戦争 / War

映画『オッペンハイマー』には原爆投下のシーンが描かれていないことが日本で話題となったが、同じく描かれなかった悲劇がある。広島の原爆に使用されたウランの供給源となったシンコロブエ鉱山の労働者たちだ。

ロシアによるウクライナの電力インフラ攻撃の実態が報告書から浮かび上がってきた。なかには前線から遠く離れた、民間人への影響が必至の場所が攻撃されたケースもあり、これらは戦争犯罪に当たる可能性がある。

2年におよぶロシアの爆撃と砲撃のせいで、何百万ものウクライナ人がメンタルヘルスの問題に悩まされている。復興のために、キーウ市は心の傷をもつ人をサポートするシステムの構築に着手した。

国連開発計画の依頼を受けた米CulturePulse社は、イスラエル・パレスチナ地域の社会を再現するAIモデルを構築し、対立の根本的原因に迫ろうとしている。驚くべきことのように思えるが、紛争の解決のためにAI技術を活用することは最近始まったことではない。

イスラエル・ハマス衝突に関連して、SNSでは生成AIコンテンツが氾濫すると懸念されていたが、実際はそうなっていない。ほかの方法でつくられた誤情報や、本来の文脈とは違う使われ方をしている本物の画像などで溢れ返っており、生成AIが入り込む余地はあまりないのだと専門家は語る。

イスラエルやパレスチナとは無関係にみえるTikTok配信者たちが、軍事衝突をネタに「TikTok LIVE」でライブ配信をし、投げ銭の「ギフト」機能で収益を得ている。TikTok運営側も、こうした収益の分け前を手にしている。

ハマスは長らく軍事ドローンを自慢してきた。だが、実際の脅威がどれほどのものかは見えてこない。その答えがわかる時、イスラエル・ガザの境界線の両側の人々には痛みがもたらされるかもしれない。

Instagram上のガザに関するコンテンツが、表示の優先度を下げる「シャドーバンニング」の影響を受けていると、パレスチナ人や支援者が訴えている。実際にそうしたことが起きているかを証明するのは容易ではないが、人々が生き延びるために必要な情報の受信・発信をする妨げになっている可能性があるという。

パレスチナ自治区ガザ地区のアル・アハリ病院で爆発が起きたのは現地時間の10月17日のことだ。爆発を誰が引き起こしたのか、真相解明を目指すファクトチェックの専門家らは、ソーシャルメディアの情報を調べ始めた。しかし、そこには偏った見解や誤情報が溢れており、これまでになく難しい作業を強いられたという。

イスラエルとハマスの戦闘について、最新情報を知ろうとX（旧Twitter）を開いた人たちは、数々のフェイク画像、いつ撮影されたか分からない動画、一見本物のように見えるゲーム画面のキャプチャなどを目にすることになった。こうした「偽情報」の氾濫は、かつてないほどのレベルに及んでいると専門家たちは指摘している。

イスラム組織ハマスとイスラエルとの“戦争状態”が激化するなか、双方の政府系ウェブサイトやメディアを標的にしたハッカーたちの攻撃が加速している。ハッキングによって政治的な意思表示をするハクティビストたちが世界中から加わり、紛争はオンラインでも激しさを増すばかりだ。

ロシア軍の侵攻に対抗するため、ウクライナはこれまでにもドローン技術を積極的に軍事転用してきた。政府が主導する軍事スタートアップの支援プログラムが発足されたことで、この流れはさらに加速する見込みだが、AIによって制御された完全自律型兵器の完成が懸念されている。