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クリスピー・クリーム・ドーナツ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クリスピー・クリーム・ドーナツ・インク
Krispy Kreme Doughnuts, Inc.
新宿サザンテラス店(日本1号店、既に閉店)
種類 公開会社
市場情報
NASDAQ KREM
2000年4月 - 2001年5月
NYSE KKD
2001年5月 - 2016年7月
NASDAQ DNUT
2021年7月1日上場
本社所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
27103
ノースカロライナ州ウィンストン・セーラム市ノールウッド(Knollwood)通り370
北緯36度5分27.73秒 西経80度17分14.91秒 / 北緯36.0910361度 西経80.2874750度 / 36.0910361; -80.2874750
設立 1937年
業種 外食産業
事業内容 直営およびフランチャイズシステムによる飲食店の運営、ドーナツおよび関連商品の製造・販売
売上高 3億6200万ドル(2010年2月1日 - 2011年1月30日)
営業利益 1526万ドル(2010年2月1日 - 2011年1月30日)
純利益 760万ドル(2010年2月1日 - 2011年1月30日)
従業員数 3,700人(2011年1月30日)
決算期 1月末日
関係する人物 ヴァーノン・ルドルフ(創業者)
外部リンク krispykreme.com ウィキデータを編集
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クリスピー・クリーム・ドーナツ英語:Krispy Kreme Doughnuts)は、アメリカ合衆国1937年に創業したドーナツチェーンである。

2010年1月末現在、アメリカ合衆国の37オーストラリアバーレーンドミニカ共和国カナダ中華人民共和国上海)、インドネシア日本台湾クウェートレバノンマレーシアメキシコフィリピンプエルトリコカタール韓国タイサウジアラビアトルコアラブ首長国連邦イギリスで646の店舗を展開している(アメリカ国内の85店は直営、アメリカ国内の144店とアメリカ国外の全店舗417店はフランチャイズ)。また、タイに貿易用の子会社を有する。

来歴

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アメリカでの展開

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アメリカのKrispy Kremeはクリスピー・クリームの創業者ヴァーノン・ルドルフとその伯父がケンタッキー州パデューカのブロード・ストリートにあるジョセフ・ルブーフのドーナツ店を、1933年にニューヨーク州バッファローのビジネスマンから受け継いだ秘伝のレシピと共に買収したことから始まった。ルドルフはパデューカでドーナツの販売を始め、自転車で配達もしていた。テネシー州ナッシュビルに移転し、家族の他の者も接客に加わった。1937年、ナッシュビルの店舗を売り払い、ノースカロライナ州ウィンストン・セーラムにドーナツ店を開業してスーパーマーケットに卸していたが、後に個人客に対しても販売するようになった。最初の店舗はウィンストン・セーラムのサウス・メイン・ストリートにある現在オールド・セーラムと呼ばれる地域の賃貸ビルに開業。クリスピー・クリームのロゴは地元のアーティスト、ベニー・ディンキンスによってデザインされた。

1950年代、事業は拡大され、ジョージア州サバンナなど南部を中心に展開された。1960年代には南東部にさらなる拡大を開始。1976年、クリスピー・クリーム・ドーナツ・コーポレーションはイリノイ州シカゴベアトリス・フーズ子会社となった。ただし本社はウィンストン・セーラムのままとされた。

1982年、フランチャイジー(加盟店)のグループによりベアトリス・フーズから買い戻された。2000年4月に株式公開 (IPO) を行ないNASDAQに上場、2001年5月にニューヨーク証券取引所 (NYSE) に上場替えした。上場後、急速にフランチャイズ店の展開を進めたが、2003年以降は売り上げが伸び悩み、2004年から5年間で240店を閉店、莫大な損失(3億ドルの減損・リース負債計上など)を出した。2004年には会計上の問題により証券取引委員会 (SEC) の調査を受けている[1]2000年代後半以降は、アメリカ国外でのフランチャイズ展開に活路を探っている。

アメリカなどでは、末尾にDoughnutsをつけない「Krispy Kreme」の名称で親しまれている。ドーナツは、クリスピー・クリーム店舗以外のスーパーマーケット、コンビニエンスストアガソリンスタンドなどでも販売されている。

