VOL.24

VOL.24 NEW CITY のカバーイメージ

NEW CITY

新しい都市──未来の建築家はなにをデザインするのか?

2016.08.09 発売

¥630

CONTENTS

8月9日発売の最新号『WIRED』VOL.24は「新しい都市」特集。ライゾマティクス齋藤精一と歩く、史上最大の都市改造中のニューヨーク。noiz豊田啓介がレポートするチューリヒ建築とデジタルの最前衛。ヴァンクーヴァー、ニューヨーク、東京で見つけた不動産の新しいデザイン。未来の建築はいま、社会に何を問い、どんな答えを探していくのか。第2特集は「宇宙で暮らそう」。宇宙でちゃんと生きるために必要な13のこと、そして人類移住のカギを握るバイオテクノロジーの可能性を探る。漫画『テラフォーマーズ』原作者が選ぶ「テラフォーミング後の人類が生き残るための10冊」も紹介する。そのほか、NASAが支援する「シンギュラリティ大学」のカリキュラム、米ミシガン州フリントの水汚染公害を追ったルポルタージュ、小島秀夫+tofubeatsの「未来への提言」を掲載!


26

New Protocols for “New” New York

ニューヨークに未来をインストールせよ

建築ラッシュに沸くニューヨークは、都市が歩んできた歴史と折り合いをつけながら、未来都市に向かって進化を加速させている。ライゾマティクス齋藤精一とニューヨークを歩きながら、アーバンデザインの未来を探る。

40

On Future Architecture

建築家・重松象平が語る「ザハ、テロ、パブリック」

OMAニューヨーク事務所の代表を務める建築家の重松象平が「都市と建築」について語る。ザハ・ハディドの死で囁かれた「スターキテクトの終焉」、肥大化された都市の課題への関心、東京の公共的な空間。重松が問う、これからの未来都市のあるべき姿とは。

42

Being Elemental:The Visions of Alejandro Aravena

アレハンドロ・アラヴェナの「1+1=4」

2016年プリツカー賞を受賞し、一躍世界的な存在となったチリの建築家・アレハンドロ・アラヴェナ。「建築」と「社会」をつなぐ新たな回路をつなぐことを試みるアラヴェナに、建築の力を、建築の役割を、noiz豊田啓介が訊いた。

50

5 Future Studies

新しい建築家のための5つの視点
市民工学/コミュニテイ/スタジアム/記憶/極限環境

建築の領域がますます拡大していくなか、これからの建築家にはどんなヴイジョンが求められるのか? 市民工学、コミュニテイ、スタジアム、記憶、極限環境の5つのキーワードから、新しい建築の未来を読み解く。

60

Computational City

いまそこにあるデジタルネイティヴ・シティ
豊田啓介と訪ねるチューリヒ・シュツットガルト

noiz豊田啓介が、建築の未来を知るためにスイスとドイツを訪ねた。既存の技術をデジタルで代替するだけでない、高度な実装・可能性の追求・未来への理論構築を行う、現地のさまざまな研究室をレポート。

70

The Superfluous City

通勤漫画家・座二郎「過剰都市からの手紙」

地下鉄で筆を走らせる通勤漫画家・座二郎は、実は設計士としての顔ももっていた。彼が描くのはジョン・ジャーディ、原広司、ロバート・ヴェンチューリの3つの建築。「過剰」な建築に、建築家が追い求めた夢を座二郎が見出す。

76

Development as Design

デザインとしての開発
WESTBANK/WEWORK/SPEAC

拡張するデヴェロッパーの姿を、ヴァンクーヴァー、ニューヨーク、東京の3つの都市に見つけた。都市をディスラプトし、コミュニティを躍動させる、新しいデヴェロッパーの役割とは。東京R不動産を手がけるスピーク代表・林厚見へのインタヴューも掲載。

108

13 Tips to Survive far from the Earth

宇宙でちゃんと生きるために必要な13のこと

20世紀の人類にとって、「宇宙へ行くこと」が目的だった。しかしいま、宇宙で生活を営む未来が現実的なものとして見えつつある。NASAをはじめとする宇宙の専門家たちに、「宇宙暮らし」のポイントを聞いた。

116

Disco on Mars

池田純一「白い宇宙、黒い火星」

宇宙の「フロンティア」が開拓されたとき、その大地や資源は誰のものになるのだろうか。1960年「New Frontiers Program」から2015年の火星に取り残された男がサヴァイヴする映画『オデッセイ』まで続く、宇宙開拓のリアリズム。

120

Road to Microoganism Ecosystem

ぼくらは火星で微生物をまとい、微生物を食べ、微生物に住む

20年後という近い未来、一部の人類は火星で生活をしているかもしれない。アストロバイオロジー(宇宙生物学)の最先端、NASAエイムズ・リサーチセンターを訪れ、宇宙の暮らしをリアルにする研究の最右翼に触れる。

125

Biological Startups as Pioneers

バイオスタートアップが宇宙に「暮らし」をつくる

現在、投資家たちがこぞって資金提供を行っているのはバイオテクノロジー・スタートアップだ。最注目バイオ企業・Ginkgo Bioworksに学ぶ、人類が宇宙で暮らすためにバイオができること。

126

10 Bibles to Survive in Mars

『テラフォーマーズ』の原作者・貴家悠が語る、
テラフォーミング後の人類が生き残るための10冊

火星に移住するため、人類が火星で進化したゴキブリと死闘を繰り広げる漫画『テラフォーマーズ』。600年後の未来をつくり上げた『テラフォーマーズ』原作者・貴家悠が選ぶ、火星で生きるために必要な10冊。

13

Future is Exponential

シンギュラリティ大学に行ってみた

世界の名だたる企業の経営者が、1年以上のウェイティングリストの末に参加するプログラム「シンギュラリティ大学」。人類の課題を解決するイノヴェイションを仕込む場では、どのようなことが教えられているのか?

88

The Ripple Effect

鉛の波紋
アメリカ史上最悪の水汚染公害から住民を守った科学者

米ミシガン州フリントで起きた、深刻な水汚染公害。なぜ現代社会においてここまで公害が広がってしまったのか。そして公害から住民を守るために、すべての都市が学ぶべきこととは。

99

WIRED X

ワイアードエックス

編集部が選ぶ、いまおもしろいヒト・モノ・コト。ローラ・オーウェンス/トム・ムーア/ゲットダウン/ナジャ・ソラリ/大阪レーザーエネルギー学研究センター/蓮鉢テラリウム/河江肖剰が選ぶ「時」の5冊…and more.

130

Meet the Legend

ジョージ・クリントン ファンクの”蛆虫宰相”

1970年代のブラックミュージックをパーラメント/ファンカデリックという二枚看板をもって猛然と切り開いたP-Fnk軍団。ファンク帝国の宰相ジョージ・クリントンは、刊行されたばかりの自伝『ファンクはつらいよ』で何を語るのか。

134

Way Passed Future

連載 川田十夢の「とっくの未来」
第2回 ビッグデータと『夢十夜』

文学はときに「ジャンル分けされる前の未来」を記述することがある。開発者・川田十夢が語る連載第2回は、夏目漱石による『夢十夜』。自身の名前のルーツである『夢十夜』とビッグデータをつなげた結果は…?

136

The Art of Questioning vol.7

連載 ぼくらのグランド・チャレンジ|石川善樹

予防医学者・石川善樹による「問い」の技法をひも解く連載第9回。「考えるとは何か」と問われてすぐに答えられる人は少ない。「Why」ではなく「How」から始める問いを立てることの意義を、石川が説く。