ピアース・ブロスナン

アイルランドの俳優

ピアース・ブレンダン・ブロスナン(Pierce Brendan Brosnan OBE, 1953年5月16日 - )は、アイルランド出身の俳優、映画プロデューサー。

ピアース・ブロスナン
Pierce Brosnan
Pierce Brosnan
2017年
本名 Pierce Brendan Brosnan
生年月日 (1953-05-16) 1953年5月16日(71歳)
出生地 アイルランドの旗 アイルランドドラハダ
国籍 アイルランドの旗 アイルランド
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国(2004年より)
身長 187cm
職業 俳優
ジャンル 俳優、映画プロデューサー
活動期間 1975年 -
配偶者 カサンドラ・ハリス
(1980年 - 1991年、死別)
キーリー・シェイ・スミス英語版
(2001年 - )
著名な家族 ショーン・ブロスナン(長男)
ディラン・ブロスナン(次男)
パリス・ブロスナン(三男)
主な作品
映画

テレビドラマ
探偵レミントン・スティール
受賞
ヨーロッパ映画賞
世界的貢献賞
2016年
ゴールデンラズベリー賞
最低助演男優賞
2009年マンマ・ミーア!
その他の賞
サターン賞最優秀主演男優賞(1998年)
ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム(1998年)
エンパイア賞最優秀男優賞(2000年)
大英帝国勲章受章(2003年
備考
5代目ジェームズ・ボンド
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略歴

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アイルランド共和国ドラハダで、看護師のメイと大工のトーマス・ブロスナンの間に生まれナヴァンで育つ。ピアースが生まれて間もない頃に父は家を出ていき、母は資格を取るためにイギリスへ渡る。その間、幼い頃は親戚の家をたらい回しにされていた。この当時のことを本人も「いったい自分の家庭はどこにあるのだろうと別離の寂しさを毎日、味わっていた」と語っている。4歳の時から母方の祖父母に育てられ、6歳の頃に祖父母が亡くなり下宿に引き取られるまで親戚の間を転々としていた。11歳でイギリスに渡り、12歳の時に母が戻ってくるが良好な関係は望めず、すぐに家出をする。そしてサーカス団に流れ着き、アクロバットや火吹きなど一発芸で稼ぎつつ、画家を志して夜間の美術学校へ通い始めた。学校を卒業した後、画家を志すが17~18歳の頃に友人に連れて行ってもらった劇場で演技に開眼し、ドラマセンター・ロンドン(現、ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズ)で演劇を学んだ。1982年から1987年までアメリカNBCで放映されたテレビドラマ『探偵レミントン・スティール』で主役を演じ、知名度が上がった[1]

1995年に007シリーズ第17作『007 ゴールデンアイ』にジェームズ・ボンド役で主演し、国際的に有名になった。1997年の『007 トゥモロー・ネバー・ダイ[2]では、サターン賞主演男優賞を受賞した。同年、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームにおいて星(星形のプレート)を獲得した[3]

 
2002年、第55回カンヌ国際映画祭でのブロスナン

2003年7月、英国への優れた貢献を認められ、エリザベス2世から名誉大英勲章第4位を与えられる[4]。ブロスナンはアイルランド国民なので、英国民にだけ与えられる「full honour」を受ける資格はない[5]

2008年の映画『マンマ・ミーア!』では、ゴールデンラズベリー賞に選ばれた[6]

