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ミルトン・キーンズ

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ミルトン・キーンズ
イングランドの旗

Milton Keynes
位置
ミルトン・キーンズの位置(バッキンガムシャー内)
ミルトン・キーンズ
ミルトン・キーンズ (バッキンガムシャー)
ミルトン・キーンズの位置(イギリス内)
ミルトン・キーンズ
ミルトン・キーンズ (イギリス)
地図
座標 : 北緯52度2分19秒 西経0度45分25秒 / 北緯52.03861度 西経0.75694度 / 52.03861; -0.75694
行政
イギリス
 国 イングランド
 地域 イースト・オブ・イングランド
 カウンティ バッキンガムシャー
 シティ ミルトン・キーンズ
イングランドの旗
地理
面積  
  シティ域 89 km2
人口
人口 (2021年現在)
  シティ域 287,100人
  備考 [1]

ミルトン・キーンズ(Milton Keynes)は、ロンドンの北西約80キロ、オックスフォードケンブリッジのほぼ中間の丘陵地にある都市。人口は約28万人(2021年)。1967年にニュータウンとして指定され、開発が進められた。2022年、シティに格上げされた。

表記及び発音

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Milton Keynes の発音は、[ˌmɪltən ˈknz] ( 音声ファイル) mil-tən-KEENZである[2][3]ので、ミルトン・キーンズと表記される。これに対して、経済学者のジョン・メイナード・ケインズの綴り字は同じ Keynes であるが、発音が異なり[4][5]、「ケインズ」と表記される。

歴史

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1946年のニュータウン法により、ロンドンの過密対策として周辺に複数のニュータウンが建設されたが、その後の検討で、これらのニュータウンがその周辺地域の発展に貢献していることが明らかとなった。そこで、カウンターマグネット論により、ロンドンに対抗し得る大規模な開発拠点として、ミルトン・キーンズが計画された。

この地名は、近くの小村[注 1]の名によるものである。しかし、ニュータウンの開発当時、この名称は詩人ミルトンと経済学者ケインズとを合わせたものだとする俗説が広まったほど、ミルトン・キーンズは無名であった[6]

カウンターマグネット論とは、ロンドンから一定程度離れた場所に、ロンドンに対抗し得る大規模な開発拠点を設置することで、イングランド東南部におけるロンドンの支配力を和らげて集中を緩和し、多核都市圏を目ざそうという考え方である。そこで、ロンドンとバーミンガムの中間にあり、高速道路、鉄道と運河の便がいいこの場所が選ばれ、新都市が建設されることとなった。

指定時に、この地域には約4万人が居住していたが、ニュータウンの指定を受け、人口25万人を目ざして開発が実施されることとなった。同じ趣旨により、1967年にピーターバラ、1968年にノーザンプトンがニュータウン法による指定を受けている[7]。居住者のうちの40%はロンドンからの移住者である[8]

都市開発

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ショッピングセンターの中庭

都市全体の特徴は、約1キロ間隔で幹線道路が設置されたグリッドシステムにあり、広幅員の幹線道路が走り、交差点は大規模なロータリーになっている。また、建造物は低層のものが主体であり、庭付き戸建て住宅が一般的である[8]。大規模な新都市の設計であったことから、世界の建築・都市計画家の関心を集めた。

中央駅からショッピングセンターまでが都心部であり、オフィスが建設されているほか、工業地区にも多数の企業が進出しており、職住近接を実践している。ショッピングセンターは駐車場の収容台数が1万台、150店舗が入居している大規模なものであり[8]、ハーフミラー・ガラスを外壁に使用しているほか市民が憩える中庭も設置されている。

自動車の使用を前提とした大規模開発であるが、既存の農村集落をそのまま取り込んでおり、運河が住宅地まで入り込む街区や、多数の里山的公園等で、伝統的地域環境を保全していることも特徴である。

スポーツ

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スタジアム:mk

シルバーストーン・サーキットから比較的近いことから、モータースポーツ関連企業も多く集積しており、中でもF1に参戦するレッドブル・レーシングホンダF1(第4期)のファクトリーが所在している[9]

2004年に元はロンドンを本拠していたウィンブルドンFCが移転し、2007年に完成したスタジアム:mkを本拠にミルトン・キーンズ・ドンズFCとして活動している。

交通

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グラフトン通りをこえるグランド・ユニオン運河

ロンドンとバーミンガムを結ぶグランド・ユニオン運河(en)が重要な軸を担っている。ベッドフォードと水路で接続するためのベッドフォード・ミルトン・キーンズ運河(en)が計画されている[10]

至近の空港はロンドン・ルートン空港である。

ミルトン・キーンズ中央駅とステーション・スクエア

都市間交通の玄関口としてミルトン・キーンズ中央駅(en)があり、駅の東に面して中心業務地区としてミルトン・キーンズ・センター地区(en)がある。ロンドン都心からはアヴァンティ・ウェスト・コーストかロンドン・ノースウェスタン・レールウェイ(ウェスト・ミッドランズ・トレインズ)が運行するユーストン駅からの電車がミルトン・キーンズ中央駅間を最速で約30分から35分で結んでいる。

