自律走行時代の「地図」は、物語を共有するツールへと回帰していく

都市空間の膨大な情報を整理し、わたしたちを「望みの場所」に導いてくれる「地図」。空間情報の編集装置としての地図を読み解くことで、そこに描かれる社会の重要な要素が浮かび上がってくる。カウンターマップからGoogle マップまで、Placy鈴木綜真による連載の第2章では、さまざまな地図の表現方法を追いながら現代の都市空間を捉え直す。
自律走行時代の「地図」は、物語を共有するツールへと回帰していく
iOS 6時代のアップルの地図アプリ「マップ」で、実際には存在しない「パチンコガンダム駅」が出現したJR青梅線昭島駅周辺。世界と日本の測地系のズレにより、駅に隣接するパチンコ店を駅と認識したことで生じたバグらしい。世界中の空間情報を整理し検索可能なインターフェースに落とし込むという途方もない偉業を達成したデジタルマップ。その作成過程では、いまとなるとクスッと笑ってしまうようなバグも多く見られた。

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物語の共有手段としての地図

アテンションエンジニアリングに精を出し、ヘドロのような情報を浴びせてくるソーシャルメディア以外に、わたしたちがほぼ毎日開くアプリケーションが「Google マップ」だろう。

気のおけない友人と喫茶店に行くときから、Tinderでマッチした相手とバーで待ち合わせるときまで、Google マップは21世紀のお出かけのマストアイテムとなった。建物の住所をはじめ、そこにたどり着くための交通手段、周辺の飲食店など、Google マップは膨大な空間情報を編集し、わたしたちをナヴィゲートしてくれる。

そんなGoogle マップに代表されるように、いまでこそ「実用的」なイメージが強い地図だが、歴史を遡ると必ずしも現実の位置関係を反映したものばかりではない。例えば、旧約聖書 詩篇に登場する世界地図(マッパムンディー)である「Psalter World Map(ロンドン詩篇の世界図)」が好例だ。この地図にはエデンの園やノアの箱舟などが記されているが、読み手はここから現地までの到達時間を確認したいわけではないだろう(もちろんレヴューを確認して席を予約することもできないノアの箱舟にコメント欄があるとしたら、かなり荒れそうだ)。

中世に多く見られる世界地図の主な目的は、現実空間の位置関係を示すことではなく、世界観を視覚化して物語を共有することにあり、読み手はその物語に沿って観念的に聖地の巡礼をおこなう。実測値を用いた地図と区別するために、絵図と呼ばれることもあるが、読み手を「望みの場所」に導くという観点では、現在の地図と相違ないと言える。

「実測のリアル」とその外側にあるもの

植民地の獲得とその分割のため、時代が進むにつれて「リアル」な地図が求められることとなり、測量技術は発展していく(学生時代の歴史の授業でコンキスタドールの描いたアメリカ大陸を延々と見せられたことを思い出してほしい)。その後、世界大戦前後から空撮が可能になり、測量はより正確にスピーディーになっていくのだが、「リアル」を規定するものとして地図が大衆化すると、その「実測のリアル」に対するアンチテーゼの表現媒体としても地図が使用されるようになってくる。

代表的な例として挙げられるのが、シチュアシオニスト・インターナショナルのギー・ドゥボールが描いた「The Naked City」であろう。ここでは実際の道や距離感ではなく心理地理学の手法を用いて、「経験のマッピング」がおこなわれている。急速に近代化が進むパリで、機械的に規定されていく都市空間をいかに自分たちの身体のもとに取り戻していくか。都市を漂流(デリーヴ)し、その表現手法のひとつとしてドゥボールは地図を選択したが、当事者にとっては、実測地図よりもある種「リアル」な都市空間を表していると言える。

もちろん、絵図と実測地図、そして経験地図、それらを単純に並べて比較はできないが、実測地図が作成可能になり「統一的な世界の記述方法」を獲得したわたしたちは、意識的にならなければ「実測のリアル」の外側にあるものを忘れてしまいそうになる。実測地図の登場により、地図のヴァリエーションは大きく減少したが、Psalter World Mapでも見たように、世界の記述方法としての地図は物語の数だけ存在しうる。