日本での展開

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クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパン株式会社
Krispy Kreme Doughnut Japan Co.,Ltd.
立川ルミネ店(許可を得て撮影)
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
151-0051
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-2-12 菱化代々木ビル 7F
設立 2006年6月26日
業種 小売業
事業内容 ドーナツの製造・販売
代表者 若月 貴子(代表取締役社長
資本金 2億5000万円(2011年3月31日時点)
純利益 3億4041万3000円(2011年3月期)
純資産 14億4856万2000円
(2011年3月31日時点)
総資産 37億1438万8000円
(2011年3月31日時点)
決算期 3月末日
主要株主 ロッテリヴァンプ
関係する人物 上田谷真一
外部リンク krispykreme.jp
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2006年6月26日ロッテが70%、リヴァンプが30%を共同で出資しクリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパン株式会社(本社:東京都渋谷区)を設立した。資本金2億5千万円。社長には、日本マクドナルド出身の香坂伸治が就任。アメリカのクリスピー・クリーム・ドーナツ社(Krispy Kreme Doughnuts, Inc.)と日本でのフランチャイズ契約を結び、ドーナツチェーン事業を展開する。設立後の5年間に30-50店舗の出店を予定していた。

アメリカでは12個入り1箱(クーポンがある場合は2箱)を8~9ドルで販売する大衆化・日常化したドーナツチェーンであるが、日本では目新しさと稀少性を演出したブランディングにより高めの価格設定になっている。また、オリジナルレシピでの味付けは総じてかなり甘めであり、日本人の味覚に合わない、という意見もあった。2019年現在は日本独自のレシピに改訂されており、かつての強烈な甘味は緩和されている。

2006年12月15日に、東京都渋谷区代々木新宿サザンテラスにクリスピー・クリーム・ドーナツ1号店が開業(2017年閉店)。オープンデッキからドーナツ製造工程を見学できるのが特徴であった。その後アメリカ創業法人の経営上の問題により日本での2号店開業は遅れた。日本2号店は2007年10月12日に有楽町駅前の有楽町イトシアにおいて開店した。その後は川口立川船橋渋谷越谷川崎横浜などにも出店している。

2010年には名古屋大阪京都関東地方以外への出店を開始した。2011年2月には博多駅の駅ビル新装に伴い、同ターミナルビル複合商業施設内にも出店した。

2013年4月12日にオープンの大型商業施設MARK IS 静岡内のテナントとして静岡へ初出店した。

2016年に日本進出10周年を迎えるのに合わせて事業計画の見直しを行い、経営資源を三大都市圏に集中させる[2][3]。これに伴い、2018年7月3日のアリオ倉敷店閉店をもって中四国地方から、同年10月28日のアミュプラザ鹿児島店閉店をもって九州地方から撤退する一方、三大都市圏や北海道では店舗の出店を重ね、2022年8月には国内最大規模の東京国際フォーラム店を開店し[4]、2022年10月時点で59店舗まで回復させた。

社名の綴り

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社名の「クリーム」が "Cream" ではなく "Kreme" となっている理由については、アメリカ本社にも知る者はいない。創業者のルドルフがフランス人シェフからレシピを伝授された時に既にこの名前が付いていたため、これをずっと使い続けていることによる。ドイツ語のKreme(クレーメ)が語源という説もある。

ドーナツ

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オリジナル・グレーズド

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クリスピー・クリームを代表するドーナツとして、1937年の創業時から提供されている、ふんわりとしたイーストドーナツの表面を砂糖でコーティングした「オリジナル・グレーズド」がある。1個当たりの公表熱量は795 kJ(190 kcal[5]。その他にドーナツのメニューは14種類が用意されている。

トランス脂肪酸

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法的規制のあるアメリカ合衆国のクリスピー・クリームではトランス脂肪酸を多く含む油脂は使用されておらず、公式ホームページやパッケージに「0 grams TRANS FAT!」の表記がされている。