5代目ジェームズ・ボンド

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3代目ボンドのロジャー・ムーアがボンド役を引退したあとの1986年に、主演ドラマ『探偵レミントン・スティール』を終えたばかりだったブロスナンはボンド役のオファーを受ける[7]。このドラマは視聴率低下で打ち切られるが、イオン・プロMGMがブロスナンに関心を持っていることが分かると、放映局のNBCはブロスナンとの契約オプションを行使する荒業に出る。『探偵レミントン』にテコ入れをしての再開が決まり、ボンド役を辞退しなければならなかった[8]。彼は当時33歳だった。ブロスナンをボンド役としてプロデューサーのアルバート・R・ブロッコリに推薦したのは、当時の妻のカサンドラ・ハリスだった[9]。ブロッコリはブロスナンがボンド映画前後に、ドラマ長編エピソードを数本撮影できる契約を取り付けようとするが、NBCと制作会社のMTM Enterprisesは拒否し、自身の条件を提示した。ここでブロッコリはブロスナン起用を諦め、ボンド役はティモシー・ダルトンに決まった。ダルトン主演で2つの作品が作られたが、2作目の『007 消されたライセンス』は、批評家からの高い評価にもかかわらず、興行的には期待外れの結果に終わった。1991年に007シリーズの著作権を巡って法的な争いとなり、次作の製作は6年間中断し、その間にダルトンは6年契約が終了した。1994年4月12日、ダルトンはボンド役の降板を発表し、イオン・プロとMGMもそれを受諾した。そしてブロスナンが1994年6月7日にボンド役を手に入れる[10]

ブロスナンは、ジェームズ・ボンドを演じ続けることでイメージが固定してしまう危険に気付いており、ボンド役を引き受けたときに『007』シリーズに出る合間に他の映画にも出演する許可をイオン・プロに求めた。このため、映画『マリオネット・ゲーム』など『007』シリーズ以外のいろいろな映画に参加している(プロデュース作品も含む)。これらの作品で特に成功した映画としては、『007』シリーズと同じくMGMが製作した『トーマス・クラウン・アフェアー』をあげることができる。

ダイ・アナザー・デイ』出演後もボンド役を続けることを切望していたが[11][12][13][14]、交渉で行き詰まり、2004年7月に自ら降板を申し出、MGMは慰留したが最後には同意し、[15][16]ダニエル・クレイグが6代目ボンドに起用された。ブロスナンは初代のコネリーに次ぐ人気を博したが、出演したシリーズ作品は4作と、2代目のジョージ・レーゼンビー(『女王陛下の007』の1作のみ)、4代目のダルトン(『007 リビング・デイライツ』『007 消されたライセンス』の2作)に続いて歴代で3番目に少ない[17]

映画以外にも『マペット放送局』に本人役でゲスト出演し、マペットキャラを相手に乱闘めいた寸劇を繰り広げるなどしてコミカルな一面を披露したことがあった。

人物

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お気に入りの本は「怒りの葡萄[18]

初めて見た『007』シリーズはショーン・コネリー(初代)主演の『ゴールドフィンガー』。

11歳で既に180cm近い長身であり、学校ではいじめの対象になっていた。

閉所恐怖症であり『ダンテズ・ピーク』のとあるシーンの撮影でかなり苦労していた。

以前までは喫煙者であったが、5代目ジェームズ・ボンドの役を引き受けたのを機に禁煙している。以降は役作りのみに制限されている。

純粋なカトリック教徒であり自宅近くの教会のミサに定期的に出席している。

私生活

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1980年に最初の妻カサンドラ・ハリス(『007 ユア・アイズ・オンリー』のボンドガール)と結婚したが、1991年に死別[19]2001年キーリー・シェイ・スミスと再婚[20][21][22]

子供は、義理の子供(カサンドラの連れ子)シャルロットとクリストファー、カサンドラとの間に生まれた実子ショーン、キーリーとの間に生まれた実子ディランとパリスがいる[23]。シャルロットは俳優[24]、クリストファーは助監督や俳優として活動[25][26]。 2013年6月28日、シャルロットは41歳でカサンドラと同じく卵巣がんで亡くなった。

16歳の頃まで、自分をゲイだと思っていたことを告白している[27]

2001年から、ユニセフのアイルランド国内大使を務めている[28][29][30]。また、非営利環境保護団体シーシェパードを支持している[31]