「カウンターマップ」の存在

批評地図学者(Critical Cartographer)のデニス・ウッドは、心理地図やある一定の民族・宗教観の元で使用される地図を「カウンターマップ」と名付けた。ここから名をとった「Counter Map Collection」というウェブサイトには、地図というメディアを使って多様な世界観が表現されている。ここに掲載されている地図は近年に作成されたものが多く、紙ベースではなくウェブでインターアクションできるのも魅力的だ。ここでは著者が特に惹かれたものを、いくつか絞ってご紹介したい。

カナダのバンフ国立公園には、71の番号を授かり生涯首輪から行動データをとられ監視され続けたハイイログマがいる。Bear 71は、そのハイイログマの11年間の行動を追えるインタラクティヴマップである。

地図の閲覧者はBear 71の行動を追い、各エリアに配置されたカメラからその映像を見ることができる一方で、同時に地図を使用している者が世界のどこかにいた場合、PCの内側のカメラを通して撮影された自分のセルフィーがその人に共有される。動物を監視しているつもりが、自分も常に誰かに監視されているという監視社会への批判と野生社会への崇敬を表現しているが、その世界観を共有する手段として地図が非常に有効に機能している。

The Deleted CItyでは、ウェブスペース提供サーヴィス「GeoCities(ジオシティーズ)」のオンラインアーカイヴを「住所」毎に閲覧できる。GeoCitiesは、ストリートと番地名を選ぶことで、ウェブに“土地”をもつことができる(URLが発行される)という1999年にスタートしたホームページ作成サイトである。2009年(日本は2019年)に閉鎖することになったが、インターネットの黎明期を支えたサーヴィスとして、そのアーカイヴ化に多くの力が注がれた。

The Deleted CItyもそのアーカイヴ形態のひとつである。オンライン空間上に分散されたコンテンツを都市ごとにまとめ上げ、地図のように表示することで、ひとつのまとまり(カルチャー)として浮き彫りしている。各都市にズームインすると実際にコンテンツの閲覧も可能で、急に過去にタイムスリップしたように感じられるのが非常に楽しい。興味のある方は、ぜひ遊んでみてほしい。

「Counter Map Collection」には、かなり特殊な表現の地図が多いが、身近なもので言えば観光マップも一種のカウンターマップと言える。『グーグルの社会学 – ググられる地図の正体』で著者の松岡慧祐は、行政的な制度に縛られた「地図」に対する、脱権力的なオルタティヴとしての「マップ」を提示し、その例として情報誌『ぴあ』や『シティロード』を挙げている。都市に対して規定された視点ではなく、自らの態度で対峙し必要な情報を獲得していく手段が「マップ」なのである。

「不適切な」デジタルマップ

個人の意識からハイイログマの行動ログの可視化まで、共有される物語や視点によって非常に多様な地図表現が可能であることを明らかにしてきた。実際の位置関係に縛られることもなければ、そこで焦点を当てる要素も自由である。では、現実空間でわたしたちをナヴィゲートし、目的地まで導いてくれる「実用的」な地図は、どのように空間情報を編集する必要があるのか。人類史上、最も多く見られることとなった空間メディア、Google マップからその空間編集様式を見ていきたい。

2005年のリリース後、「Google Earth」や「Google ストリートビュー」などの新機能を導入しながら、急激な進化を遂げてきたGoogle マップ。世界中の空間情報を整理し誰でも検索可能なインターフェースに落とし込むという、とてつもない偉業をなしとげた。想像しただけでも、いや想像することですら叶わないような壮大な事業であるが、それがいかに難しいことなのか、競合企業の苦戦具合からもヒシヒシと伝わってくる。

