【ウェビナー参加募集】“食の主権”をコモンズによって取り戻す:フードイノヴェイションの未来像 第8回:サラ・ロヴェルシ(Future Food Institute創設者)

自分たちが食べるものを自らのコミュニティが選び、生産・流通するといった「食料主権」は、食の工業化に伴ってほとんどの人々が手放していった権利だ。食の循環がコミュニティの文化やネイバーフッドを醸成するだけでなく、地球環境にとって決定的なインパクトを与える時代に、リジェネラティヴな食のあり方をコモンズとして捉え、食の主権を再び自分たちの手に取り戻すことはいかにして可能なのか? Future Food Institute創設者のサラ・ロヴェルシをゲストに迎えた「フードイノヴェイションの未来像」最新回を開催する。
【ウェビナー参加募集】“食の主権”をコモンズによって取り戻す:フードイノヴェイションの未来像 第8回:サラ・ロヴェルシ(Future Food Institute創設者)
THOMAS BARWICK/GETTY IMAGES

『WIRED』日本版が食領域のイノヴェイションを手がけるシグマクシスと共にスタートしたウェビナーシリーズ『フードイノヴェイションの未来像』。多様な切り口から、食と人間の関係の本質を探る同シリーズは、食を超えた専門領域から国内外の多彩なゲストを招き、「人類の食とウェルビーイング」のつながりをより深く多角的な視点から問うシリーズだ。


フードイノヴェイションの未来像:第1〜7回ダイジェスト
藤原辰史(第1回):食を巡る人類史に「分解」という視座を
チャールズ・スペンス(第2回):失われた食のつながりは、ガストロフィジクスで取り戻せる
重松象平(第3回):建築に食の視点を組み込めば、都市は多様に生まれ変わる
藤原謙/島泰三(第4回):人類に繁栄をもたらした魚食と海を、養殖で持続可能にする
デイヴィッド・モントゴメリー(第5回):土壌と人体の“見えない”並行世界が食を通じて地球を再生させる
渡邊淳司/mui Lab(第6回):クラフト(手技)が豊かにする食と人間の関係:“触知性”とカームテクノロジーから考える
山崎 亮(第7回):エディブル・ランドスケープが生み出すネイバーフッド


その最新回となる第8回が11月2日に開催される。ゲストには、フードエコシステムの専門家でFuture Food Institute創設者、 Google Food Labのメンバー、Food For Climate Leagueのパートナーでもあるサラ・ロヴェルシを迎え、「食の主権」というテーマからフードイノヴェイションの未来像を探る。

パンデミックによる分断は、日本だけでなく世界各国の「食料安全保障」を改めて浮き彫りにした。「食へのアクセス」に対する無根拠な安心感が揺らいだわたしたちは、自らが生産や加工、流通から切り離された“消費者”でしかないことに改めて気づき、自分たちが食べるものを自らのコミュニティが選び、生産・流通するといった「食料主権(Food Sovereignty)」について自覚的にならざるをえなかったのだ。

関連記事: 食料主権と「制度化」:水野祐が考える新しい社会契約〔あるいはそれに代わる何か〕Vol.5

20世紀を通して食が工業化されていくなかで世界のほとんどの人々が手放していったこの権利を、わたしたちはこの2020年代にいかにして取り戻すことができるだろうか? その足がかりのひとつが、「コモンズ」だ。民間企業から学生、政府機関に至るまで、食のあらゆるステークホルダーを編み上げて食のイノヴェイションを支援をしてきたゲストのロヴェルシは、「食というコモンズ」をさまざまなかたちで実装してきた世界のトッププレイヤーでもある。

関連記事: 雑誌VOL.42「NEW COMMONS コモンズと合意形成の未来」

食の循環がコミュニティの文化やネイバーフッドを醸成するだけでなく、地球環境にとって決定的なインパクトを与える時代にあって、リジェネラティヴな食の循環をコモンズとして捉え、食の主権を再び自分たちの手に取り戻すことはいかにして可能なのか? 9月の国連食料システムサミットや10月のワールドフードフォーラムでの最新の議論を交えながら、リジェネラティヴなフードシステムの構築に向けて世界を先導するロヴェルシにその戦略を訊く「フードイノヴェイションの未来像」最新回をぜひ体験していただきたい(同時通訳あり)。

