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ザ・ビートルズ (アルバム)

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『ザ・ビートルズ』
ビートルズスタジオ・アルバム
リリース
ジャンル ロック
時間
レーベル アップル・レコードパーロフォンEMI
PMC7067~8 (mono)
PCS7067~8 (stereo)
プロデュース ジョージ・マーティン
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 1位(Billboard 200UKチャート
    ケント・ミュージック・レポート
  • 4位(オリコン1987年盤)
  • ビートルズ U.K. 年表
    サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
    (1967年
    ザ・ビートルズ
    (1968年)
    イエロー・サブマリン
    (1969年)
    ビートルズ U.S. 日本 年表
    マジカル・ミステリー・ツアー
    (1967年)
    ザ・ビートルズ
    (1968年)
    イエロー・サブマリン
    (1969年)
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    『ザ・ビートルズ』("The Beatles")は、イギリスにおいて1968年11月22日に発売されたビートルズの10作目のオリジナル・アルバムである。(1987年のCD化においてイギリス盤公式オリジナル・アルバムと同等の扱いを受けたアメリカ・キャピトルレコード編集アルバムのマジカル・ミステリー・ツアー2009年9月9日にリリースされたデジタルリマスター盤において発売日順に従い9作目に順番付けられた。これにより1順番押し出されて現在10作目とされている。しかし、イギリス盤公式オリジナル・アルバムとしては9作目である。)

    解説

    概要

    『ザ・ビートルズ』はビートルズ唯一の2枚組オリジナルアルバムである。また、ビートルズ自身が設立したアップル・レコードから発売された最初のビートルズのアルバムでもある。白一色のアルバムジャケットであり、グループ名と本作を区別するためホワイト・アルバムという通称で呼ばれることが多い。

    2枚組30曲入りというヴォリュームでかつ多種多様な楽曲が収録されており、現代音楽の全ての要素が詰まっていると評されるほど多彩な作品が集められている。ソロ作品の集合体といった趣もあり、全体としてのまとまりに欠けると評されることもある。

    前作まででみられたサイケデリックな雰囲気は影をひそめ、アレンジ面ではバンド・サウンドを活かしたシンプルなものが多くなった。その中でも、ブルース・ロック「ヤー・ブルース」や、ヘヴィ・メタルの先駆と言われるハードなナンバー「ヘルター・スケルター」など、様々な新しい試みがなされており、前衛的なミュージック・コンクレート作品「 レヴォリューション9」なども収められている。

    セッションの途中から8トラック・レコーダーが導入されたことにより、4人が同時に演奏する必要が無くなり、メンバーが個別にレコーディングされたものが多くなる。また、プロデューサージョージ・マーティンは、曲を絞って1枚のアルバムとすべきという意見であったが、最終的にはメンバーの主張が押し通された。ジョージ・ハリスンの作品「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」にはエリック・クラプトンリードギターで参加した。また、レコーディングの期間中リンゴ・スターが一時グループを脱退したエピソードがあったことから、ビートルズ崩壊の始まりと言われる作品でもある。(リンゴ・スター自身は前作アルバムよりも今作の製作の方が楽しかったと語っている)

    イギリスの「ミュージック・ウィーク」誌では、計8週間第1位を獲得。アメリカの「ビルボード」誌では、計9週間第1位を獲得し、1969年度年間ランキングでは第9位を記録している。70年代以降、アルバム・チャートに何度かランキングされることもある。全米レコード協会(RIAA)の売り上げ枚数の認定によると2000年11月までのアメリカ国内での累計売り上げ数は900万セット(RIAAの認定では2枚組の場合は1セットで2枚売れたと見なしているので枚数としては1800万枚の売り上げとなる。)のセールスを記録している。「キャッシュボックス」誌では、計12週間第1位を獲得し、1969年度年間ランキングでは第4位を記録している。当時の英国盤レコード番号:Apple PMC 7067~8(モノラル盤)/PCS 7067~8(ステレオ盤)米国盤ではこの作品より、ステレオ盤のみの発売となる。当時の英国盤にはモノラル盤とステレオ盤の2種類があり、両者でミキシングに違いのある曲が多くマニアの評判も高い。 2枚組のアルバムとしてはアメリカで最も売り上げた作品である。

    Rolling Stone's 500 Greatest Albums of All Time』(Wenner Books 2005)では10位にランクされている。

    ポールは後年、「このアルバムは脈絡がないだとか、ソロばっかりだとか言われるけど、後から言うのは簡単さ。ビートルズのホワイト・アルバムだぞ。黙れってんだ」と語っている。

    アルバム・ジャケット

    サイケデリック調の派手なデザインのジャケットが多かった当時、真っ白なジャケットにタイトルをエンボス加工し、通し番号が振られたジャケット(当時の英国盤や日本盤、初期米国盤など。リマスター盤CDの初期盤ではエンボス加工されているが通し番号はなし。米国再発盤や1987年の初CD化当時ではグレーの文字でタイトルが印刷されている。)は逆に新鮮なものであった。映像版アンソロジーでのポール・マッカートニーの発言によれば、ジョン・レノンが通し番号A1を所有していたとされる(現在はリンゴが所有)。