Google マップと比較され、よくそのバグの多さを指摘されていたのがアップルの地図アプリ「マップ」である。いまでこそ、グーグルに劣らずかなり使い勝手のよくなったアップルのマップであるが、『WIRED』US版が2012年のBiggest Tech Failに選ぶなど、当時はGoogle マップにかなり後れをとっていた。The Amazing iOS 6 Mapsという、「iOS 6」時代のマップのバグだけをまとめた意地の悪いウェブサイトでは、かなり興味深いエラーも見つけられる(担当エンジニアとしては生きた心地がしなかっただろうが)。

ちなみに、わたしのお気に入りは、南アルゼンチンの「不適切に」隆起してしまった地形である。国内ではJR青梅線昭島駅近くに現れた「パチンコガンダム駅」がニュースになっていたことが記憶に新しい。世界と日本の測地系のズレにより、駅に隣接するパチンコ店を駅と認識したことで生じたバグらしい。

「CAPTCHA認証」でわかる次のアップデート要素

正確な地図を作成するには正確なデータが必要であることは言うまでもないが、その「正確なデータ」とはどこから取得するのか? ある一部のエリアの地図を作成するのであれば、現地調査や工事図面を基に手入力することでまかなえるが、Google マップやアップルのマップのように地球を丸ごと地図化することには、途方もないコストがかかる。

昨年、グーグルが日本国内の地図情報を提供するゼンリンとの契約を解消したことで、グーグルが「自社リソース」で地図を作成可能だと噂になった。ゼンリンとの契約解消当初は小道やバス停が消えるなど一定の混乱を生んだが、すでにほぼ問題を感じられないことから、どうやらその噂は信じてみる価値はありそうだ。

では、グーグルは何からマップを生成しているのか、代表的なデータソースを3つほど紹介する。これはグーグルが公式にアナウンスした類のものではなく、あくまでも個人的な推測であることにはご留意願いたい。

まず、ひとつ目が衛星画像である。元来、戦闘機や飛行機から撮影された空中写真を基に人が建物や地形の輪郭を描いていたが、グーグルは画像解析技術を用いて衛星画像に映る物体を検出することで、その業務のかなりの部分を自動化したと考えられる。Google Map’s Moatというブログ投稿で、グーグルが衛星画像を用いて建物の境界から屋根の形まで生成していることがレポートされているが、その精度はかなり高いところまできている。

ふたつ目のデータソースは、Google ストリートビューである。例えば、Google マップには信号の位置が正確に示されているが、これはGoogle ストリートビューから画像認識技術を用いて検出されている。Google Map’s Moatの著者ジャスティン・オーバーンは別の投稿で、CAPTCHA認証で出題されるクイズを見ると、次にGoogle マップに反映されるものが予想がつくと書いている(彼の予想によると、次に反映されるのは横断歩道だ)。皆でラベリングしながら地図をつくっていくのは賛成だが、最近はクイズの難易度が上がり、サーヴィスになかなかログインできないのはわたしだけだろうか?

もしグーグルが2007年から地図の自動生成のヴィジョンをもちながらGoogle ストリートビューのプロジェクトを始めていたのかと考えると、何だか気がおかしくなりそうになる。

3つ目のデータソースは、人流データである。昨年、99台のスマートフォンを引いてGoogle マップに仮想の渋滞を発生させたベルリンのアーティストが話題になったが、ここからわかるのはGoogle マップが人流データを地図に(この場合リアルタイムで)反映させていることである。真っ当なリファレンスを見つけられないので断言できないのが悔しいが、Android端末から取得されるGPSデータを基に、衛星画像からは検出できない小道データを生成しているという文献も見かけたことがある。

関連記事99台のスマートフォンで「架空の交通渋滞」が発生!? Google マップをだました男が、本当に伝えたかったこと

ビジネスモデルとランドマーク

コンピューターを用いて地図の生成を一部は自動化できるからといって、Google マップに莫大なランニングコストがかかることにもちろん変わりはない。観光マップのように地方自治体から製作費用をもらえるわけではなく、伊能忠敬のように幕府から報酬をもらえるわけでもないなかで、Google マップにとっては誰が「お客さん」となるのだろうか。ヒントはそのロゴのアップデートにある。

