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インスリン デテミル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
インスリン デテミル
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
Drugs.com monograph
MedlinePlus a606012
ライセンス EMA:リンクUS Daily Med:リンク
胎児危険度分類
  • AU: A
法的規制
薬物動態データ
生物学的利用能60% (when administered s.c.)
半減期5–7 hours
データベースID
CAS番号
169148-63-4 ×
ATCコード A10AE05 (WHO)
PubChem CID: 16137271
DrugBank DB01307 チェック
ChemSpider none ×
UNII 4FT78T86XV ×
KEGG D04539  チェック
別名 NN304、NN729
化学的データ
化学式C267H402N64O76S6
分子量5,916.89 g·mol−1
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インスリン デテミル(Insulin detemir)は、1型および2型糖尿病の治療に使用される長時間作用型インスリンである[6]皮下注射で使用される[6]。最大で24時間有効とされる[6]

一般的な副作用は、低血糖アレルギー反応、注射部位の痛み、体重増加等である[6]。妊娠中や授乳中の使用は安全であると思われる[7]。組織が取り込むブドウ糖の量を増やし、肝臓で作られるブドウ糖の量を減らすことで効果を発揮する[6]

インスリンデテミルは、2004年6月に欧州連合で[1]、2005年6月に米国で[6][8]、 2007年10月に日本で[9]医療用医薬品として承認された。世界保健機関(WHO)の必須医薬品リストに掲載されている[10]

効能・効果

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インスリン療法が適応となる糖尿病[11]

1型糖尿病と2型糖尿病の両方の治療に使用される[6]。血糖値管理に関しては、少なくともNPHインスリンインスリン グラルギンと同等の働きをすると思われる[6]

インスリン効果の個体内変動はインスリン グラルギンよりも小さい[12]

禁忌

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以下の患者には禁忌である[11]

  • 低血糖症状を呈している患者
  • 製剤成分に対し過敏症の既往歴のある患者

副作用

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重大な副作用として、低血糖アナフィラキシーショックが知られている[11]

主な副作用は、低血糖、アレルギー反応、注射部位の痛み、体重増加等である[6]妊娠中および授乳中の使用は安全であると思われる[7]

薬物動態

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デテミルは注射局所でジヘキサマー(12量体)を形成する。その後B29位の脂肪酸を介して皮下組織液中のアルブミンと結合しつつ、六量体、二量体、単量体と解離していき、ゆっくりと血中に放出される[12]

化学的特徴

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ヒトインスリンB鎖30位のトレオニンを除き、29位のリジンに脂肪酸(ミリスチン酸)が結合したインスリンアナログである。

参考資料

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  1. ^ a b Levemir EPAR”. European Medicines Agency (EMA). 14 April 2020閲覧。
  2. ^ Levemir FlexPen 100 units/ml solution for injection in pre-filled pen - Summary of Product Characteristics (SmPC)”. (emc) (21 May 2018). 14 April 2020閲覧。
  3. ^ Levemir InnoLet 100 units/ml solution for injection in pre-filled pen - Summary of Product Characteristics (SmPC)”. (emc) (21 May 2018). 14 April 2020閲覧。
  4. ^ Levemir Penfill 100 units/ml solution for injection in cartridge - Summary of Product Characteristics (SmPC)”. (emc) (21 May 2018). 14 April 2020閲覧。
  5. ^ Levemir- insulin detemir injection, solution”. DailyMed (24 March 2020). 19 October 2020閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h i Insulin Detemir Monograph for Professionals”. Drugs.com. American Society of Health-System Pharmacists. 3 March 2019閲覧。
  7. ^ a b Insulin detemir (Levemir) Use During Pregnancy”. Drugs.com (12 June 2019). 14 April 2020閲覧。
  8. ^ Drug Approval Package: Levemir Insulin Detemir[rDNA origin Injection; NDA #021536]”. U.S. Food and Drug Administration (FDA) (26 July 2005). 14 April 2020閲覧。
  9. ^ 持効型溶解インスリン「レベミル®」の承認取得|ニュース|糖尿病ネットワーク”. ニュース|糖尿病ネットワーク. 2022年1月19日閲覧。
  10. ^ World Health Organization model list of essential medicines: 22nd list (2021). Geneva: World Health Organization. (2021). hdl:10665/345533. WHO/MHP/HPS/EML/2021.02 
  11. ^ a b c レベミル注フレックスペン/レベミル注イノレット 添付文書”. www.info.pmda.go.jp. 2022年1月19日閲覧。
  12. ^ a b 粟田卓也「9.脂肪酸が付いた持効型溶解インスリン製剤の誕生」『インスリン製剤の変遷をたどる』メディカル・ジャーナル社、2013年12月16日http://www.saitama-med.ac.jp/uinfo/mnaika4/pdf/ditn2013-01.pdf 

外部リンク

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