姉妹都市

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出身人物

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日本人学校

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英国暁星国際学園 1987年昭和62年)-2002年平成14年)までミルトン・キーンズにあった日本人学校である。

ウィレン湖近くにあり、学校跡地の住所はサクラ・ウォーク、ギョウセイ・ガーデンズ、ジャポニカ・レーンになっている。

住所 Lovat Fields Village, 81 Japonica Ln, Willen Park, Milton Keynes MK15 9LE イギリス

気候

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イギリスの大部分の地域と同様に(ケッペンの気候区分における)海洋性気候に属する。過去には2006年7月に最高気温34.6 °C (94.3 °F)[11]および1947年2月25日に最低気温 −20.6 °C (−5.1 °F)[12]を記録している。なお近年の記録としては2010年12月20日に−16.3 °C (2.7 °F)[13]の寒さを記録した.

最寄りの観測所はウーバン(Woburn)にあり[14]、 ミルトン・キーンズ市街地の南東の外縁にあたる。

Woburn 1981–2010 (Weather station 3 mi (5 km) to the SE of Central Milton Keynes)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
平均最高気温 °C°F 7.0
(44.6)
7.4
(45.3)
10.3
(50.5)
13.1
(55.6)
16.6
(61.9)
19.6
(67.3)
22.1
(71.8)
21.9
(71.4)
18.7
(65.7)
14.4
(57.9)
10.0
(50)
7.2
(45)
14.1
(57.4)
平均最低気温 °C°F 1.3
(34.3)
0.9
(33.6)
2.7
(36.9)
3.8
(38.8)
6.5
(43.7)
9.4
(48.9)
11.7
(53.1)
11.6
(52.9)
9.6
(49.3)
7.0
(44.6)
3.8
(38.8)
1.5
(34.7)
5.8
(42.4)
降水量 mm (inch) 54.2
(2.134)
41.7
(1.642)
45.3
(1.783)
52.1
(2.051)
54.3
(2.138)
53.2
(2.094)
53.1
(2.091)
55.4
(2.181)
57.5
(2.264)
70.3
(2.768)
63.0
(2.48)
57.3
(2.256)
657.4
(25.882)
平均月間日照時間 52.0 69.4 105.5 147.4 183.4 179.9 197.1 189.0 137.0 105.6 61.7 43.5 1,471.6
出典:Met Office[15]

脚注

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注釈

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  1. ^ 現在では、ミルトン・キーンズ全体と区別して、Milton Keynes Village と称される。

出典

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  1. ^ census2021”. 24 Apr 2023閲覧。
  2. ^ Milton Keynes : pronunciation Oxford Learner's Dictionaries
  3. ^ How to pronounce Milton Keynes
  4. ^ John Maynard Keynes : pronunciation Oxford Learner's Dictionaries
  5. ^ How to pronounce John Maynard Keynes
  6. ^ 英国ミルトン・キーンズ市の地域計画(ローカル・プラン)策定作業 人文自然科学論集(東京経済大学),113,pp69-85.注)1 「ミルトン・キーンズという地名は、指定区域東側の高速道路(M1)に近い小村(現在では、ミルトン・キーンズ全体と区別して、Milton Keynes Village と称される)の名から選ばれたものである。しかし、当時、この名称を詩人ミルトン(John Milton, 1608-1674)と経済学者ケインズ(John Maynard Keynes, 1883-1946:発音は違うが綴りは同じ)にちなむ名だとする話が広まったほど、ミルトン・キーンズは無名であった(Mynard & Hunt, 1994,[pages not numbered: Introduction p.1])。」
  7. ^ この両都市の場合は、指定時にミルトン・キーンズより大規模な都市集積がすでに形成されており(ピーターバラは8万人、ノーザンプトンは13万人)、ニュータウンというより既存都市の大規模拡張に近い
  8. ^ a b c 永野 2009, pp. 97–99.
  9. ^ イギリスのF1チームは地元グランプリをどう過ごす? - F1速報・2015年7月4日
  10. ^ The Route B&MK Waterway Trust”. 2019年1月17日閲覧。
  11. ^ 2006 Maximum”. Metoffice.gov.uk. 29 June 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。3 March 2011閲覧。
  12. ^ 1947 minimum. doi:10.1002/wea.66. 
  13. ^ Rogers, Simon (21 December 2010). “2010 minimum”. The Guardian (London). https://www.theguardian.com/news/datablog/2010/dec/20/winter-weather-coldest-places-britain 3 March 2011閲覧。 
  14. ^ Synoptic and climate stations – February 2012 – Met Office”. Met Office. 6 October 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。23 November 2012閲覧。
  15. ^ Woburn 1981–2010 averages”. Met Office. 29 November 2012閲覧。

参考文献

[編集]
  • 近藤茂夫『イギリスのニュータウン開発』至誠堂、1971年
  • 永野征男『都市地理学研究ノート』冨山房インターナショナル、2009年。ISBN 978-4-902385-81-6 

外部リンク

[編集]