これがNY、東京の平均顔?多人種都市に住む人の素顔を“一個人”として描く、ベネトンの「Face of the City」施策

Case: ‘Face of the City’

イタリアのアパレルブランド・ベネトン(ユナイテッド・カラーズ・オブ・ベネトン)は、操業50周年を記念して、シグネチャー商品であるニット製品を中心に全4回に渡って新コレクション「Capsule Collection」を展開しています。今回はその第3弾であるベネチアの仮面祭りをモチーフにした「Carnival」のプロモーションの一環として実施した、“人種が混在する大都市の素顔を1人の人物写真で表す”という試みをご紹介します。

「Carnival」は、“豊かな色彩に対する賛美”をテーマに展開している新コレクションであり、カラフルな幾何学模様をあしらったニット製品がラインナップされています。

これまでもファッションだけでなく、社会的なメッセージも込めてプロモーション活動を行っているベネトンですが、今回は「Carnival」コレクションの“色彩”を、現代社会に生きる多種多様な“人種”に絡めて訴求する取り組みを実施しました。

ベネトンが挑んだのが、世界中の人が集まり多人種都市として名高い、ロンドン、ニューヨーク、東京、パリ、ミラノ、ベルリンの6都市に住む人の素顔を、それぞれ1人の人で表現するというもの。

各都市の人種・民族別人口データをもとに、1人の人物像を作り上げていきます。そしてできあがったのがこちら。

フィリピン人とエジプト人が多く居住するミラノの“顔”は、人口の半分がアフリカ系またはラテン系であるニューヨークの“顔”とかなり異なります。

また、アフリカ系民族が外国籍の5%にしか満たないパリの“顔”も、他の“顔”と大きく違います。

ぱっと見は同じように見える6つの“顔”ですが、よく見るとそれぞれ微妙にニュアンスが異なり、見事に各都市の人種・民族的多様性を反映しています。

ベネトンがブランドアイデンティティーに掲げる“色”は、洋服の“色”だけでなく多種多様な人種・民族の“色”でもあります。

カラフルな新コレクションの“色”を、人種のるつぼである大都市に暮らす人々をそれぞれの“色”で表現することで訴求したベネトンのグローバルキャンペーンでした。新コレクションのプロモーション動画も合わせてご覧ください。

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