1958年の映画
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出来事
編集→「1958年 § できごと」も参照
世界
編集- 1月22日 - 第2回ニューヨーク日本映画見本市が31日まで開かれる[1]。
- 1月29日 - フランス、ルイ・マル監督、『死刑台のエレベーター』でデビュー[2][3]。
- 3月 - 第15回ゴールデングローブ賞で五所平之助監督『黄色いからす』が外国語映画賞受賞[4][5]。
- 3月26日 - 米国、第30回アカデミー賞で女優・ナンシー梅木が『サヨナラ』(ジョシュア・ローガン監督)で助演女優賞受賞[6]。東洋人俳優初、米・英人以外の助演女優賞受賞も初という偉業[6]。
- 4月4日 - 米国、女優ラナ・ターナーの娘(14歳)がラナ・ターナーの愛人を刺殺、ハリウッドの腐敗が問題となる[2][7]。
- 4月16日 - ブラジル・サンパウロに東宝南米有限会社設立[8]。
- 4月22日 - 第5回アジア映画祭がフィリピン・マニラで開催(26日まで)[8]。
- 5月7日 - 米国、アーサー・ペン監督、『左きゝの拳銃』でデビュー[2][9][注 1]。
- 7月 - 第8回ベルリン国際映画祭で『純愛物語』が監督賞(今井正)受賞[4]。
- 7月 - チェコスロバキアの第11回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭で家城巳代治監督『異母兄弟』[10]がグランプリ受賞[11][12][注 2]。
- 7月27日 - 第9回ベニス国際記録映画祭で東京シネマ『ミクロの世界』が最優秀科学映画賞受賞[12][13]。
- 7月27日 - 香港に東宝影業有限公司を設立[13]。
- 9月 - アイルランドのコーク国際映画祭で『楢山節考』の高橋貞二が主演男優賞受賞[12]。
- 9月 - 第19回ベニス国際映画祭で稲垣浩監督『無法松の一生』がグランプリ受賞[12][14][4][13]。
- 10月 - ロンドン映画祭で小津安二郎監督『東京物語』がサザーランド杯受賞[12]。
- 10月3日 - ポーランド、アンジェイ・ワイダ監督、『灰とダイヤモンド』公開[2][15]。
- 11月15日 - 米国、俳優タイロン・パワー(44歳)死去[2][16]。
日本
編集- 1月
- 2月
- 2月1日
- 2月10日 - 全国興行生活衛生同業組合連合会(全興連)創立[8][注 3]。
- 2月11日 - 第8回ブルーリボン賞でマキノ光雄(多田光次郎)が企画賞、『米』が作品賞、今井正が監督賞[20]。
- 3月
- 4月
- 5月
- 6月
- 7月
- 8月
- 9月
- 10月
- 11月
- 12月
周年
編集- 創立35周年
日本の映画興行
編集- 入場料金(大人)
- 入場者数 11億2745万人[35] - 史上最高の映画人口を記録、年間映画観覧回数は国民1人当り12.3回[2]。この年の11億人をピークに映画人口は減少に転じる[36]。
- 興行収入 723億4600万円[35]
配給会社 | 年間配給収入
(単位:百万円) |
前年対比 |
---|---|---|
松竹 | 4,878 | 102.1% |
東宝 | 4,893 | 105.7% |
大映 | 5,340 | 111.4% |
新東宝 | 1,968 | 93.3% |
東映 | 7,910 | 115.6% |
日活 | 4,970 | 136.1% |
- 出典: 東宝 編『東宝75年のあゆみ 1932 - 2007 資料編』(PDF)東宝、2010年4月、48頁。
各国ランキング
編集日本配給収入ランキング
編集順位 | 題名 | 配給 | 配給収入 |
---|---|---|---|
1 | 忠臣蔵 | 大映 | 4億1033万円 |
2 | 陽のあたる坂道 | 日活 | 4億0071万円 |
3 | 紅の翼 | 日活 | 3億6495万円 |
4 | 忠臣蔵 櫻花の巻・菊花の巻 | 東映 | 3億6122万円 |
5 | 隠し砦の三悪人 | 東宝 | 3億4264万円 |
6 | 明日は明日の風が吹く[37] | 日活 | 3億2150万円 |
7 | 風速40米[38] | 日活 | 3億1809万円 |
