サンセットビーチで女神のように
ロケ場所となったのは雄大な自然が魅力のハワイ島。このドレスは、撮影も終わりに差し掛かる夕暮れ時のショットだ。
「軽やかで柔らかなシルクシフォンのシアー感。ケープのような袖が風になびくと綺麗だろうな、と選んだものです。リゾートウエディングをテーマにした撮影では、屋外ならではの動きのあるドレスを選ぶようにしています」とスタイリングを手がけた仙波レナさん。
「デザインはシンプルでも、動いたときに自然の風や光が入って魅力が増す。シアーな素材には、そんな効果があるんです」
ビキニとヴェール。こちらは記念写真用にいかが?
シンプルなホワイトのビキニに合わせたのはヴィンテージのヴェール。「ヴィンテージのレースには手作業ならではの厚み、凹凸感、そして素朴なデザインの可愛さがありますよね。現代のレースにはない独特の魅力があふれています。そんなヴィンテージレースのヴェールを、あえてビキニのようなものに合わせてみようと思ってできあがったスタイリングです」
ビキニトップにレースのボレロ。南国ならではのスタイリング!
先ほどのビキニトップに、レースのボレロと大きなチュールスカートを合わせ、ドレスのようにスタイリング。
「水着でウエディング、というアイデアが可愛いですよね。そこがビーチ沿いであればなおさらです。王道のウエディングのシルエットだからこそ生きるアイデアだと思ったので、いかにもブライダルドレスっぽいチュールのボリュームスカートを合わせました」
あえてコットンのホワイトルックを選んでも
実は暑いハワイ島。この撮影の日も気温は30度を超えた。
「汗をかくと、シルクが肌に吸い付いてしまって着こなしが崩れることがあります。そういったことを気にせず着られるように、とコットンレースのドレスも準備しておきました。このドレスは、アイレットレースが可愛いなと思って選んだものです」と仙波さん。
「実は上の写真では、レースの透けたところから見えるように、インナーウエアにカラーの水着を着せているんです。コットンレースから何を覗かせよう?と考えるのも楽しいですね」
こちらも、同じ考え方でドレスにTシャツをスタイリング。「ミディ丈のドレスに、ブライダルを思わせる華やかなサンダルを合わせたスタイルに、あえてTシャツだけ忍び込んでいるようなイメージ。ハワイ島のような場所だからこそ許される、ホワイトの遊び心と言えるのではないでしょうか?」
ただ可愛いだけじゃない、すべてが計算されたプロの技。ネガティブにもなり得る暑さまでも逆手にとって、その土地を楽しむ着こなしを提案する力は、ファッションの楽しさを知り尽くした仙波さんならではだ。