あったか~い、ひなた荘においで。
■キャスト
浦島景太郎:うえだゆうじ
成瀬川なる:堀江由衣
乙姫むつみ:雪野五月
前原しのぶ:倉田雅世
青山素子:浅川悠
紺野みつね:野田順子
カオラ・スゥ:高木礼子
サラ・マクドゥガル:小林由美子
浦島はるか:林原めぐみ
瀬田記康:松本保典
浦島可奈子:桑谷夏子
ほか
■スタッフ
企画/大月俊倫・佐藤徹
原作/赤松健(「週刊少年マガジン」講談社連載)
プロデューサー/岩田圭介・池田慎一・下地志直
シリーズ構成/葉月九ロウ
キャラクターデザイン/うのまこと
プロップデザイン/安彦英二
音楽/是永巧一・岩本正樹
音楽協力/テレビ東京ミュージック
美術監督/高山八大
色彩設計/金丸ゆう子
撮影監督/広瀬勝利・広川二三男
編集/大竹弥生
音響監督/田中英行
録音/小原吉男
効果/今野康之
アニメーション制作/XEBEC
監督/岩崎良明
製作/テレビ東京・読売広告社・XEBEC
浦島景太郎は、ある女の子と15年前に交わした「いっしょにトーダイに行こうね!」という約束を守るため、自分の学力を無視して東大だけを受験し続けていた。しかし努力むなしく浪人生活は2年目に突入。そこで、景太郎は勉強に専念するため、祖母ひなが経営するひなた旅館を訪れる。が、旅館はなんと女子寮「ひなた荘」になっていた!
「ひなた食堂」の娘・前原しのぶは、学校で友達を作ることすらできない内気な少女。そんな彼女は引っ越しの作業に追われていた。両親の事情からこの街を離れることになったのだ。しのぶは街を去ることに反対だった。しかしその思いを誰にもうち明けられず……。そんな時、しのぶは景太郎やひなた荘の人々と出会う。
ひなた荘の住人・青山素子が、3日間の泊まり合宿から戻ってみると、女子寮に男が紛れ込んでいた。もちろん景太郎である。景太郎の存在を猛烈に否定する素子。しかし、冷徹な態度とは裏腹に、素子の心は激しく燃え上がっていた。景太郎を見るだけで、動悸が激しくなり、息が詰まるのだ。もしや恋!? あわてた素子は……。
とうとうひなた荘の住人に単なる浪人生だということがバレしてしまう景太郎。ウソを謝り、懇願する浪人生に、住人たちは「センター試験の足きりにかからない」「東大に合格する」「管理人としての仕事をこなす」を条件に、引き続き住むことを許す。しかし景太郎の学力は……。同じ東大を目指す成瀬川なるは、景太郎に別の大学を薦める。
東大受験本番。二次試験の後、景太郎となるはそれぞれの理由から一人旅に出る。しかし2人の行き先は同じ京都だった。さらに偶然にも新幹線まで同じ。京都へと走る列車の中、メガネを壊してしまった2人はお互い誰だか分からない状態で、共に京都旅行を楽しむことになる。一方、ひなた荘では、とんでもない噂が広まっていた!
ひなた荘で景太郎となるの安否を気にしていたしのぶ、素子、カオラ、キツネはTVを見てびっくり。映し出された京都駅の映像に景太郎の姿があったのだ。もちろんひなた荘の面々は無計画に景太郎探しの旅へと出かける。そのころ、景太郎となるは、京都観光中に、東大受験に失敗したという女性・乙姫むつみと出会う。
カオラが発明した「ばーちゃる君」は、頭に装着することで夢をテレビに映し出せるという機械。なるの夢の中には、なんとカッコいい青年の姿が……。その青年はなんとなるの同級生、坂田健太朗にそっくりだった。家柄、ルックス、頭脳、どれをとっても一流の健太郎。景太郎は思わぬライバルの登場に……。
素子は悩んでいた。いつも素子を追っかけている少女の1人・菊子から、平常心を無くしていると忠告されてしまったからだ。しかもその原因は景太郎だといわれてしまう。素子は前の自分に戻るため、景太郎をひなた荘から追い出そうと決心。景太郎に勝負を挑むが、肝心の景太郎はゲームのやりすぎでふらふら。素子の胸に崩れ落ち寝てしまう。
家賃の計算をしていた景太郎は、その途中で寝てしまう。しばらくしてキツネに起こされ、顔を洗いにいく景太郎。時間はものの数分。しかし、部屋に戻ってみると……こたつの上に置いてあったはずの家賃袋がこつぜんと姿を消していた!絶叫する景太郎。その叫びにみんなが集合し、おのおのが消えた家賃袋の謎に挑むが……。
真夜中のひなた温泉街に謎のインド系美女が出現。美女を目撃したものは、かならずワニに襲われるという噂が流れる。被害者の1人、健太郎はその美女の正体をカオラだと言い切る。ちょうどその頃、カオラが景太郎のふとんの中に潜り込むという事件が発生。しかもカオラは、その夜の記憶がないという。はたして美女の正体は?