8 | 日蓮と蒙古大襲来 | 大映 | 3億0512万円 |
9 | 人間の條件 第一・二部 | 松竹 | 3億0404万円 |
10 | 彼岸花 | 松竹 | 2億9422万円 |
- 出典:『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』キネマ旬報社〈キネマ旬報ムック〉、2012年5月、148頁。ISBN 978-4873767550。
順位 | 題名 | 製作国 | 配給 | 配給収入 |
---|---|---|---|---|
1 | 十戒 | パラマウント映画 | 3億5500万円 | |
2 | ヴァイキング | 松竹 | 1億4639万円 | |
3 | 大いなる西部 | 松竹=ユナイト映画 | 1億4553万円 | |
4 | 野ばら[39] | 東和 | 1億4542万円 | |
5 | 愛情の花咲く樹 | MGM | 1億2811万円 | |
6 | 眼下の敵 | 20世紀フォックス | 1億1542万円 | |
7 | 百獣の王ライオン[40] | 大映 | 1億1387万円 | |
8 | 若き獅子たち | 20世紀フォックス | 1億1218万円 | |
9 | 武器よさらば | 20世紀フォックス | 1億0244万円 | |
10 | ゴーストタウンの決斗 | MGM | 9797万円 |
- 出典:『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』キネマ旬報社〈キネマ旬報ムック〉、2012年5月、149頁。ISBN 978-4873767550。
日本公開作品
編集→詳細は「1958年の日本公開映画」を参照
受賞
編集- 第31回アカデミー賞
- 第16回ゴールデングローブ賞
- 作品賞 (ドラマ部門) - 『手錠のまゝの脱獄』
- 主演男優賞 (ドラマ部門) - デヴィッド・ニーヴン - 『旅路』
- 主演女優賞 (ドラマ部門) - スーザン・ヘイワード - 『私は死にたくない』
- 作品賞 (ミュージカル・コメディ部門) - 『恋の手ほどき』
- 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門) - ダニー・ケイ - 『ダニー・ケイの戦場のドン・キホーテ』
- 主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門) - ロザリンド・ラッセル - 『メイム叔母さん』
- 監督賞 - ヴィンセント・ミネリ - 『恋の手ほどき』
- 第24回ニューヨーク映画批評家協会賞
- 作品賞 - 『手錠のまゝの脱獄』
- 第11回カンヌ国際映画祭
- パルム・ドール - 『戦争と貞操』 - ミハイル・カラトーゾフ監督、 ソビエト連邦
- 第19回ヴェネツィア国際映画祭
- 第8回ベルリン国際映画祭
- 金熊賞 - 『野いちご』 - イングマール・ベルイマン監督、 スウェーデン
- 第9回ブルーリボン賞
- 第32回キネマ旬報ベスト・テン
- 第13回毎日映画コンクール
- 日本映画大賞 - 『楢山節考』
生誕
編集- 1月4日 - ジュリアン・サンズ、 イングランド、俳優
- 1月8日 - 佐々部清、 日本、監督
- 1月25日 - ダイナ・マノフ、 アメリカ合衆国、女優・監督
- 2月1日 - 堀川りょう、 日本、声優
- 2月18日 - 松原千明、 日本、女優
- 2月23日 - ペルニラ・アウグスト、 スウェーデン、女優
- 3月3日 - ミランダ・リチャードソン、 イングランド、女優
- 3月7日 - ドナ・マーフィ、 アメリカ合衆国、女優・歌手
- 3月10日 - シャロン・ストーン、 アメリカ合衆国、女優・プロデューサー
- 3月20日 - ホリー・ハンター、 アメリカ合衆国、女優
- 3月21日 - ゲイリー・オールドマン、 イングランド、俳優・映画作家
- 4月3日 - アレック・ボールドウィン、 アメリカ合衆国、俳優
- 4月13日 - 萬田久子、 日本、女優
- 4月21日 - アンディ・マクダウェル、 アメリカ合衆国、女優
- 4月21日 - 君塚良一、 日本、脚本家
- 4月29日 - ミシェル・ファイファー、 アメリカ合衆国、女優
- 5月29日 - アネット・ベニング、 アメリカ合衆国、女優
