三鷹車両センターのソースを表示

{{出典の明記|date=2021年12月}}
{{車両基地
|車両基地名 = 三鷹車両センター
|社色 = #008000
|画像 = JR東日本八王子支社三鷹車両センター.JPG
|pxl =
|画像説明 = 三鷹車両センター全景（2014年11月）
|事業者 = [[東日本旅客鉄道]]
|管轄支社 = [[東日本旅客鉄道首都圏本部|首都圏本部]]
|所属略号 = 都ミツ
|電車両数 = 650
|気動車両数 = 
|機関車両数 = 
|客車両数 = 
|貨車両数 = 
|合計両数 = 650
|備考 = 2023年4月1日現在のデータ<ref name="JRR 2023s 92">ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』2023夏 交通新聞社、2023年、p.92-94。ISBN 9784330024233。</ref><ref name="jtrain73">『j-train』2019春（Vol.73）、[[イカロス出版]]、2019年。</ref>
|備考全幅 =
}}

'''三鷹車両センター'''（みたかしゃりょうセンター）は、[[東京都]][[三鷹市]][[下連雀]]にある[[東日本旅客鉄道]]（JR東日本）[[東日本旅客鉄道首都圏本部|首都圏本部]]の[[車両基地]]である。

[[中央本線]][[三鷹駅]]の西側に位置する。駅から車両センターまでの線路沿い南側の三鷹市道は「電車庫通り」と名付けられている。また、構内には車庫と中央本線を南北にまたぐ歩道橋があり、電車ウォッチングの場としても知られる。この歩道橋は古レールを使用して作られ、三鷹に住んでいた[[太宰治]]も好んで通ったという<ref>[[鉄道ファン]] 2011年3月号（通巻599号）p.68, 69</ref>。

また、[[東京メトロ東西線|地下鉄東西線]]が中野駅まで延伸し、その後[[深川車両基地]]が整備されるまでは、営団の'''[[飯田橋検車区]]三鷹出張所'''が設けられていた（[[三鷹車両センター#営団地下鉄飯田橋検車区三鷹出張所|後述]]）。

なお、組織変更により2003年12月に配置車両が全車当センターに転入した'''習志野電車区'''（ならしのでんしゃく）は、[[習志野運輸区]]を参照のこと。

==構内==
* 敷地面積：4万4,679 m<sup>2</sup><ref name="DJ2017-11">交通新聞社『鉄道ダイヤ情報』2017年11月号シリーズ車両基地2017　Vol.45「JR東日本　三鷹車両センター」pp.52 - 59。</ref>
* 構内入れ換えや仕業検査など、業務の一部は[[JR東日本運輸サービス]]に委託している<ref name="DJ2017-11" />。
*中央本線の線路側より
** 0番線1区があり、構内とは反対の三鷹駅1番線横の引き上げ線（10両編成対応・[[車両洗浄装置 (鉄道)|車両洗浄機]]を備える）に繋がっている<ref name="DJ2017-11" />。この引き上げ線は、構内の車両入れ換えにも使用する<ref name="DJ2017-11" />。
** 1・2番線は長い留置線で、1区と2区を有して10両編成を2本留置（縦列留置）することができる<ref name="DJ2017-11" />。
** 3 - 14番線は10両編成長の留置線である<ref name="DJ2017-11" />。3番線は有効長が長いことから、E353系など12両編成も留置できる<ref name="DJ2017-11" />。
** 15 - 17番線は交検庫で、庫内では主に17番線で機能保全が実施される<ref name="DJ2017-11" />。
** 18・19番線は修繕線で、修繕庫に繋がっている<ref name="DJ2017-11" />。天井クレーン、リフティングジャッキを備えており、機器の吊り替えや修理等を行う<ref name="DJ2017-11" />。
** 20・21番線は2両長ほどの留置線で、かつて在籍していたクモヤ145形の留置に使われていた<ref name="DJ2017-11" />。
** 22・23番線は洗浄線で、手洗浄作業台を備えている<ref name="DJ2017-11" />。

* 当車両センターには車輪転削設備がないため、[[豊田車両センター]]武蔵小金井派出で実施する<ref name="DJ2017-11" />。
{{Wide image|Mitaka Vehicle Center.2019.jpg|1000px|三鷹車両センター周辺の空中写真（2019年10月撮影）{{国土航空写真}}}}