    前作『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』同様、アルバムには付録がありメンバー4人のポートレイト、裏面には歌詞が印刷された様々な写真を散りばめたコラージュ・ポスターが添えられていた。こうした措置は前作に引き続いて、難解になっていく自分たちの歌詞を少しでも聴き手に理解してもらおうという試みでもある。なお当時欧米のレコード業界にはレコードに歌詞カードを添える習慣はなかった。

    収録曲

    DISC 1

    アナログA面

    1. バック・イン・ザ U.S.S.R. - Back In The U.S.S.R. (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(2'43")、リード・ヴォーカル:ポール・マッカートニー
    2. ディア・プルーデンス - Dear Prudence (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(3'57")、リード・ヴォーカル:ジョン・レノン
    3. グラス・オニオン - Glass Onion (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(2'18")、リード・ヴォーカル:ジョン・レノン
    4. オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ - Ob-La-Di,Ob-La-Da (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(3'08")、リード・ヴォーカル:ポール・マッカートニー
    5. ワイルド・ハニー・パイ - Wild Honey Pie (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(0'53")、リード・ヴォーカル:ポール・マッカートニー
    6. ザ・コンティニューイング・ストーリー・オブ・バンガロー・ビル - The Continuing Story Of Bungalow Bill (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(3'14")、リード・ヴォーカル:ジョン・レノン
      曲の一部でオノ・ヨーコがソロを歌う。ビートルズのメンバー以外がソロを歌うことは非常に珍しい。イントロにフラメンコ・ギターの演奏が収録されているが、メンバーによる演奏ではなくメロトロンにプリセットされた音源。
    7. ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス - While My Guitar Gently Weeps (Harrison)
      演奏時間:(4'46")、リード・ヴォーカル:ジョージ・ハリスン
    8. ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン - Happiness Is A Warm Gun (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(2'43")、リード・ヴォーカル:ジョン・レノン

    アナログB面

    1. マーサ・マイ・ディア - Martha My Dear (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(2'29")、リード・ヴォーカル:ポール・マッカートニー
    2. アイム・ソー・タイアード - I'm So Tired (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(2'03")、リード・ヴォーカル:ジョン・レノン
    3. ブラックバード - Blackbird (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(2'18")、リード・ヴォーカル:ポール・マッカートニー
    4. ピッギーズ - Piggies (Harrison)
      演奏時間:(2'05")、リード・ヴォーカル:ジョージ・ハリスン
    5. ロッキー・ラクーン - Rocky Raccoon (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(3'33")、リード・ヴォーカル:ポール・マッカートニー
    6. ドント・パス・ミー・バイ - Don't Pass Me By (Starkey)
      演奏時間:(3'50")、リード・ヴォーカル:リンゴ・スター
    7. ホワイ・ドント・ウイ・ドゥ・イット・イン・ザ・ロード - Why Don't We Do It In The Road? (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(1'42")、リード・ヴォーカル:ポール・マッカートニー
    8. アイ・ウィル - I Will (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(1'46")、リード・ヴォーカル:ポール・マッカートニー
    9. ジュリア - Julia (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(2'54")、リード・ヴォーカル:ジョン・レノン

    DISC 2

    アナログC面

    1. バースディ - Birthday (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(2'43")、リード・ヴォーカル:ポール・マッカートニー
    2. ヤー・ブルース - Yer Blues (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(4'01")、リード・ヴォーカル:ジョン・レノン
    3. マザー・ネイチャーズ・サン - Mother Nature's Son (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(2'48")、リード・ヴォーカル:ポール・マッカートニー
    4. エヴリボディーズ・ゴット・サムシング・トゥ・ハイド・エクセプト・ミー・アンド・マイ・モンキー - Everybody's Got Something To Hide Except Me And My Monkey (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(2'25")、リード・ヴォーカル:ジョン・レノン
    5. セクシー・セディー - Sexy Sadie (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(3'15")、リード・ヴォーカル:ジョン・レノン
    6. ヘルター・スケルター - Helter Skelter (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(4'30")、リード・ヴォーカル:ポール・マッカートニー
    7. ロング・ロング・ロング - Long,Long,Long (Harrison)
      演奏時間:(3'04")、リード・ヴォーカル:ジョージ・ハリスン

    アナログD面

    1. レヴォリューション1 - Revolution 1 (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(4'16")、リード・ヴォーカル:ジョン・レノン
    2. ハニー・パイ - Honey Pie (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(2'41")、リード・ヴォーカル:ポール・マッカートニー
    3. サヴォイ・トラッフル - Savoy Truffle (Harrison)
      演奏時間:(2'55")、リード・ヴォーカル:ジョージ・ハリスン
    4. クライ・ベイビー・クライ - Cry Baby Cry (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(3'02")、リード・ヴォーカル:ジョン・レノン
      曲の終了後、ポール・マッカートニーによる即興曲「Can You Take Me Back?」が収録されているが未クレジット
    5. レヴォリューション9 - Revolution 9 (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(8'22")、リード・ヴォーカル:-
    6. グッド・ナイト - Good Night (Lennon - McCartney)
      演奏時間:(3'12")、リード・ヴォーカル:リンゴ・スター


    関連文献


    脚注


    外部リンク