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プロレス用語一覧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

プロレス用語一覧(プロレスようごいちらん)は、プロレスで使用される隠語スラングを含む用語の一覧である。

あ行

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アングル
試合展開やリング外の抗争などに関して前もって決められる仕掛けや段取り、筋書き。
アメリカンプロレス
WWEに代表されるストーリーラインと劇場的な演出を重視するスタイルのプロレス。
アンダーカード
メインイベントの前に行われる試合。前座
非公認試合、興行の事情などで来場者にのみ限定公開する特殊な試合はダーク・マッチと呼ばれる。
インディー
小規模、または独立系興行団体のこと。⇔メジャー
裏技
目潰し、噛みつき、指折り、肛門に指をいれる等の勝つために手段を選ばない技のこと。
X
プロレス興行において出場選手が未定、または当日発表の際に用いられる表記方法。Xが同一興行内に複数人存在する場合はXの文字数を増やしたり別のアルファベットを使用することもある[1]
王道プロレス
ジャイアント馬場が提唱したプロレスにおけるスタイル、思想の一種。⇔ストロングスタイル
掟破り
相手の得意技、フィニッシュホールドを使用する事。対戦相手への挑発など演出的な意味合いで使用される。
例:「掟破りの逆サソリ」「掟破りの逆卍」(藤波辰爾)など。

か行

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カード
試合の対戦の組み合わせのこと。
ガイジン(外人
来日する外国人レスラーのこと。近年は使用される頻度が減っている。
外敵
ある団体に参戦した他団体のプロレスラーのこと。
ガチ
⇒ガチンコ
ガチンコ
予め決められたシナリオを無視し、試合中に真剣勝負を行うこと。日本ではシュートとほぼ同義として扱われている。⇔ワーク
カバー
ピンフォールの体勢に入ること。
カベジェラ・コントラ・カベジェラ
敗者が髪を切ることを約束して行う試合。デスマッチの一種とされる。
ギミック
リング上で演じられるプロレスラーのキャラクターのこと。
⇒キャッチ・アズ・キャッチ・キャン
キャッチ・アズ・キャッチ・キャン
キャッチ
イングランドを起源とするレスリングの流派。現代のプロレス、およびレスリングの源流とされている。
ケーフェイ
プロレスの試合をショーとして成立させる上で守らねばならないタブーや暗黙の了解のこと。日本では、隠密な会話中に話題を変えるための合図に用いる隠語とされている。
クイック
一瞬の隙を突いて相手をピンフォールし勝利すること。フォール技を参照。
グリーンボーイ
駆け出しのプロレスラーのこと。「グリーン」とも。ボクシングの4回戦ボクサーと同義[2]

さ行

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参戦
業務提携により、興行会社間でレスラーを人材派遣する場合に用いる表現。レフェリーなど、その他裏方と呼ばれる人材も派遣する場合があるが、参戦という表現は用いられない。
シグネチャー・ムーブ
必殺技(フィニッシュ・ムーブ)とはならないが、選手が必ず試合中に見せる特徴的な得意技の事。
ジャズ
試合内容をほとんど打ち合わせせずに、アドリブで試合を行うこと。
シューター
シュートの実力があるレスラー、またはシュートファイトを好んで行うレスラー。
シュート
観客に見せることを無視し、本気で相手を潰そうとする行為。ガチンコとほぼ同義。⇔ワーク
シュートスタイル
パンチやキック、サブミッションなど実戦的な技術のみを用いるスタイルのプロレス。
しょっぱい
「観客を満足させるに足りない」、「情けない」、「中途半端」、「弱い」を表す形容詞。元来は相撲用語。平田淳嗣の発言が有名。
ジュース
流血のこと。試合中に予期せぬトラブルで流血したケースは「生ジュース」と呼ぶ。
ジョバー
やられ役、負け役のプロレスラーのこと。
ジョブ
プロレスラーが興行を盛り上げるために対戦相手に敗北すること。「ジャブ」とも。
スーパースター
WWEにおけるプロレスラーの呼称。
ストロングスタイル
アントニオ猪木が提唱したプロレスにおけるスタイル、思想の一種。⇔王道プロレス
スマート
プロレスの台本(ブック)や、因縁・抗争などの仕掛け(アングル)を分かった上で楽しむファンのこと。⇔マーク
セール
技を受けたレスラーが派手に受身をとること。また、ダメージを負っている様を表現してみせること。「セル」とも。
セメント
⇒シュート、ガチンコとほぼ同義。⇔ワーク