== 配置車両に記される略号 ==
[[File:JRE-hachi-mitsu.JPG|thumb|三鷹車両センター 所属略号]]
「'''八ミツ'''」…八王子支社を意味する「八」と、[[三鷹駅|三鷹]]の電報略号「ミツ」から構成される。

== 歴史 ==
[[File:三鷹電車区2.jpg|thumb|検修設備（2005年2月）]]
* [[1929年]]（[[昭和]]4年）[[6月]] - '''中野電車庫三鷹派出所'''として開設。
* 1929年（昭和4年）[[9月1日]] - '''三鷹電車庫'''へ改称。
** 当時の略号は「東ミツ」。
* [[1966年]]（昭和41年）1月15日 - 営団地下鉄飯田橋検車区三鷹派出所が設置される。
* [[1969年]]（昭和44年）[[3月1日]] - 東京鉄道管理局分割に伴い、東京西鉄道管理局の管轄となる。略号は「西ミツ」。
* [[1986年]]（昭和61年）[[3月3日]] - 試作車以外の中央線快速用201系が他区へ転出し、[[中野電車区]]配置の中央・総武線緩行線用201系を当区へ移管。
* 1987年（昭和62年）[[4月1日]] - [[国鉄分割民営化]]に伴い、JR東日本へ承継。略号は「東ミツ」。
* [[1998年]]（平成10年）[[4月1日]] - 八王子支社発足に伴い、同支社の管轄となる。略号は「八ミツ」。
* [[2003年]]（[[平成]]15年）[[12月]] - [[習志野運輸区|習志野電車区]]配置車両が転入。
<!--* [[2007年]]（平成19年）[[3月18日]] - [[動力車]]乗務員の1/3を新設された[[八王子運輸区]]へ移管。列車仕業（[[東京駅]]- [[甲府駅]]）と電車仕業の地下鉄乗り入れ（[[中野駅 (東京都)|中野]] - 三鷹間）が行路から激減した。-->
* [[2007年]]（平成19年）[[11月25日]] - '''三鷹電車区'''から改称。同時に三鷹電車区の[[動力車]]乗務員配置を[[新宿運輸区]]と新設された[[立川運転区]]へ移管<ref>2007/11/29付け交通新聞</ref>

== 配置車両 ==
2023年4月1日現在の配置車両は以下のとおり<ref name="JRR 2023s 92"/>。
{|class="wikitable" rules="all" style="text-align:center"
|-
!電車
!気動車
!機関車
!客車
!貨車
!合計
|-
|650両
|0両
|0両
|0両
|0両
|650両
|}
[[ファイル:JRE Series-E231-0 B11.jpg|サムネイル|E231系0番台]]
[[ファイル:JRE Series-E231-500 A525.jpg|サムネイル|E231系500番台]]
[[ファイル:JRE_Series-E231-800_K5.jpg|サムネイル|E231系800番台]]
'''[[JR東日本E231系電車|E231系電車]]'''（650両）
* 0番台10両編成6本（B10 - B12・B14・B26・B27）、500番台10両編成52本（A501 - A552）、800番台10両編成7本（K1 - K7）の計65本650両が配置されている。
* 0・500番台の10両編成は中央・総武緩行線（三鷹 - 千葉間）、800番台は中央・総武緩行線から[[東京メトロ東西線]]に直通する系統でそれぞれ運用される。
* 0番台は中間のサハ2両に代わりモハ1ユニットが連結されており、6扉車の無い編成となっている。
** B27編成は一時期[[東京総合車両センター]]へ転属し、サハを抜いたうえで[[山手線]]用車両を配給輸送する際の[[控車]]として使用された。2011年11月1日付で当センターへ復帰している。
** 500番台は2014年の山手線E231系500番台引退より東京総合車両センターから転入。
** B20・B21編成は編成内のサハE230形（6扉車）をB22編成のサハE231形（4扉車）と組み替えた上2015年に[[松戸車両センター]]へ転属。この際に余剰となったB20〜B22のサハE230が廃車となった。
** B22編成は、B5編成のサハE231-14と組成の上、2017年9月に京葉車両センターへ転属。
** 2017年11月から2020年9月までに、B1 - B4・B9・B13・B15・B18・B19・B23 - B25・B28  -  B42・B57・B80 - B82・B901編成が短編成化され京葉車両センターへ、B5 - B8・B16・B17編成の一部車両が3000番台に改造され川越車両センターへそれぞれ転属。
** 転属などで編成から外された車両のうち、2018年度から2020年度までに付随車サハE230形とE231形計92両が廃車となっている。
**B901編成は度々休車扱いされていたが、短編成化の上2020年7月9日付で京葉車両センターに転属<ref name="JRR 2021w 361">ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』2021冬 ジェー・アール・アール、交通新聞社、2020年、p.361。ISBN 9784330082202。</ref>。
**2020年3月14日のダイヤ改正の前日、3月13日朝をもって、最後まで中央・総武線で運用されたB80・B82編成が運用を離脱し、日本国内での6扉車の営業運転が終了した。