なお、日本のクリスピー・クリーム・ドーナツの公式サイトによると、 「オリジナル・グレーズド®、1個当たりトランス脂肪酸は約0.23g」と記載されている。日本で販売されているオリジナル・グレーズド®は、アメリカの規定に則ると「トランス脂肪酸フリー」に相当する。

沿革

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アメリカ

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日本

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心斎橋店(既に閉店)

店舗

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クリスピー・クリーム・ドーナツの店舗がある国と地域(2021年時点)

2011年1月30日現在では直営85店、フランチャイズ561店、総計646店が営業している[6]

アメリカ合衆国の店舗

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2011年1月末現在、直営85店、フランチャイズ144店、計229店舗が営業している。出店店舗の一覧・詳細情報は公式サイト「Locations(英語)を参照。

カナダの店舗

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2012年11月時点では、ブリティッシュコロンビア州1店舗、オンタリオ州3店舗、ケベック州2店舗が営業している。出店店舗の一覧・詳細情報は公式サイト「Locations(英語)を参照。

日本の店舗

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営業中の店舗

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2023年4月1日時点では、北海道3店舗、埼玉県5店舗、千葉県3店舗、東京都20店舗、神奈川県9店舗、岐阜県1店舗、愛知県6店舗、三重県1店舗、京都府2店舗、大阪府9店舗、兵庫県3店舗、計62店舗が営業している。出店店舗の一覧・詳細情報は公式サイト「店舗情報」を参照。

閉鎖した店舗

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その他の国・地域の店舗

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  • オーストラリア - 2004年に進出、29店が営業中
  • バーレーン - 2009年に進出、9店が営業中
  • カナダ - 2002年に進出、6店が営業中
  • 中国(上海) - 2011年に進出、1店が営業中(香港8店舗は閉店)
  • ドミニカ共和国 - 2011年に進出、1店が営業中
  • インドネシア - 2007年に進出、9店が営業中
  • クウェート - 2007年に進出、28店が営業中
  • レバノン - 2009年に進出、11店が営業中
  • マレーシア - 2010年に進出、5店が営業中
  • メキシコ - 2004年に進出、58店が営業中
  • フィリピン - 2007年に進出、21店が営業中
  • プエルトリコ - 2009年に進出、4店が営業中
  • カタール - 2008年に進出、6店が営業中
  • サウジアラビア - 2008年に進出、83店が営業中
  • 韓国 - 2005年に進出、41店が営業中
  • タイ - 2011年に進出、2店が営業中
  • トルコ - 2010年に進出、13店が営業中
  • アラブ首長国連邦 - 2008年に進出、24店が営業中
  • イギリス - 2004年に進出、46店が営業中
  • フランス- 2023年に進出、1店が営業中

テレビ番組

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  • 日経スペシャル カンブリア宮殿【テレ東経済WEE 日本流改革で驚異の復活を遂げたドーナツ店】(2022年11月17日、テレビ東京)- クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパン 代表取締役社長 若月貴子出演[8][9]

脚注

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  1. ^ SEC probes Krispy Kreme
  2. ^ 広島県内の「クリスピー・クリーム・ドーナツ」2店舗が閉店 中国地方は岡山県のみに”. 広島経済新聞 (2016年2月12日). 2016年2月14日閲覧。
  3. ^ 2022年10月現在、三大都市圏以外に出店している店舗は北海道の3店舗のみである。
  4. ^ 国内最大の「クリスピー・クリーム・ドーナツ 東京国際フォーラム店」8月27日グランドオープン”. グルメWatch (2022年8月15日). 2022年10月2日閲覧。
  5. ^ Nutritional Information
  6. ^ 2011 Annual Report Krispy Kreme Doughnuts, Inc.
  7. ^ クリスピードーナツ、あの新宿1号店も閉店へ”. 東洋経済オンライン (2016年12月17日). 2017年1月5日閲覧。
  8. ^ テレ東経済WEEK 日本流改革で驚異の復活を遂げたドーナツ店 - テレビ東京 2022年11月17日
  9. ^ テレ東経済WEEK 日本流改革で驚異の復活劇 - テレビ東京 2022年11月17日

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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