Mighty Mouse
Mighty Mouse(マイティマウス)
- 1942年にアメリカで生まれたアニメのキャラクター。→マイティマウス(アニメ)
- アップル・コンピュータの発売しているマウス(ポインティングデバイス)。後述。
Mighty Mouse(マイティマウス)は、アップルコンピュータが初めて製作した多ボタンマウスである。コンピュータとはUSBによって接続する。
Macintoshの発売以降、アップルコンピュータは一貫して「多機能さよりも明快さを最優先する製品」であることの象徴として1ボタンマウスにこだわっていた。
単純さでは1ボタンマウスに利があるが、年々ユーザーインターフェイスが複雑化しているオペレーティングシステムやアプリケーションソフトウェアに対応するには限界が見えていた。
Mac OS X以降は2ボタンとホイール機能を持つマウスを標準でサポートしていたことなどから、アップルコンピュータによる2ボタンマウスの開発はかねてより噂されており、2005年8月2日のMighty Mouse発表に至った。 また、2006年7月25日にはレーザートラッキングエンジンを採用し、Bluetoothによってワイヤレスで使用できるWireless Mighty Mouseも発売された。
構造
Mighty Mouseは一般的な2ボタンマウスのように、機械的なスイッチを2つ備えているわけではない。スイッチ自体は1つしかなく、ボディの上部、左右両側に内蔵された静電容量センサーによって左クリック・右クリックを判別している。これは1ボタンマウスとしても利用できるよう、古くからのMacintoshユーザーに配慮した設計を行ったため、このような手法をとっている。
側面には感圧センサーボタンを搭載している。左右のマウスをつかむ部分に感圧センサーを搭載し、この部分を強く押し込むことでMac OS Xの機能であるExposéやDashboardなどを呼び出すことができる。
また、一般的なマウスには画面のスクロールに利用するホイールが搭載されているが、Mighty Mouseではホイールではなくスクロールボールと呼ばれるトラックボールの一種を搭載しており、それを転がすことによって画面を上下左右にスクロールすることができる。ただし横方向のスクロールはMac OS X 10.4.2以降が必要である。
なおスクロールボールは汚れの付着によって感度が低下する。したがって動きが悪く感じるようなら清掃が必要であり、アップル社では「ボールを強く押しつけながら拭く」ように説明している。ボール表面だけでなく内部まで完全にきれいにするには分解清掃が必要であるが、現在の構造では再組み立てに接着剤を必要とするなどメンテナンス性において課題が残されている。
このほか、マウスとしてはまれなスピーカー内蔵機器であり、ボタンをクリックしたりスクロールボールを回転させたりなどすると効果音を再生するようになっている。