{{-}}

=== 過去の配置車両 ===
; [[国鉄72系電車|72系電車]]
* [[中央線快速]]（当時は急行電車）が101系に全て置き換えられた後も中央東線用にクハ79形・モハ72形850番台の通称「山ゲタ」が残り、[[横須賀線|スカ色]]に塗られ、70系と混結して使用された。

; [[国鉄101系電車|101系電車]]
* 中央線快速用の車両（非冷房車のみ）が配置されていた。103系冷房車に置き換えられ、[[1978年]]までに[[南武線]]などに転出した。

; [[国鉄103系電車|103系電車]]
* 中央線快速用の80両が[[1978年]]から[[1981年]]まで、地下鉄東西線乗り入れ用の1000番台・1200番台が[[1970年]]から[[2003年]]まで配置されていた。
** 1000番台は[[1989年]]に[[松戸車両センター|松戸電車区]]から転入。

; [[国鉄301系電車|301系電車]]
* 103系と同様の地下鉄東西線乗り入れ用車両。[[1966年]]から2003年まで配置されていた。
[[ファイル: Chuo-Sobu 201 set 6 Akihabara 20010504.jpg |サムネイル|201系]]
; [[国鉄201系電車|201系電車]]
* [[1979年]]に中央線快速用の試作車900番台10両が投入され、1981年には量産車80両が追加投入された。1986年3月のダイヤ改正で配置車両が中央線快速用から中央・総武緩行線用に変更された（[[中野電車区]]から転入した）。民営化後は[[2001年]]まで緩行線用の車両が在籍し、[[青梅線]]・[[五日市線]]および[[京葉線]]用として[[豊田車両センター|豊田電車区]]と[[京葉車両センター|京葉電車区]]にそれぞれ転属した。
* また、[[東中野駅列車追突事故]]の復旧車であるクハ201-3が2005年12月まで保留車として在籍した。

; [[国鉄205系電車|205系電車]]
* 1989年から2001年まで配置されていた。
* 1989年の新製車2編成20両は前述の東中野駅列車追突事故による車両補充として本来は[[埼京線]]用だった車両を急遽配置したもので、[[1990年]]と[[1996年]]に1編成ずつ[[川越車両センター|川越電車区]]に転属した。
* 1993年に中央線快速に転出した201系20両の穴埋めと増発分として京浜東北線（[[浦和電車区]]）と南武線（[[中原電車区]]）から転入してきた30両は、2001年までに209系500番台およびE231系による車種統一のため、京葉線・武蔵野線・南武支線にそれぞれ転属した。
* ステンレス車体に帯が黄色のため地下鉄乗り入れ用車両と車体色が酷似したことから、誤乗防止策として地下鉄東西線乗入れの103系・301系の帯色は黄色（[[黄5号]]）から水色（[[青22号]]）に変更された。
[[ファイル:209-500yellow.jpg|サムネイル|209系500番台]]
; [[JR東日本209系電車|209系電車]]
* 500番台が2003年から2019年まで配置されていた。
* 2003年に習志野電車区の廃止に伴い、15本150両が転入。浦和電車区との転出入を経て2017年4月時点では13本130両が配置されていた。
* 2017年11月から2019年6月にかけて、[[JR東日本E231系電車#500番台|E231系500番台]]転入に伴い、短編成化の上[[京葉車両センター]]と[[川越車両センター]]へ転出、余剰車は廃車された。
; [[国鉄70系電車|70系電車]]
* モハ71形が1952年に中央東線専用として新製配置された。当初は茶色（[[ぶどう色2号]]）だったが、クハ76形の配置に伴いスカ色となり、72系と混結して運用された。

