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COGAG

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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COGAGCOmbined Gas turbine And Gas turbine、コンバインド・ガスタービン・アンド・ガスタービン)とは、同種または異種のガスタービンエンジンを複数組み合わせた推進方式のこと。主に艦船で使用される。

COGAGの模式図。右側の二つのエンジン(青)がクラッチ(赤)を介して一つのプロペラ(黄)を回している。巡航時には片方のエンジンのみを運転し、高速/急加速が必要な時はもう片方のエンジンも運転される。すなわち高速航行時には両方のエンジンが同時に運転される。この図ではエンジンは同型のものが使用されている。

ガスタービンは同機種2台の組み合わせと異機種を組み合わせるパターンがあるが、同機種を組み合わせる場合、操作、保守は容易となるが一般にガスタービンは最大出力近辺で燃料効率が最大となるため最大出力を大きくしようとするほど燃料効率は悪くなる。 異機種を組み合わせるのは通常時は巡航用のガスタービンエンジンで走行(航行)し、急加速時や高速走行(航行)時に高速用のエンジンを併用する推進方式である。航続距離性能と加速・速度性能の両立を図ったもので、巡航用のエンジンと高速用のエンジンは別の種類を搭載することが一般的である。

通常は、出力軸1つあたり巡航用エンジンと高速用エンジンが1組ずつ搭載される。

海上自衛隊での採用例

海上自衛隊での本方式の主な採用例は以下のとおりである。(基準排水量、満載排水量は1番艦の値)

クラス名 就役初年 基準排水量 満載排水量 機関 最大速力
はたかぜ型護衛艦 1986年 4,600トン 5,900トン TM3B×2
SM1A×2
30ノット
あさぎり型護衛艦 1988年 3,500トン 4,900トン SM1A×4 30ノット
こんごう型護衛艦 1993年 7,250トン 9,485トン LM2500×4 30ノット以上
むらさめ型護衛艦 1996年 4,550トン 6,100トン LM2500×2
SM1C×2
30ノット
たかなみ型護衛艦 2003年 4,650トン 6,300トン LM2500×2
SM1C×2
30ノット
あたご型護衛艦 2007年 7,700トン 10,000トン(推定値) LM2500×4 30ノット以上
ひゅうが型護衛艦 2009年 13,950トン 19,000トン(推定値) LM2500×4 30ノット
あきづき型護衛艦 (2代) 2012年 5,000トン 6,800トン SM1C×4 30ノット
いずも型護衛艦 2015年(予定) 19,500トン(計画) 26,000トン(計画) LM2500IEC×4 30ノット(予定)

関連項目