今年2月、誕生15周年を記念してGoogle マップのロゴが改定された。以前のデザインが「ナヴィゲーション」を表現していたのに対し、今回のアップデートで「目的地」を表すPOI (Point of Interest)のデザインに変更された。店舗運営をされている方であれば意識していると思うが、Google マップはわたしたちにとっては最高の目的地の「検索」ツールであると同時に、目的地側としては最高の「集客」ツールとなる。

アクセス数および検索数の解析、そして予約の管理まで一貫でおこななえるので、日本国内でもすでに多くの店舗で集客ツールとしてGoogle マップは活用されている。またGoogle マップでは、「ローカル検索広告」という広告メニューも用意している。店舗は広告料金を支払うことで、ユーザーが近隣で検索したときに自分の店舗を上位に表示できる。Google マップに表示される場所は、デジタル空間上でその都市のランドマークの役割を担っていると言えるが、資金力がその都市のランドマークを決定するのは現実空間上でもデジタル空間上でも同じらしい。

星の数で規定される場所の価値

ユーザーがGoogle マップ上に表示された「ランドマーク」を実際に訪れるかどうかは、そこに表示されている「星の数」に大きく左右される。その場所が美しい写真で映っていても、星が2つしかついていないのであれば訪れてもらえる可能性はかなり下がってしまう。逆に平凡に見える場所であっても、星が4つあれば候補リストに入れてもらえる。

このデジタル空間に現れた「星の数」は、現実空間のほかの要素よりもはるかに大きな「引力」を発生させる。先月知り合いと街を歩いていた際に雰囲気のいいバーを見つけたが、彼は雰囲気はいいねと認めながらも、Google マップの星の数が少ないことを理由に入店を渋っていたのがかなり印象的である。都市のグランドトゥルースは、現実からGoogle マップへと移行していきつつある。

このデジタルマップの「星の数」は、これまで「ミシュランガイド」などの権威のある調査員のみによっておこなわれていた「場所の評価を民主化」したという意味で、かなり意義がある。そして、某グルメサイトのタグラインにあるように「失敗しない場所」を見つけるために重宝することも間違いない(また聞くところによると、店舗選定に失敗した場合に、そのスコアに責任を転嫁できることも魅力のひとつだそうだ)。

しかし、場所の雰囲気のよし悪しはスコアリングだけでは汲み取れないところが大きいのも事実だろう。偏差値教育では面白い人が生まれにくいように、スコアリングで都市に「優等生」ばかりが残ったのでは味気ない。ちなみに、スコアが現実の場所のよし悪しを反映しないことがよくわかる『VICE』の「How to Become TripAdvisor’s #1 Fake Restaurant」というドキュメンタリーが非常に面白いので、ぜひ観てほしい。

キーワード化される思考

では、どうすればいいのか。わたしも地図サーヴィスを運営するものとして、「星の数」だけでは汲み取れない場所の雰囲気を伝える地図の仕組みをつくるためには、すべきことがふたつあると考えている。ひとつ目は「地図の出力値」として、場所の雰囲気を表す新たなデータコラムをつくること。もうひとつは「地図の入力値」として、キーワード以外による場所検索エンジンを構築することだ。

まず、「地図の出力値」について地図アプリのユーザーにインタヴューしてみると、表示される場所について、わたしは星の数、店舗の写真、レヴューコメントという3つのポイントで評価を下しているが、ここにその場所を表す新たなデータコラムを追加する。わかりやすいものだと、その場所の雰囲気が伝わる使途(デート、作業、会食など)を追加しているウェブサイトを見かける。

わたしが運営する地図サーヴィス「Placy」の場合は、「場所の音楽性」を表現するデータコラムを追加している。ユーザーは、店長またはほかのユーザーが選んだ「お店を表す楽曲」を閲覧でき、自分の探す店舗の雰囲気にマッチしているか見極められる。また、自分が訪れた場所を気に入った場合、そこに自分の音楽を置いていく(Dropする)ことで、感性の近い人にその場所の雰囲気を伝えられる。

