ザ・リラクス / THE RERACS
2010年、倉橋直実が立ち上げた日本のファッションブランド。メンズおよびウィメンズウェアを展開。夫である倉橋直行は2011-12年秋冬シーズンよりザ・リラクスのディレクションを担当している。ブランド名の由来は、「SCRAP AND REBUILD」から。ベーシックなアイテムを現代的なウェアへと再構築することをブランドコンセプトのひとつに掲げている。デザイナー倉橋直実は過去のセレクトショップでの販売経験を生かし、価格と品質のバランスを大切にしている。時代のトレンドに合わせ、着る人を美しく見せるシルエットと、素材から縫製までのすべての工程をメイド・イン・ジャパンにこだわり、生地やボタンなどの付属品をオリジナルで製作しているのがブランドの強み。美しいシルエットを表現するために素材に対する強いこだわりを持ち、集めてきた1万以上の素材見本から絞り込んで、実際に使うものを選んでいくこともある。クオリティと実用性に裏打ちされた物作りを追求し、日本の新しいトラディショナルウェアを提案しつづけている。ブランドのアイコンとなるピンバッチも、立ち上げ当初からオリジナルで製作しているもの。中でもイカリモチーフのピンバッチは、水牛専門のボタンの職人によって作られている。2014年、デヴィッド・ボウイの写真展「TIME」に合わせて、コラボレーションした限定Tシャツを製作。同写真展で展示された作品をグラフィックプリントした。2017年、東京・神宮前に、試着のみを行う新しいスタイルのショップ「ザ・リラクス フィッティング ハウス」をオープン。来店客が試着して気に入ったアイテムを店頭のiPad、もしくは手持ちのスマートフォンから注文するという、在庫を持たない新しいビジネスモデルに挑んでいる。ブランド設立から10年目となる2019年に、「ニューモダンクラシック」をテーマに、初のランウェイショーを開催。今の時代にあった余裕のあるシルエットに落とし込んだテーラードジャケットやトレンチ、モッズコートなどの定番アイテムを展開し、ブランドがこだわりつづける素材の良さとシルエットの奥行きを見せつけた。