- 6月22日 - ブルース・キャンベル、 アメリカ合衆国、俳優・監督
- 7月8日 - ケヴィン・ベーコン、 アメリカ合衆国、俳優
- 7月10日 - 布施博、 日本、俳優
- 8月12日 - 陣内孝則、 日本、俳優
- 8月16日 - マドンナ、 アメリカ合衆国、ポップ歌手・女優
- 8月16日 - アンジェラ・バセット、 アメリカ合衆国、女優
- 8月18日 - マデリーン・ストウ、 アメリカ合衆国、女優
- 8月24日 - スティーヴ・グッテンバーグ、 アメリカ合衆国、俳優・コメディアン
- 8月25日 - ティム・バートン、 アメリカ合衆国、監督・プロデューサー・脚本家
- 9月10日 - クリス・コロンバス、 アメリカ合衆国、監督・プロデューサー・脚本家
- 9月16日 - ジェニファー・ティリー、 カナダ アメリカ合衆国、女優
- 10月6日 - マイケル・パレ、 アメリカ合衆国、俳優
- 10月16日 - ティム・ロビンス、 アメリカ合衆国、俳優・脚本家・プロデューサー・監督
- 10月20日 - ヴィゴ・モーテンセン、 アメリカ合衆国、俳優
- 10月26日 - リタ・ウィルソン、 アメリカ合衆国、女優・プロデューサー
- 11月16日 - マーグ・ヘルゲンバーガー、 アメリカ合衆国、女優
- 11月17日 - メアリー・エリザベス・マストラントニオ、 アメリカ合衆国、歌手・女優
- 11月22日 - ジェイミー・リー・カーティス、 アメリカ合衆国、女優
- 12月11日 - 宮崎美子、 日本、女優
- 12月13日 - 樋口可南子、 日本、女優
死去
編集日付 | 名前 | 国籍 | 年齢 | 職業 | |
1月 | 11日 | エドナ・パーヴァイアンス | 62 | 女優 | |
13日 | ジェシー・L・ラスキー | 77 | 映画プロデューサー | ||
2月 | 27日 | ハリー・コーン | 66 | CBC映画販売社(コロンビア ピクチャーズ)の共同設立者 | |
3月 | 22日 | マイク・トッド | 48 | プロデューサー | |
4月 | 15日 | エステル・テイラー | 63 | 女優 | |
5月 | 19日 | ロナルド・コールマン | 67 | 女優 | |
8月 | 22日 | テッド・シアーズ | 58 | 脚本家 | |
10月 | 4日 | イダ・ヴュスト | 74 | 女優 | |
10月 | 11日 | タイロン・パワー | 44 | 俳優 |
映画デビュー
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c 東宝 1982b, p. 78.
- ^ a b c d e f 石原良太 1986, p. 89.
- ^ “ASCENSEUR POUR L ECHAFAUD” (フランス語). フランス国立映画映像センター. 2023年10月30日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k 谷川 1993, p. 132.
- ^ “黄色いからす(1957)”. allcinema. スティングレー. 2019年10月2日閲覧。
- ^ a b c d e f g 東宝 2010b, p. 211.
- ^ CRIMES OF THE CENTURY The Lana Turner Affair, 1958 - ウェイバックマシン(2018年12月24日アーカイブ分)
- ^ a b c d e f g h 東宝 1982b, p. 79.
- ^ “The Left Handed Gun (1958)” (英語). オールムービー. 2023年11月7日閲覧。
- ^ “異母兄弟”. キネノート. キネマ旬報社. 2019年9月16日閲覧。
- ^ “History 11th festival July 12 - 27, 1958”. カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭公式サイト. カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭. 2019年9月16日閲覧。
- ^ a b c d e f g h 松竹 1985, p. 684.
