第82回アカデミー賞
第82回アカデミー賞(だい82かいアカデミーしょう)の授賞式は映画芸術科学アカデミー(AMPAS)が主催し、2009年の映画を対象としており、2010年3月7日にロサンゼルス市ハリウッドのコダック・シアターで午後5時30分(PST)より開始された。授賞式は例年は2月下旬に行われていたが、今回はバンクーバーオリンピックとの競合を避けるために3月開催となった[7]。
第82回アカデミー賞 | ||||
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開催日 | 2010年3月7日 | |||
会場 | コダック・シアター | |||
プレショー | ジェス・ケイグル キャシー・アイアランド シェリー・シェパード[1] | |||
司会 | アレック・ボールドウィン スティーヴ・マーティン[2] | |||
プロデューサー | ビル・メカニック アダム・シャンクマン[3] | |||
ディレクター | ハミッシュ・ハミルトン[4] | |||
ハイライト | ||||
作品賞 | ハート・ロッカー | |||
最多部門受賞 | ハート・ロッカー(6) | |||
最多部門 ノミネート |
アバター、ハート・ロッカー(9) | |||
TV放映 | ||||
放送局 | ABC | |||
開催時間 | 3時間37分[5] | |||
視聴率 | 4162万人 24.89%(ニールセン調査)[6] | |||
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概要
編集アメリカ合衆国ではABCによって放送され、プロデューサーはビル・メカニックとアダム・シャンクマン、司会はアレック・ボールドウィンとスティーヴ・マーティンが務めた。マーティンは第73回と第75回以来3度目、ボールドウィンは初めての司会起用となった。また、複数の司会者が起用されたのは第59回以来であった[8]。
2009年6月24日、アカデミー会長のシド・ギャニスは授賞式への関心をより集めるため作品賞のノミネート枠を5作品から10作品へ拡大することを発表した[9]。ノミネート枠が10作品となるのは第16回以来のことである。また、作品賞の最終選考法についてはインスタント・ランオフ・ヴォーティング(IRV)に変更された。これは票割れの弊害を防ぐ方式で米選挙改革グループFairVote事務局長のロブ・リッチーは、映画賞の作品賞の選考にIRVを使うのは明らかに賢明な判断だ、としている[10]。2010年2月20日、カリフォルニア州ビバリーヒルズのビバリー・ウィルシャー・ホテルでエリザベス・バンクス司会によりアカデミー技術貢献賞の授賞式が行われた[11]。
最多受賞作品は『ハート・ロッカー』であり、作品賞と監督賞を含む6部門を受賞した。同作によりキャスリン・ビグローは監督賞を受賞した史上初の女性となった[12][13]。この他に『アバター』が3部門、『クレイジー・ハート』と『プレシャス』、『カールじいさんの空飛ぶ家』がそれぞれ2部門、『ザ・コーヴ』、『イングロリアス・バスターズ』、『しあわせの隠れ場所』、『ロゴラマ』、『Music by Prudence』、『The New Tenants』、『瞳の奥の秘密』、『スター・トレック』、『ヴィクトリア女王 世紀の愛』がそれぞれ1部門で受賞を果たした。北米では約4200万人の視聴者を獲得したが、これは第77回以来の高数値であった。
ノミネートと受賞
編集第82回アカデミー賞のノミネートは2010年2月2日の午前5時38分(PST)にカリフォルニア州ビバリーヒルズのサミュエル・ゴールドウィン・シアターでアカデミー会長のトム・シェラックと女優のアン・ハサウェイによって発表された[14]。最多ノミネートは『アバター』と『ハート・ロッカー』の9個であった[15]。
授賞式は2010年3月7日に行われた[16][17]。キャスリン・ビグローは監督賞を受賞した史上初の女性となった[18]。『カールじいさんの空飛ぶ家』は1991年の『美女と野獣』以来史上2作目の作品賞ノミネートを果たしたアニメ映画となった[15]。脚色賞を受賞したジェフリー・S・フレッチャーはアフリカ系アメリカ人としては史上初の脚本賞受賞者となった[19]。
一覧
編集太字は受賞である[20]。
また、以下での人名表記は
- 作品の日本語公式情報およびAMPAS公式サイトの日本版とWOWOWによる授賞式放送での表記に準ずる。
- 見当たらない場合はデータベースサイトなどを参考にする。
- それでもない場合は英語表記のままとする。
特別賞
編集2009年11月14日に第1回ガヴァナーズ賞が行われた[21][22][23]。
アカデミー名誉賞
編集アービング・G・タルバーグ賞
編集複数ノミネート及び受賞作品
編集
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イン・メモリアル
編集『イン・メモリアル』トリビュートはチャック・ワークマンがプロデュースし[24]、女優のデミ・ムーアがプレゼンターを務めた。トリビュートの際にジェームス・テイラーがビートルズの「イン・マイ・ライフ」を歌った[25]。
脚注
編集- ^ “ABC announces Oscar pre-show hosts”. USA Today (Gannett Company). (March 1, 2010) April 9, 2010閲覧。
- ^ Natalie Finn (2009年11月3日). “Alec Baldwin & Steve Martin Tapped for Oscar Duty”. E! Entertainment 2009年11月4日閲覧。
- ^ “Bill Mechanic and Adam Shankman Named Oscar Telecast Producers”. oscars.org. Academy of Motion Picture Arts and Sciences (2009年10月20日). 2009年10月20日閲覧。
- ^ Rebecca Paiement (2009年11月20日). “Hamish Hamilton to direct 82nd Academy Awards”. AOL 2009年11月27日閲覧。
- ^ Lowry, Brian (March 9, 2010). “The 82nd Annual Academy Awards”. Variety (PMC) March 9, 2010閲覧。
- ^ Kissell, Rick (March 9, 2010). “FOX tops ABC's big week”. Variety (PMC) March 9, 2010閲覧。
