ヨウシュヤマゴボウ
ヨウシュヤマゴボウ | |||||||||||||||||||||
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ヨウシュヤマゴボウ
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Phytolacca americana L. 1753 | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
ヨウシュヤマゴボウ | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
Pokeweed |
ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡、学名:Phytolacca americana L.)は、ヤマゴボウ科ヤマゴボウ属の多年草。別名、アメリカヤマゴボウ。別名の通り北米原産の帰化植物で、明治時代初期以降、日本各地で雑草化している。花言葉は野生、元気、内縁の妻。
形態・生態
ヨウシュヤマゴボウの茎は無毛で赤く、根は太く長い。葉は大きく、秋になると紅葉する。花は小さく、白色ないし薄紅色で、夏の時期に扁平な実をつけ、秋の初旬に黒く熟す。熟した実は柔らかく、潰すと赤紫色の果汁が出る。この果汁は強い染料で、服や人体に付くとなかなか落ちない。この特性のため、アメリカではポークウィード(Pokeweed)、インクベリー(Inkberry)などとも呼ばれている。(Poke は、かつて赤色染料の原料として用いられていた多年草の Puccoon に由来する。また weed は雑草のことである。)
アメリカでは、かつて着色料として、安価なワインなどに用いられたが、毒性があるため現在は使用されていない。また、アフリカ系アメリカ人の間では若い茎と葉を茹でて食用にしていた時期もある(ソウルフードを参照)。
毒性
ヨウシュヤマゴボウは毒草で、全体にわたって毒があり、果実も有毒である。毒性は、根>葉>果実の順であるが、果実中の種子は毒性が高い。果実は、ブルーベリーと間違って誤食する事故もあり、注意が必要である。特に、幼児は影響を受けやすいので、果汁が直接皮膚に触れることも避けるべきである。
毒成分は、アルカロイドであるフィトラッカトキシン(phytolaccatoxin)、サポニンであるフィトラッカサポニン(phytolaccasaponins)、アグリコンであるフィトラッキゲニン(phytolaccigenin)などである。また、根には硝酸カリウムが多く含まれる。
誤食すると、2時間ほど経過後に強い嘔吐や下痢が起こり、摂取量が多い場合はさらに中枢神経麻痺から痙攣、意識障害が生じ、最悪の場合呼吸障害や心臓麻痺により死に至る。幼児の場合、種子を破砕した果汁を誤飲すると、果実数粒分でも重篤な症状を引き起こしうるので、十分な警戒を要する。ヒト以外では、草食動物は、一般に本草の摂食を避ける傾向が強いが、下痢,体温低下などをもたらす。また、鳥類では、成鳥が果実を摂食しても種子を破砕しないかぎり影響は少ないが、雛が摂食すると、死亡率の増加や運動失調などが見られる。
この他、根や種子には、植物タンパク質の一種であるポークウィードマイトジェン (PWM: Pokeweed Mitogen)、 ポークウィード抗ウイルスタンパク質(PAP: Pokeweed Anti-viral Protein)などが含まれる。 これらの物質も毒性をもつが、同時に有用な薬理作用をもつものと期待され、研究が進められている。
食用の「山ごぼう」との違い
味噌漬けなどに加工して売られている山菜の「山ごぼう」は、本種または近縁の在来種ヤマゴボウとは全く異なる、アザミの一種モリアザミまたは野菜のゴボウの根であり、いずれもキク科であり、類縁関係は遠い。
参考文献
- 日本の野生植物 草本II 離弁花類 出版:平凡社 著者:籾山泰一 他 ISBN 4-582-53502-X
外部リンク
ギャラリー
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葉と蕾
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花
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未成熟果