農芸高の乳牛 日本一…美競う大会 酪農家も参加

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農芸高の生徒らが育てたフイラ号(府立農芸高提供)
農芸高の生徒らが育てたフイラ号(府立農芸高提供)

審査員「勝つためにきた牛だ」

歴代生徒らの改良結実

  府立農芸高(南丹市)の生徒らが育てた牛が、乳牛の美しさを競う「オールニッポン・ホルスタインコンテスト」の3歳前半の部で、日本一に輝いた。全国の酪農家らも参加する大会で、高校が1位を獲得するのは、記録が残る1970年以降初めて。歴代の生徒らによる長年の改良が実を結び、審査員からは「勝つためにきた牛だ」と激賞された。(岩崎祐也)

 全国酪農協会などが主催し、ホルスタインの体形や乳房の発達度合いなどを写真で審査する。全国の共進会で上位に選ばれた牛のみが参加できる。

 日本一となったのは「グロリーオーサ クリーメル クラツシヤブル フイラ号」。計46頭の頂点に立った。牛の体格は横からみて長方形に近いほど良いとされており、フイラ号は背中や腹がまっすぐなほか、乳房に巡る乳静脈が網目状に広がり浮き上がっていることなどが評価された。

 2000年に北海道から連れてきた牛から5代目となるフイラ号。歴代の同高生徒らが体格の良い雄牛と交配させるなどして改良してきた。フイラ号は生まれた時から生徒らが主体となって育て、便の状態にあわせて栄養バランスの整った餌をあげたり、定期的に搾乳したり、牛を洗ったりして管理してきた。畜産部長の男子生徒は「先輩たちと作った集大成といえる。自分たちがちゃんとお世話すれば、牛も返してくれると感じた」と話す。

 先月28日には、同高の代表生徒らが府庁を訪れ、西脇知事らにフイラ号の特徴やこれまでの取り組みを紹介した。2年の女子生徒は「京都に全国1位の牛がいることは誇りだ」と話し、別の女子生徒は「昼休みや土日も一緒に過ごしている。別の大会に向けて頑張りたい」と拳を握った。

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