- ^ a b c d e f g h 東宝 1982b, p. 80.
- ^ a b c d 山川 1987, p. 259.
- ^ “灰とダイヤモンド (1958) - Release info” (英語). IMDb. 2023年11月3日閲覧。
- ^ “タイロン・パワー”. 映画.com. 2023年10月3日閲覧。
- ^ “娘十八 御意見無用”. 日本映画製作者連盟公式サイト. 日本映画製作者連盟. 2023年3月19日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i 東映 1992, p. 24.
- ^ “第2章 観覧施設または観客に係る事故事例” (PDF). 東京消防庁公式サイト. 東京消防庁. pp. 12 - 13. 2019年10月2日閲覧。
- ^ a b c 東映 1992, pp. 24–25.
- ^ “若い獣”. キネノート. キネマ旬報社. 2019年10月3日閲覧。
- ^ 松竹 1985, p. 683.
- ^ “団体概要 - 映団連とは”. 映画産業団体連合会公式サイト. 映画産業団体連合会. 2019年9月16日閲覧。 “昭和33年に社団法人映画産業団体連合会に改名。”
- ^ 東映 1992, pp. 24, 27.
- ^ “喜劇 駅前旅館”. キネノート. キネマ旬報社. 2019年12月20日閲覧。
- ^ a b c d e f g 東宝 1982b, p. 81.
- ^ 東映 1992, p. 27.
- ^ a b “東映クロニクル”. 東映公式サイト. 東映. 2020年4月1日閲覧。
- ^ “沿革”. 東映公式サイト. 東映. 2020年4月1日閲覧。
- ^ 東映 1992, pp. 26–27.
- ^ “白蛇伝”. キネノート. キネマ旬報社. 2019年12月22日閲覧。
- ^ 角川春樹、藤岡和賀夫、阿久悠『ザ・ブーム』角川書店、1982年1月25日、208頁。
- ^ “小売物価統計調査(動向編) 調査結果”. 統計局. 2016年8月3日閲覧。
- ^ “主要品目の東京都区部小売価格:昭和25年(1950年)〜平成22年(2010年)” (Excel). 統計局. 2016年8月3日閲覧。
- ^ a b “過去データ一覧”. 一般社団法人日本映画製作者連盟. 2016年8月2日閲覧。
- ^ 小学館. “日本映画史(年表)”. コトバンク. 日本大百科全書(ニッポニカ). 朝日新聞社. 2019年7月6日閲覧。 “1958観客年間動員数11億を超え、この年を最後に減少をたどる。石原裕次郎主演『嵐を呼ぶ男』大ヒット。稲垣浩『無法松の一生』(東宝)、ベネチア国際映画祭グランプリ”
- ^ “明日は明日の風が吹く”. 日活. 2018年8月16日閲覧。
- ^ “風速40米”. 日活. 2018年8月16日閲覧。
- ^ 野ばら - allcinema
- ^ 百獣の王ライオン - allcinema
参考文献
編集- 石原良太 編『映画賞・映画祭日本・外国受賞作品大全集 : 栄光と虚栄・アカデミー賞からヨコハマ映画祭』芳賀書店、1986年6月。ISBN 4-8261-0520-7。
- 松竹『松竹九十年史』松竹、1985年12月。全国書誌番号:87001945。
- 谷川義雄『年表・映画100年史』風濤社、1993年5月。ISBN 4-89219-113-2。
- 東映『クロニクル東映-II 1947-1991』東映、1992年10月。全国書誌番号:93017746。
- 東宝『東宝五十年史』東宝、1982年11月。全国書誌番号:83041631。
- 渋沢社史データベース版(1982年11月刊行本が底本)
- 東宝 編『東宝75年のあゆみ ビジュアルで綴る3/4世紀 1932 - 2007』東宝、2010年4月。
- 東宝 編『東宝75年のあゆみ 1932 - 2007 資料編』(PDF)東宝、2010年4月。
- 山川浩二『昭和広告60年史』講談社、1987年。ISBN 4-06-202184-6。