不祥事 

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2023年12月26日にイエローストーン国立公園の立ち入り禁止区域に入ったとされる2件の容疑で起訴され、2024年1月23日にハイキングしていたことを認めた。2か月前には、11月にイエローストーン国立公園の立ち入り禁止区域であるマンモス・テラスへ侵入したことを否定し、無罪を主張していたが、14日(木)ワイオミング州の法廷で有罪を認めたことにより、約1500ドル(約22万円)の罰金を命じられた。支払われた額は、同公園の保護活動を行う非営利団体に回されるという。

ピアースは、立ち入り禁止の標識を無視した罪にも問われていたが、有罪を申し立てたことにより、取り下げとなった。

ワイオミング州からモンタナ州とアイダホ州にまたがるイエローストーン国立公園を訪れる人々は、遊歩道やトレイルから外れることを禁止されており、立ち入り禁止区域に入り込んだ罪で有罪となった場合、最長6カ月の懲役と最高5000ドル(約70万円)の罰金を科される可能性がある。 1800年代以降、イエローストーン国立公園のサーマルエリアでは少なくとも22人が死亡している。

ピアースは、新作の撮影のため同地に滞在していた際に、同公園を訪れたと考えられている。

フィルモグラフィ

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映画

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題名 役名 備考 日本語吹替
1980 Murphy's Stroke Edward O'Grady テレビ映画
長く熱い週末
The Long Good Friday
IRAの殺し屋 田中秀幸
クリスタル殺人事件
The Mirror Crack'd
ジェイミー クレジットなし
1986 ノーマッズ
Nomads
ジョシュア・ボミエ
1987 第四の核
The Fourth Protocol
アレクセイ・ペトロフスキー (日本語吹替版なし)
1988 孤独のヒーロー/タフィン
Taffin
タフィン
デシーバーズ/暗黒の大地
The Deceivers
ウィリアム・サヴェージ 別題『恐怖の秘密結社・デシーバーズ』 関俊彦(テレビ東京版)
1989 トラップ・ゲーム
The Heist
ニール・スキナー テレビ映画
1990 ジョンソンの生き方
Mister Johnson
ハリー・ラドベック
1991 殺人調書101
Murder 101
チャーリー・ラティモア テレビ映画
アンダー・サスピション/疑惑の行方
Victim of Love
ポール・トムリンソン
1992 バーチャル・ウォーズ
The Lawnmower Man
ローレンス・アンジェロ 田中秀幸
ファイナル・ゲーム
Entangled
ギャラバン
ライブ・ワイヤー
Live Wire
ダニー・オニール
1993 ミセス・ダウト
Mrs. Doubtfire
スチュワート・ダンマイア 堀秀行(ソフト版)
堀内賢雄テレビ朝日版)
有本欽隆フジテレビ版)
テロリスト・ゲーム
Death Train
マイケル・グラハム テレビ映画 佐藤祐四(ソフト版)
大塚明夫テレビ東京版)
神谷明(機内上映版)
ブロークン・チェーン
The Broken Chain
ウィリアム・ジョンソン
1994 めぐり逢い
Love Affair
ケン・アレン 田中正彦
偽りのプロフィール
Don't Talk to Strangers
パトリック・ブロディ テレビ映画
1995 テロリスト・ゲーム2/危険な標的
Night Watch
マイケル・グラハム 山寺宏一(ソフト版)
江原正士(フジテレビ版)
007 ゴールデンアイ
007 GoldenEye
ジェームズ・ボンド 神谷明(ソフト版)
田中秀幸(テレビ朝日版)
1996 マンハッタン・ラプソディ
The Mirror Has Two Faces
アレックス 大塚芳忠
マーズ・アタック!
Mars Attacks!
ドナルド・ケスラー 森功至(ソフト版)
小杉十郎太(テレビ東京版)
1997 ダンテズ・ピーク
Dante's Peak
ハリー・ダルトン 神谷明(ソフト版)
田中秀幸(テレビ朝日版)
ロビンソン・クルーソー
Robinson Crusoe
ロビンソン・クルーソー 日本劇場未公開 磯部勉
007 トゥモロー・ネバー・ダイ
Tomorrow Never Dies
ジェームズ・ボンド 神谷明(ソフト版)
江原正士(フジテレビ版)
田中秀幸(テレビ朝日版)
1998 魔法の剣 キャメロット
Quest for Camelot
アーサー王 声の出演 長谷川初範
ネフュー
The Nephew
ジョー・ブレイディ 兼製作 中田譲治
1999 トーマス・クラウン・アフェアー
The Thomas Crown Affair
トーマス・クラウン 江原正士(ソフト版)
田中秀幸(フジテレビ版)
007 ワールド・イズ・ノット・イナフ
The World Is Not Enough
ジェームズ・ボンド 横島亘(ソフト版)
田中秀幸(テレビ朝日版)
2000 ドルフィン・ブルー 〜地球の楽園〜
Dolphins
ナレーション
2001 テイラー・オブ・パナマ
The Tailor of Panama
アンドリュー“アンディ”・オズナード 大塚芳忠
2002 エヴリン
Evelyn
デズモンド・ドイル 兼製作
日本劇場未公開
別題『天使の約束』、『ピアース・ブロスナン エヴリンの祈り』
