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日本・ペルー経済連携協定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
経済上の連携に関する日本国とペルー共和国との間の協定
通称・略称 日本・ペルー経済連携協定、日・ペルー経済連携協定
署名 2011年5月31日(東京
発効 2012年3月1日
言語 日本語、スペイン語及び英語
関連条約 世界貿易機関を設立するマラケシュ協定
条文リンク 日・ペルー経済連携協定 - 外務省
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日本・ペルー経済連携協定(にほん・ペルーけいざいれんけいきょうてい、英語: Agreement between Japan and the Republic of Peru for an Economic Partnership[1])とは、2012年日本ペルーの間で締結された経済連携協定である。日本法においては国会承認を経た「条約」であり、日本政府による日本語の正式な題名・法令番号は「経済上の連携に関する日本国とペルー共和国との間の協定(平成24年条約第2号)」である。

署名・発効までの経緯

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2008年11月21日麻生首相総理とアラン・ガルシア大統領との日本・ペルー首脳会談において、両国首脳は、日・ペルーEPA締結交渉の開始に向けて、前向きに検討していくことで一致した[2]

2009年2月24日の日・ペルー外相会談において、中曽根外務大臣(当時)から、日・ペルーEPA締結交渉を早期に開始すべく、3月下旬に東京において準備会合を実施することを提案し、準備会合の実施につき意見が一致した[3]

2009年3月23日(月曜日)から25日までの日程で東京において、日・ペルーEPA締結交渉の開始に向けた準備会合が開催[4]され、EPA締結交渉の早期開始に向けて、EPAに対する双方の基本的立場等について、一定の共通認識が醸成された。

2009年4月14日麻生首相総理とガルシア大統領との日・ペルー電話首脳会談において、EPA交渉を開始することが正式に決定された[5]

2009年5月25日から30日までの日程でペルーのリマにおいて、日・ペルー経済連携協定(EPA)交渉の第1回会合が開催され、日本とペルーとのEPA交渉が開始された[6]

2009年7月6日から10日までの日程で東京において、日・ペルー経済連携協定(EPA)交渉の第2回会合が開催された[7]

2009年8月24日から29日までの日程でペルーのリマにおいて、日・ペルー経済連携協定(EPA)交渉の第3回会合が開催された[8]

2009年10月1日から6日までの日程で東京において、日・ペルー経済連携協定(EPA)交渉の第4回会合が開催された[9]

2010年2月1日から6日までの日程でペルーのリマにおいて、日・ペルー経済連携協定(EPA)交渉の第5回会合が開催された[10]

2010年8月18日から31日までの日程で東京において、日・ペルー経済連携協定(EPA)交渉の第6回会合が開催された[11]

2010年10月28日から11月5日までの日程でペルーのリマにおいて、日・ペルー経済連携協定(EPA)交渉の第7回会合が開催された[12]

2010年11月14日、横浜で開催されたAPEC首脳会議の機会に行われた菅首相とガルシア大統領との日本・ペルー首脳会談において、日・ペルー経済連携協定の交渉完了に関する共同声明に両国首脳が署名した[13][14]

2011年5月31日、松本剛明外務大臣とエドゥアルド・フェレイロス・クッペルス(Mr. Eduardo Ferreyros Kuppers)ペルー共和国通商観光大臣との間で、経済連携協定に署名した[15]

日本における国内手続として、2011年11月1日に、協定の締結承認案件が閣議決定[16]され、同日参議院へ提出された[17]。国内法の改正については、外務省は条約の説明書において、「必要としない」[18]としている。EPAのほとんどは衆議院先議で国会承認がされているが、日・ペルー経済連携協定は、参議院先議であった。

参議院において、協定の締結承認案件は、外交防衛委員会に付託され、協定は、2011年11月29日に委員会で、11月30日に参議院本会議で可決され、衆議院に送られた[17]。賛成会派は、「民主党・新緑風会;自由民主党・無所属の会; 公明党; みんなの党;たちあがれ日本・新党改革;社会民主党・護憲連合; 国民新党」、反対会派は「日本共産党」であった、[19]

衆議院において、協定の締結承認案件は、外務委員会に付託され、2011年12月9日に委員会で、12月9日に衆議院本会議で可決され、国会の承認がされた[17]。賛成会派は、「民主、みんな、国民、日本[20]」、反対会派は「日本共産党」であった[21]

発効は、2012年3月1日[22][23]