; [[国鉄115系電車|115系電車]]
* 1966年に中央東線普通列車が大量に電車化される際にスカ色車が配置された。その後も増備されたが、[[1986年11月1日国鉄ダイヤ改正|1986年11月のダイヤ改正]]で豊田電車区に運用が移管され、全車転出している。一部の編成は[[岡山電車区]]に転属となった。
{{vertical images list
|幅= 200px
|1=JNR panoramaexpress alps.jpg
|2=三鷹車両センターに所属した「パノラマエクスプレスアルプス」
|3=Ec165-hachi-mitsu.jpg
|4=波動輸送用として配備された169系は専用塗装が施されていた。
}}
; [[国鉄165系電車|165系・169系電車]]
* 1964年の中央東線[[上諏訪駅|上諏訪]]電化の際に急行「[[たてしな (列車)|たてしな]]」用として165系11両が配置されたが翌1965年の[[松本駅|松本]]電化に際して「アルプス」と共通運用となったため[[松本車両センター|松本運転所]]に全車転出している。
* 民営化直前の1986年に[[ジョイフルトレイン]]の[[パノラマエクスプレスアルプス]]が配置されたことにより、再び165系の配置基地となった。
* 1990年代前半からは波動輸送用として165系・169系一般車が転入してきており、「三鷹色」や「八王子色」と呼ばれる専用塗装が施工された。
* パノラマエクスプレスは[[2001年]]に[[富士急行]]に譲渡された。他の一般車も[[2003年]]までに廃車となっている。
* なお正式な配置車両ではないが、1970年から1972年にかけて115系による急行運用に[[グリーン車]]を連結する関係で[[高崎車両センター|新前橋電車区]]からサロ165-14・15の[[ジャンパ連結器]]を交換した上で借り受けている（[[国鉄115系電車#中央東線]]も参照）。
; [[国鉄145系電車|145系電車]]
* クモヤ145-115が配置されていたが、2009年10月7日に長野総合車両センターに回送され、廃車となった。

== 営団地下鉄飯田橋検車区三鷹出張所 ==
営団地下鉄東西線が開業した当初、[[深川車両基地]]は未完成で、[[飯田橋駅|飯田橋]] - [[九段下駅|九段下]]間の地下に設置した側線を[[飯田橋検車区]]として使用していた<ref name="Tozai-Const767">帝都高速度交通営団『東京地下鉄道東西線建設史』pp.767 - 771。</ref>。

東西線の中野延伸に伴い車両基地が不足することから、同線の毎日検査（現在・10日以内に実施する列車検査）および新造車両の受取検査のため<ref name="Tozai-Const767"/>、国鉄より土地・施設等を借用し1966年（昭和41年）1月15日付で三鷹電車区（当時）内に飯田橋検車区三鷹出張所を設置した<ref name="Tozai-Const767"/>。メーカーで新造された車両は、[[車両輸送|甲種車両輸送]]により三鷹電車区まで輸送され当出張所に搬入した<ref name="Tozai-Const767"/>。受取検査後は、中央線三鷹 - [[日野駅 (東京都)|日野]]間で完成[[試運転]]を実施し、その一部は武蔵小金井電車区豊田派出（現・[[豊田車両センター]]）に留置した<ref name="Tozai-Const767"/>。

その後、深川検車区の発足に伴い、1967年（昭和42年）9月13日付で飯田橋検車区は廃止した<ref name="Tozai-Const767"/>。

== 脚注 ==
=== 注釈 ===
{{Reflist|group=注}}

=== 出典 ===
{{Reflist}}

== 参考文献 ==
{{参照方法|date=2021年12月|section=1}}
* [[交通新聞社]]『[[鉄道ダイヤ情報]]』2017年11月号シリーズ車両基地2017　Vol.45「JR東日本　三鷹車両センター」pp.52 - 59
* 帝都高速度交通営団「[https://metroarchive.jp/content/ebook_touzai.html/　東京地下鉄道東西線建設史]」 - メトロアーカイブアルバム（公益財団法人メトロ文化財団）

== 関連項目 ==
* [[日本の車両基地一覧]]
* [[三鷹事件]]
* [[三鷹跨線人道橋]]
{{coord|35|42|5.3|N|139|33|6|E|region:JP|display=title}}

{{東日本旅客鉄道首都圏本部}}{{DEFAULTSORT:みたかしやりようせんたあ}}
[[Category:東日本旅客鉄道の車両基地]]
[[Category:日本国有鉄道の車両基地]]
[[Category:中央本線]]
[[Category:中央・総武緩行線]]
[[Category:三鷹市の交通]]
[[Category:1929年開業の施設]]
{{Rail-stub}}