007 ダイ・アナザー・デイ
Die Another Day
ジェームズ・ボンド 横島亘(ソフト版)
田中秀幸(テレビ朝日版)
2004 ダイヤモンド・イン・パラダイス
After the Sunset
マックス・バデット 横島亘(ソフト版)
田中秀幸(テレビ東京版)
惹かれあいの法則
Laws of Attraction
ダニエル・ラファティ 兼製作総指揮
日本劇場未公開
(日本語吹替版なし)
2005 ザ・スナイパー
The Matador
ジュリアン・ノーブル 兼製作
ゴールデングローブ賞 主演男優賞ノミネート
日本劇場未公開
青山穣
2006 セラフィム・フォールズ
Seraphim Falls
ギデオン 日本劇場未公開 大塚芳忠
2007 あぁ、結婚生活
Married Life
リチャード・ラングレイ 横島亘
マリオネット・ゲーム
Butterfly On A Wheel
トム・ライアン 兼製作
日本劇場未公開
2008 マンマ・ミーア!
Mamma Mia!
サム ゴールデンラズベリー賞 最低助演男優賞受賞 田中秀幸
トーマスをすくえ!! ミステリーマウンテン
The Great Discovery
ナレーション 英米版
2009 オーシャンズ
Océans
ナレーター
グレイティスト
The Greatest
アーロン・ブリュワー 兼製作総指揮
日本劇場未公開
(日本語吹替版なし)
2010 パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々
Percy Jackson & the Olympians: The Lightning Thief
ブルナー先生 / ケイローン 大塚明夫
ゴーストライター
The Ghost Writer
アダム・ラング サテライト賞 助演男優賞ノミネート
ロンドン映画批評家協会賞 英国助演男優賞ノミネート
てらそままさき
リメンバー・ミー
Remember Me
チャールズ・ホーキンス 横島亘
2011 サルベーション
Salvation Boulevard
ダン・デイ (日本語吹替版なし)
ケイト・レディが完璧な理由
I Don't Know How She Does It
ジャック・アベルハンマー 横島亘
2012 愛さえあれば
Den Skaldede Frisør
フィリップ (日本語吹替版なし)
2013 ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!
The World's End
ガイ・シェパード 仲野裕
2014 幸せになるための5秒間
A Long Way Down
マーティン・シャープ 日本劇場未公開 (日本語吹替版なし)
ラブ・パンチ
The Love Punch
リチャード・ジョーンズ 相沢まさき
スパイ・レジェンド
The November Man
ピーター・デヴェロー 兼製作総指揮 田中秀幸
おとなのワケあり恋愛講座
Some Kind of Beautiful
リチャード・ヘイグ
2015 サバイバー
Survivor
時計屋
クーデター
No Escape
ハモンド
ノエル クリスマスに生まれた奇跡
A Christmas Star
Mr.シェパード
2016 ザ・コントロール
Urge
謎の男 日本劇場未公開 (日本語吹替版なし)
サイバー・リベンジャー
I.T.
マイク・リーガン 田中秀幸
2017年 さよなら、僕のマンハッタン
The Only Living Boy in New York
イーサン・ウェブ (日本語吹替版なし)
ザ・フォーリナー/復讐者
The Foreigner
リアム・ヘネシー 田中秀幸
2018 ミッシング・レポート
Spinning Man
ロバート・マロイ刑事 日本劇場未公開 (日本語吹替版なし)
マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー
Mamma Mia! Here We Go Again
サム 田中秀幸
ファイナル・スコア
Final Score
ディミトリ・ベロフ 仲野裕
2020 ユーロビジョン歌合戦 〜ファイア・サーガ物語〜
Eurovision Song Contest: The Story of Fire Saga
エリック・エリックスソン Netflixオリジナル映画 田中秀幸
2021 リバーダンス・アドベンチャー
Riverdance: The Animated Adventure
パトリック
祖父
声の出演
Netflixオリジナル映画
ザ・ミスフィッツ
The Misfits
リチャード・ペイス 兼製作総指揮 横島亘
フォルス・ポジティブ
False Positive
ジョン・ヒンドル博士
シンデレラ
Cinderella
ローワン国王 中博史
2022 The King's Daughter ルイ14世
ブラックアダム
Black Adam
ケント・ネルソン / ドクター・フェイト 田中秀幸
2023 アウト・ロー 〜ギリ義理ファミリー〜
The Out-Laws
ビリー・マクダーモット
Fast Charlie チャーリー・スウィフト
The Last Rifleman アーチー・クロフォード
2025 Black Bag ポストプロダクション
TBA Unholy Trinity Gabriel Dove 撮影中
Four Letters of Love ポストプロダクション
The Thursday Murder Club Ron Ritchie 撮影中