内容

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日本は、鉱工業品(ほぼすべての品目につき即時関税撤廃)、農林水産品では、豚肉、鶏肉・鶏肉調製品、アスパラガス、とうもろこし(菓子用・飲料用)等の農産品、製材等の林産品、アメリカおおあかいか等の水産品のアクセス改善を実施[24]

日本は、鉱工業品(乗用車、二輪車等の自動車、サスペンション、ガスケット、伝動軸、強化ガラス等の自動車部品、ボルト・ナット等の鉄鋼製品、テレビ、ブルーレイディスクレコーダー、リチウムイオン電池、鉛蓄電池等の電気・電子製品、医薬品、ボールペン等)のアクセス改善、農林水産品(ながいも、りんご、梨、柿、緑茶、清酒等)のアクセス改善などを獲得している[24]

脚注

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  1. ^ MOFA
  2. ^ 日・ペルー首脳会談”. 外務省 (2008年11月21日). 2019年10月30日閲覧。
  3. ^ 日本・ペルー外相会談(概要)”. 外務省 (2009年2月24日). 2019年10月30日閲覧。
  4. ^ 日・ペルー経済連携協定(EPA)締結交渉の開始に向けた準備会合(結果概要)”. 外務省 (2009年3月25日). 2019年10月30日閲覧。
  5. ^ 麻生総理大臣とガルシア・ペルー大統領の電話会談について”. 外務省 (2009年4月14日). 2019年10月30日閲覧。
  6. ^ 日・ペルー経済連携協定(EPA)交渉第1回会合の開催(概要)”. 外務省 (2009年5月25日). 2019年10月30日閲覧。
  7. ^ 日・ペルー経済連携協定(EPA)交渉第2回会合の開催”. 外務省 (2009年7月10日). 2019年10月30日閲覧。
  8. ^ 日・ペルー経済連携協定(EPA)交渉第3回会合の開催(概要)”. 外務省 (2009-8-2425). 2019年10月30日閲覧。
  9. ^ 日・ペルー経済連携協定(EPA)交渉第4回会合の開催”. 外務省 (2009年10月6日). 2019年10月30日閲覧。
  10. ^ 日・ペルー経済連携協定(EPA)交渉第5回会合の開催(概要)”. 外務省 (2010年2月8日). 2019年10月30日閲覧。
  11. ^ 日・ペルー経済連携協定(EPA)交渉第6回会合の開催”. 外務省 (2010年8月31日). 2019年10月30日閲覧。
  12. ^ 日・ペルー経済連携協定(EPA)交渉第7回会合の開催”. 外務省 (2010年10月25日). 2019年10月30日閲覧。
  13. ^ 日・ペルー経済連携協定の交渉完了に関する共同声明(仮訳)”. 外務省 (2010年11月14日). 2019年10月30日閲覧。
  14. ^ Joint Statement on the Conclusion of Negotiations for an Economic Partnership Agreement between Japan and Peru”. 外務省 (2010年11月14日). 2019年10月30日閲覧。
  15. ^ 経済上の連携に関する日本国とペルー共和国との間の協定の署名及び松本大臣とフェレイロス・ペルー通商観光大臣との会談”. 外務省 (20111-5-31). 2019年10月30日閲覧。
  16. ^ 平成23年11月1日(火)定例閣議案件”. 2019年10月30日閲覧。
  17. ^ a b c 条約 第179回国会 1 経済上の連携に関する日本国とペルー共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件”. 衆議院. 2019年10月29日閲覧。
  18. ^ 経済上の連携に関する日本国とペルー共和国との間の協定の説明書”. 外務省. 2019年10月30日閲覧。
  19. ^ 経済上の連携に関する日本国とペルー共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件”. 参議院. 2019年10月30日閲覧。
  20. ^ 自由民主党、公明党は欠席
  21. ^ 法律案等審査経過概要 第179回国会 経済上の連携に関する日本国とペルー共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第1号)(参議院送付)”. 衆議院. 2019年10月29日閲覧。
  22. ^ 日・ペルー経済連携協定の効力発生に関する外交上の公文の交換”. 外務省 (2012年1月24日). 2019年10月30日閲覧。
  23. ^ 2012年(平成24年)1月25日外務省告示第14号「経済上の連携に関する日本国とペルー共和国との間の協定の効力発生に関する件」
  24. ^ a b 日・ペルー経済連携協定(JPEPA)(2011年5月31日署名)”. 外務省 (2011年5月31日). 2019年1月15日閲覧。

外部リンク

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