ドロガメ科
ドロガメ科(ドロガメか、Kinosternidae)は、爬虫綱カメ目に属する科。模式属はドロガメ属。
ドロガメ科 | |||||||||||||||||||||||||||
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トウブドロガメ Kinosternon subrubrum
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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亜科、属 | |||||||||||||||||||||||||||
分布
編集形態
編集最大種はスジオオニオイガメで最大甲長46cm。最小種はヒラタニオイガメで最大甲長11.5cm。腹甲は11枚以下の甲板で形成される。ハラガケガメを除いて腹甲に蝶番があるが、ニオイガメ属は蝶番が不明瞭で腹甲を折り曲げて完全に蓋をすることはできない。一方ドロガメ属はカメ目では唯一腹甲に2つの蝶番がある。
分類
編集現生のカメ目ではミトコンドリアDNAの塩基配列解析による分子系統学の研究ではメキシコカワガメ科に最も近縁とされる。
ドロガメ亜科 Kinosterninae
編集- Kinosternon acutum ハナナガドロガメ Tabasco mud turtle
- Kinosternon alamosae アラモスドロガメ Alamos mud turtle
- Kinosternon angustipons キンタロドロガメ Narrow-Bridged mud turtle
- Kinosternon baurii ミスジドロガメ Striped mud turtle
- Kinosternon chimalhuaca ハリスコドロガメ Jalisco mud turtle
- Kinosternon creaseri クリーザードロガメ Creaser's mud turtle
- Kinosternon cruentatum ホオアカドロガメ Red-cheeked mud turtle
- Kinosternon dunni ダンドロガメ Dunn's mud turtle
- Kinosternon flavescens キイロドロガメ Yellow mud turtle
- Kinosternon herrerai ハーレラドロガメ Herrara's mud turtle
- Kinosternon hirtipes ザラアシドロガメ Mexican rough-footed mud turtle
- Kinosternon integrum サラドロガメ Mexican mud turtle
- Kinosternon leucostomum シロクチドロガメ White-lipped mud turtle
- Kinosternon oaxacae オアハカドロガメ Oaxaca mud turtle
- Kinosternon scorpioides サソリドロガメ Scorpion mud turtle
- Kinosternon sonoriense ヒゲナガドロガメ Sonoran mud turtle
- Kinosternon subrubrum トウブドロガメ Eastern mud turtle
- Sternotherus carinatus カブトニオイガメ Razorback musk turtle
- Sternotherus depressus ヒラタニオイガメ Flattened musk turtle
- Sternotherus minor ヒメニオイガメ Loggerhead musk turtle
- Sternotherus odoratus ミシシッピニオイガメ Common musk turtle
オオニオイガメ亜科 Staurotypinae
編集ハラガケガメ属 Claudius
- Claudius angustatus ハラガケガメ Narrow-bridged musk turtle
- Staurotypus salvinii サルヴィンオオニオイガメ Chiapas giant musk turtle
- Staurotypus triporcatus スジオオニオイガメ Mexican giant musk turtle
生態
編集河川や池沼などに生息し水棲傾向が強い種が多い(特にドロガメ属を除く3属)。とはいえ水中で遊泳するよりは、浅瀬の水底を歩き回るような生活を送る。種によっては産卵以外では、ほとんど陸に上がらないこともある。
食性は動物食もしくは雑食で、昆虫類、甲殻類、貝類、魚類、両生類、小型のカメ、動物の死骸、果実などを食べる。
繁殖形態は卵生。ドロガメ亜科は性染色体を持たず発生時の温度で雌雄が決定(温度性決定)するが、オオニオイガメ亜科は少なくともオオニオイガメ属は異型性染色体を持ち発生時の温度に雌雄が左右されない(染色体性決定)。
人間との関係
編集ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。ベアタンクやアクアリウム、アクアテラリウムで飼育される。顎の力が強く協調性がない種が多いため、基本的には単独で飼育する。
関連項目
編集参考文献
編集- 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社、2000年、222-223頁。
- 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ3 中央・南アメリカ』、講談社、2001年、278-279頁。
- 安川雄一郎 「北米のドロガメ科1 ニオイガメの仲間」『クリーパー』第9号、クリーパー社、2001年、5-23、40-43頁。
- 安川雄一郎 「北米のドロガメ科2 北米産ドロガメの仲間」『クリーパー』第10号、クリーパー社、2001年、4-24、40-45頁。
- 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、173-176頁。
- 海老沼剛 『爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ1 アメリカ大陸のミズガメ』、誠文堂新光社、2005年、92-112頁。
- 安川雄一郎 「水棲ガメの世界」『ハ・ペト・ロジー』Vol.3、誠文堂新光社、2005年、18、20、27-28、35-37、43-44頁。
- 安川雄一郎 「ビギナーにおすすめのカメ12種〜初心者向けとして飼育者に薦めるカメ類〜」『エクストラ・クリーパー』No.1、誠文堂新光社、2006年、134-135頁。
- 安川雄一郎 「オオニオイガメ亜科の分類と自然史」『クリーパー』第42号、クリーパー社、2008年、8-15、27-58頁。