テレビ

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題名 役名 備考 日本語吹替
1980 悪魔の異形
Hammer House of Horror
Last Victim 第9話 "Carpathian Eagle"
特捜班CI-5
The Professionals
Surveillance operator 第4シーズン第8話 "Blood Sports"
1982-1987 探偵レミントン・スティール
Remington Steele
レミントン・スティール 計94話出演 神谷明(第1-2シーズン)
関俊彦(第3-5シーズン)
1988 M&A/タイパンと呼ばれた男
Noble House
イアン・ダンロス ミニシリーズ 津嘉山正種(VHS版)
1989 新80日間世界一周
Around the World in 80 Days
フィリアス・フォッグ ミニシリーズ 安原義人(VHS版)
富山敬(NHK版)
2001 サタデー・ナイト・ライブ
Saturday Night Live
本人 Episode: "Pierce Brosnan/Destiny's Child"
ザ・シンプソンズ
The Simpsons
Ultra House 300 as Pierce Brosnan 声の出演
第13シーズン第1話「ハロウィーン・スペシャルXII〜呪われた一家〜」
田中秀幸
2011 スティーヴン・キング 骨の袋
Bag of Bones
マイク・ヌーナン ミニシリーズ 押切英希
2017-2019 The Son Eli McCullough 計20話出演

ゲーム

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発売年 題名 役名 備考 吹き替え
1997 ゴールデンアイ 007
GoldenEye 007
ジェームズ・ボンド Physical likeness and archive footage 堀内賢雄
1999 Tomorrow Never Dies
2000 The World Is Not EnoughNINTENDO64版)
The World Is Not EnoughPlayStation版)
007 Racing
2002 007 ナイトファイア
James Bond 007: Nightfire
Physical likeness only
2004 007 エブリシング オア ナッシング
James Bond 007: Everything or Nothing
Also physical likeness

