豆類と油で炒めて用いる他、サンバールラッサムの味付けに用いる香辛料粉末にも配合する。

花は香油に用いられる。

また、葉・樹皮は強壮作用をもつ。

材は緑色で硬く、農具などに用いられる[1][2]

脚注

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  1. ^ 熱帯植物研究会編、『熱帯植物要覧』p237、1984年、養賢堂、東京
  2. ^ スチュアート・ファラモンド著、辻静雄料理研究所監修、『スパイスの科学大図鑑』p177、株式会社誠文堂新光社、東京

関連項目

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