健太郎の所属するサークル・プロダクション同好会が主催するひなた市アイドルコンテスト。その優勝者はなんと、なる。予備校生でありながら、なるはとんとん拍子にアイドルへの道を駆け上がり、テレビや雑誌でひっぱりだこ。はては、CDデビューまでしてしまう。東大という夢を、なるとともに追いかけていた景太郎は……。
カメが苦手な素子は、たまちゃんにつけられたカメ臭を落とすため服を洗濯。が、運悪く、他の服もすべて洗濯中で、着るものがなくなってしまう。ここぞとばかりに、ひなた荘の面々は、素子にいろいろな服を着せて楽しむ。みなが用意してくれた服は当然、女の子らしいものばかり。そんな素子の姿に景太郎は思わず……。
景太郎となるのキス未遂シーンを目撃してしまったしのぶは、それ以来キスのことばかり考えていた。いろいろな人にキスのことを聞いて回るが、なかなか教えてもらえない。しかも同級生の亜紀子から、昨日キスしたばかりだと聞いて、嫉妬と焦りを感じてしまう。キスは大人の証。しのぶは、そう考えるが……。
連日、意味もなく繰り広げられるひなた荘大宴会。そのおかげで出費がかさみ、ひなた荘は3日後、電気、水道、ガス、すべてのライフラインが停止することに。景太郎は短時間で稼げるバイト・漫画家のアシスタントを始めるが、あまりの苛酷さに挫折し、途方にくれてた。そんなとき、東大で考古学を教える瀬田記康と出会う。
瀬田の発掘作業中、サラ・マクドゥガルをあずかることになった景太郎。最初はおとなしくしていたサラだったが、本性がバレ、ひなた荘の全員に追いかけられるはめに。景太郎を筆頭に、サラを捕まえようとするひなた荘の住人たちは、おてんば娘を開かずの扉の前まで追いつめる。その時、開かないはずの扉が開き!
なるとの関係で悩んでいた景太郎。そんな景太郎を含め、はるかは、ひなた荘関係者を全員「浜茶屋ひなた」という海の家へと連れて行く。そして、ここでの稼ぎをひなた荘維持費にあてるということで、みんなを働かせる。さらに、客寄せ芝居を行うのが代々の習わしだと語り、なかば無理矢理に「西遊記」を演じさせるが……。
あいかわらず、浜茶屋での日々を満喫していたひなた荘のメンバー。中でも素子は、瀬田というかっこうの修行相手を見つけ、連日のように手合わせをしていた。その姿を見ていた取巻きの菊子は、素子に堕落し太刀筋が鈍っていると指摘する。その言葉を否定する素子は、自らの力を証明しようと怨霊退治に出かける。
浜茶屋でのバイト生活最終日、浴衣を着て夏祭りに繰り出すことにしたひなた荘の住人たち。しかし、景太郎となるは、まだギクシャクしたまま。そんな2人を見てキツネは衝撃的事実を口にする。「実はウチな、一目会った時から景太郎のことが好きだったんや」。はたして、この告白の真意は? 赤らめた顔の真相は!?
夏休みも残りわずか。新学期に向け、それぞれの準備で忙しくしている中、カオラだけが暇をもてあましていた。そんな時、カオラの変身病が再発する。不思議な力で大暴走する大人カオラは、ひなた荘をジャングル化してしまう。見かねたなるは、カオラの姉・アマラに助けを求めに行く。そのころ、ひなた荘では景太郎までも変身していた!
受験のため上京した乙姫むつみとローニンズを結成した景太郎となる。3人は、勉強をちょっと(?)休んで、カオラとサラとともにひなた荘の中にはり巡らされた抜け道探索を始める。その最中、景太郎は精巧に作られた一体の人形を見つける。その人形は景太郎を見るなり、自動で動き始め「景クン……お待ち申し上げておりました」と声を……。
なるの教えのたまものか? 東大模試で成果を出し始めた景太郎。そこで景太郎は、日頃のお礼にとなるを食事に誘う。夜も更けデートも終盤に近づいた頃、2人の目の前にむつみ が。ローニンズがそろえばやることは1つ、結局いつものように勉強会となる。その会のさなか、むつみは東大を目指す理由を語り、なぜか景太郎をデートに誘う。
突如、ひなた荘に現れたなるの妹・成瀬川メイは、なるに実家に戻ってほしいと頼みこむ。むげに断るなるに、メイはその理由を景太郎だと思いこむ。メイは、景太郎とむつみをくっつけて、なるが実家に帰るように画策。メイの計画にキツネも乗っかり、景太郎とむつみはモノの見事に大接近! なるはそんな2人を見て……。
景太郎が東大を目指している理由、15年前に交わされた約束。その約束を交わした相手は……。なるは景太郎の約束の相手がむつみだと信じ、思い悩んでしまう。ちょうどその頃、前管理人ひなが帰国。ひなた荘改修工事のため、住人に2日間の退去命令を出す。それぞれの場所へと帰って行くひなた荘の住人。しかしなると景太郎は……。
なるは、景太郎に約束の女の子はむつみだったと告げる。と同時に、自分の気持ちに気がついてしまい戸惑っていた。景太郎も約束の女の子が見つかったことに素直に喜ぶが、これまでのなるへの気持ちとの間で揺れ動いていた。約束か?今の気持ちか? カンタンだから? ムダだから? 景太郎は思い悩んだ末に……。
素子の姉・青山鶴子が上京。その目的は素子を京都の実家へと連れもどし、道場のあとを継がせるためだった。素子はこの申し出を断るため、景太郎を偽りの婚約者に仕立て上げる。しかしこの計画はもろくも失敗。鶴子に愛刀・止水を折られ、神鳴流から破門を言い渡される。帰る場所も、自信も失ってしまった素子は……。