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A Call of Community

国内外から若きアーティストが集う街・ベルリン。この街に移り住んだ住民たちが育む「持続可能なコミュニティ」に、限界を迎えつつある資本主義のオルタナティヴへのヒントがあるのではないだろうか──。ベルリン在住のライター・冨手公嘉が探る、ローカルコミュニティ×ストリートカルチャーの現在地。

若き名うてのシェフが集う「Julius」。ローカリズムと持続可能性の追求が生んだ、新しいガストロノミーの可能性

ベルリン・ウェディング地区に店を構える、気鋭のレストラン「Julius」。日本人を含めた若きシェフやソムリエたちが集う同店に、世界中の美食家たちが熱い視線を注いでいる。そんなJuliusのメンバーたちは、いかに「食」と向き合い、ベルリンから新たな食文化を生み出そうとしているのだろうか。

「あらゆる手段」でアートを発信する:「SAVVY Contemporary」が西洋中心の芸術社会に一石を投じる背景

ロックダウン下の厳格なルールのもと、運営方法を模索するベルリンのギャラリーのなかで異彩を放っているのが、アートスペースを運営しながら、アートコレクティヴとしてのさまざな発信も続ける「SAVVY Contemporary」だ。「西洋芸術以外に焦点を当てる」という指針から、多岐にわたる活動に対する思惑に迫る。

ノンバイナリーDJ集団「No Shade」、スタートアップハブ「Factory」からの挑戦──連載「A CALL OF COMMUNITY」(2)

新型コロナウイルスの感染拡大から丸1年が経過した。ベルリンでは2020年11月からの「ロックダウン・ライト」を皮切りに、12月以降に厳格化された「ロックダウン」は少なくとも3月中も続く予定だ。見通しが立たない状況のなか、DJを生業とするアーティストたちは連携をとり、この危機に対してもてる限りのクリエイティヴィティで乗り切ろうとしている。ベルリンに息づくストリートカルチャーとコミュニティ文化の現在地を探る連載第2回では、ナイトライフの“不均衡“に挑み続けるDJコレクティヴ「No Shade」を訪ねた。

「テクノ音楽」が共通言語:アーティスト集団「Live from earth」の“組織”としての続け方

パンデミックの影響で、クラブの通常営業が休止してから半年以上が経つ。しかし、ベルリンのテクノシーンは決して動きを止めていない。コミュニティ同士で連帯したアーティストたちはロックダウン後すぐにイヴェント配信サイト「United We Stream」を立ち上げ、音楽を愛する同胞たちを鼓舞し続けた──。アンダーグラウンドにあるその実態を探るべく、ベルリン・テクノシーンを牽引するアーティストコレクティヴ「Live From Earth」の取材を試みた。彼ら/彼女らはコロナ禍をどう受け止め、そしてどのようにして“組織”として活動を続けているのだろうか。ベルリンに息づくストリートカルチャーとコミュニティ文化の現在地を探る連載第1回。