グレタさんとマララさん、英オックスフォード大で対面
スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさん(17)は25日、英オックスフォード大学を訪れ、パキスタンの人権活動家マララ・ユサフザイさんさん(22)と対面した。
トゥーンベリさんは、ブリストルでの学校ストライキに参加するためイギリスを訪問中。一方のユサフザイさんさんは現在、同大コレッジのひとつ、レディ・マーガレット・ホールで政治・哲学・経済学の学士課程を学んでいる。
トゥーンベリさんも自分のソーシャルメディアに、「きょう私のお手本に会いました。それ以外、何て言えばいいのか」と書き込んだ。
2人がどのような会話をしたかは明らかではないが、レディ・マーガレット・ホールのアラン・ラスブリッジャー学長によると、トゥーンベリさんは学生らに対し、「科学や選挙、抗議運動の限界、負の投資、二酸化炭素排出量のネットゼロ(植林などで排出量を相殺しゼロにすること)とリアルゼロ(排出量そのものをゼロにすること)の違い、そのほかさまざまなこと」を話したという。
若い女性活動家2人の投稿に、ソーシャルメディア上では2人を「伝説」と呼ぶ声や、対面を「すばらしいこと」とたたえる声が相次いでいる。
シュテファン・ライクヴァインさんは、「世界にはあなたたちのような女性が必要。純粋な希望と活力を与えられる」とツイッターに書き込んだ。
アイーダ・スキベネスさんは2人の投稿に、「私たちに必要なsheroes(編注:ヒーローと女性の代名詞sheを合わせたもの)になり、希望を与えてくれてありがとう」と返信している。
オックスフォード大学で政治学を教えるジェニファー・キャシディー博士は、「こういうことがあるから果てしなくこの場所が大好き。部屋を出て、通りを歩いていたら、外で話しているマララとグレタに出くわすなんて。政治と真実、全ての人のための平等のために立ち上がっている、力強い若い女性たち。あなたたちの活動に、本当に大勢が感謝している。いつまでも輝き続けて」とツイートした。
英ITVの朝の情報番組を司会するピアス・モーガン氏は、「なんていう写真だ……自分と同時代に生きて最も影響力のある若い女性2人が、オックスフォードで会った。2人の恐るべき勇敢なひじが、もっと強くなりますように」と書いた。
一方で、この2人は「過大評価」されていると、難色を示した人もいる。
ルイス・ハリヤーさんはツイッターで、「片方は命をかけて学校に行っていた。もう一人は無断欠席していた」と書いた。
トゥーンベリさんは2018年、毎週金曜日に学校を休んでスウェーデン議会へ出向き、気候変動対策を訴えるストライキを行っていた。
これが話題となり、トゥーンベリさんは世界をけん引する気候変動活動家として、各地の環境デモに参加している。
ユサフザイさんは過激派組織タリバンの支配下の生活をつづった日記で有名となったが、2012年に学校からの帰宅途中、タリバン戦闘員に頭や首、肩などを撃たれた。
致命傷からの回復後、ユサフザイさんと家族は英バーミンガムに引っ越している。
ユサフザイさんはその後、2014年に史上最年少の17歳でノーベル平和賞を受賞。その3年後にオックスフォード大学への進学を決めた。