オリンピック開催の是非を巡って最後まで世論が揺れるなど、コロナ禍の影響が日々の生活から国際的なイヴェントにまで及んだ2021年。わたしたちがウェルビーイングであること、あるいはウェルビーイングを希求することの意味は更新され、それが一人ひとりの「健康ハック」といった域を超えた社会的課題であることもまた、広く共有されることになった。
在宅勤務が増えたことでクオリティ・オヴ・ライフ(QOL)が爆上がりしたという声が聞こえる一方で、人々との触れ合いやアクティヴィティの減少によるメンタルヘルスへのダメージもまた、目に見えて顕在化した。そんな1年、大坂なおみやオリンピックアスリートたちが自身のメンタルヘルスについてオープンに語ったことは、わたしたち一人ひとりが日々のウェルビーイングに向き合い声に出していく契機を準備したとも言えるだろう。
はたして「ウェルビーイングテクノロジー」や「カームテクノロジー」「フェムテック」といった近年の新しい潮流は、わたしたちの声をいかに受け止め、支えることができるだろうか? 「テクノロジーによって人間性を回復する」というヴィジョンの実現に向けて、次なる挑戦が始まっている。
「Fitbit Charge 4」は、機能豊富で価格が手ごろな優れたウェアラブル端末に進化した:製品レヴュー
毎年春に国連が発表する「世界幸福度報告書(World Happiness Report)」の2020年版世界幸福度ランキングで、3年連続首位に輝いたフィンランド。その背景には何があるのか。若き哲学者、フランク・マルテラに訊いた。>>記事全文を読む
「フェムテック」という言葉が時代遅れになる日:2021年のフェムテック
セルフケアアイテムとして2020年に日本でも広く知られるようになった「フェムテック」。そのブームの正体と21年の展望を、フェムテック専門ストアや企業支援などを手掛けるfermataの最高執行責任者(COO)が考察する。>>記事全文を読む
においや味がわからない後遺症の深刻さ:新型コロナウイルスに感染した料理人やパティシエ、ソムリエの苦悩
新型コロナウイルスの感染者のなかには、においや味がわからなくなる後遺症に苦しんでいる人も少なくない。なかでも料理人やパティシエ、ソムリエといった飲食にかかわる人々にとっては、キャリアに大きな影響を及ぼしかねない深刻な事態だ。>>記事全文を読む
ライトで彩られたキーボードや多くのボタンが備わるゲーミングマウスなど、ゲーム用の周辺機器は仕事にも役立つ。その理由と活用法を解説しよう。>>記事全文を読む
トランステックから「ウェルビーイング・テクノロジー」へ:2021年の「トランステック」
睡眠、マインドフルネス、瞑想に関するテクノロジー領域を指す「トランステック(Transformative Technology)」はいま、「ウェルビーイング・テクノロジー」へと名を変え、産業としての規模を拡大しようとしている。>>記事全文を読む
在宅勤務は気がゆるむ? 見知らぬ誰かとオンラインで互いに“監督”する「リモート・コワーキング」が急成長
コロナ禍で加速したリモートワーク。家だとつい気がゆるんでしまう人もいるだろう。そんな人たちに向けていま世界で増えているのが「リモート・コワーキング」サーヴィスだ。はたして「互いに互いを監督する」サーヴィスとは? >>記事全文を読む
東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故から10年。東北の復興に向けた取り組みは進められてきたが、人々の不安と苦しみは10年前の記憶と同じく消えることはない。>>記事全文を読む
Facebook上でのやりとりのデータを利用して精神疾患の診断結果の予測に成功した。将来的にこうしたアルゴリズムを補完的なデータソースとして利用することで、メンタルヘルスの不調を察知して早めにケアするような活用法が期待されている。>>記事全文を読む
オリンピック選手の猛烈なプレッシャーと、自身のメンタルヘルスについて語ることの意味
常にプレッシャーに晒されるスポーツ選手。東京オリンピックは、アスリートのメンタルヘルスに対するわたしたちの考え方や、わたしたち自身の生活におけるメンタルヘルスの考え方にとって重要な転機になるかもしれない。>>記事全文を読む
アテンションエコノミーが過剰化する時代に求められる、人・自然・情報が調和した「カーム・テクノロジー」というコンセプト:mui Labインタヴュー
生活に溶け込み、人が無意識的に活用できる「カーム・テクノロジー」の重要性が高まっている。京都のIoTスタートアップ・mui Labが語る、人々のウェルビーイングに貢献し、よき生活の実現に資するテクノロジーの現在地。>>記事全文を読む
※『WIRED』が振り返る2021年の記事はこちら。
TEXT BY WIRED STAFF