関連記事: 雑誌VOL.40「FOOD: re-generative 地球のためのガストロノミー」

また、本ウェビナー終了後の11月11日(木)夜には、ウェビナーの内容を振り返るオンラインでのフォローアップセッションも実施予定だ。『WIRED』日本版編集部およびシグマクシスのメンバーをはじめ、本ウェビナー参加者のみなさまにも自由にセッションに参加いただき、ディスカッションや質疑応答を通してウェビナーでの学びと問いをより深める機会となるので、ぜひご感想や質問をお寄せいただき、また当日もご参加いただきたい(詳細はお申込みの方々に別途ご案内します)。


サラ・ロヴェルシ|SARA ROVERSI
起業家として豊富な経験をもち、食のエコシステムにおけるソートリーダーとして世界的に有名なシンクタンクと協力し持続可能な食品業界のためのアジェンダ設定に取り組む。2013年に設立したFuture Food Instituteはパーパスドリヴンなエコシステムであり、フードイノヴェイションを持続可能でインパクトのある成長を達成するための戦略的要素として推進。ユネスコ文化遺産である「地中海ダイエット」の象徴的コミュニティネットワークのイタリア代表であり、「Google Food Lab」やG20のビジネス対話フォーラム「B20タスクフォース」のメンバー、Food For Climate Leagueのパートナーも務める。この10年は、教育や研究プロジェクト、イノヴェイションを通じて食のリーダーや若者を次のアクションへと導くことを自身の使命とし、パンデミックが起こるとコロナ後の社会を見据えたソートリーダーのネットワークGOODAFTERCOVID19.orgを共同設立した。


申し込みはこちらから。『WIRED』日本版のサブスクリプションサーヴィス「SZメンバーシップ」にすでに登録されている方、これから新規登録される方は優待の対象となる(無料トライアルはこちらから)。


■日時
11月2日(火)19:00〜20:30
ヴィデオ会議アプリケーション「Zoom」 (ウェビナー形式)で開催。
※ 終了時間は目安となります。
※ みなさまからの質問をチャットでお受けし、回答いたします。

■ 登壇者
Guest:サラ・ロヴェルシ(Future Food Institute創設者)
Speaker:田中宏隆(シグマクシス 常務執行役員/Smart Kitchen Summit Japan Organizer)
Moderator:岡田亜希子(シグマクシス Research/Insight Specialist)
Speaker:松島倫明(『WIRED』日本版 編集長)

■ 参加費
一般の方:¥4,000(税込)
『WIRED』SZ会員の方:¥2,000(税込)

※ 『WIRED』日本版のサブスクリプションサーヴィス「SZメンバーシップ」にお申し込みいただくと、優待価格でのご購入が可能です。現在、1週間の無料トライアルキャンペーンを実施しておりますので、この機会にぜひお試しください。登録完了メールにて、キャンペーンコードをお知らせします。
▶︎無料トライアルはこちら◀︎

■お申し込み
▶︎こちら(Peatix)から◀︎

※ 参加上限(450人)に達した場合はその時点で申し込みを終了させていただきます。
※ 参加方法はPeatixのイヴェント視聴ページ(申込者限定アクセス)よりご確認ください。
※ 割引コードは、SZメンバーシップ登録時に設定したメールアドレスにご連絡いたします。
※ 本ウェビナーの一部ダイジェストは、『WIRED』日本版で掲載予定です。

イヴェント主催:『WIRED』日本版/協力:シグマクシス
お問い合わせは [email protected] まで。


▶︎「フードイノヴェイションの未来像」とは◀︎

『WIRED』日本版は「人類の食とウェルビーイング」を探求するシリーズ「フードイノヴェイションの未来像」を、食領域のイノヴェイションを手がけるシグマクシスと共にスタートしました。テクノロジーや人類史、哲学やサイエンスなどを多様な切り口から、食が人間にもたらす影響の本質を探る同シリーズは、国内外の各分野からゲストを招いたウェビナーと連動し、わたしたちの身近な食をウェルビーイングの観点から重層的に伝えるプロジェクトです。


フードイノヴェイションの未来像:第1〜7回ダイジェスト
藤原辰史(第1回):食を巡る人類史に「分解」という視座を
チャールズ・スペンス(第2回):失われた食のつながりは、ガストロフィジクスで取り戻せる
重松象平(第3回):建築に食の視点を組み込めば、都市は多様に生まれ変わる
藤原謙/島泰三(第4回):人類に繁栄をもたらした魚食と海を、養殖で持続可能にする
デイヴィッド・モントゴメリー(第5回):土壌と人体の“見えない”並行世界が食を通じて地球を再生させる
渡邊淳司/mui Lab(第6回):クラフト(手技)が豊かにする食と人間の関係:“触知性”とカームテクノロジーから考える
山崎 亮(第7回):エディブル・ランドスケープが生み出すネイバーフッド


TEXT BY WIRED STAFF