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Matt Reynolds head shot - WIRED.jp

Matt Reynolds

SENIOR WRITER

『WIRED』のシニアライター。環境、健康、宇宙など、科学が世界をどう変えていくのかについての記事を担当し、特に食の科学と、わたしたちの食生活が環境に与える影響に関心をもっている。初の著書『The Future of Food: How to Feed the Planet Without Destroying it』が2021年刊行。以前は『New Scientist』のテクノロジー担当記者を務めていた。オックスフォード大学卒。ロンドン在住。

培養肉をペットフードの原料に。英国のスタートアップが世界初の認可

ニワトリの細胞を培養してペットフード用に製造すべく、英国のスタートアップが規制当局から認可を受けた。これは実験室で培養されたペットフードの原材料が認可された世界初の事例となる。

栄養豊富な“奇跡の野菜”ジャガイモ──その凋落が止まらない

ジャガイモは驚くほど優れた野菜だ。ところが、米国のジャガイモ消費量はかつてない勢いで減り続け、生のジャガイモは大量に冷凍加工されている(その重要な輸出先のひとつが日本だ)。フライドポテトに偏ったジャガイモのイメージを一新すべきときがきた。

鳥インフルエンザが米国でどれほど広まったのか、誰も知らない

今春、鳥インフルエンザが米国で拡がったが、専門家は感染状況がかなり過小に見積もられている可能性が高いと指摘する。米国では酪農家が牛を検査して報告するメリットがあまりない上に、酪農場では不法労働者が数多く働いていることが、状況把握を困難にしている。

ラボでつくられた培養チキン、世界初の店頭販売がスタート。ただし、動物細胞の比率は3%

ラボでつくられた培養肉の店頭販売が、世界で初めてシンガポールで始まった。この“培養チキン”には動物細胞が3%しか含まれていないが、果たして受け入れられるのか。

AIを止めようと声を上げる人たちがいる。その足並みはまだ揃っていない

GPT-4以上の強力なAIシステムの訓練を一時停止(ポーズ)することを求める「Pause AI」運動が、ロンドン、ニューヨーク、サンフランシスコなど世界各地に拡がりつつある。
Low Appetite

植物性代替肉のブームが終了。価格、排出量削減、そして味に立ちはだかる課題

コロナ禍で売上が急伸した植物性代替肉だが、このところ米国での売上は停滞している。そこで植物性代替肉のメーカーはより“肉らしい”代替肉で顧客に訴求しようとしている。

スマートフォンが子どものメンタルヘルスに与える影響は? 正反対の主張から見えてくること

スマートフォンやソーシャルメディアが子どもの心の健康に及ぼす影響について、わたしたちはどう考えるべきなのか。科学的にもはっきりとした結論が出ていないこの問題について、異なる主張が展開される2冊の書籍が出版された。

“老化の生物学”が明かす長生きの秘訣──睡眠、バランスの取れた食事、そしてお金

2009年にノーベル化学賞を受賞した生物学者のヴェンカトラマン・ラマクリシュナンは、タンパク質生成という自身の研究を“老化のツボ”にあたるものだと説明する。その最新の研究成果を著した自身の新刊について『WIRED』に語ってくれた。

培養肉の製造や販売が犯罪に!? 製品化より先に進む禁止の動き

米国の複数の州で現在、培養肉の製造や販売を禁止しようとする動きが進んでいる。牧畜業界などが抵抗を示す“実験室育ちの肉”にまつわる議論は極端なものに振れつつあり、文化戦争の緊張が高まっている。

遺伝子編集でマンモスを“再生”する計画に進展、ゾウのiPS細胞の作製に成功

絶滅したマンモスの“再生”に遺伝子編集で挑む米国のスタートアップが、あらゆる種類の細胞に変化できるiPS細胞をゾウの細胞から作製することに成功したと発表した。これにより研究室でゾウの精子や卵子をつくり、遺伝子編集をテストできる道が開かれるという。

「世界最高齢犬」のギネス認定、疑惑浮上で停止。“次点”にいた犬の飼い主の胸中

31歳だとされた犬「ボビ」の年齢への疑いが生じてから、ギネスワールドレコーズは「世界最最高齢犬」の記録を一時停止した。その結果、とある長寿犬の存在が宙に浮いている。

COP28の「化石燃料からの転換」という合意と、その“妥協”が意味すること

アラブ首長国連邦で開催されていた国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)が、化石燃料からの転換を参加各国に求める成果文書に合意した。この合意は妥協に満ちてはいるが、現段階で“最善”の成果でもある。

“世界最高齢の犬”、ギネス認定「ボビ」の謎を解明する試み

ギネスワールドレコーズが「世界最高齢の犬」と認定したボビの年齢にまつわる真実を探る旅は、犬の毛並みの専門家から陰謀論へと続き、そもそも世界記録はいかにして証明されるのかという大きな疑問を残した。

値札に表れない食料システムの「隠れコスト」、世界全体のGDPの10%に及ぶ:国連報告書

世界の食料システムにおいて、健康や環境に負荷を与える「隠れコスト」が年間12兆ドルも発生しているとする報告書がFAOから発表された。高所得国では不健康な食生活、低所得国では貧困に関連するものが、隠れコストのうちの大きな割合を占めるという。

スマートフォンのバッテリーにまつわる11の「嘘と真実」

バッテリーは使い切ってから充電したほうがいい、使うときは温かい状態がいい、純正品ではない充電器は悪影響を及ぼす──。スマートフォンのバッテリーをめぐる「神話」はそこらじゅうに転がっているが、どれが本当でどれが嘘なのだろうか? 11の「嘘と真実」を明らかにした。

地球が気候危機に陥っていることを示す10の事実

地球温暖化は、いまや無視できないほど明白なものとなったが、その主な原因は人間の活動だ。わたしたちは一刻も早く温室効果ガスの排出を削減しなければならない。そうでなければ、さらに過酷な異常気象に苦しみ、住みにくくなった地球を目の当たりにすることになるだろう。

「セマグルチド」の使用をやめてしまう患者が多い理由

肥満症治療薬として注目を集めているセマグルチドは元々、2型糖尿病の治療薬だ。その価格の高さや副作用、自分で注射しなければならない手間などが原因で、患者の多くが使い続けられないことが調査でわかっている。肥満症治療薬としてみた場合、使用を中断した時の効果はどうなのだろうか。

地球温暖化で“猛暑の国”となった英国はオーバーヒートしない住宅を必要としている

かつて“猛暑”というものが存在しなかったイギリスで、住宅のオーバーヒートの問題が深刻化している。現在とは違う気候に合わせて設計された年代ものの住宅は熱がこもりやすく、エアコンもない。性能改善などの必要な対策を取らない限り、住む人にとっての危険は増すばかりだ。

絶滅危惧種の保護指標は“かわいさ”ではない

絶滅の危機に瀕している生物の数は、現実的に救える数よりもずっと多い。そのため、保護活動においても緊急度の高い順に「トリアージ」をしなければならない状況になっている。そんななか、独特に進化を遂げている種を優先して保護するための指標「EDGE」の最新版を取り入れる動きが世界で進んでいる。

虫も痛みや苦しみを感じるのか? 昆虫養殖にも「倫理」や「福祉」が問われる時代がやってくる

食料や飼料として年間1兆匹以上が飼育されるなど、昆虫の養殖は産業化しつつある。今後は家畜と同じように昆虫の飼育や処理にも「倫理」が問われ、「福祉(ウェルフェア)」が求められる可能性が指摘されている。