酸化テクネチウム(VII)

酸化テクネチウム(VII)
IUPAC名 technetium(VII) oxide
別称 七酸化二テクネチウム
特性
化学式	Tc2O7
外観	黄色固体
融点	119.5 °C
沸点	310.6 °C
水への溶解度	加水分解して HTcO4
危険性
主な危険性	放射性
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

酸化テクネチウム(VII)（さんかテクネチウム なな、英: technetium(VII) oxide）は、化学式が Tc₂O₇ と表されるテクネチウムの酸化物である。この揮発性の黄色固体は、珍しい分子性の二元金属酸化物の例で、この他には RuO₄、OsO₄、不安定な Mn₂O₇ がある。末端、架橋 Tc-O 結合距離はそれぞれ167 pmと184 pmで、Tc-O-Tc 角が180度の、中心対称な頂点共有二四面体構造をとっている。

酸化テクネチウム(VII)は450〜500 °Cでテクネチウムを酸化することによって得られる。

${\ce {4Tc\ + 7O2 -> 2Tc2O7}}$

これは無水過テクネチウム酸や過テクネチウム酸ナトリウムの前駆体である。

${\ce {Tc2O7\ + H2O -> 2HTcO4}}$

${\ce {Tc2O7\ + 2NaOH -> 2NaTcO4\ + H2O}}$