日本語吹き替え

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主に担当しているのは、以下の三人である。

田中秀幸
バーチャル・ウォーズ』(VHS版)で初担当。『007 ゴールデンアイ』(テレビ朝日版、初回放送1999年4月11日日曜洋画劇場』)のジェームズ・ボンド役を担当してからは、ブロスナンを専属(フィックス)で吹き替えており[32][33]、アニメ『ザ・シンプソンズ』にブロスナン本人が自身を模したキャラクターとして声の出演を果たした際にも吹き替えを務めている。当初ブロスナンについて田中は「彼のカッコつけた感じに対応して、こちらも役や声を作らなくてはいけない」と演じる上での苦労を述べ、特にジェームズ・ボンドの場合は「(ボンドは)日常的なキャラクターじゃないでしょう。『こんなキザなこと言わんでしょう』ってせりふばっかりだし」とその苦労は尚更であるとしていたが[34][35]、キャリアを重ねてからは「歳を重ねる程に円熟味が増している」と俳優として高く評価している[36]。後年『長く熱い週末』に新たに吹替が作られることになった際には「やあ」の一言のみという非常に短い出番にもかかわらず若き日のブロスナンとしての出演(別の役と兼任)を快諾した[37]。また、吹替版が存在しない『第四の核』についても「(吹替収録の)機会があればぜひ」と意欲的である[38]
神谷明
探偵レミントン・スティール』(日本テレビ版、第1シーズン〜第2シーズンの計42話分)で初担当。かつての担当声優であり、本作のほか、『007シリーズ』(『007 ゴールデンアイ』と『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』のソフト版)など、主に初期の作品を担当した。『レミントン・スティール』に関しては「本当に面白い、お洒落で素敵な大人のコメディー。今でも沢山の皆様に楽しんでいただきたい作品」と評しており、30年以上経過した現在も当時の出演者・スタッフ一同交流が続いているという[39]。また、同作の収録中にブロスナンが007を演じるという情報が入った際には「ぜひ演じさせていただきたい」と思ったと述懐している[40]。なお、これらの作品は途中降板しており、それぞれ関俊彦と横島亘(後述)に役を譲っている。
横島亘
007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』(ソフト版)で初担当。上述の神谷から007シリーズのジェームズ・ボンド役を引き継いだことが始まりのきっかけとされており、抜擢された当時は初心者であったにもかかわらず、大作の主役且つ台本入手は収録3日前という過酷な状況でパニックに陥ったと語っている[41]。その経験故に007と聞くと反射的に恐縮してしまうが、自身のアフレコの原点でもあるため、今でも時折見返して明日に繋げているとのこと[42]