- ^ Hedley, Caroline (March 26, 2009). “Oscars ceremony moved to prevent clash with Winter Olympics”. The Daily Telegraph (London: Telegraph Media Group) March 13, 2010閲覧。
- ^ Droganes, Constance (February 1, 2010). “Oscars try the buddy system for host this year”. CTV News (Bell Media) February 7, 2010閲覧。
- ^ “82nd Academy Awards to Feature 10 Best Picture Nominees”. Academy of Motion Picture Arts and Sciences (AMPAS). (June 24, 2009). オリジナルのApril 8, 2010時点におけるアーカイブ。 April 9, 2010閲覧。
- ^ Rob Richie (01/28/2011). “Instant Runoff Voting at the Oscars: Choosing Best Picture of the Year”. HUFFPOST. 2019年8月5日閲覧。 “That’s an obviously sensible standard to use when picking Best Picture”
- ^ O'Neil, Tom (February 12, 2010). “Elizabeth Banks to emcee sci-tech Oscars”. Los Angeles Times (Tribune Company). オリジナルのFebruary 17, 2010時点におけるアーカイブ。 March 4, 2010閲覧。
- ^ Marszalek, Keith I. (March 7, 2010). “The winners of the 82nd Annual Academy Awards”. The Times-Picayune (Advance Publications) May 21, 2010閲覧。
- ^ King, Susan (March 8, 2010). “'Hurt Locker' wins best picture”. Los Angeles Times (Tribune Company). オリジナルのApril 30, 2010時点におけるアーカイブ。 May 6, 2010閲覧。
- ^ “Anne Hathaway to Join Academy President Tom Sherak for Oscar Nominations”. Academy of Motion Picture Arts and Sciences (AMPAS). (January 26, 2010) February 7, 2010閲覧。
- ^ a b Cieply, Michael (February 2, 2010). “‘Avatar’ and ‘Hurt Locker’ Lead the Oscar Field”. The New York Times (The New York Times Company) June 17, 2010閲覧。
- ^ “Nominees & Winners for the 82nd Academy Awards”. Academy of Motion Picture Arts and Sciences. AMPAS. March 9, 2010時点のオリジナルよりアーカイブ。March 11, 2010閲覧。
- ^ “List of Academy Award nominations”. CNN (CNN.com). (February 2, 2010). オリジナルのFebruary 3, 2010時点におけるアーカイブ。 February 3, 2010閲覧。
- ^ Block, Sheri (March 7, 21010). “War drama 'The Hurt Locker' wins best picture Oscar”. CTV News (Bell Media) May 21, 2010閲覧。
- ^ Johnson, Reed (March 8, 2010). “Kathryn Bigelow, Geoffrey Fletcher make Oscar history”. Los Angeles Times (Tribune Company) August 29, 2010閲覧。
- ^ “The 82nd Academy Awards (2010) Nominees and Winners”. Academy of Motion Picture Arts and Sciences. AMPAS. November 10, 2011閲覧。
- ^ “Bacall, Calley, Corman, and Willis to Receive Academy's Governors Awards”. Academy of Motion Picture Arts and Sciences. AMPAS. October 8, 2010閲覧。
- ^ “Honorary Academy Awards - Oscar Statuette & Other Awards”. Academy of Motion Picture Arts and Sciences. AMPAS. April 8, 2010時点のオリジナルよりアーカイブ。April 6, 2010閲覧。
- ^ “Irving G. Thalberg Memorial Award - Oscar Statuette & Other Awards”. Academy of Motion Picture Arts and Sciences. AMPAS. April 8, 2010時点のオリジナルよりアーカイブ。April 6, 2010閲覧。
- ^ Cohen, Sandy (March 3, 2010). “Oscar's In Memoriam segment is touching to watch, painful to make”. USA Today (Gannett Company) March 8, 2010閲覧。
- ^ Brooks, Xan (March 7, 2010). “Oscars 2010 liveblog: the 82nd Academy Awards as it happened”. The Guardian (London: Guardian Media Group). オリジナルのMarch 9, 2010時点におけるアーカイブ。 March 31, 2010閲覧。