た行

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ダーク・マッチ
第一試合の前に行われる試合。またはテレビで放映されない試合。
WWEではテレビ放送分の収録後、来場者向けのダーク・メイン・イベントを行う場合もある。
第0試合
  1. 「ダーク・マッチ」と同義。
  2. スタイルの違いなどの理由から、団体が公式戦として認定しない特別試合。団体側は、試合の場を提供するが責任は持たないという意味合いで定義する。試合順は第1試合の前とは限らず、新日本プロレスにおける大仁田厚絡みの電流爆破デスマッチ(蝶野正洋戦、グレート・ムタ戦、長州力戦)などが代表例。
タッグマッチ
2対2など、複数対複数で行う試合形式。
タッグチーム
タッグマッチの際のプロレスラーによるチーム。
団体
プロレス興行会社のこと。
ツープラトン
タッグマッチの際、二人がかりで一人を攻撃する技のこと。「ダブルチーム」とも。
TLC戦
デスマッチのうち、Tables(机)、Ladders(梯子)、Chairs(椅子)を使用するもの。
ディーヴァ
2016年まで使用されていた、WWEにおける女子プロレスラーと女子マネージャーの呼称。日本でも一部使用されていた。
デスマッチ
通常の試合形式ではない試合。大まかに完全決着型、敗者制裁型、特殊リング使用型、凶器使用型に分類される。

な行

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ニアフォール
「カウント2.9」など、ピンフォール寸前でカバーを返すこと[3]
寝る
格下の相手との試合に負けること。⇒ジョブ

は行

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ハードコアマッチ
ハードコア・レスリングのこと。
ハウス・ショー
主にアメリカでのテレビで放映されない興行のこと。
旗揚げ
プロレス興行会社(団体)が開業すること。開業後に初めて行われる興行は「旗揚げ戦」と呼ばれる。
バンプ
受身のこと。
ヒート
ヒールレスラーが尊大な態度や不正行為で観客の憎悪を煽ること。
ヒール
悪役レスラーのこと。⇔ベビーフェイス
ピストル
ガチンコ、⇔ワーク
フィニッシュ・ホールド
各プロレスラーの決め技のこと。「フィニッシュ・ムーブ」、「フィニッシャー」とも。
フェイス
ベビーフェイス
フェイバリット
⇒フィニッシュ・ホールド
フッカー
⇒「裏技(フック、hook)」を使えるレスラーのこと。シューターとほぼ同義。
ブック
試合の進行に関する段取り、シナリオを指す言葉。ファンがこの言葉を使用している。
プ女子
プロレス好きの女性のこと[4]。2014年頃から使用され始める[5]
白川未奈など、それが転じて女子プロレスデビューした人物も多い[6]
プロモーター
日本では地方興行において、団体から興行権を買って興行を行い、興行収入を得る法人のこと。アメリカでは団体の経営者のこと。
ベビーフェイス
善玉、正統派レスラーのこと。⇔ヒール
ボーイズ
プロレスラーのこと。

ま行

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マーク
プロレスを真剣勝負(リアル)であると認識し、物語(ストーリー)も実際のものであると認識するファンのこと。⇔スマート
マイクパフォーマンス
プロレスラーがマイクロフォンを片手にしゃべるパフォーマンスのこと。
マスクマン
覆面レスラーのこと。
マスカラ・コントラ・マスカラ
覆面レスラー同士による試合のうち、敗者がマスクを脱ぐことを約束して行うもの。
マネージャー
プロレス興行において、プロレスラーに帯同して行動する者。
メジャー
プロレス団体のうち、特に著名な団体のこと。2023年現在の日本では新日本プロレス全日本プロレスプロレスリング・ノアなどがメジャー団体とされる[7]。⇔インディ

や行

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U系
かつて存在したプロレス団体UWFをルーツにもつ格闘技色の強い団体やプロレスラーのこと。
上記のファイトスタイルそのものを指す用語としても用いられ、Uスタイルとも呼ばれる。
ヨカタ
本来は"業界とは無関係の"という意味の大相撲用語であるが、プロレスに於いては"業界人ではないのに、やけに業界に詳しい"ファンを指す場合もある。基本的には蔑称として用いられる。
業界人ではないのに、業界に何らかの形でかかわるところまで踏み込んでしまったヨカタを、ハードヨカタと表現する場合もある。

ら行

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レスリング・ブラザーズ
兄弟レスラーのこと。実際の血縁関係がない場合も多い。
両リン
「両者リングアウト」の略。
ルチャリブレ
ルチャ
⇒ルチャリブレ
メキシコ流のプロレスのこと。スペイン語で、ルチャ=戦い、リブレ=自由、直訳するとフリースタイルレスリングとなる。
ロックアップ
レスラーがリング中央でがっちりと組み合うこと。主に試合序盤の攻防として用いられる。「手四つ」とも。

わ行

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ワーク
予め筋書きが決められた試合のこと。また、それに沿う行為。⇔シュート

脚注

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