このほかにも、堀内賢雄江原正士大塚芳忠仲野裕大塚明夫なども複数回、声を当てている。

脚注

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  1. ^ The Sexiest Man Alive 2001: Pierce Brosnan; MAN OF STEELE” (英語). ピープル. 2009年7月17日閲覧。[リンク切れ]
  2. ^ Tomorrow Never Dies”. 2020年5月12日閲覧。[リンク切れ]
  3. ^ The Sexiest Man Alive 2001: Pierce Brosnan; STAR POWER” (英語). ピープル. 2009年7月17日閲覧。[リンク切れ]
  4. ^ “James Bond star awarded OBE” (英語). Mail Online. (2003年7月16日). http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-188699/James-Bond-star-awarded-OBE.html 2009年7月17日閲覧。 
  5. ^ P・ブロスナンに名誉大英帝国勲章”. シネマトゥデイ (2003年7月17日). 2009年8月5日閲覧。
  6. ^ 最低映画選ぶ「ラジー賞」、M・マイヤーズ主演作とP・ヒルトンが3冠達成”. AFPBB News (2009年2月22日). 2022年6月16日閲覧。
  7. ^ これぞ理想のジェームズ・ボンド!?ピアース・ブロスナン扮する5代目は“万能型””. MOVIE WALKER PRESS (2020年10月11日). 2022年4月3日閲覧。
  8. ^ The Sexiest Man Alive 2001: Pierce Brosnan; STAYING STEELE” (英語). ピープル. 2009年7月17日閲覧。
  9. ^ STAR CHANNEL総合プログラムガイド 2009年12月号56ページ「横森文のスター大捜査線」
  10. ^ “Timothy Dalton” (英語). BBC. (2003年1月). http://www.bbc.co.uk/derby/features/famous_derby/timothy_dalton.shtml 2009年8月5日閲覧。 
  11. ^ “ピアース・ブロスナン、「007」の思い出と、ボンドを離れる心境を語る”. シネマトゥデイ. (2005年4月26日). https://www.cinematoday.jp/news/N0006391 2009年8月5日閲覧。 
  12. ^ “ピアース・ブロスナン、電話1本でボンド役を降ろされる”. シネマ・トゥデイ. (2005年8月19日). https://www.cinematoday.jp/news/N0006951 2009年8月5日閲覧。 
  13. ^ “Brosnan: 'licensed for the sack'” (英語). Mail Online. (2004年3月26日). http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-227949/Brosnan-licensed-sack.html 2009年8月5日閲覧。 
  14. ^ “Brosnan waits for Bond call” (英語). Mail Online. (2004年4月23日). http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-259104/Brosnan-waits-Bond-call.html 2009年8月5日閲覧。 
  15. ^ “Is Brosnan too old to be 007?” (英語). Mail Online. (2004年2月5日). http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-207653/Is-Brosnan-old-007.html 2009年8月5日閲覧。 
  16. ^ Reynolds, Mark (2004年7月29日). “Brosnan's licence to quit” (英語). Mail Online. http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-312007/Brosnans-licence-quit.html 2009年7月17日閲覧。 
  17. ^ ダニエル・クレイグは2020年公開の『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』の主演が決定している。
  18. ^ 「5代目ジェームズ・ボンドだけど何か質問ある?」俳優ピアース・ブロスナンが海外掲示板に登場 - ライブドアニュース
  19. ^ “Cassandra Harris, Actress, 39” (英語). ニューヨーク・タイムズ. (1991年12月31日). http://www.nytimes.com/1991/12/31/obituaries/cassandra-harris-actress-39.html 2009年7月17日閲覧。 
  20. ^ “P・ブロスナン、アイルランドの大修道院で挙式”. シネマトゥデイ. (2001年8月7日). https://www.cinematoday.jp/news/N0000827 2009年8月5日閲覧。 
  21. ^ Boshoff, Alison (2001年8月4日). “Brosnan's wedding pictures” (英語). Mail Online. http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-65190/Brosnans-wedding-pictures.html 2009年8月5日閲覧。 
  22. ^ The Sexiest Man Alive 2001: Pierce Brosnan; WEDDING BELLS” (英語). ピープル. 2009年7月17日閲覧。
  23. ^ Pierce Brosnan” (英語). Hellomagazine.com. 2009年8月2日閲覧。
  24. ^ Charlotte Brosnan - IMDb(英語)
  25. ^ Christopher Brosnan - IMDb(英語)
  26. ^ “Brosnan's son stars in Love Island” (英語). Mail Online. (2006年7月6日). http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-394213/Brosnans-son-stars-Love-Island.html 2009年8月2日閲覧。 
  27. ^ Dougherty, Hugh (2002年8月29日). “'I thought I was gay,' says 007” (英語). Mail Online. http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-135745/I-thought-I-gay-says-007.html 2009年8月2日閲覧。 
  28. ^ ユニセフ国内委員会大使”. 日本ユニセフ協会. 2009年8月2日閲覧。
  29. ^ Pierce Brosnan Becomes Agent for UNICEF Ireland” (英語). UNICEF. 2009年8月2日閲覧。
  30. ^ UNICEF Ireland Ambassadors” (英語). UNICEF Ireland. 2009年8月2日閲覧。
  31. ^ Sea Shepherd Advisors - Pierce Brosnan Archived 2016年3月3日, at the Wayback Machine.
  32. ^ 商品紹介”. 007 TV吹替初収録 特別版DVDシリーズ. 2024年6月8日閲覧。
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  38. ^ siringo_realのツイート(792997060605640704)
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  41. ^ 横島亘本人のツイート(2014年1月20日)
  42. ^ 横島亘本人のツイート(2014年1月20日)

関連項目

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外部リンク

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