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サンローラン / SAINT LAURENT

■概要 フランス領アルジェリア出身のファッションデザイナー、イヴ・サンローランが1962年に立ち上げたファッションブランドである。1966年に「リヴ・ゴーシュ」と呼ばれる若さと自由を表現したコレクションの中でラグジュアリー・プレタポルテというコンセプトを発表した初めてのクチュールメゾンであった。このコレクションによってファッション近代化のムーブメントが起こり、社会文化的に大きなセンセーションとなる。フランスが誇る世界的ラグジュアリーブランドのひとつで、イブ・サンローランはデザイナーとして20世紀のファッション業界をリードし続けた。2002年の引退まで、トップデザイナーとして40年にわたり第一線で活躍し、“モードの帝王”と称されている。イブ・サンローランは1999年にケリング・グループのラグジュアリーグッズ部門の傘下に入り、現在もラグジュアリーファッション界をけん引し続けている。 イヴ・サンローランのコレクションは、メンズ、レディースの既製服、シューズ、バッグ、レザー小物、ジュエリー、スカーフ、ネクタイ、アイウェアまで幅広く展開している。 ■歴史 イブ・サンローランは、1936年にフランス領のアルジェリアで保険会社に勤める両親のもとで生まれた比較的裕福な中流階級の子であった。 17歳でパリに移住し、パリのシャンブル・サンディカル・ド・ラ・オート・クチュール(Chambre Syndicale de la Haute Couture)ファッションデザイン学校に入学。すでにこの頃から非凡の才能を発揮しており、ライバルとなる素晴らしいデザイナーたちとも切磋琢磨している時代であった。彼は3ヶ月のコースが終了する頃に行われたIWS主催のデザインコンクールにカクテルドレスを応募し、ドレス部門において最優秀賞を受賞してしまう。なお、このときのカクテルドレスを縫製したのがジバンシィ、毛皮部門の受賞者は現シャネルのデザイナー、カール・ラガーフェルドであった。このコンクールの審査員の1人に、VOGUEディレクターであった、ミッシェル・デブリュノフがおり、無名のイヴ・サンローランのポートフォリオを目にし、友人のクリスチャン・ディオールと同じA-ラインの線を描くことを発見。イヴ・サンローランとディオールを引き合わせたことをきっかけに、2人の交流が始まる。 ディオールはイブの才能に感銘を受け、すぐに自身の後継者としてイヴの育成を始めた。1954年にクリスチャン・ディオールに入ったイブだったが、3年後にクリスチャン・ディオールが急逝したために、カリスマ的デザイナーを失い窮地に立ったブランドを救うべく、1958年若干21歳という若さでクリスチャン・ディオールという当時飛ぶ鳥を落とす勢いであった巨大メゾンの主任デザイナーに就任することになる。 普通なら重圧に押しつぶされてしまうような状況の中で、1958年のイヴ・サンローランのディオールにおける初仕事のコレクションで、台形が特徴的な「トラペーズライン」のデザインを発表、秋のパリ・コレクションにはこのラインを全面に押し出したルックを揃えた。ディオールのために発表した計6つのデザインはどれも好評で、イヴ・サンローランの人気は不動のものとなった。翌日の新聞には「イヴ・サンローランはフランスを救った。偉大なるディオールの伝統は続く」といった見出しが踊るなど大好評を博し、さらにニーマン・マーカス賞を受賞する。 多くの顧客はイヴ・サンローランの熱狂的な信者で、顧客リストにはイギリスの貴族も名を連ねた。 目を見張る活躍の一方、当時のフランスが参戦していたアルジェリア独立戦争の影響を受け、自身もフランス軍に徴収されてディオールを離れることになる。実はこの徴兵の裏には、ディオールのオーナーであったマルセル・ブサックが動いていたことがわかっている。 ブサックは、イブよりもディオールがもう一人気にかけていたマルク・ボアンを主任デザイナーにしたかったようで、イブを戦争に行かせるよう画策し、その間にイブを解雇しマルク・ボアンを主任デザイナーに就任させてしまった。 軍属となったのは20日間だが、イブは軍隊内のいじめなどもあり、これがきっかけで精神を病むこととなり、この後苦しみ続ける原因となった。 徐々に回復したイヴ・サンローランは、ディオールを去ることに。1961年、当時の恋人であったピエール・ベルジェ、マック・ロビンソンと組んだオートクチュールメゾン「イヴ・サンローラン」を立ち上げた。資金面で苦難はあったものの、アメリカの実業家マック・ロビンソンの援助によって乗り切っている。そしてここから若き天才、後の「モードの帝王」となったイヴ・サンローランの快進撃が始まる。 1965年 モンドリアンルック発表 オランダの抽象画家ピエト・モンドリアンの作品にインスピレーションを得たもので、白のミニワンピを垂直と水平にいれたラインによって分割し、分割されたそれぞれのエリアに赤、黄、青の3原色を大胆に取り入れるというデザイン。アートとファッションを融合させた見事なデザインによってサンローランの類まれなる才能を世に知らしめる作品となった。 1966年 スモーキング発表 男性用のタキシードをアレンジしてクールな女性用のスーツに仕立てあげたルック。細身でスタイリッシュなスタイルはイブ・サンローランを象徴するようなアイコンとして語り継がれるようになる。なおスモーキングという名前はタキシードと同義語で、もともと食後の喫煙時に着ていたガウンからタキシードが生まれたことが語源である。また同年には女性の新しいエレガンスを提案すべく、プレタポルテライン「イヴ・サンローラン リヴ・ゴーシュ(Yves Saint Laurent rive gauche)」の展開を開始する。 