地図上で場所の雰囲気を汲み取って伝える仕組みをつくるためのもうひとつのアプローチに、キーワード以外による場所検索エンジンの構築がある。論文やブログサイトなど言語で構築された情報を見つけ出す際には、キーワード検索は最強の武器であることは間違いない。ただ、喫茶店やホテルなどの「場所」は、必ずしもその特徴を言語で表現できない。

例えば、「京都で自分が行きたい喫茶店」をキーワードでどう表現すればいいか考えていただければ、その難しさが伝わる。「京都 喫茶店 おしゃれ」のキーワードで、望みの店は表現できるだろうか。キーワードに変換した瞬間に、自分の頭の中にある情報量が、かなり削減されてしまう。

今回の連載でプレイリストの作成を担当してくれている都市音楽家の田中堅太が彼の展示で、「都市の複雑性を言語で表現するのは難しいけれど、音楽の複雑性をもってなら表現できる可能性がある」と言っていたのがかなり印象的であるが、「場所の雰囲気」という複雑な情報に対しては、言語以外の検索手段も用意すべきである。Placyは音楽による場所検索を用意しているが、ほかにも「匂い」や「触覚」など雰囲気を表現するあらゆる媒体で場所を検索してみたい。

ポストナヴィゲーション時代の地図に求められるもの

Google マップのロゴが「ナヴィゲーション」から「目的地」に変わったことからは、もうひとつ重要な時代的背景を読みとれると考えている。それは自動運転技術が進歩するにつれ、ナヴィゲーションは人間にとって表示されるべき「必要な情報」ではなくなっていくことだ。

クルマや自転車を含めあらゆる移動手段の自動化が実現すると、目的地までの「到達方法」はコンピューターに任せておけるようになる。わたしたちにとっては、移動する際に「目的地の決定」がその「到達方法」に比べて重要になり、極端に言えば現在はGoogle マップに表示されている青色の経路情報は表示の必要すらなくなる。

わたしたちにとって地図とは、ある目的地への到達方法(ナヴィゲーション)を示すものから、どこにたどり着きたいのかという「望みの場所」を提示する元来の地図の用途にいくぶんか回帰する。中世では、地図に表示された理想の地を人々は「観念的」に巡礼したが、少し先の未来では、クルマを脳に接続したどり着きたい場所をイメージすると、そこに実際に到着しているなんてこともありうるのだろうか。

地図の用途が、ナヴィゲーションから望みの場所の提示へと変わっていくのであれば、そこに必要な要素・インターフェースも変化を求められるだろう。

仲のいい知人が教えてくれた資料に、ブルース・チャトウィンの『ソングライン』という本がある。そこで描かれるのは、オーストラリアの先住民族アボリジニが、先祖が「土地に残した歌(ソングライン)」を頼りに目的地を目指して歩く様子だ。彼らは歌によって場所の物語を紡ぎ、それによって場所が場所として存在した。

画像解析を用いて生成した「目に見える要素」はナヴィゲーション機能を強化したが、「望みの場所」を伝達するためには、どのよう空間要素が必要になっていくのだろうか。


都市音楽家によるプレイリスト、テーマは「City AtoZ」
連載各回のテーマに合わせ、都市音楽家の田中堅大がプレイリストを制作。第2回のテーマは「City AtoZ」。「都市の名前をキーワードに、Spotifyの楽曲データベースを検索して作成した音楽プレイリスト。AからZまでの順番で、世界中の都市の名前から始まる音楽を選んでいます。新しい音楽が次々とリリースされる時代において、どのように音楽と出合うのかが課題になりつつありますが、都市の名前でインターネットを漂流して音楽と出合い、その土地に想いを巡らすのも、また一興かもしれないですね」と、田中はその意図を語る。


TEXT BY SOMA SUZUKI

ILLUSTRATION BY NAO TATSUMI