コンテンツにスキップ

ジャン=ジャック・アウエ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジャン=ジャック・アウエ
(ヨハン・ヤコブ・ハウアー)
Jean-Jacques Hauer
1889年のアルトゥーロ・ミチェレーナの絵画、アウエが肖像画を描いた後連行されるシャルロット・コルデー
生誕 (1751-03-10) 1751年3月10日
ガウ=アルゲスハイム
死没 1829年6月3日(1829-06-03)(78歳没)
ブロワ
テンプレートを表示

フランスでは、ジャン=ジャック・アウエ(Jean-Jacques Hauer)と呼ばれた、ヨハン・ヤコブ・ハウアー(Johann Jakob Hauer、1751年3月10日 - 1829年6月3日)は、ドイツ生まれの画家である。フランス革命の時期にパリで活動し、山岳派のリーダーであったジャン=ポール・マラーを暗殺して処刑されたシャルロット・コルデー(1768-1793)が逮捕され、処刑されるまでの間に、コルデーに望まれてその肖像画を描いたことで知られている。

略歴

[編集]

南ドイツのガウ=アルゲスハイムで仕立て屋の息子に生まれた。ガウ=アルゲスハイムの学校の校長から絵を学んだ後、マンハイムでライン宮中伯(プファルツ選帝侯)の宮中画家のヨハン・フィリップ・ホフマイスター(Johann Philipp Hoffmeister)の弟子になった。1769年5月に、パリで版画家として働いていた叔父を保証人にして、王立美術アカデミーの学生になり、ジャック=ルイ・ダヴィッド(1748–1825)の学生になった。

フランス革命が起きると、1789年の夏に国民衛兵の第2大隊の将校になり、1793年7月13日にコルデーによるジャン=ポール・マラーの暗殺が行われた場所の近くに住んでいた。ハウアーがシャルロット・コルデーの肖像画を描いたエピソードは、コルデーを「暗殺の天使」と称えたアルフォンス・ド・ラマルティーヌ(1790-1869)のフランス革命の歴史に関する著書やジュール・ミシュレ(1798-1874)の『フランス革命史』[1]などに紹介された。1793年7月17日にコルデーは断頭台で処刑された。

1793年7月21日の新聞 「Le Thermomètre du Jour」は証言中のコルデーの姿をスケッチしているハウアーに気づくと、コルデーはスケッチを続けるようにいったことを伝え、ラマルティーヌの著書では、留置所に戻ったコルデーは看守にハウアーを招くことを頼み、肖像画のためにポーズをとり、ハウアーに身の上話をして、肖像画の複製を家族に送るように頼んだと伝えている。

ハウアーは革命の時代や王政復古の時代を生き延び、肖像画家として働いたが画家としては成功しなかったとされる。1820年にパリから160㎞程離れたブロワに住みそこで亡くなった。

作品

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ Michelet, Jules, L’Histoire de la Révolution française, 7 Bände, 1847–1853, Geschichte der Französischen Revolution, 5 Bände, hrsg. v. Jochen Köhler, Eichborn-Verlag, Frankfurt am Main 1988, Band IV, S. 234 f.

参考文献

[編集]
  • Erich Hinkel: Der Maler Hauer und der Engel des Todes, Heimat am Mittelrhein. Monatsblätter der Allgemeinen Zeitung Ausgabe Bingen und Ingelheim, 3/1979
  • Erich Hinkel: Der Maler Johann Jakob Hauer/Le Peintre Jean Jacques Hauer (dt./frz.), Beiträge zur Geschichte des Gau-Algesheimer Raumes, Carl-Brilmayer-Gesellschaft Gau-Algesheim, Band 20, 1987
  • Erich Hinkel: Johann Jakob Hauer (1751-1829). Ein Maler der Revolution und Restauration, in: Gau-Algesheim. Historisches Lesebuch, 1999, S. 149–151.
  • Norbert Diehl: 175. Todestag von Johann Jacob Jean Jacques Hauer, Blätter zur Kultur- und Heimatpflege, Beilage zum Amtsblatt der Verbandsgemeinde Gau-Algesheim, 14, 2004, Nr. 2
  • Erich Hinkel: Johann Jakob Hauer. Maler der Revolution, Bruchsal 2007