1968年 シースルー発表 シースルーは現在では当たり前のように使われている素材であるが、肌が透けて見えるシースルーを最初に発表したのはイブ・サンローランであった。発表の当時は、一大センセーションを巻き起こすほどの衝撃的なものであった。 1968年 サファリルック発表 サファリルックも元々狩猟の時に男性が着る服を女性用のスーツとしてアレンジしたルックである。ボタンではなく紐を使い、ベルトでウエストを締めることで女性的なラインを生み出し、後世までサンローランで度々使われる定番のスタイルとなる。 1968年 パンタロン発表 パンツスタイルの革命とも言われるパンタロン。スカートに変わる日常着のパンツスタイルとして定着させることに大きな役割を果たす。ある意味タブーとされていたことに挑戦した結果として、徐々にミニ・スカートに変わる新しいスタイルとして米を中心として浸透していく。 1985年 フランスの最高勲章レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ授与 1993年 デ・ドール賞(金の指抜き賞)を授与。イヴ・サンローランは「モードの帝王」と呼ばれるほどのデザイナーとなり、まさに20世紀を代表する世界的デザイナーへと駆け上がっていく。 1997年 メンズライン「イヴ・サンローラン・リヴ・ゴーシュ オム」のアーティスティック・ディレクターにエディ・スリマンが就任。 1998年 ジーンズライン、「サンローラン」を発表。ジーンズラインもスリマンが担当した。 2002年1月22日に行われた、パリ・オートクチュール・コレクションを最後にイブ・サンローランがデザイナーを引退。オートクチュール部門は閉鎖し、以後ブランドはリヴ・ゴーシュのみの展開となる。 2008年6月 イヴ・サンローランがガンのため逝去。パリで行われた告別式には、女優カトリーヌ・ドヌーブやサルコジ元フランス大統領夫妻といった各界の著名人、およそ800人が参列。フランスだけでなく世界中のマスコミでも大きく取り上げられ、その功績の大きさを物語った。 2012年、エディ・スリマンがイヴ・サンローランのクリエイティブ・ディレクターに就任。ファッション部門のブランド名を「サンローラン」に改名し、YSLのロゴを撤廃。広告キャンペーンの見直しを次々に敢行し、ブランド全体の改革を成し遂げた。ハレーションもあったものの結果的に彼の改革プロジェクトは新生サンローランブランドの売上大幅アップや、ブランドイメージの更なる上昇など、非常に大きな貢献となる。 ■歴代デザイナー 1999年にイヴ・サンローラン リヴ・ゴーシュ(Yves Saint Laurent rive gauche)、香水・コスメ部門がPPR系列下のグッチに売却されたことにより2001年、リヴ・ゴーシュのデザイナーにトム フォードが就任、2004年に辞任。2005年、ステファノ・ピラーティがクリエイティブ・ディレクターに就任。その後、2012年にエディ スリマンがクリエイティヴ・ディレクターに就任するとともにファッション部門のブランド名を「サンローラン」に変更。 イヴ・サンローランが残したブランドスピリットを継承した新生「サンローラン」も世界的な人気を博している。 その後、エディ スリマンは2016年3月31日に退任し、ヴェルサス ヴェルサーチで、3年間のコンサルタント・デザイナーを経て、2015年よりクリエイティブ・ディレクターを務めていたアンソニー・ヴァカレロが就任している。 ★サンローラン 注目コレクション: ・2018春夏プレタポルテコレクション | パリ2017-18秋冬プレタポルテコレクション|パリ2017春夏プレタポルテコレクション | パリ2016-17秋冬プレタポルテコレクション | パリ2016プレフォールコレクション|ロス2016春夏プレタポルテコレクション|パリ2016春夏メンズコレクション|パリ2015‐16秋冬プレタポルテコレクション|パリ2015‐16秋冬メンズコレクション|パリ2015春夏プレタポルテコレクション|パリ2015春夏メンズコレクション|パリ2014‐15秋冬プレタポルテコレクション|パリ2014‐15秋冬メンズコレクション|パリ2014春夏プレタポルテコレクション|パリ2014春夏メンズコレクション|パリ2014リゾートコレクション|ニューヨーク2013‐14秋冬プレタポルテコレクション|パリ2013‐14秋冬メンズコレクション|パリ2013春夏プレタポルテコレクション|パリ ★サンローラン 注目記事: ・サンローラン、ヴァカレロによる新たな女性像とは?サンローラン、アンソニー・ヴァカレロによる...エディ・スリマンが成し遂げた改革と彼の今後は? ★サンローラン 注目動画: ・サンローラン SS16コレクション(動画)2015-16秋冬プレタポルテコレクション - パリ(動画)2015春夏プレタポルテコレクション - パリ(動画) ★サンローラン コレクション一覧ページ: ★サンローラン 関連キーワード: イヴ・サンローラン / エディ・スリマン / アンソニー・ヴァカレロ ★サンローランに関連するサイト: ・VOGUE UKVOGUE GIRLGQ JAPAN ★サンローランPHOTOS: (US) ★サンローランSNAP: ★サンローランITEM: https://www.vogue.co.jp/tag/brand/saintlaurent/item ★サンローランに関連するSNS: ・FacebookInstagramTwitter ★公式サイト (コーポレート) (イヴ・サンローラン・ボーテ) (映画)